タガラシ

タガラシは金色に輝く水田雑草である。
キツネノボタンやウマノアシガタと同じキンポウゲ科の花で、日に照らされると、花弁が同じように金色に輝くが、実(み)はコンペイトウの様な形ではなく写真の様に丸いお椀を伏せた様な特徴の有る形をしており、又、葉の形も異なるので全体像はキツネノボタンやウマノアシガタとは歴然と違う。( 「キツネノボタンの金色」 「ウマノアシガタは金鳳花?」 の項参照)。
北半球に広く分布する一年草で、ムギ類の栽培に伴って伝来した史前帰化植物と考えられ、日本全土の水田や湿地に咲く。
田芥子(タガラシ)と書き、葉や茎を噛むと辛いのでタガラシの名があるとされるが、田枯らし(タガラシ)とも書き、痩せた水田に繁茂するので、その名が付いたとする説もある。
キンポウゲ科の花には有毒の花が多いが、この花も有毒で、噛んで辛いかどうか確かめるわけにはいかない。

タガラシの花と実

かっては、日本中の水田、特に収量が少なく水はけの悪い、痩せた水田に多い花であったが、乾田化されたり、放棄されたり、あるいは農薬等によって現代ではなかなか見れなくなった。

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