コラム
朝鮮戦争停戦71年国際シンポジウム発言
-朝中ロ対米日韓の構図と私たちの認識・対応-
私がもっとも言いたかったことは、顕著になる「朝中ロ対米日韓」の対決の構図に関する認識・対応を誤ってはならない、ということでした。すなわち、①この対決の構図には短期的・当面的性格と長期的・本質的性格という二面性がある。②長期的・本質的性格とは、朝鮮半島問題の平和的解決(朝中ロ)か軍事的解決(米日韓) かに関する対立であり、どちらの側が正しいかは直ちに判断できるし、したがって私たちが対応を誤る恐れは少ない。他方、③短期的・当面的性格とは、双方が軍事的に一歩も譲らないというパワー・ポリティックス的様相が前面に押し出されることを指す。この場合、パワー・ポリティックスを体質的・原理的に受け付けない私たちは…