キンミズヒキとミズヒキ

キンミズヒキ

盛夏から初秋にかけて、キンンミズヒキ(金色の水引)、ミズヒキ(水引)と呼ばれるめでたい名前を持った花が野山を彩る。 ただし、キンミズヒキはバラ科、ミズヒキはタデ科で、全く別の種類の花である。
名前の由来はミズヒキの方が基で、下の写真の様に上から見ると赤、下から見ると白の花と細長い花穂の形から、それを冠婚等の慶事で用いられる水引(みずひき)に例えて名付けられた。 キンミズヒキは、この花に花の付き方や花穂の全体像が似ていて黄金色の花を付ける事から金色のミズヒキ、つまりキンミズヒキ(金水引)となったと言われている。
キンミズヒキは盛夏の頃に花を付け始め、ミズヒキは若干遅いが、両者共、晩夏から初秋にかけて山野を彩る。

ミズヒキの花と葉

キンミズヒキの花と葉と種子

キンミズヒキの種子の表面には刺(とげ)があって移動する動物にくっついて子孫を残すのでヒッツキグサと呼ぶ地方もある。 いわゆる 「引っ付き虫」 であるが、ミズヒキも同様で、たまたま同じ様な名前が付いたもの同士が別科ではありながら同じ性質を持つのも面白い。( 「引っ付き虫いろいろ」 の項参照)
キンミズヒキもミズヒキも晩夏から秋にかけて目立つ花であり、そのめでたい名前ゆえ覚えやすい花で、他の花の名前は忘れる事はあってもこれらの花の名前はすぐ出てくる。  

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