「まえがき」から引用する:
本書は,「計算理論」と「数理論理学」を同時に学ぶための学部上級から大学院初年級レベルの教科書あるいは独習書である.
こういっては身もふたもないのだが、私は計算理論と数理論理学を勉強したくてこの本を借りたのではない。 私のように頭が弱く、また学問取得における真剣さも持ち合わせていない者にとっては、 計算理論や数理論理学など勉強すべきではない(もっともこれはどんな学問のどんな分野にも言えるだろうが)。 だからここに書くことは書評ではなく、ただの感想文である。
p.38 以降何回か、アッケルマン関数(Ackermann function)が登場する。私はアッカーマン関数の名前で覚えていたが、 本書や「数学と論理」ではアッケルマン関数という表記だった。 数学者はアッケルマンという表記が好きなのだろうか。
pp.240-241 では、モストウスキーのベータ公理に関して、崩壊関数(collapsing function)が定義されている。
本書の脚注によれば、「崩壊」よりは「折り畳む」感じだろうか.
とある。
新井敏康の数学基礎論では「つぶし関数」だった。
p.217 に、本節では,現代記述集合論の出発点となった,近藤の古典的定理に対するアディソンの証明を紹介する.
とある。また p.228 では、最後の話題は,日本人の集合論の仕事としてはたぶん最も有名な近藤の定理(1938)である.
という一文がある。
近藤の定理とは何か。また近藤とは誰か。これについては、p.230 に次の一文がある。
系 5.45 (近藤基吉)集合`A sub {::}^omega omega times {::}^omega omega ` は ( 関数で)で一意化できる.
記号の定義については本書を参照されたい。
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書名 | 計算理論と数理論理学 |
著者 | 田中一之 |
発行日 | 2022 年 6 月 30 日(初版第1刷) |
発行元 | 共立出版 |
定価 | 4620 円(本体) |
サイズ | A5版 299 ページ |
ISBN | 978-4-320-11472-2 |
その他 | 越谷市立図書館にて借りて読む |
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