聖夜の贈りもの

happinessmari

 2010年のクリスマスの贈り物に「思い出」というプレゼントをいただきました。 輝きと華やぎに満ちた、忘れられない聖夜。 きっと私は一生忘れないと思う。 日常を忘れて「楽しむ」だけが目的の「飛鳥Uワンナイトクルーズ」。 洋上で過ごす、大人のクリスマスは夢の世界。 日本最大の豪華客船「飛鳥U」はクリスマスがひときわ輝いているよう!

 クルーズのドレスコードはインフォーマルです。 華やかな空間でドレスアップするのも飛鳥Uのクリスマスの楽しみのひとつ、 特別な夜だから、とびきりのドレスアップにチャレンジしてみました。 乗組員も盛装でお迎えでした。気分はもう高まるばかり。 まもなく出港です。 プロムナードデッキ(7デッキ)では、セイルアウェイ・パーティーが行われます。 船の旅はここからちがうのですね。 ドリンクは、オレンジジュースと、温かい赤ワインが用意されていました。 私は暖かいワイングラスを片手にデッキへ。 ビデオや写真を撮る人、盛り上がっている人、まもなく出航するその雰囲気は和やかさでいっぱいでした。

 さぁ出航です。 ドラの音が響き、重厚な汽笛を鳴らしながら名古屋港を出航する豪華客船「飛鳥U」は華麗な出航風景でした。

飛鳥U汽笛の音です

 定刻通り、17:00に出港した飛鳥Uは、静かに岸壁を離れていきます。 ゆっくりと陸から離れて旅立つ光景は感動的でした。

名港トリトンを後にした飛鳥Uは、三河湾へと進みます。 すでにピアノとフルートの生演奏も始まっていて、船内は クリスマスデコレーションに彩られ、スペシャルクリスマスムードをより一層盛り上げていました。  乗船して最初に目に入るのが、アスカプラザに飾られている大きなクリスマスツリー。 5/6デッキが吹き抜けになっていて、天井はステンドグラス風。 記念写真の撮影スポットにもなっています。 クリスマスツリーは、いたるところにありました。

乗船してやっと落ち着いたと思ったら早速の食事。 会場は5デッキレセプションの向かい フォーシーズン・ダイニングルームです。 エントランス左側にはお菓子の家があります。 ちょうどこの後ろがエレベーターホール。右側がレセプション。 その反対側にはピアノバーがあります。

飛鳥Uのディナーは2部制となっています。 これはショーや映画など、すべての方が観られるよう配慮されているからです。 私は一回目の早い方を希望しました。 窓際のテーブルに案内され、片言の日本語で「ドウゾ」とハンサムボーイが椅子を引いてくれました。  テーブルのランチョンマットの上には左右と上にたくさんのナイフフォークがセッティングされていて、これを見たとき思わずお料理への期待感が増しました。

ディナーは帝国ホテル 田中健一郎総料理長監修のコースです。

メニューは
フォアグラのムースリーヌ ラズベリーソース
真鱈とたらば蟹のタンバル仕立て
コンソメ 有機人参のロワイヤル
オマールエビのポワレ エピス風味
自家製各種パン
メインディッシュ(3種類から選択)
1.薩摩黒毛和牛ロース肉とホワイトアスパラガスのグリル 仔牛のジュとともに
2.ルビーボルトで煮込んだ大山鶏の詰め物
3.瀬戸内産真鯛と寒じめホウレンソウのナタリス風

私は1番目の薩摩黒毛和牛を選びました。

デザートは
飛鳥U風ブッシュドノエル いちごのヴァリエ
飛鳥Uオリジナルブレンドコーヒー又は紅茶各種
プティフール

お料理はボリュームも味もたいへん満足でした。 ついついワインも口当たりがよかったせいかいつもより飲み過ぎたよう。
和やかな雰囲気の中、各テーブルにフルートの生演奏がまわってきます。 私は「明日にかける橋」をリクエストしました。 ふと、心の中でこのような場で楽しめていられることに「しあわせ」と想えました。
食事も一息ついた頃、ボーイさんたちが総出でクリスマスソングに合わせてパフォーマンスをしていました。なかなか愉快で楽しかったなぁ。

クリスマスディナーの後は、飛鳥Uプロダクションショーです。 開演10程前に、ギャラクシーラウンジへ。 飛鳥Uの夜の醍醐味であるプロダクションショーの「ホーリーナイト」は、クリスマス特別バージョン。歌やダンスはワンダフル。

40分ほどのショーを楽しんだ後は、館内探索をしてみました。 客室通路はクリスマスの飾りで華やぎ、デッキごとにデザインが変えられています。 プロムナードデッキ(7デッキ)、ホライズンデッキ(8デッキ)、シーブリーズデッキ(9デッキ)、アスカデッキ(10デッキ)、この四つのフロアーに436室があります。すべての客室から海が見えます。

飛鳥Uは総トン数:50,142トン
全長:241m
全幅:29.6m
航海速力:最高21ノット
客室数:436室(全室海側)
乗客定員:872名
乗組員:約470人
これだけのスタッフが乗船しているのだから、充実したサービスが受けられるわけね。
船体には、フィンスタビライザーという横揺れ防止の装置が付いています。 なのでまったくといっていいほど揺れは感じませんでした。 動いているという感じもほとんどありませんでした。

各デッキのご紹介。
メインデッキ(5デッキ)は乗船したときに最初に入るデッキです。 レセンプションの前は飛鳥プラザというホール、その左舷側にはピアノバー。 エレベーターホールがあり、ここには朝夕・お夜食の食事をするフォーシーズン・ダイニングが後部にあります。
レセプションでは乗船時にクレジットカードを登録しておくと 乗船証で支払いができ、船内でクレジットカードや現金を持つことなくお買い物ができるのでこれは便利でした。
4デッキは診療所がありその他は立ち入り禁止です。

続いて最上階のスカイデッキ(12デッキ)は、船首寄りです。
ウィンブルドンコート。パドルテニスコートが一面あります。 さらに後部へ進むと グランドスパがあります。 後部エレベーターホールの左舷側がフィットネスセンター 自由に運動することができます。
右舷側は資生堂サロン&スパ。 エステシャン・ネイリスト・ヘアスタイリストそして着物などの着付けまでのすべてのケアができるようです。

リドデッキ(11デッキ)
旅客船らしくプールとジャグジーがあります。
11デッキ船首側はパームコートとビスタラウンジ。 夜はミュージックタイムでダンスも踊れます。 ビスタラウンジはヴァイオリンを弾く像・天井は星空をイメージしています。 ビスタラウンジから外にでることができます。羅針盤が飾ってありました。
パームコート右舷側後部はコンピュータプラザ。 プリンターも設置されています。
左舷側には和室「游仙」があり広い畳部屋に囲碁と将棋を用意していました。
11デッキ後ろ半分はリドガーデンとリドカフェがあり、 翌日のモーニングコーヒーはここで頂きました。 右舷側には「海彦」があって船上のにぎり寿司を味わいました。 11から7デッキまではきれいな階段状の展望台です。

各施設でイベントが行われているので、自身の嗜好に合わせて、楽しむことができます。 映画を楽しまれている方、マージャンルームで仲間と楽しまれていたり、クラブでは、ダンスを楽しまれている方、カジノで楽しまれている方、シガーバーで楽しまれている方、 皆さんそれぞれの場所で本当に楽しそうに時間を過ごされておりました。

夜23時から24時30分まではレイトナイトスナック。 夜食のお時間です。フルーツやケーキ、麺類などあったんですが残念ながらにぎり寿司がきいたようです、もう食べられない。とってもこれが悔いてます。

まったく、船に乗っている感覚もなく、楽しい時間があっという間に過ぎてゆきました。 そんなこんなを楽しんでいるうちに睡魔が。

客室に戻り、部屋着に着替えてフォーマルドレスをクローゼットに入れると、 私のシンデレラタイムは時間切れとなりました。 時計を見ると、もう真夜中。 窓から外を眺めました。もちろん深夜なので真っ暗なのですが、心地よい波の音と、 私には見えなかったけど、夜空には星がきれいに輝いていたそうです。 うとうとしているうちにいつのまにか眠っていました。

 翌朝は早起きしてグランドスパに。 船内の浴室から見る風景は、とても贅沢な気持ちになりました。
朝食の前にプロムナードデッキに行ってウオーキング。 1周440mのデッキを散歩。肌寒かったなぁ。

 朝食は和食と洋食が選べます。和食なら5デッキのフォーシーズン、洋食は11デッキのリドカフェ。 私は和食を食べて食後のコーヒーはリドカフェに場所を移動しました。洋食の方はバイキングになっていてフルーツも豊富だしなんと言っても目の前で焼いてくれるたまご焼きは人気がありました。ここはやっぱり食べずにいられません。メロンもパイナップルもいちごもおいしかったなぁ。
食後のコーヒーをゆっくり飲みながら、ゆったりと飛鳥Uの最後のティータイムを楽しんだあとは部屋に戻って下船の準備。

 あっという間に1泊2日のクルーズは終了です。 船に乗船していることを忘れるくらい、すべてが自然で、そして優雅でした。
改めて実感したことがありました。 それはたくさんのご年配の方々が船の上で楽しんでおられるということでした。 船というと限られたスペースではありますが、豪華ホテルで過ごすのと負けないほど充実していて、むしろ「広い」と想えるほどでした。 この、陸上では味わえない、船ならではのすごし方は、ご年配のリピーターを見ていてそう感じました。

ゆっくりとすごすクルーズライフは素晴らしい物でした。 思いがけないクリスマスプレゼントに 心から☆感謝 感謝☆