けもの達(樹上)更新(2022年8月16日)

樹上で生活する獣達にカメラを向けました。私達には想像できない生活環境に、彼らは平然と適応しています。

久しぶリス(2022.07)

いつもの散歩道には大きなクルミの木があって、7月半ば頃から青いクルミの実が目立つようになります。一昨年の今頃、この木でリスを見つけましたが、どういうわけか、昨年は会えませんでした。しかし、今年は御覧のとおり、2年ぶりに出会えました。同一個体かどうかは、分かりませんが、同じように青グルミに誘われて、樹上を行ったり来たりしていました。

ほっこリス(2021.06)

 少し明るめに写っていますが、これでも夕闇迫る森の中でのショットです。珍しく風もなく、音と言えば遠くから聞こえるツツドリの声くらいでした。静かな時空間です。生きものの気配がほとんどしません。ゆっくりと散策していると、かすかにカサカサと音がしました。落葉松の幹を登るリスです。横枝にとまると静けさに溶け込むようにしばらくじっとしていました。生きものに会えて、ほっこりした一時でした。

顔出しムササビ(2021.05)

 5月上旬、近隣の林で大きめの樹洞をいくつか点検してきました。野鳥や動物の利用を確かめるためです。ほとんど成果はありませんでしたが、最後に確認したカシの木の樹洞で、ムササビが巣穴から顔を出している場面に出会えました。夜行性の動物ですが、日中でもこうした顔出し行動をするそうです。自分が観察したり、写真を撮ったりした30分ほどの時間中、瞬きはしましたが、ほとんどこのポーズでずっと外を眺めていました。警戒心もなさそうでした。夜まで待てずに出入り口までは出てきたものの・・踏ん切りがつかないのか、心配事があって眠れず・・不安なまま固まっているのか、はたまた気まぐれに思いついてひなたぼっこでもしたくなったのか、本当の理由はよく分かりません。

クルミに目がない!リス(2020.8)

 出勤途中にオニグルミの木があって、7月頃から房になった青クルミがたわわに実っています。8月初旬の朝、その樹上で微動する茶色の物体(体長約20p)が目に入りました。すぐにリスだろうと察して、車を空き地に止め、カメラを向けました。果たして、青いクルミに懸命にかじりついているニホンリスでした。夏毛なので、少し赤みがかっています。尻尾も冬毛のように、フサフサはしていません。観察していると、カリカリカリと音が聞こえるほどで、私のことは眼中にないくらいに夢中でした。私にはニホンリスの姿がすぐに「目に留まった」のですが、ニホンリスは私のことには「目もくれず」、クルミには「目がなかった」ということです。
 ニホンリスは日本の固有種だそうです。雑木林や松林の樹上を住みかとし、木の実を主食としています。特にオニグルミやマツの実は好物のようです。那須野が原では、高地から平地林まで一帯に生息していると思われます。しかし、樹上で生活していること、警戒心が強いこと、敏捷であることなどの理由で、実際に野生のリスを見かけるのはそう簡単ではありません。

あわてて飛び出してしまいました
(那須塩原市高林)
逆さまでひなたぼっこ
(那須塩原市高林)
 2006年2月下旬。マンサクが少しほころぶ渓流の早春。斜面のモミの木にモモンガのねぐらがありました。ねぐらを使っていることを確かめたくて近づくと、気配を察して巣穴から1匹のモモンガが飛び出しました。驚かすつもりは全くなかったのですが、悪いことをしました。いつもは熟睡しているはずですが、繁殖期を迎えていて神経質になっているのでしょうか。巣穴を出た後、近くのコナラに飛び移り、逆さまになってしばらくじっとしていました。風のない晴れた日でした。

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