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岸本医院 糖尿病専門医 総合内科専門医
岸本医院へようこそ 宝塚市 糖尿病専門医 総合内科専門医
目 次
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治療について
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予防接種(予防注射)
健康診断
ワンポイントアドバイス
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2015年7月のワンポイントアドバイス

脳検査項目GFRとは

最近、検査報告にeGFRの項目があるのをご存じですか?これは腎機能の指標です。 体内で生成される老廃物の一種クレアチニンは腎臓で血液から尿へ濾過されます。 この濾過能力を血中クレアチニンを用いて計算し補正した値がeGFRです。 これは腎臓が1分間に何mlの血液を濾過出来るかを示しております。 一般に1分間に100ml前後、60ml以上は正常値です。10ml以下は透析の必要な場合があります。 このeGFRが腎機能の最も有用な指標です。

2015年8月のワンポイントアドバイス

健康診断の勧め

保険診療では、現在治療中の疾病に関する血液検査しか行えません。 新しい疾病の発見には、人間ドックなどの健康診断が最も有効です。 特に、癌の早期発見では画像検査が有用で、採血検査で異常所見が 認められた時には癌が進行していると考えられています。糖尿病、高血圧、 高脂血症等で通院中の患者様も、年一回健康診断を受診されることをお勧めします。 当院でも住民健診の基本健診、肺癌検診、大腸癌検診、前立腺癌検診等を行っております。

2015年9月のワンポイントアドバイス

インフルエンザワクチン

近年、インフルエンザはA型のH1N1及びH3N2に加えて、B型の山形系統とビクトリア系統 の4種類が世界的に流行しております。この状況を踏まえてWHOは4種類の株を使用した ワクチンを推奨しており、米国では2013年度から全てを含む4価ワクチンを使用しております。 しかし日本は昨年までA型2種類、B型1種類の3価ワクチンでした。今年度からB型も2種類 とする4価ワクチンに変更となります。予防接種は10月15日より開始致します。

2015年10月のワンポイントアドバイス

学会報告(ストックホルム)

ヨーロッパ糖尿病学会に参加して参りました。多くの発表がありましたが、 世界が注目したのは、最近、日本で使われ始めた新薬SGLT2の海外での 治療効果報告です。この新薬が心不全を激減し、死亡率を40%近く改善 するという素晴らしい報告でした。特に、日本のガイドラインでは慎重投与に 分類されている為、まだ、内服されている方は少ないのですが、 この結果により使用量が増加すると予想されます。主に、血糖を改善し、 体重を減らす薬です。

2015年11月のワンポイントアドバイス

誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎は、細菌が唾液や胃液と共に肺に流れ込んで起こる肺炎です。 高齢者の肺炎の70%以上が誤嚥性肺炎と考えられ、高齢者の死亡原因にもなります。 老化に伴って起きる喉の筋力や飲み込み反射の低下によりおこります。 知らない間に口腔の細菌が唾液と共に肺に流れ込み、肺で細菌が増殖して肺炎となります。 発熱、せき、喀痰などの症状が起きないこともあります。飲水や食事時のむせこみ、 食後に痰が出る場合は、誤嚥性肺炎に要注意です。

2015年12月のワンポイントアドバイス

脳梗塞

脳の血管が詰まる病気が脳梗塞です。脳血管が動脈硬化等により狭くなって閉塞する場合と、 他の部位で出来た血栓(血管内で固まった凝固血塊)が脳に流れて閉塞した場合とがあります。 後者は有名な野球選手でも起こりました。不整脈により心臓内で血液がよどみ凝固し、 その血栓が脳に流れ閉塞したと考えられています。不整脈は心疾患の他に過度のストレスでも 起こります。予防として抗血小板薬や、抗凝固薬を使用します。副作用は、出血傾向です。

2016年1月のワンポイントアドバイス

「フレイル」とは

高齢者が要介護状態に陥る過程には意図しない衰弱、筋力の低下、活動性の低下、 認知機能の低下、精神活動の低下など健康障害を起こしやすい脆弱な状態 (中段階的な段階)を経ることが多く、これらの状態をフレイルと呼びます。 この高齢者の虚弱状態は加齢に伴った不可逆的なものと思われていますが、 このフレイルには、しかるべき介入により再び健常な状態に戻るという意味も 含まれています。フレイルに陥った高齢者の早期発見が必要です。

2016年2月のワンポイントアドバイス

サルコペニア(sarcopenia)

40歳前後から徐々に筋肉量が減少します。この現象をサルコペニアと呼びます。 サルコペニアはギリシア語での骨格筋(サルコ)と減少(ペニア)の造語です。 高齢者では食事量、とくにアミノ酸摂取量や運動量の減少により、 筋肉の合成が低下し、分解とのバランスが崩れることにより、筋肉が減少します。 「栄養」と「運動」がきわめて重要で、骨・関節・筋肉の維持に効果的な栄養摂取に 加えて日常の運動が健康で充実した高齢期の生活に大きく影響します。

2016年3月のワンポイントアドバイス

世界の小児の死因

GBDは2013年には188ヶ国で約770万人の小児・青少年が死亡しており、 死因の1位は、5歳未満児が下気道感染症、5~9歳児が下痢性疾患、 10〜19歳児が交通事故と発表した。2〜5位は、5歳未満児が未熟児合併症、 新生児脳症、マラリア、下痢性疾患で、5〜9歳児が下気道感染症、 交通事故、腸感染症、マラリア、10〜19歳児がHIV/AIDS、自傷、溺死、 腸感染症であった。因みに日本の小児の死因は、先天奇形、 不慮の事故、悪性新生物(癌)、自殺です。

2016年4月のワンポイントアドバイス

ジェネリック医薬品

当院は、品質が良くて副作用の少ない大手製薬会社の先発医薬品を 院内処方して参りました。国の政策等の為、今月より院外処方へ変更します。 処方箋を発行致しますので、薬局でお薬をお受け取り下さい。 薬局では安価なジェネリック医薬品もお選び頂けます。お薬の品質、 副作用の有無を加味して原則として先発医薬品の処方箋を発行致しますが、 ジェネリックへ切り替え可能な処方箋をご希望の場合はお知らせ下さい。 詳しくは薬局で御相談下さい。

2016年5月のワンポイントアドバイス

駐車場について

院外処方へ移行に伴い、患者様には多大なるお手間をおかけしている事と お詫び申し上げます。当院において処方可能な薬剤が増加し、 より的確な薬剤選択が可能となりました。有り難うございます。また、 希望により薬局では安価なジェネリック医薬品もお選び頂けます。 当院の駐車場が満車の場合は、お隣のサン薬局の駐車場もご利用可能です。 また、薬局利用中は、当院の駐車場もご利用下さい。 薬局ご利用のためにお車の移動は必要ございません。

2016年6月のワンポイントアドバイス

バランスの良い食事を

最近、低糖質食など血糖を下げる食事が報道されています。しかし、 血糖を下げて糖尿病が改善しても寿命が延びるとは限りません。 糖質を減らすと逆に蛋白質と脂質が増加し、その結果動脈硬化が悪化し、 肝、腎機能が悪くなり、癌も増加すると言われ、寿命は短縮します。 偏った食事は、ある病気には良くても他の病気を悪化させる可能性があります。 バランスのとれた食事が一番です。サプリについても同様で、 寿命を延長させるかで判断して下さい。

2016年7月のワンポイントアドバイス

爪のチェックで健康管理

爪(つめ)は、内臓疾患を良く反映します。肺や心疾患では、 皿状に変形する「ばち状爪」を認め、糖尿病では 白く濁った爪白癬症 (爪の水虫)をよく認めます。また、内分泌疾患や貧血では、 スプーン状に変形した爪を認めます。副腎障害では、色調が褐色になり、 肝臓 疾患では、点状、線状に白くなる爪甲白斑症を認めます。 私どもも診察で参考にする所見です。手指の爪も足の爪も、 日頃の観察が大切です。爪の異常が気になれば、お知らせ下さい。

2016年8月のワンポイントアドバイス

感染性胃腸炎

感染性胃腸炎は、細菌やウイルスなどによる感染症です。 ノロウイルス、ロタウイルス等の病原体が付着した手で口に触れる(接触)、 汚染された食品を食べる(経口)感染があります。潜伏期間は1〜3日程度です。 症状は吐き気、おう吐、下痢、発熱、腹痛ですが、感染しても発症しない場合や 軽い風邪のような症状の場合もあります。特別な治療法は無く対症療法です。 予防はトイレの後や調理・食事の前に石けんと流水で十分に手を洗うことです。

2016年9月のワンポイントアドバイス

日本脳炎

日本脳炎はデング熱やジカ熱と同じくウイルスを持つ蚊に刺されて感染し発症します。 子どもや高齢者に多くみられ、感染した1000人に1人が日本脳炎を発症し、 2〜4割が亡くなります。また、生存者の半分以上に精神障害などの後遺症が残る とされます。昔は国内で1000名以上の患者発生がありましたが、ワクチンの普及で 年間10名程度に減少しましたが、未接種者には感染を認めます。 予防注射で防ぐことが可能な疾患ですので接種をお薦めします。

2016年10月のワンポイントアドバイス

インフルエンザ予防接種

今シーズン製造されるインフルエンザワクチンは、本年4月に発生した 熊本地震によりワクチン製造会社が被災したことから、チメロサールフリーのワクチンは 製造しないこととなりました。今年度は、順次市場に供給される製品を使用します。 出来る限りワクチンの確保に努めますが、不足対策として早期の接種をお勧めします。 昨年同様に、本年度もA型2系統H1N1とH3N2、B型2系統山形系統とビクトリア系統 の4種類の抗原が含まれています。

2016年11月のワンポイントアドバイス

鉄欠乏性貧血

医学用語の貧血とは血中ヘモグロビンが減少した状態(男13.0g/d、女12.0g/dl以下) を言います。症状は動悸、息切れ、倦怠感、頭痛等です。偏食やダイエットに より良質なたんぱく質、鉄やビタミンCが不足した場合、少量の出血であっても 継続的に持続した場合、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃癌など消化器疾患や痔など、 また、女性は妊娠、出産、授乳による母体の鉄分不足、子宮筋腫や子宮内膜症が 原因で起こる過多月経や不正出血が原因になります。

2016年12月のワンポイントアドバイス

肺 炎

細菌、ウイルス、マイコプラズマなどの微生物が肺に感染し、炎症を起こしている 状態が「肺炎」です。原因別死亡率では3位で、肺炎死亡者の9割以上は65歳以上です。 健康な免疫力の人では、感染源が気道へ進入しても、喉や気管支での免疫反応により 排除されます。子供や高齢者、病気などで免疫力が低下している人は、 喉や気管支を通り越えて肺炎を起こします。例外的にマイコプラズマ肺炎は 健常者や若者でも発症し抗生剤しか治癒出来ません。

2017年1月のワンポイントアドバイス

伝染性紅斑(りんご病)

伝染性紅斑はヒトパルボウイルスB19による感染症で両頬が赤くなることから リンゴ病とも呼ばれます。5〜9歳での発生が多く、頬に発疹が出現する7〜10日位前に 微熱や感冒様症状などの前駆症状が見られ、この時期にウイルス排泄量が多く 感染します。発疹期には感染力はほぼなく通園通学可能です。合併症に重症貧血発作、 関節炎・関節リウマチや、妊婦感染による胎児の異常(胎児水腫)および流産があります。 妊婦には特に注意すべき感染症です。

2017年2月のワンポイントアドバイス

急性胃腸炎 と リンゴジュース

急性胃腸炎では脱水防止のため、経口補水液が勧められています。 明らかな脱水がない軽症者においては、カナダの大学のデータでは、 電解質補充液よりも2倍希釈したリンゴジュースの方が治療効果が良いことが 示されています。スポーツドリンクには、発汗にて失われる塩分が多く加味 されていますが、下痢や嘔吐で失われるカリウムを充分補充出来ません。 カリウムは果物に多く含まれ、中でも柑橘類でないリンゴジュースが 胃腸症にはお勧めです。

2017年3月のワンポイントアドバイス

ガンを増やす基礎疾患

近年急速に、大腸がん、乳がん、前立腺がんが増加しています。 食生活や生活習慣の欧米化が原因と考えられています。 特に大腸がんを増加させているのは、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの 乳製品の過剰摂取、牛肉などの赤身肉の過剰摂取、さらに糖尿病と 言われています。関連して運動不足や肥満も大腸がんを増やします。 特に、糖尿病は、肝臓がん、膵臓がん、腎臓がん、胃がんも増加させます。 ガン予防のためにも糖尿病コントロールが必要です。

2017年4月のワンポイントアドバイス

がん(癌)検診

日本人の死因の第1位はがん(悪性新生物)で、約3割を占めます。 一方、日本人の半数以上はがんを経験していますが、治癒している方も 多くなっております。早期発見が大切です。がんは血液検査では発見が遅れますので、 人間ドックなど画像診断が有意義です。市町村でも様々ながん検診を用意しています。 肺癌、大腸癌、前立腺癌、子宮頸癌等は、無料や少額料金で受診可能です。 当院で扱っている宝塚市がん検診がございますのでご利用下さい。

2017年5月のワンポイントアドバイス

手術で治る不整脈

不整脈には脈が速くなる頻脈性不整脈、脈が遅くなる徐脈性不整脈と脈が乱れる 期外収縮があります。このうち、心臓の拍動リズムに異常を来して脈拍数が多くなる 頻脈性不整脈の治療としてアブレーション治療という手術が行われます。 足の付け根などの太い血管からカテーテルを入れて、心臓内部の不整脈の原因と なっている部分を小さく高周波電流で焼き切ります。手術により、原因箇所の除去が 出来れば不整脈の根本的な治療をすることができます。

2017年6月のワンポイントアドバイス

アスピリン

アスピリンは1897年に柳の樹皮から抽出され解熱鎮痛薬として開発されました。 人類史上最も利用された薬ですが、痛みに効く機序が解明されたのは、 1971年になってからです。その後アスピリンに様々な効能が発見され、 血液さらさら作用(抗凝固、抗血小板作用)を用いた心筋梗塞や狭心症、 脳梗塞の予防にも使われて来ました。さらに、最近、大腸癌の予防効果、 アルツハイマー型痴呆、骨粗しょう症、糖尿病、妊娠中毒の治療応用が検討されています。

2017年7月のワンポイントアドバイス

免疫チェックポイント阻害剤

近年、がん治療にオプジーボなど免疫チェックポイント阻害剤と呼ばれる 新しい作用で効く薬剤が使用されています。がん細胞は自分を攻撃する免疫機構 から逃れようと自分自身を偽装します。このがんの免疫逃避作用を働かなくする のがこの新薬です。手術、抗がん剤、放射線治療に加えて、第4のがん治療とも 呼ばれます。宝塚市内でも扱う医療機関があります。この新薬は特殊な副作用も ありますので、治療中の方は必ず当院へもお知らせ下さい。

2017年8月のワンポイントアドバイス

高齢者が注意すべき薬剤

医療機関で扱う薬は副作用などのデメリットより寿命を延長するなど健康面の メリットが上回ると認められて、厚労省からの使用許可が出ています。 高血圧などの慢性疾患の薬には、長期間の内服を想定して副作用の調査を行います。 一生内服すると平均で寿命が10年以上延長する薬もあります。一方、副作用を 心配すべき薬は、睡眠薬や安定剤、抗うつ薬、抗認知症薬、吐き気止め、痛み止め などです。漫然と内服せず、必要性を医師と相談して下さい。

2017年9月のワンポイントアドバイス

帯 状 疱 疹

子供の時に感染した水ぼうそう(水痘ウイルス)が原因です。その遺伝子が 神経内に潜伏し、長い年月を経た後でも、ストレスや過労などで免疫力が 低下した時に、再びウイルスに変化し帯状疱疹を起こします。神経を 伝わって皮膚に神経痛のような痛みを生じ、その後に赤い発疹、水疱が 出来ます。疼痛は高齢者に強く数年以上続く場合があります。小児に用い られる水ぼうそうワクチンが帯状疱疹の予防に効果があります。 当院でもワクチン接種可能です。

2017年10月のワンポイントアドバイス

低炭水化物食(低糖質食)

最近、糖尿病治療を低炭水化物食や低糖質食で行う方がおられます。 血糖値やHbA1cは改善する場合も多いですが、糖尿病学会は推奨しておりません。 理由は、糖尿病が良くなっても他の病気が増加し、平均余命が短くなる研究結果が多いためです。 脂肪を多く摂取すると動脈硬化が進展し心疾患が増加すること、 蛋白を多く摂取すると腎機能が悪化し、癌も増加することが報告されています。 やはりバランスの良い食事が最も寿命を延長すると考えます。

2017年11月のワンポイントアドバイス

インフルエンザ予防接種

今シーズン製造されるインフルエンザワクチンは、製造途中でワクチン株 変更等があったことから、出荷が遅れております。チメロサールフリーの ワクチン製造も限定的なため、今年度も順次市場に供給される製品を使用します。 出来る限りワクチン確保に努めますが、不足対策として早期の準備をお勧めします。 昨年同様に、今年度もA型2系統H1N1とH3N2、B型2系統山形系統とビクトリア系統 の4種類の抗原が含まれています。毎年の接種が有効です。

2017年12月のワンポイントアドバイス

日本での世界的糖尿病研究

今年の欧州糖尿病学会(EASD)にて、日本人を対象に検証した J-DOIT3試験結果が発表されました。約2500名を対象にした疫学研究で、 糖尿病、高血圧、脂質異常症を薬剤にて厳格に治療すべきかどうかを 検証しました。糖尿病HbA!c6.2%以下、血圧120/75mmHg以下、 LDLコレステロール80mg/dl以下を目標に治療すると、 複合心血管疾患が19%抑制され、脳血管イベントは58%減少しました。 薬剤による治療が寿命の延長に寄与すると考えられます。

2018年1月のワンポイントアドバイス

消毒薬は使用すべきか

殺菌系うがい薬はインフルエンザや風邪予防効果はなく、 逆に罹りやすくすると言われています。殺菌作用により感染予防に 働く善玉菌を殺菌して防御バリアを無くすためです。一方、 水だけでのうがいは効果的で風邪発症率を4割低下させます。 最近は、傷の消毒も水洗いだけで消毒薬を使用しないことと理由は同じです。 扁桃炎、歯槽膿漏など悪玉菌が多い場合は殺菌系うがい薬は効果的ですが、 多用して善玉菌や正常組織を痛めないことが重要です。

2018年2月のワンポイントアドバイス

拡張期血圧(最低血圧)とは

心臓が拡張して心臓内に戻ってきた血液をため込んでいるときに 血管壁にかかる圧力を拡張期血圧と言います。収縮期血圧と同様に 高血圧の基準があり、85mmHg未満が正常です。この数値だけが 基準を超えても高血圧に該当し、死亡率上昇につながります。 最低血圧だけが高くなる大きな原因は、細い血管の動脈硬化で、 最大要因は肥満です。また、喫煙、不規則な生活も最低血圧上昇の一因です。 寝不足や運動不足といった生活習慣を見直しましょう。

2018年3月のワンポイントアドバイス

アメリカでは130/80以上が高血圧

米国心臓病学会と米国心臓協会が新しい高血圧診療ガイドラインを発表し、 正常血圧を120/80mmHg未満、高血圧を130/80mmHg以上と定義しました。 最新の疫学研究で130/80mmHg以上の人が120/80mmHg未満の人に比し 心血管死亡リスクが高率であるためです。まだ、日本のガイドラインは 変更されていませんが、近年日本でも心血管疾患が増加しており、 同様の血圧管理が望まれます。低血圧症状がなければ、 血圧を出来るだけ低く管理しましょう。

2018年4月のワンポイントアドバイス

腰痛を起こす疾患

腰痛は変形性腰椎症、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などに認めます。 変形性腰椎症は椎間板の加齢変化が基で椎間関節や靭帯組織などが変性し、 腰部の筋肉組織の疼痛やだるさ、臀部や大腿後部の痛みを認めます。 重労働や遺伝的素因も増悪因子です。一方、ヘルニアや脊柱管狭窄症では 腰痛より下肢の症状を強く認めます。治療は消炎鎮痛薬や筋緊張弛緩薬の 投与、局所麻酔が効果的です。温熱療法や牽引療法などの理学療法も 疼痛緩和に有効です。

2018年5月のワンポイントアドバイス

血圧が高い時だけの内服はダメ

現在、大き分類すると5種類の高血圧薬が使用され、何れも長時間作用型です。 血圧を急激に低下させると、体内で血圧を元に戻そうとする働きが起こり、 血圧上昇ホルモンが増加します。この作用が心臓には悪影響を及ぼします。 血圧上昇作用が起こらない様ゆっくり降下させる薬を使用します。よって、 最近では血圧が高いときだけ降圧剤を内服するという頓服は行いません。 血圧が下がり難くなるばかりか上昇したり副作用が起こるとされています。

2018年6月のワンポイントアドバイス

推算糸球体濾過量(eGFR)とは

腎臓の濾過機能を表す指標です。腎臓は血液中の老廃物を尿中へ排泄しますが、 eGFRとは1分間にどの程度の血液を腎臓が濾過出来るかを推計した値です。 eGFRの正常値は60ml/分以上で、青年では1分間に100mlの血液中の老廃物を 濾過することも可能です。eGFR、60ml/分未満は慢性腎臓病と言います。 30ml/分未満は腎不全で、10ml/分未満では透析療法が必要と考えられています。 eGFRは、高血圧、糖尿病、食事では、蛋白食、塩分摂取で低下します。

2018年7月からのワンポイントアドバイスはこちら


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