Top浮世絵文献資料館浮世絵師総覧
 
☆ よしまる おがわ 小川 美丸浮世絵師名一覧
(北川美丸・歌川美丸・北尾美丸・北尾重政二代参照)
  【ここでは小川美丸に関するデータのみ 全体データは北尾重政二代に収録】  ※①〔目録DB〕〔国書DB〕:「日本古典籍総合目録データベース」「国書データベース」〔国文学研究資料館〕   ②〔早稲田〕   :『早稲田大学所蔵合巻集覧稿』〔『近世文芸研究と評論』三五~七〇号に所収〕   ④〔早大〕    :「古典籍総合データベース」早稲田大学図書館   ⑤〔東大〕    :『【東京大学/所蔵】草雙紙目録』〔日本書誌学体系67・近世文学読書会編〕    〔漆山年表〕  :『日本木版挿絵本年代順目録』     角書は省略。①~⑥は「合巻年表」の出典。◎は表示不能あるいは難読文字  改名 北川美丸→文化七年(1810)小川美丸(美麿)→文化十年(1813)歌川美丸(美麿)→     文政五年(1822)北尾(花蘭斎)美丸→文政十年(1827)北尾重政(二世)     〈文化7年小川美丸と名乗るが、北川美丸のほうもなぜか以降も使っている。理由は分からない〉  ☆ 文化七年(1810)(北川美丸から小川美丸に改名)  ◯『昔語兵庫之築嶋』(国書データベース)   (見返し)「文化庚午春発行 式亭三馬編 北川美丸画」鶴屋金助   (巻末の式亭三馬の口上)   〝去年より御め見えの画工よし丸、当春北川の姓を改めこれより小川となのりまする。いまだとしわかの    ミじゆくながらも、十七や十八でよく此やうな絵が出きるぞ。がをつたものじやと御評ばん被下、御ひ    いきの御かげにて小川のすゑハ大川の大たてものとなり候やう、ひとへに/\御とりたて奉希上ます、    そのための口上、おそれながら式亭三馬敬てまうす     【北川姓改/十八歳】小川美丸画〟    〈この口上により、美丸の初筆は前年の文化六年、そして北川から小川への改名は文化七年からと分かる。また     文化七年当時十八歳であるから、誕生は寛政五年(1793)ということになる〉         『昔語兵庫之築嶋』三馬口上(早稲田大学図書館・古典籍総合データベース)    ☆ 文化八年(1811)辛未    ◯「合巻年表」(文化八年刊)    北川美丸画    『新居焔魔附紐由来』「北川美丸画」十返舎一九作 大坂屋板 ⑤    『頓秀胡蝶笄』   「美丸画」表紙 「北川美丸画」 竹塚東子作 西与板 ①    『尾笑草』      北川美丸画  竹塚東子作 板元未詳 ①    小川美丸画    『腹之内戯作種本』 「小川よし丸画」式亭三馬作 鶴喜板 ①    『堪忍五郎稚講釈』  小川美丸画  式亭三馬作 鶴金板 ①(静岡大本は「小川美丸画」と記す)    『茶釜前扚子物語』 「美丸画」見返し「小がわ美丸画」竹塚東子作 西宮新板 ①    ◯『噺本大系』巻十四「所収書目解題」(文化八年刊)    小川美丸画『妙五天連都』署名「小川美丸画」十返舎一九作 村田屋板    ☆ 文化九年(1812)壬申    ◯「合巻年表」(文化九年刊)    小川美丸画    『暠魍魎(ヒダカノカゲホシ)』「小川美丸画」東里山人作 岩戸屋板 ①    『鳥籠山鸚鵡助劔』  「小川美丸画」曲亭馬琴作 鶴喜板  ①    『雷神丸剣電』    「浮世絵師小川美丸画」春亭三暁作 鶴金板  ②     〈補注、作者三暁は「『江戸方角分』によると、言助町住の斎藤新孝と伝えられる。それ以外の伝未詳で、文政三年      中の没と推定される。浮世絵師歌川国直の兄」とある〉    北川美丸画    『孝行雀心之竹馬』「北川美丸画」山東京山作 鶴喜板 ①     〈鶴喜板の文化九年新版目録には「『孝行雀心竹馬』全六冊 小川美丸画 山東京山作」とあり〉    『妹背山後雛鳥』 「北川美丸画」山東京山作 森治板 ①    『大通人狐幸』   表紙・見返「小川美丸画」巻末「北川美丸画」十返舎一九作 山口屋板 ①    喜多川美麿画    『諺草籠中鳥』喜多川美麿画 関亭伝笑作 板元未詳 ①    〈①の書誌はこの喜多川美麿を北尾重政二世とする〉    ◯『江戸小咄辞典』「所収書目改題」(文化九年刊)    北川(ママ)美丸画『妙伍天連都』十返舎一九作 村田屋板    〈国文学研究資料館の「日本古典籍総合目録」所収の一本に「小川美丸画」「文化かのとの未自序」「文化八年版の後     印本か」という「書誌注記」あり。また『噺本体系』巻十四「所収書目解題」も『妙五天連都』を文化八年刊、署名     を「小川美丸画」とする〉    ☆ 文化十年(1813)(小川美丸から歌川美丸に改名)    ◯「合巻年表」(文化十年刊)    歌川美丸画    『海陸西国往来』「歌川美丸画」十返舎一九作 鶴喜板 ⑤    『籤本浮世絵抄』「歌川美丸画」振鷺亭作   鶴喜板 ④    ◯『馬琴書翰集成』⑥323 「文化十年刊作者画工番付断片」(第六巻・書翰番号-来133)
   「文化十年刊作者画工番付断片」    〈書き入れによると、三馬がこの番付を入手したのは文化十年如月(二月)のこと。当時は小川美丸を称していたこと     がわかる〉    ☆ 天保四年(1833)   ◯『無名翁随筆』〔燕石〕③303(池田義信(渓斎英泉)著・天保四年成立)   (「喜多川歌麿」の項、菊麿(月麿)門人)
   「喜多川歌麿系譜」〝美麿【後北尾重政トナル、小川ト改、歌川トナリ、北尾ト改ム】〟    ◯「日本古典籍総合目録」(国文学研究資料館)   (小川美麿名の作品)    作品数:5点    画号他:小川美丸    分 類:合巻(5点)    成立年:文化7年(1点)同8年(1点)同九年(2点)