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旅行記その7:「イキスプレス」※1がやってくる

TX一番列車に乗りました!

開業前のお祭り騒ぎ

ついにつくばエクスプレスの開業日である8月24日を迎えた。

午前0時、茨城県庁前に出されていた「つくばエクスプレス開業まであと0日」の表示を確かめて、つくばに向かった。

 

午前1時、つくばに到着。夜通し開放されている地下コンコースに入った瞬間、少し噎せるような熱気を感じた

。この時点で、待ち客は100人近く並んでいた。早くから並んでいた人には整理券が渡されている。行列を作っている人の中には、お姉さんやおばさん等もチラホラ。地下コンコースは賑やかだが、少しでも休んでおこうと思い、エアマットを膨らませて横になる。照明が消えず周りがにぎやかな中での仮眠は、昔の大垣行き夜行鈍行列車のようで、全然寝つけない。

 

午前2時過ぎ、待ち客は120人を超える。出発式の準備がなされ、行列を作っている人の何人かが雑誌のインタビューを受けている、後で新聞を見たら、この日は見学者を含め、早朝のつくば駅に900人は来ていたらしい。

午前3時過ぎ、待ち客はもう数えきれない。

午前4時前、ブラスバンドの合奏が始まり、キャラクターの「スピーフィ」が手を振って現れる。

午前4時、出発式が開かれ、茨城県副知事をはじめとする来賓あいさつとくす玉開披が行われる。駅構内がオープンになると同時に、行列をなしていた人はそれには見向きもせず記念切符を買いに駅に入っていった。

一番列車で東京へ

午前4時半、ホームが開放される。自分も、記念カードを数枚買った後、ホームに降りる。アルミシルバーのTXの車両と初対面、しかし人が多すぎて車両の先端は全く見えない。

午前5時、発車7分前。1車両はだいたい善座席が埋まるくらいの混み具合であった。車両の前で記念撮影をしている人も多数。自分も一番列車の2号車「TX-2266」号の車内に収まる。

座席に座ってみると、思ったより座り心地が硬い。座席が硬いことで有名なJR東日本の新車の方がまだクッションの厚みが感じられた(茨城新聞の記事でもそんな内容の記載があった。実車に触れてみて納得)。座席の奥行きも浅く、ゆったりと腰を下ろせない。

午前5時7分、TXで一番最初に出発する一番列車「4002列車」が、拍手とフラッシュに見送られながらつくばを発車。発車した瞬間、そしてつくばのトンネルを出て地上に出た時、車内から拍手と歓声が沸き上がった。

午前5時30分。

常磐線のように車内の電気が消えることなく茨城県を脱し、常磐自動車堂と並行して利根川を渡る。途中では外かんの高架くぐる。今回の旅行記に最初に書いたが、6〜7年前千葉に住んでいた時、この場所は外かんの下を走る国道を横断するところにポツンとTXの高架だけが架かっており、ココロの底から開業を訝ったところである。

列車は新幹線を早廻しにしたようなモータ音を響かせながら走る。静かで揺れない車内は快適だが、快適だからこそ「時速130km出ている」スピード感が感じられない。

午前5時50分。

荒川を渡って北千住に到着。周りはビルと高架に囲まれており、見覚えのある北千住に着いた感じは全くしない。茨城のつくばを出てから45分程度しか経っていないこともあり、本当に都内に入ったのか、未だに信じられない。

午前5時55分。

北千住を出てからは、トンネルの中を車輪を軋ませながら走る。「新幹線」というよりも、「郊外から直通する地下鉄の通勤電車」といった趣である。

午前6時。終点の秋葉原駅到着。

駅から同じ電車に乗ってきた乗客が少しずつ出てくる。

TXの秋葉原駅は、TX開業にあわせて整備されたJRの秋葉原駅の新しい出入口に併設されている。よって、長い階段を昇って地上に出ても、電気街口の派手な往来や、昭和通り口の薄暗い雰囲気が広がっている訳ではなく、見覚えのない光景しか広がっていない。

秋葉原の地上に出て、あたりを一周した後、自分の頬をつねってみた。確かに「つくば」から「秋葉原」まで移動したのだが、どうも未だに信じられない。凄すぎてかえって騙されているような気が、乗車して時間が経った今でもかすかに感じられる。

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更新日 2005.8.31
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