薄井裕自然写真教室友の会

シリーズ薄井裕自然写真教室

第4回 風景の基本構図テクニック

撮影現場で、最初に「ハッ!」と感じたものを見つけよう

 目の前で出会った風景を上手な写真として切り取るには、バランスのとれた印象深い構図としてまとめることが肝要です。一見難しい作業に見えますが、自然の中に存在する、線や面、色や形など、特徴的なものを見つける習慣をつけてしまえば、意外とスムーズに画面を組み立てられます。
 例えば、地形が描く自然のライン、影がつくり出す形、木立の垂直線、山の稜線、湖の水平線や森のシルエット・・・・。このような自然への形に対し、敏感になることです。まずは、撮影現場に立ったとき、いちばん「ハッ!」目を引く被写体を見つけること。そして、それがどんな形をしているかを判断することです。直感を大切にして、あまり難しく考えずに挑戦してみましょう。

水平線を見つける
海や湖を撮る場合は水平線の位置がポイント!

構図パターン 説明   作例
 海や湖などは、まずは水平線に着目しょう。水平線は左右の広がり感を表現するのに適している。この場面は、画面手前にシルエットを一緒に写し込んだ。

垂直線を見つける
樹木が描く垂直線を活かすと伸長感を出せる!

 構図パターン  説明    作例
 樹木の幹は垂直線として活用できる。画面に強い垂直線が入ることで、画面が引き締まって写真に強弱がつく。上下方向への伸長感などを強調したい場合にも有効。

斜線を見つける
 感動を生む斜線を活用しよう!

構図パターン 説明   作例
 山の重なりが描く斜線は、写真に感動を生む、この写真のように斜線が繰り返されると、リズム感だけでなく奥行き感も描写できる。



パターンを見つける
 草原など連続的な模様でリズム感を引き出すと、画面が生きてくる!

構図パターン 説明   作例
 草原などが生み出す連続的な模様に着目し、繰り返しのリズムが生み出す美しさを引き出したい。単調なパターンに、少し変化をつけるのが画面構成のコツだ。


(「爽」出展作品)


曲線を見つける
 自然が作り出す曲線で優しさを強調!

構図パターン 説明   作例
 撮影地の地形や植物の茎や葉の形にも目を留めよう。気の遠くなるような時間を経て自然が作りだした美しいカーブを描いた曲線などは、画面を構成するうえで、とても重要な要素となる。


★次回は基本構図パターンについて学びます。

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