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2004年に上演した作品


2004年1月例会
地人会公演 
はなれ瞽女おりんはなれ瞽女おりんチラシ
作/水上勉 演出/木村光一 出演/有馬稲子、松山政路、ほか
1月14日(水)6時30分 15日(木)6時30分 16日(金)1時30分 
名古屋市民会館中ホ−ル

 瞽女(ごぜ)とは、集団を作り、地方をまわる盲目の旅芸人のことである。 「はなれ瞽女」は仲間の戒律を破ったため“座”からはずされ、一人で三味線をかついで門付けをしながら孤独な旅を余儀なくされる女旅芸人である。
 柿崎りんは、若狭の片田舎に生まれ、3才で全盲になり、6才の時から越後・高田の瞽女屋敷にひきとられ芸を仕込まれ成長するが、 ある村祭りの夜、若い衆に手込めにされ、掟によって一人で流浪しなければならなくなった。
 大正中期、第一次大戦が終わり、不況が世界をおおった時代、シベリア出兵そして米騒動と、その余燼がくすぶっていた頃、門付けしながら生きて行くことは、 つらく哀れなことだった。しかし、おりんには涙をはらう明るさがあった。おりんは、とある阿弥陀堂で、村の男に襲われたがそれを助けてくれたのが 岩淵平太郎であった。下駄職人を装い行商して歩く平太郎は、実はシベリア出兵を拒否した脱走者だったのだ。それとは知らぬ彼女は 平太郎を兄のように慕って一緒に旅をつづけるのだが……


2004年3月例会
茂山千五郎家公演 
狂言
出演/茂山千之丞、茂山七五三、茂山あきら、丸石やすし、茂山宗彦、茂山逸平、茂山童司、増田浩紀。
3月16日(火)6時45分 17日(水)1時30分・6時45分 18日(木)1時30分・6時30分 
名古屋能楽堂
「解説」 「二人大名」  「無布施経」  「梟」

 京都の大蔵流茂山千五郎家一門による狂言づくし。疲れた心を解きほぐす笑いの世界。中世室町時代から続く伝統の演技をたっぷり、ゆったりと楽しんで元気になること請け合いの番組立て。「二人大名」「無布施経」「梟」に「解説」つきで、能狂言専門の名古屋能楽堂での公演。


私生活チラシ2004年4月例会
シルバーライニング公演 
私生活
作/ノエル・カワード 演出/竹邑 類 出演/水谷八重子、岡田眞澄、汐風幸、立川三貴、伊庭朋子。
4月7日(水)6時30分 8日(木)1時30分・6時30分  
名古屋市民会館中ホ−ル

 離婚して5年、アマンダ(水谷八重子)は再婚の夫ビクター(立川三貴)とともに、海辺のリゾートホテルにハネムーン。ホテルの隣室もハネムーン・カップル。再婚の夫エリオット(岡田眞澄)と初婚の妻シビル(汐風幸)。偶然にも同じホテル、しかも隣同士の部屋に泊まることになるアマンダとエリオット。二人は5年前に離婚した元夫婦だった、
 ホテルのテラスで美しい景観を楽しむエリオット。隣のテラスにはアマンダ。偶然の出会いに互いにびっくり、二人の気まずい再会となる。対応を話し合ううち、いつの間にか互いの近況の話や楽しかった日々の思い出話もなり、やがてもう一度二人でやり直してみようと二人を急接近させ、恋の逃避行となる。
 ホテルに互いの結婚相手を残して、パリのアマンダのアパートに辿り着いた二人はどこにも出かけず毎日楽しい会話と甘い生活に明け暮れた。5年前の失敗を二度と繰り返さないために、お互い冷静になろうと約束する。しかし、二人の会話は衝突することも多く、やがて5年前の壮絶な嵐はやってきた……。


2004年6月例会
青少年のための芸術劇場 劇団民藝公演 
巨匠 ジスワフ・スコヴロンスキ作「巨匠」に拠る
作/木下順二 演出/守分寿男 出演/大滝秀治、西川明、千葉茂則、南風洋子、内藤安彦、ほか
6月28日(月)7時 30日(水)2時・7時  7月1日(木)2時
アートピアホール(名古屋市青少年文化センター)

 老人は、何ゆえに命を賭けてまで「俳優」であることを証明しようとしたのか?『夕鶴』『子午線の祀り』などで知られる木下順二が、〈芸術家の運命〉について精魂を傾けた珠玉の作品です。1991年、滝沢修の巨匠(老人)役で初演。97年大滝秀治により再演、渾身の演技が感動的な気迫の舞台をつくりあげました。このたびは第三次公演として一時間余の凝縮された劇空間に新たな息吹をふきこみます。
 開演前の楽屋で、俳優と演出家がマクベスの解釈をめぐって議論している。舞台は一転、20年前の出来事が語られていく。第二次大戦末期のポーランド。ワルシャワ蜂起が失敗し、若き日の俳優は小さな町の小学校に逃げ込んだ。そこには女教師やピアニスト、医師と前町長のほかに、「巨匠」とあだなされる老人がいた。ある日、ゲシュタポが現れ鉄道爆破の報復として知識人四人を処刑する告げる。リストからはずされた簿記係の老人は「私は俳優だ」と名乗りでて、マクベスの独白を朗唱する……。



オイディプス王チラシ2004年7月例会
幹の会+リリック公演 
オイディプス王
作/ソポクレス 訳/福田恆存 演出/平幹二朗 
出演/平幹二朗、鳳蘭、原康義、藤木孝、坂本長利、後藤加代、渕野俊太、深沢敦、廣田高志、ほか
7月28日(水)6時45分 29日(木)1時30分・6時30分  
名古屋市民会館中ホ−ル

 『オイディプス王』はギリシャ悲劇の中でも代表的な作品です。平幹二朗はこれまでギリシャ悲劇を5作品演じてきました。その中でも『王女メディア』『グリークス』などの代表的な作品では数々の演劇賞を受賞しています。
 今回の『オイディプス王』では、過酷な運命に立ち向かうオイディプスをすさまじい情念をこめて演じます。そして、本人自ら演出も手がけ、ギリシャ悲劇を現代に蘇らせます。相手役には鳳蘭を迎え、二人のスケールの大きい時空を超えた演技は大きな感動を生むことでしょう。


2004年9月例会長江チラシ
劇団東演公演 中国現代創作劇
長江ー乗合い船
作/沈虹光 訳/菱沼彬晃 演出/鈴木完一郎 
出演/山田珠真子古田美奈子安田扶二子小高三良能登剛南保大樹
9月16日(木)6時30分 17日(金)1時30分・6時30分  
名古屋市民会館中ホ−ル

 中国の大河・長江に臨むある都市−−。この街の最も平均的な2LDKのアパートに、住宅事情の逼迫で縁もゆかりもない若い夫婦と元小学校の女教師が同居している。誰が名付けたか「団結団地」。背に腹はかえられず同居しているそれぞれにとって、相手のやることなすことが気に障って仕方がない。……今日もまた一騒動がはじまった。

 この作品は、現代中国の現代劇での第一線で活躍中の女流劇作家・沈虹光さんの作品で、1994年に中国戯曲賞の最高峰「曹禺戯劇文学賞」を受賞。また1995年には最も権威ある演劇賞「中国演劇祭」の主要六部門を受賞した、彼女の数ある作品の中でも代表作にあたります。

劇団東演『長江』紹介サイト

まつもと市民劇場サイト 『長江』交流会レポート


2004年11月例会
月夜の道化師文学座公演 
月夜の道化師
作/渡辺えり子 演出/鵜山 仁 
出演/金内喜久夫神保共子外山誠二南一恵目黒未奈大原康裕山本道子若松泰弘大場泰正助川嘉隆
11月11日(木)6時30分 12日(金)1時30分・6時30分

名古屋市民会館中ホ−ル

 映画やテレビでもおなじみの渡辺えり子。俳優で劇作家で演出家で、時に歌手でもある…。まさにマルチな才能を十分に発揮している渡辺えり子による初の文学座への書き下ろし作です。
 
 花田青児には光児という双子の兄がいた、光児は子どもの頃からすばしっこく、どちらかというと鈍重で素朴な青児は兄に翻弄されるばかり。そんな兄が戦時中、何故か志願して予科練に入隊し、戦死してしまう。
 青児は今75歳。いまだに独身で、戦後はずっと光児の妻の春、一人息子光男とその妻良子、二人の娘の笑と一緒に暮らしてきた。光児の一家を青児が養ってきたのだが、これには理由があった。
 ひとつは、光児が自分の身代わりに出征し戦死したのではないかという、兄に対する負い目だった。そしてもうひとつの理由。青児は春に恋していた。初恋だった。それを要領の良い兄に奪われたのだが、春を支えたいという思いが青児にはあった。
 2つ年上の春はアルツハイマーで、正気と狂気の世界を行き来していた。青児は必死で春の世界につき合い、その世界の中で兄を演じているのだが、時々どちらが本当に世界なのかわからなくなることがある。そんな青児には秘密があった…。

2002年上演時の記録


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最終更新日 2004/11/20