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リヴァイアサン |
ポール・オースター(著)/柴田元幸(訳) |
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読む本がなくて困っているとき。 頼りにするのは、村上春樹とポール・オースター。 そういうふうに決まっています。
村上春樹の場合、最新作『海辺のカフカ』のように どこか遠くの世界へぶっ飛んでいき、 読んでいるオレを置き去りにしていくことや、 (ま、それを望んで読んでるので問題ないんですけどぉ) 哲学的なモノの言い方など、けっこう難解なところも ありますよね。 その点、ポール・オースターの場合は、 割と地面に足のついた語り口であり 適度な重厚さをもって物語が進んでいくので とってもスキです。
ある日忽然と姿を消し、消息を絶った友。 そして、その彼が自爆死したとのニュース。 そのとき、主人公には語るべき物語があった…。
と、こんな感じで始まる小説です。
この『リヴァイアサン』は、主人公がいるにはいるんですが 彼がメインのお話なのか、彼は単なるストーリーテラーなのか どちらとも言えそうなところが面白い(というかちょっと切ない) と思いましたね。
実は本国アメリカでは10年前ぐらいに出版されてたそうですが 日本でもようやく文庫化されました。 かなりのおすすめです。マジで。 |
posted on 2003.01.18 |
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