けもの達(森林)更新(2023年7月14日)

普段私達は気にもとめませんが、那須や塩原の森や林には数多くの動物達が生活しています。

ニアミス?(2023.07)

ニホンジカが白い花の中で草を食んでいました。そこに平然とタヌキが通りかかりました。2・3mくらいの距離です。遠くから観客のように見守っていた私は、何かが起こるのでは・・と思いましたが、互いに無関心でした。「ミス」ではなかったわけです。

緑の中で・・(2023.06)

左上:那須山中、林道で休んでいたニホンジカ。増え過ぎて厄介者扱いされつつあります。姿形は可愛いのですが・・。
右上:山の中の池に張り出した枝にからめて産み付けられていた、モリアオガエルの卵塊。メレンゲのようです。孵化してオタマジャクシになると、水中に落下します。
下:人里近くでこっそり繁殖していたノスリ。おなかの下には卵かヒナがいるはずです。 

早春の深山にて(2022.04)

まだまだ早春の深山幽谷で遭遇したカモシカと可憐な花々
左上:アカヤシオ 右上:ニホンカモシカ (蛇尾川上流)
左下:ニホンカモシカ 右下:ニリンソウ(那珂川上流)

ひょっこりアナグマ(2022.04)

 これも那須高原の職場に向かう途中、コガラたちが騒々しく鳴いていた(上左)のに気づき、車を停めて観察しました。彼らが騒ぐ真下の路傍の側溝からガサゴソと音がします。すると、ひょっこりと顔を出したのは、ご覧のとおりアナグマ(上右)でした。あまり警戒もせず、のっそりと出てくる(下)と、ゆっくりと車道を横切り、林の中に消えていきました。

「シカト」でない鹿のまなざし(2022.03/04)

 那須高原の職場に向かう途中や帰宅途中で遭遇する動物たちの中で最近最も頻度が高いのが、鹿(ニホンジカ)です。左は、3月中旬、雪の車道を堂々と歩いていた若いメス。右は、4月初めの夕刻、林中から私の車を警戒する若いオス。どちらも「シカト」(無視)せず、しばらく凝視した後、林の奥に消えていきました。「鹿の湯」という温泉がありますが、数年前まで那須山麓では野生のニホンジカはかなり珍しい動物でした。ところが、この数年で日光のように頻繁に見かけるようになってしまいました。那須でも生息・繁殖し、増えているということでしょう。厳しい自然の中で必死に生きる彼らに罪はありませんが、彼らが増えることでもたらされる環境変化は大いに危惧されます。冗談でなく、「シカト」できない状況だと思います。

見返り美人(?)三様
(2021.05)

 5月上旬、那須塩原市の山中でニホンカモシカに出会いました。ゆっくりと林道から奥山に遠ざかろうとする時に試みに小さな音を立ててみたところ、すぐに立ち止まりこちらを振り返りました。やはり好奇心旺盛です。
 車道から下った渓流沿いのハンノキには、ヤマセミがとまっていました。絶えず周囲を見回していました。警戒心が強そうです。近くで繁殖しているのかもしれません。(この個体はオスでした。「美人」ではありませんね。)
 山を下りて平地林を散策していると、「チョットコイ!チョットコイ!」と挑発的な声が聞こえてきました。地味なくせに声だけは大きいコジュケイです。彼(女)らも林道を散歩していました。一歩一歩ゆったりと歩きながらの、振り向いた瞬間です。この鳥はもともと放鳥された外来種でした。平地では普通に見られる留鳥です。

 おはよう!カモシカ!!

 11月中旬、上天気が続きます。出勤途中、いつもの自然豊かな森を車で通り抜けようとした時、不意に視線を感じました。ニホンカモシカ(日本羚羊)が木立に紛れてじっとこちらを見ていたのです。少しあどけなさが残る、若いカモシカでした。勝手に朝の挨拶をして、写真を撮らせてもらいました。朝冷えを忘れさせてくれた一時でした。

 まさに「栗鼠」

 10月上旬、またまた通勤途中の森の中でのワンショット。ニホンリスが団栗(どんぐり)を持っています(多分クヌギの実だと思います)。アップにすると、まさに「栗鼠」ですね。あえて「食べていた」と書かないのは、本当に食べなかったからです。では、この後、彼(彼女)はどうしたか分かりますか。かじって食べずに、口に頬張ったまま、少し移動し、土の中に埋めてしまったのでした。これを「貯食行動」というのだそうです。餌が少なくなる冬のために団栗を隠したのでしょうが、結構掘り返すのを忘れることも多いそうです。それがその植物の分布を拡大することにもつながります(共生関係)。案外、実を食べるためでなく、仕組みが分かっていて、その植物の増殖のための行動かもしれません。
 ふと、自分も昨日大量に採れた「クリ」フウセンタケを長期保存しようと夜中まで頑張っていたことを思い起こしました。

「撮って撮って!」ニホンカモシカ(2020.8)

 サルを撮影した翌日の昼休み。職場近くの森の中を散策していると、ニホンカモシカに遭遇しました。好奇心が旺盛だったのか、一緒にいた青年所員に惹かれたのか、彼女(彼?)は少しずつ近寄ってきました。サルと違って、「撮って撮って!」とせがんでいるようでした。

「勝手に撮るな!」ニホンザル(2020.8)

 これも出勤途中のショット。森の中を走る県道の道端にニホンザルがいたので、被写体になってもらいました。すまし顔で写っていますが、実はこの後、歯をむき出しにして威嚇されてしまいました。「勝手に撮るな!」と言わんばかりの剣幕でしたm(._.)m

ツキノワグマの小さな好物(2020.6)

 奥塩原の山中、なんと熊に遭遇しました。若いツキノワグマです。もちろん距離をとり、車も近くにあったので、しばらく観察することにしました。こちらに気づいているようでしたが、あまり警戒することなく、切り株に背中をこすりつけたり、寝そべって休んでいたりしました。その後ゆっくり動き出すと、斜面にあったヤマザクラの木にするすると登って(約10mほど)、小さなサクランボを食べ始めたのです。余程空腹だったのか、その木のサクランボをすべて食べ尽くすくらいの勢いで、長い時間をかけて食べ続けていました。体の大きさ(約80p)からすると、かなりの量を食べないと満腹にはならないでしょう。それにしても、つやつやした毛並みと木登りの上手さと細い枝の上でのバランス感覚には感心しました。このまま奥山で過ごして、人里には決して下りないでほしいと願うばかりです。

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