第73回日本皮膚科学会東京支部学術大会二日目の感想
8時;外用薬の使い方(モーニングセミナー)
1FTUで全身に塗ると、20グラム軟膏が必要。ということは1か月分だと600グラム。
できるだけたくさん処方してください、とおっしゃる患者さんがおられますが、600グラム処方して査定されないのか、ちょっと心配。
白色ワセリンなら安いので、査定されてもクリニックの経営には響きませんが。
9時;
ダーモスコピーの解説を私の7年先輩が。
新しい診断法の説明をなんでこんな年配の先生がするんだろう、と思ったら、皮溝平行パターンなどの診断法について、Saidaの名前で、英字論文を連発した先生でした。
10時;水疱症の一般演題
「病理のスライドをもう一度見せてください。水疱の下に見えているのはLamina propriaではないですか?類天疱瘡の診断はおかしくないですか?」
いやあ、いい雰囲気です。学会は
筋肉マンスタジアムでないといけません。
e-posterなんかダメです。
11時;
平成1年、私が東大で泌尿器科医局長をしていた頃に東大の皮膚科教授だった先生の特別講演。
当時は皮膚科に興味がなかったので、この皮膚科教授のことをまったく覚えていません。
ジューリング疱疹状皮膚炎についてでした。ご本人の得意分野(角化細胞の電子顕微鏡像?)とはまったく違う分野なのだそうです。
12時;蕁麻疹治療(ランチョンセミナー)
あれぐらい、えばってる爺さん、背が足りん(
アレグラいエバってるジいさん、セがタリん)。
アレグラ・エバステル・ジルテック・セルテクト・タリオンは分子構造が似ているグループ。
ここに名前が入っていない、アレロックやクラリチンは別のグループ。
最初に処方した薬が効かない時は、別のグループから選ぶ。
13時;水疱症の一般演題
会場は閑散としていて、質問も少なめ。こうなると質問時間を埋めるため、座長が一応質問しますが、筋肉マンスタジアムではありません。
昼食を食べたら闘争心がなくなったのでしょうか?
14時;血管炎の一般演題
質問が出ましたが、これがどれくらい演者を困らせる質問なのか、私には分りませんでした。
「ダブルトウループ・トリプルルッツ」が分らないと、フィギュアスケートがどれくらいのレベルなのかわからないようなもんです。
第1会場のシンポジウムは予定より早く終わったそうで、閉会式は、私がいた第3会場で。
前の方に座っていたので、閉会式直後に
会長から、「参加してくれてありがとう」と声をかけられました。
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