ハナニラ

ハナニラは英名で 「春の星の花(スプリングスターフラワー)」 と呼ばれる優雅な名を持ち、春の散歩道で目立つ花である。
ところが、日本名はハナニラと味も素っ気も無い名で呼ばれている。
ハナニラもニラも同じユリ科の植物ではあるが、ハナニラがイフェイオン属であるのに対し、ニラはネギ属で、ハナニラが大きな花を付けるのに比べ、ニラは下の写真の様にずっと小さな花を雪洞(ぼんぼり)状につける。( 「ニラは怠け者の花」 の項参照)
一個一個の花は似ていなくも無いが、命名の理由ではなく、ハナニラの葉の臭いがニラに似て花が豪勢なのでハナニラの名がある。

韮(ニラ)の花

アルゼンチン原産で、明治から大正時代にかけて鑑賞用に輸入されたユリ科の球根植物であるが、その強い繁殖力でいたるところに野生化しており、この地方では白色の花が多いものの、青みの濃いものも見られる。


白色の自生種のハナニラ

青味の濃い自生種のハナニラ

英名で 「春の星の花」 の名の通り、その星型の目立つ容姿で春の土手や野原を彩り、又、園芸種としても愛でられており、ハナニラ以外もう少し名の付けようがあったように思われる。

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