7月17日 曇
朝3:30に目が覚めた。まわりはまだ静かだ。起きようか寝ていようかとしばらくシュラフの中で迷ったが、とりあえず外を偵察しようと2階の冬期出入口から外を覗こうとすると、そのそばにいた人が、てっきり寝ていると思ったのに「今日はいい天気ですよ」と大きな声で言った。するとそれを聞いて小屋中が一斉に動き出し、急にせわしなくなった。みな狸寝入りだったようだ。言葉通り、冬期出入口からはトムラウシ山がくっきり見えた。よし、朝飯食って行動開始だ!
5:14 白雲岳避難小屋を出発(高度計:1980m, 温度計:17.2℃)

空は曇りで決して「いい天気」とは言えないが、雲は高いので展望はばっちりだ。また、今日のヒサゴ沼までの長い道のりを考えると日にあぶられなくてちょうどよいとも言えた。
6:04 スレート平通過(1855m, 16.3℃)

スレート平のあたりは大雪特産のエゾハハコヨモギの大群落。ヨモギの花はあまり目立たないが、こうまで多いと目を奪わずにはいない。しかも、見た感じはあまり花らしくないからちょっと異様な雰囲気である。
どこもかしこも花だらけで、どこが道なのかわからないといった按配。ガスに巻かれていたらたいへんだ。
6:30 三笠分岐(1770m, 18.0℃)

この高根が原一帯はコマクサが見事で、遠くの方はピンク色に染まって見えるほどだった。ホソバウルップソウはほとんど終了。また、エゾツツジのビビッドな紫も印象的だった。
予期しなかったのだが、何度かハイマツ漕ぎを強いられた。今回かつりんは新兵器として、タイツ型の下半身サポーターを装着し、短パンで歩いていたのだが、ハイマツの根でタイツが破れ、丸い穴が開いてしまった。
8:57 忠別沼着(1795m, 23.7℃)

徐々に雲が多くなってきた。
9:57 忠別岳到着(1940m, 18.5℃)

避難小屋分岐への下りに差し掛かると、またもやハイマツが。雨はすぐに止んだ。
11:13 忠別岳避難小屋分岐に到着(1705m, 22.2℃)

この下りはハイマツ漕ぎが続き、かなり疲れた。展望はなく、いつ雨が降ってもおかしくない雰囲気だ。忠別岳避難小屋で今日はストップしようかとも思う。軽食をとりながらしばし考えるが、やはり明日以降の日程を考えるとヒサゴ沼まで行ったほうがいいということに。
12:25 五色岳着(1860m, 23.2℃)
この登りはハイマツ・潅木がずっと続く、今日一番のハードな道であった。ザックの背が高いので中腰の姿勢を強いられ、かなり疲労した。山頂は少しだけ開けているが、相変わらず展望はない。13:49 化雲岳東の分岐(1880m, 23.0℃)

14:05 化雲岳南側の分岐(1900m, 21.7℃)

15:35 ヒサゴ沼テント場着(1675m, 21.5℃)

ようやく到着したヒサゴ沼テント場は昨日の豪雨のせいもあるのだろう、かなりぬかるんでいて、ちょっと歩くと靴はすぐどろどろになってしまう。撤収がたいへんだろうな・・・
その夜
かなり冷え込んできた。ヒサゴ沼はガスがかかりやすいようだ。本日の夕食はチンジャオロースー・高野豆腐・卵のスープ。飲用の水は煮沸することにした。水は沼からではなく周囲の雪解け水からとる。