茘 波 地 域

(瑶山民族村: 瑶族の昔ながらの生活で、民俗文化を維持しながら生活している)

瑶族は中国南部とベトナム、ラオスまで国境を越えて広く居住し、
焼き畑農業を主体に生活しており、民族の人口としては200万人を
超えるという。貴州省の南部に位置する茘波は
中国での瑶族の中心地域で
ある。
三 都 → 覃 鎮

榕江から三都経由で茘波へ向かう途中に、Web情報では
水各という水族部落があるとのことで、バスの乗り継ぎの度に
水各について尋ねたが、小さな部落らしく誰もその所在を
知っている人がなく、あきらめて
覃鎮に向かった。
(4月20日)
三都−>覃鎮: この辺りは水族の住んでる地域だ 三都−>覃鎮: この地域のお墓(細竹に白リボン)
瑶 麓

茘波の東方40qほどの瑶麓に、瑶(ヤオ)族郷があるというので
2時間かけて出かけて来たが、既に近代化が進み、家屋の半分ほどは
鉄筋コンクリート作りの家に置き換えられていた。瑶族の家屋は
煉瓦や石積みの壁が多く、コンクリート壁に抵抗が少ないのであろう。
それで更に山の奥まで足を伸ばさざるを得なかった。
(4月21日、22日))
瑶麓村: 茘波から2時間かけてやって来たのに、求めていたものはすっかり近代化の波にさらされていた。
瑶麓村: 田んぼでアヒルを飼うため、竹とそれを結わく木の皮で器用に柵を組んでいた。子供は観光慣れしていた。
瑶麓村: 更に山の中に2qほど踏み込むと、瑶族の寒寨が現れた。 
瑶麓村: 堆肥を畑に運び、帰りに藁を天秤で持ち帰る昔ながらの農作業。池にはアヒルや七面鳥が飼われている。
瑶麓村:さらに先に進むべく、なお2qほど山中に入ると別の村が現れた。
 瑶麓村:この村は10軒ばかりの小さな寨だが、非常に風光明媚な段々畑の村だ。
 瑶麓村: 土地の人が「3q南に面白いものがあるよ」というので、バイクをヒッチして乗せて行ってもらった。
そこは何と山中の洞穴に棺を納める”岩洞葬”(墓)であった。入口には2つのドクロにお迎え頂いた。
ここの岩洞葬は明朝中期(1500年頃)以来続いているそうだ。
瑶 山 民 族 村

茘波から西に30qの所にもう一つ瑶(ヤオ)族山村があるというので
あまり過度な期待をしないで行ってみることにした。
ここは瑶族の代表的な村で、民俗文化を維持するために
ある程度、文化保存の補助がなされているようだ。
(4月22日)
瑶山民族村: 村の入り口には簡単な瑶族を紹介する民俗資料館があり、文化や歴史を紹介している。
瑶山民族村: 普段の生活でも特に女性は民族服を着用するよう努めているようだ。
多少観光慣れしてしまっているようで、恥じらいは薄らぎ、皆笑顔で接してくれる。
瑶山民族村: 村民の多くは農業で暮らしているようだが、屋根瓦の手入れも自分たちで賄っている。
瑶山民族村:瑶族独特の建物で、特に面白いのは穀物納屋を支える支柱の途中に甕が添えてある。
穀物を食い荒らすネズミや蛇などの侵入を防いでいるのではないか? 
紅 泥 布 依 寨

茘波の汽車站(バス・ターミナル)に掲げてあった大きな地図に
そこから50km程北に、布依(プイ)族の”紅泥布依寨”があると
描いていてあったので、これから向かう独山への途中でもあり、
行ってみることにした。しかし、バスに乗ると運転手も助手も
乗客もそのあり場所を知らない。途中で乗ってきた土地の人から
「多分この辺だよ」とのことで、山の中で下車した。
(4月23日)
紅泥布依寨: 村は1qほど山を下った谷底にあった。梯田(棚田)で農耕生活している布依族部落である。
布依族は、木材をふんだんに使い、一部レンガや石を使った家屋に住んでいる。
 
 紅泥布依寨: 村の入り口近くのおじさんが、家の中に招き入れてくれた。孫娘らしき子供と二人で留守居らしい。
居間にはかまどがあり、近くで取れた細い筍がゆでてあった。「食べてみるかい?」と言われたので試食した。
女の子も人見知りで驚いている様子で、街の子供たちと違い素朴な印象だ。
 
紅泥布依寨: 街に出る時、この竹籠に鶏やアヒルなどを
詰めて売りに行く。
紅泥布依寨: 村の中心部にある”市場”と書かれた豚や鶏の屠殺台。毎朝豚などがこの石台の上で切り刻まれ、村の人々に分配される。ちなみに、右隣は村の公衆便所。
紅泥布依寨: 梯田で田植えをしている人たち。小さな田んぼに家族総出での田植え作業だ。
一株一株を丁寧すぎるくらいゆっくりと植えている。50年前の日本の田植えと比べても、5倍も時間がかかりそう?
独山 −〉 羅甸 ー〉 興義

茘波から興義までは約600kmある。
「興義へ行くには、一旦貴陽へ出て高速道路で行った方が近いよ」
とのことであったが、2日がかりで高い山越えをしながら、
独山から興義へ向かう悪路を進むことにした。
(4月23日、24日)
羅甸市街: 山の中の街としてはきれいに整理された清潔感のある街だ。中国の街は、
ヨーロッパ的に街並み規制が引かれているのであろう。色彩や形に統一感があり、古い趣きも生かされている。
羅甸ー>興義: 長距離バスで移動すると、小さな街をたくさん通過してゆく。
村の人たちは、野菜や果物、鶏などを抱えて街に売りに出る。
道路わきが市場であり、社交場でもある。どこでも男たちは群れないで、ポツリ、ポツリと点在。
羅甸ー>興義: この辺は石灰質のカルスト地形で、お椀型のが多く、桂林のようなもっこり山が至る所に散在する。
比較的平坦な道で、もっこり山の間をバスは進む。右側は、水色から推測して水族の家か?
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