21世紀の日本と国際社会 浅井基文Webサイト

年末年始のご挨拶

2018.12.31.

11月30日のコラムを最後に、ほぼ1ヶ月コラムの更新から遠ざかっておりました。10月22日のコラムで記しましたように、私の昨年5月頃からの目の不調の原因は白内障のせいであると明快に診断してくれたM医師の紹介で、白内障の手術では定評のあるI眼科で12月6,7日の両日にわたって手術を行いました。8日に眼帯がとれてM眼科の外に出たときの外界の美しさは正に鮮烈そのものでした。たとえて言えば、ブラウン管の世界が4K、8Kの世界に様変わりしていました。私も多くの白内障の手術を受けた人たちの印象を共有したのです。
 しかし、白内障の手術を受けたからといって眼球の構造に変化があるわけではなく、あくまで水晶体を置き換えただけのことですから、近視、乱視は元のままであり、眼鏡を必要とすることには変わりありません。I眼科では、「眼帯がとれた翌日(9日)からデスク・ワークをしても良い」という説明を受けていたので、喜び勇んでPCに向かいニュース・チェック作業を再開したのですが、ものの1時間もしないうちに大変な疲労(手術前の時の疲労感と同じ)に襲われ、また、PC画面がぼやける(これも手術前と同じ)羽目に陥りました。怖くなって作業を中断しました。一週間後(15日)にM眼科で予約していたので、その旨を報告したところ、遠近両用眼鏡では視野が非常に狭いので、やはりPC専用の近距離用眼鏡を作るべきであるというアドバイスをもらい、検眼してもらって眼鏡店に直行しました。眼鏡ができてきたのはその一週間後(21日)で、22日から再びニュース・チェック作業を始めた次第です。この間約20日間のニュース・チェックから遠ざかっていたので、このブランクを埋めるためにさらに一週間を費やし、ようやく29日に完成しました。というわけで、ほぼ一ヶ月の間コラム更新からも遠ざかっていたという次第です。
 ちなみに、近距離専用の眼鏡をかけても、PCに2,3時間向かっていますと、やはり疲労が出ますし、モノが二重になってぼやけてきます(M眼科での検眼でも、弱い斜視があるという診断はありましたので、そのせいかもしれません)。この点は、次回M眼科に行くときに要チェックです。また、いったんものがぼやけて見え出すと、元の状態が回復するまでにはかなりの時間がかかります。この点についてもM眼科でチェックする必要があると感じています。以上のことをご紹介したのは、白内障の手術を受ければすべてめでたしめでたしになるわけではなさそうだということをご報告しておきたかったからです。手術直後の鮮烈な印象だけが世間的に一人歩きしていること(あの鮮烈さは確かに間違いないのですが)への注意喚起です。
 なお私事ですが、私が白内障の手術を受ける直前にカミさんが緊急入院する事態(幸い軽症で一週間後に退院できました)も起こり、そのときは私もいよいよ老老介護の生活を覚悟しなければならないかな、と覚悟したこともありました。そうなれば当然ニュース・チェックどころではなくなるとも思いました。とりあえずは杞憂に終わりましたが、この12月は我が家に津波が来襲した感じではありました。
 長々と駄文を連ねてきましたが、2019年に入ってからは再びいつも通りのペースでニュース・チェックができるまでにはなりましたので、また、気になる問題についてコラムに文章を載せるようにしたいと考えております。とりあえずは金正恩の恒例の新年の辞から始めることになると思います。また、この12月には中国でこれまた毎年の行事(?)である重要な中央経済工作会議、中央農村工作会議が開かれましたし、習近平が主催する「民主生活会」なるものも開かれました。
朝日新聞などで、習近平・中国における政治改革(民主化)のペースがダウンしているとする報道も見かけましたが、これは皮相的すぎる見方だと思います。欧米諸国における政治の現実(アメリカ・トランプ政権のでたらめ、イギリスのEU離脱問題での政治の混迷、マクロン・フランスの政治改革に対する長期かつ大規模な反対デモによる政治混乱等々、欧米デモクラシーが機能不全に陥っていることを中国は凝視しています。それに引き換え、中国流の政治システムの方がはるかに機能しているという自信を強めていることが背景にあることは間違いありません。そういう意味でも初めて開かれた「民主生活会」に私は注目するのです。これらの点についても追々コラムで紹介したいと思っています。
 以上、この一ヶ月間のご無沙汰についてご報告しました。カミさんにも私にもいつ何が起こっても不思議ではない年齢ですので、いつまで今の生活スタイルを続けることができるかは見当もつきませんが、とりあえず2019年はコラム再開で気合いを入れ直したいと思っております。私のWSを訪れてくださる方たちのご健康とご多幸を祈念します。