「おもしろい飛行機だけど、今考えると何でこんな飛行機を描いたんだろうと思います(笑い)」。
パイロットと2人の射撃手が離ればなれに搭乗、飛行中はさびしくて孤独だったろうなと、ついつい同情してしまう。
陸軍が輸入した名機ユンカースK-37をべースにして、三菱の仲田信四郎技師を中心に本庄季郎技師らにより開発されたこの九三式は、波板外皮が特徴的な全金属製の機体に、故障が少なく使いやすい中島製の空冷エンジン・ジュピターを使用していた。
比較的性能もよく稼働率も高かったため広汎に活用されたが、やはり2〜3年で旧式化。エンジンを中島製の"光"55O馬力に換装し、前方銃座には球状風防、コックピットに開閉式風防を付け、引込脚にした2型が製造された。この2型は1型に比較して約30km/hも速度がアップしたこともあり、1938年頃まで製造され、第一線引退後は練習爆撃機としても使用された。 |