トムラウシ・フラワートレッキング 2001年7月15日 - 19日 テント・小屋利用縦走

計画

2001年初め

ある日ふと雑誌を見ると黒岳山頂結婚式の募集をしていた。往復交通費がタダになるらしい。我々はその当時流行った「ジミ婚」で、結婚式を挙げていない。これはいい機会だと早速応募したが、見事に落選した。まあ、いいや、いずれにしても今年の夏のメイン山行はもうトムラウシに決めたのだ。

6月初旬

日程とコースの選定を開始。
日程は7月14日から21日に決めた。このころ本州は梅雨の末期で、梅雨前線は関東地方あたりにべったり貼りついていることだろう。すると北海道は晴れる確率が高い。それに、なによりも花の一番美しい時期である。
コースはなかなか決まらない。迷いに迷う。ま、それが楽しいのだけれど。

6月中旬

往復の飛行機を予約。

6月下旬

具体的にコース選定作業開始。
まず、14日は層雲峡にとまることにした。天気やコース状況に応じて、黒岳・銀泉台・沼の原の3つの登山口を選ぶことができるからだ。
次に、山頂以外に行ってみたいところをピックアップ。
高根が原。五色が原。裾合平。沼の平。
そしてこれらを結び合わせて以下のようなプランができた。
15日
黒岳 - 白雲岳避難小屋 赤石沢の状況によっては銀泉台から入山
(雨天時停滞または黒岳石室まで)
16日
白雲小屋 - ヒサゴ沼避難小屋
(前日黒岳石室泊の場合は忠別小屋まで。雨・霧は停滞、以降に繰下げ)
17日
ヒサゴ沼から山頂ピストン
雨・霧は停滞、以降に繰下げ
18日
ヒサゴ沼 - 五色が原 - 忠別岳避難小屋 (雨・霧は停滞、中止)
19日
忠別小屋 - 黒岳石室
20日
黒岳石室 - 裾合平 - 愛山渓温泉、荒天時は黒岳7合目より下山
(日程がおした場合は黒岳に行かず天人峡より下山)

7月

食料計画を立て、買い出し。

直前

7月11日

関東甲信の梅雨が明けてしまった。夜、週間天気予報を見ると北海道は雨・曇りが続く。
・・・なんてこった・・・せっかく行っても毎日雨だったりしたら目も当てられない・・・今回は諦めるか・・・
ということで、梅雨明け10日の南ア北岳 - 茶臼岳縦走に心が動く。明日会社帰りに宿をキャンセルしてくるか。

7月12日

キャンセルする前に念のため週間予報を最終確認すると、なんと一転して好天に!もう行くっきゃない!

7月13日

しかしまたもや週間予報が悪化。もうキャンセルはできない。黒岳 - トムラウシ温泉というルートにすれば、最短で2泊3日で歩ける。5泊6日の行程のうち、3日間だけ晴れてくれれば、最低限、トムラウシ登頂はできるじゃないか。

7月14日 渡道

11:00

旭川空港に降り立つと、ほどよく涼しくて爽やかだった。バスで駅に向かう。
駅前のデパートで昼食をとってから、地下の食品売り場でピーマン、みかん、プチトマト、煮豆を買う。
ガスカートリッジは飛行機に積みこめないので旭川の登山用品店秀岳荘で買うつもりだったが、観光協会に問い合わせると、層雲峡でもロープウェイ駅と「スーパーさかもと」という店で売っているという。そこで早目に現地に行ってビジターセンターなどで情報収集することにした。
駅のバスターミナルで層雲峡行きのバスを待っていると、層雲峡でガイドのボランティアをしているという人に声をかけられた。聞けば、この人は、かつりんたちが落選した黒岳山頂結婚式の手伝いに行くという。そう、思い出した。あの結婚式は明日なのだった。
ここで山の概略を聞けたのはよかった。なんといっても地元の情報が一番だ。心配していたのはエキノコックスであったが、「流水なら大丈夫だと思うよ」という。

16:00過ぎ

ようやく層雲峡に到着。ホテルにチェックインしてから早速でかける。まずスーパーさかもとに行ってガスカートリッジ(イワタニ250T)を2本購入。ガスはイワタニとEPIが置いてあった。ここはコンビニエンス店で、少しだが食材も売っていた。
次にビジターセンターに行った。ビジターセンターでは先ほどのボランティア氏が働いており、簡易トイレの使用を勧められた。登山道についての情報も掲示されていて、赤石川の渡渉も問題ないようだ(つい10日くらい前までは雪のためルートが別についていたらしい)。
最後にロープウェイ駅を偵察。ここの売店にもイワタニとEPIが置いてあった。土産物の鈴をクマよけ用に買った(記念になるし)。
ホテルに帰って風呂に入り、パッキングを直して早くも22時過ぎには眠りについた。
よい山旅になるといいなあ・・・