ーファミリー版ーよこはまの歴史 ーファミリー版ー よこはまの歴史 P2
参考文献;横浜市「図説・横浜の歴史」 横浜市市民局「横浜市史」 横浜市教育委員会「平成十六年版・横浜の歴史」 学習研究社「図説・世界の歴史」 山川出版社「世界史研究」 あかね書房「世界の歴史」 ほか 関連サイト;かねさはの歴史(日本のあけぼの〜旧石器時代)
…(T)旧石器時代…
人類のはじまりは今から400万年ほど前の猿人といわれます。 猿人は長い間に進化を遂げ、5〜6万年前には現在の人間と同種のホモ・サピエンスが出現しました。 横浜の地にも2万年以上も前に最初の人間が住んでいたことが分かっています。氷河時代の終わり頃 に現れた彼らは厳しい自然と闘いながら新しい時代を切り開いていきました。
世 界 で は(世界史略年表へ) |
よ こ は ま で は |
略年表 |
地球上に人類の祖先(猿人)が誕生したのは 今から400万年ほど前のことです。 その後人類は原人、旧人へと進化して6〜5万 年前にやっと現在の私たちとほぼ同じ骨格の 新人が現れました。 この長い間、人類は採集と狩猟、漁労による 生活を行なってきました。まだ文字はなく祈 りや占いなどに使われた絵画や彫刻のほかに は記録もなく、当時の様子が分からないこの 時期を先史時代とも言います。 |
<氷河の時代> 今から250万年〜1万年前は地質学上更新世 と呼ばれる氷河の時代で地球上に氷河が発達 した寒い時期と氷河が少ない暖かい時期とが 交互に繰り返された時代で火山の噴火や地殻 変動によって日本列島が形づくられた時代で もありました。 この頃の関東平野は現在より海が内陸へ大 きく入り込んでおり古東京湾と呼ばれていま すが、その後の火山活動により海はだんだん と遠ざかり、広い平野部がつくり出されその 後また海水が入り込んでくる時代を迎えます<最初の横浜人> 旭区の矢指谷遺跡では関東ローム層の中の 立川ローム層にある旧姶良火山の火山灰(約 2万2千〜2万1千年前の噴火による)の中から ナイフ形の石器などが発掘されましたが、こ れが市内で最も古い時代の遺跡の一つであ り、これによって横浜での人々の存在が2万 年をさかのぼることが明らかになりました。 このほか横浜では立川ローム層(3万〜1万2 千年前の間に富士山の火山灰がつもったも の)に残された旧石器時代の遺跡が25箇所 ほど知られています。 <人々の暮らし> 立川ローム層の時代はまた氷河時代の最終 段階で海面は低下し、横浜付近でも前面の東 京湾は完全に陸地となり、その中ほどを流れ る「古東京川」が観音崎を過ぎたあたりで海 面に注いでいました。 人々は厳しい自然と闘いながらナウマン象 やオオツノジカなどの獲物を追い求め移動 しながらの生活をしていました。旧石器時 代はまだ土器のない時代で人々は焼け石を 使って肉類などを加熱調理したと思われま す。当時の遺跡の中からはコブシ大くらい の小石が直径1メートルほどの範囲に残さ れた「礫群」が発見されています。 ![]() ![]() |
3万年前 横浜付近が 陸地となり立 川ロームの堆 積がはじまる 市内に初 めて人間が 現れる (矢指谷) 2万年前 各種の剥片 石器が発達す る (ニの丸) |