スイバとヒメスイバ

「土手のスカンポ ジャワサラサ 昼はホタルがねんねする 僕ら小学一年生 今朝も通って 又戻る スカンポ スカンポ 川のふち」・・・・小学唱歌 「スカンポの咲く頃」

スイバはかっては小学唱歌に歌われたスカンポの別名で、子供の頃、土手でこの茎の皮をむき、よく噛んだ昔懐かしい花で、蓚酸を含んで、噛むとすっぱいのでスイバ(酸葉)の名がある。 
スイバをスカンポと呼ぶ事については、江戸時代の古書 「大和本草」 に酸模と書いてスイバと読ませ、 「和漢三才図会」 には俗にスカンボと呼ぶと言う記述があるようなので、古くからの呼び名であろう。(参照:e-yakusou.com)
地方によっては同じタデ科のイタドリをスカンポと呼ぶところも有り、スイバと同様、酸味があって、若い茎を折り取り、生食にしたり、山菜として食べられるが、花は秋に咲き、スイバとは別物である( 「イタドリは虎の杖」 の項参照)。
スイバの若い葉はかっては食用とされ、フランスではスイバの仲間のオゼイユをその酸味を利用してサラダに加えたり、魚料理のソースに加えたりする。 根は漢方の 「酸模」(さんも) となり、便秘、胃内出血に薬効があるが、最近では、抗癌物質を含むとの研究結果もある。

スイバ         スイバの雌花        スイバの雄花

ヒメスイバの花と葉

一方、ヨ−ロッパ原産で明治初期に帰化したヒメスイバ(姫スイバ)もあちこちで繁茂しており、一見スイバとの区別は付かないが、名のとおり小型である事と基部が張り出した矛形の葉に特徴がある。
スイバもヒメスイバも雌雄異株のタデ科の花で、特に雌花は朱紅色が目立つ

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