25.最後の打合せ
2006 6
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■ペンギンタキシード出来上がり

 6月10日、タキシードが仕上がった。「19.あと二ヶ月だ」の「■ペンギンになるために」で紹介したとおり、燕尾服に一部手を加え、着た姿がペンギンに見えるような修正をお店にお願いしてあったのだ。注文どおり、そで口の内側にボタンがつけられ、三角形の布が脱着可能なつくりになっていた。着てみると、ほぼ考えていた通りの出来だった。なかなか進まなかった部分がこれでようやく決着し、一息をついた。

 5月末あたりから、式で使う手吹きのシャボン玉器具、引き出物用の「ひろはまかずとし」さんのお皿、「ペンギンギャラリー」さんのタオルなどの品々が、続々と送られてくるようになった。
 ずっと前に依頼していた「エル・ペンギンズ」さんからは、引き出物に使うネームホルダー、および大量のコースターが届いた。コースターは、式当日に会場で使用するほか、引き出物の一部としても使う。このため全18種類のペンギン、さらにはその雛も含めて26種類、総計90枚近くものコースターをすべて手作業で作って頂いた。僕らのコレクション用の分も含めて注文したので、すべてのコースターが最低一枚ずつは手元に残っている。中には通常では販売していないものも含まれており、2007年末でお店も終了してしまったため、これらは非常に貴重なものとなった。


■会場へ

 6月12日、朝10時に加茂花菖蒲園さんに赴く。この日は、アルタモーダさんとの最終の打合せだった。メインプロデューサーのSさん、および司会をして下さるKさんを交え、司会進行その他細かい点についての最終確認をおこなった。Kさんとはこの日初対面だったが、よく通る綺麗な声をされていて、常に笑顔で接して下さる、とても感じのよい女性だった。打合せでもポイントを押さえて下さるので、話はスムーズに進んだ。さすがプロの司会者だと感心したものだった。

 その後、菖蒲園さんのスタッフの方ともほんの少しだけお話をすることができた。この日確認した内容は、以下のとおり。 
 ◆アルタモーダ様との確認事項
新郎新婦の入退場は、当初の予定どおり、厨房側からとする。
2度目のお色直し時、クッキーを配って歩く。お色直し中、このためのお皿を配り、お皿の上に紙を敷く、という作業をアルタモーダ様にご担当いただく。
床面がかなり汚れているため、新婦席近辺に何か敷くことを検討する。
あでりーの祖母に渡す花束は、淡い色でかわいらしい感じ、値段は3000円ほどで、大きすぎないものとする。
当日、アルタモーダ様は8時入り。前日は、特に機器オペレート部分のリハーサルのため、夕方ぐらいに会場に来ていただく。時刻は、メールでお伝え頂く。
ラビアンローゼ様の衣装の受け取り日、受け取り手順を、HARUNA側で再度確認する。前日にアルタモーダ様に届けておいて頂くのが、もっとも都合が良い。
DVDに収録するBGMの音声ボリュームは、全て同一レベルとする。
新婦の退場時に使用するため、新郎新婦の母親用および新婦本人用に白いハンカチを準備しておく。
子供用食事は、掛川のデニーズ他、ファミリーレストランをHARUNA側で調査。最終的には、どこかで作ってもらったものをアルタモーダ様スタッフが当日朝に取りに行く、あるいは、庄屋料理を子供用のお皿に移し替える、等の方法も検討。
当日は、アルタモーダ様のホームページ用の写真を撮るカメラマンも会場入りする。カメラマンの柿本さんにそれを伝えておく。
子供用の紙パックジュースも、アルタモーダ様に配って頂く。
受付で展示するプレートを、アルタモーダ様にご用意頂く。
料理の配膳は、美容師・司会者を含め、手が空いている人が手伝う。
ビールとウーロン茶は、料理と共に開式前に置いておく。
アルタモーダ様のプロデュース料については、式当日に請求書をいただき、後日振り込みで支払う。
脚立の段数は、前日に確認し、カメラマンの柿本さんに連絡する。
招待客には受付で席次表のみ渡し、あとは全て紙袋に入れて席に置いておく。
袋の中にドレス色当て回答カード、飲み物リクエストカードが入っていることを、招待客の入場時、司会者の方にアナウンスして頂く。
新郎がタキシードでペンギンに扮する際、黄色い布をスカーフ替わりに巻いてもらう。
 ◆加茂花菖蒲園様との確認事項
味噌の保存は常温でよい。
紙袋60枚は、味噌の送付時に同封して頂く。
爪楊枝は会場にないため、HARUNA側で用意する。

■ペンギンリハーサル

 加茂花菖蒲園さんでの打合せを終え、午後1時に掛川花鳥園さんに移動した。ここでは、ペンギンの登場する署名式シーンのリハーサルをおこなった。前回打合せと同じく、当日に担当してもらう飼育員のTさんが、この日はお一人で我々に付き合って下さった。

 実際に式に来てもらうペンギンの足に塗料をつけ、色紙に足形を押してみることにした。塗料の入ったトレイ・色紙などを台の上に置く。当初、我々二人がペンギンの足を持ち、色紙の所定の位置まで導くことを想定していたが、飼育員さんが抱えて色紙の近くまでおろすと、予想以上に足をばたつかせてしまい、うまくいかない。何度も繰り返しやってみたが、どうしてもうまく足形が取れなかった。
 またたく間に予定時間が経過してしまい、リハーサルは終了となった。結局、我々が足を持つのはやめ、飼育員さんがタイミングを見計らって素早く下ろし、また持ち上げる、という方法をとることにした。試す時間はないため、ぶっつけ本番でやるしかない。

 最後にTさんの連絡先を教えてもらい、式当日の待機場所などを確認し、花鳥園を後にした。あとは本番でうまくいくことを祈るのみである。


■最後の最後の打合せ

 最後に、掛川グランドホテルさんを訪れた。宿泊者の部屋に置いていただくためのウェルカムカード、宿泊者リスト、荷物配送伝票を手渡し、宿泊者の各部屋に置いて頂くこととした。宿泊者リストには、部屋番号を追記してもらうこともお願いした。荷物配送伝票は、自宅へ荷物を送りたい方がホテルから無料で送れるようにするためのものである。このため、想定される最大の送付料金をあらかじめホテルに預けておき、式の後に残金を返還して頂くことにした。なお、招待客の手を煩わせないよう、伝票にはあらかじめ、配送先および配送元をすべてあでりーが記入してくれた。

 これで、事前の打ち合わせはすべてが終了した。満足感に浸りながら、既に通い慣れた高速道路に乗って家路についた。

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