登攀活動 その13


C3上の斜面を後ろ向きで下る仕立隊員

10月11日 晴れ(強風)

4時40分 名塚、仕立、山田の順でC3を出発する。
名塚、山田は、FIX用ロープとスノーバーを持ち、仕立はツエルトを持った。

しばらくノーロープで登り途中からFIXにユマールをセットする。
風が強く手指の感覚がすぐになくなる。
GWのデナリで不注意から手指が凍傷気味になってしまったので、その影響だろうか。
羽毛ミトンに替える。
しばらく登りながら、気持ちが下に向いている自分に気づく。

また、ノーロープのセクションを登り、しばらく行くが風は、
相変わらず強く初めて8000m峰を目指す仕立君に対して責任を感じるが、引き返すことにする。

名塚、仕立はすでにトラバース部分に到達していた。
途中のノーロープのセクションにFIXを0.5P程度付け足す。

C3への最後の下りは、ロープなしのため後ろ向きになって慎重に下る。

しばらくして、仕立君も引き返してきた。
この強風では、正解だろう。

名塚さんは、単身アタックに向かったが、経験豊かな人の判断を私がどうこういうことはできない。
その後、単独登頂に成功し15時40分ころC3に帰還した。
さすがだと言わざるを得ないが、代償として手指に凍傷を負った。

イタリア・スペイン隊がぞくぞくとC3入りする。
明日は、仕立・山田でもう一度アタックすることにする。

山田 記

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