ナス科の野菜の花

夏の散歩道でもっとも目立つナス科の花はワルナスビで、これは煮ても焼いても食えない害草であるが、畑には種々の有用なナス科の野菜の花々が咲き、時には畑から逃げ出して土手に咲いていたりする。( 「ワルナスビの名の由来」 の項参照)
ナス、シロナス、トマト、各種ジャガイモ、シシトウ、ピーマン、トウガラシ等であるが、いずれも良く似た形の花を付け、畑を彩る。

変わったところでは野菜ではないものの、アメリカ原産のケチョウセンアサガオが一部野生化してその大きな目だった花を咲かせている。 アサガオの名が付くもののナス科の花である。

  ナス           シロナス           トマト 

 ジャガイモ         ジャガイモ          シシトウ

     ピーマン      アカトウガラシ   ケチョウセンアサガオ

ナス科の野菜はナスを除いてはアメリカ大陸原産が多く、アメリカからヨ−ロッパ経由で来たものが大半で、トマト、トウガラシ、ピ−マン、ジャガイモ等、いずれも江戸から明治にかけてとその歴史も浅い。 トウガラシ(唐辛子)の唐も漠然と外国を示す言葉で中国経由と言う意味ではない。 従って名前の由来もヨ−ロッパでの呼び名から来たトマトやピ−マン、漢字と国の名前を組み合わせたトウガラシ(唐辛子)、ジャガイモ(ジャガタラ芋)等、いろいろである。
一方、ナスだけはその歴史が古く、インド原産で、中国を経由して平安時代には日本に伝わっていたようで、平安時代の文献には奈須比(ナスビ)とある。 名前の由来も諸説あり、 「夏の実」 がナスビになったとか、茄子の漢字から来たとかされるが定かではない。 

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