コナスビは初夏の頃、田の畦や林の中等少し湿り気のある場所に生える多年草で、しばしば密集して咲く。 葉腋に花を一つずつ付け、合弁花であるが花びらが五つに深く切れ込んでいる為、離弁花に見える。 花後、小さな丸い実をつけるが、この果実がナスビ(茄子)に似ているとされ、コナスビ(小茄子)の名が付いたが、上向きに付く小さな丸い実はナスビには見えない。 ただ、コナスビの変種のナガエコナスビ(長柄のコナスビ)は花後、少し長い柄がたれて実が下向きにぶら下がって付き、ナスビの実の付き方に似ているので、名前の由来はこの辺から来たのかもしれない。 従って、ナス科では無く、サクラソウ科オカトラノオ属に属し、この面でもオカトラノオと同じ?とびっくりしてしまう。( 「オカトラノオとトラノオいろいろ」 の項参照)
コナスビの花と葉
ナガエノコナスビの花と実
夏に全草を採取して日干しにして乾燥させたものを煎じて飲むと胃の痛みに効くとされ、腫れ物には茎葉を粉末にしたものを外用として用いるとされるが、あまり名の有る漢方薬でもなさそうなので効果のほどは定かでない。
次へ
最初のページへ戻る