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旅行記その3:通勤ひとりたび(2003.10.1〜)

第3週(2003.10.13〜10.19)

10月13日(月曜日):電車と居眠り

ビバ3連休。しかし今日も仕事以外の用事で水戸に出掛けることになった(この文章も、その車内で書いている)。

何だかんだ言って、10月に入ってから、土日祝含めて毎日水戸に通っている気がする。まぁ土日祝は朝寝坊できる(いつもの朝5時半起床に比べ1時間寝てられる)し、電車は空いているし、実家にいても退屈(遊び道具その他の多くは水戸に置いてある)だし。仕事と違って負担になる用事じゃないから・・・まぁいいのだが。

そんな疲れている時、ついしてしまうのが「居眠り」。

いま乗っている車両は、常磐線・水戸線の中では比較的新しい銀色のステンレスの車両である。この車両、窓は大きいし、最近の車両と違って窓にスモークが掛かっていないから、太陽の光が車内にふんだんに入ってくるのである。

夏とかは眩しくて仕方がないのだが、これからの季節、小春日和の柔らかな光が車内に入ってくるのが気持ちいい。そのうえ、車内は広々しているし、空気バネを使っているため車内の揺れも穏やかである。これらが相まって、これからの季節にこのステンレス車に乗ると、たいてい心地よい眠気がやって来るのである。

そのうえ、水戸線は沿線の風景で目を見張るものがあまりない。有名なものでは筑波山があるが、これは水戸線内の多くのところで遠景のように見えるものであり、「目を見開いて漏らさぬように見届ける」性質のものではない。沿線の風景ものどか、速度も常磐線に比べると遅く、ときどき行き違いの駅で長い時間止まっているような「のんびり」である。

したがって、「ステンレス車で走る水戸線」というのは、「車内でウツラウツラ舟をこぐ」のには非常にいい路線である。この分野にかけては日本トップクラスかもしれない(居眠りに向いた路線として他に思いつくのは、関東圏では、千葉−木更津−安房鴨川間の「内房線」と高崎−八王子間を結ぶ「八高線」が挙げられる)。

車内に、雨上がりの夕陽が射し込んでいる。自分も眠くなってきた・・・・・・ふわぁ・・・お休みなさい・・・。

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10月14日(火曜日):テレビで・・・

昨日、毎日使っている真岡鐡道がテレビに出ていた。

ロケしたのが昼間の午後、ということもあるのだが、とにかく沿線に人がいないこと&駅前の商店街がさびれていることに改めて驚かされた。

しかも、敢えて人のいない方向にロケ隊が進んでいく(二宮町の久下田駅とか真岡市の真岡駅とかは、駅前通りをそのまま進んで大通りに出ると、繁盛しておりそこそこ人はいる。)のが何とも言えなかった。

あと細かく見ていくと、結構放送内容に些細な間違いがあった気がするが・・・。

ちなみにこの番組の「ローカル線すごろくの旅」のコーナーです。(http://www.fujitv.co.jp/kotsu/)

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10月15日(水曜日):夕刊の拾い読み

帰りの電車の中で、近くに座っていた人が読んでいた夕刊を網棚に置いて降りていった。

東京の電車だったら、結構網棚に読み終わった新聞・雑誌が放ってあるのをよく見かけたしそれを拾って読むことも多かったが、この水戸線でそんな「余得」に預かれるのは初めてである。

ありがたく読ませていただいた。

読んだのは毎日新聞の夕刊、10ページしかない薄っぺらな読み物である。表紙は中国の宇宙船打ち上げ、3面は北朝鮮による拉致事件被害者のインタビュー・有名になった中坊弁護士起訴猶予と、記事自体は割とインパクトの強いものが多かったが、問題の記事は1面下の「新聞大会」開催の記事。

何かおかしい。

この日の、インパクト強い記事がたくさんある中で、この記事だけは明らかに「出来事のインパクト」に対して紙面の扱いが派手過ぎる。そのあたりを配慮して、『「安全な社会に寄与」と決議』といったアオリ(で呼び方いいんだっけ?記事で一番大きい文字をつかっている見出し)も小さい活字が使われているが、これがまた記事全体を変に味付けしている。

なんて言うのだろうか、「(信者でない読者にはどうでもいい)自分たちの決意表明をちゃっかり盛り込ませている」感じがする。これで、記事の文章を「です、ます」調にすれば、政党の機関誌の記事としても通用してしまう。

それで、読み終わった夕刊は。

また、網棚の上に戻しておきました。世の中ゴミの減量、リサイクルっす。

10月16日(木曜日):呑む人

昨日書いた「新聞大会」の記事、今日の読売新聞の朝刊にも載っていました。しかも昨日の毎日新聞のと同じ体裁で。止めときゃいいのに。

 

ところで、「常磐線といえば車内宴会」と言い始めたのは誰だろうか。水戸あたりでは、自分が見た限り、あまり車内で呑んでいる人はいない。

水戸まで来る鉄道と言えば常磐線、常磐線といえば車内宴会、車内宴会といえば缶チューハイ・缶ビールと割きイカ・・・といった感じで、夕方にシラフで電車に乗ると、時々酒臭くイカ臭い匂いがするような気がするのだが。

結局誰も車内では呑んでいないのである。もうちょっと遅い時間(最終電車とかその1本前とか)だと、水戸近辺でも呑んでいる人がいるのかな?

謎は謎のままとっておいた方が面白そうな気もする。

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10月17日(金曜日):続・呑む人

昨日書いた「車内飲酒」の話の続き。

改めて水戸始発の電車の車内を見回してみると、夜の7時〜8時頃の電車でも、結構高校生で混んでいる。「高校生はもっと速い時間に家路につくべきもの」と思っていたので、結構意外である(そういえば、高校のとき、部活をやっている女生徒が「いつもあたし7時半の水戸線で帰るの」といってカタい先生をフンガイさせていたっけ)。そういう環境でアルコールの匂いを車内にまき散らしながら1杯、というのは・・・。

何かを捨てないと、なかなか決行は難しそうである。

第一、同じ常磐線とはいっても、サラリーマンで占められている上野口とは客層が全然違う。水戸付近では、車内飲酒をやりたそうなサラリーマンはあんまり乗っておらず(見たところ乗客の平均年齢は東京圏よりもかなり低いと思われる)、賛同者は集まりそうにない。

そのうえで車内飲酒を決行すれば、良くてアル中扱い、悪ければアルコールハラスメント扱いは間違いない。

まれに車内で呑むこともある自分だって、シラフの時は通勤電車で呑んでいる他の客をそういう目で見る。

 

「車内で呑む」といえば、1つエピソードがある。

会社がハネた後、水戸から鈍行列車に乗って東北まで旅行に行ったことがある。旅行なので、こちらはメートルが上がりきっており、「旅行だー!車内で呑むぞー!」と意気込んで、缶ビールを複数本買って電車に乗り込んだ。水戸発18時40分のいわき行き、途中1回乗り換えで仙台着午後11時、という便である。

ちょうど夕方のラッシュで、座ることもままならず、空いてきた日立(19時10分発車)からは今度は高校生が乗ってきて(学校入り立ての女子高生だった)、結局福島県に入るまで缶ビールの栓を開ける雰囲気にならなかった。もう、終点のいわき駅はすぐそこである。「せっかくの缶ビール、いま慌てて呑むよりも、いわき駅で仙台行きの鈍行に乗り換えてから呑むベ」と思った。しかし。

その鈍行がたったの2両編成である。夜の8時を過ぎているのに車内は混雑。とても呑む雰囲気ではない。乗客がいなくなり缶ビールの栓を開けたのは原ノ町に着いてからになっyてしまった(21時36分着)。

当然ビールは温まってしまっており、何だかなー、という気分になった。

 

この文章を書いているのは、帰りの水戸線の車内。駅のキオスクで缶チューハイを仕入れてきたが、もちろん混んでいる車内で呑むワケにはいかない。家に帰ってから呑ーもうっと。

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10月18日(土曜日)

通勤生活もあと2週間になりそうである。

今日はそれだけ・・・と思ったけど1個加筆。

この時期、常磐線・水戸線をまわって栃木県の佐野(大きなアウトレットモールがあるらしい)に向けて運転される臨時の快速列車「佐野アウトレット号」というのが運行されている。羽黒ですれ違った列車の車内を見たが、指定席・自由席ともまぁそこそこの客の入りだった(だいたい全座席の3割くらい。途中駅で降りた客も合わせれば、もっと客は乗っていたように思われる)。よかったね。

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10月19日(日曜日):幽霊列車

水戸17時31分発の水戸線に間に合い、しばらく乗っていると笠間に着く。時間はちょうど午後6時。反対側の線路に水戸方面に向かう列車が停まっている。しかし・・・。

様子がおかしい。誰も乗客が乗っていない。水戸線はローカル線であり、時間帯や区間によっては乗客がいないこともあり得る。しかし、この夕方の時間で「車内が空っぽ」というのは、明らかにおかしい。そして音もなく走り去ってゆく。

家に帰って時刻表を見ると、そんな時間に笠間を発車する列車は載っていない。「ま、まさか・・・幽霊列車!?」

次の日も同じ列車に乗れたが、件の笠間駅でこの「幽霊列車」とすれ違うことはなかった。

また別の日に同じ列車に乗ったら、この「幽霊列車」は普段水戸線を走らない特急列車だった。もちろん乗客はなし。

さらに、聞いた話では、東京圏でしか見かけない「ドレミファ〜」と奇っ怪なメロディを流しながら走る新型車両や、昔は色褪せたアズキ色の車両に運転台の付いていない特急車両が2〜3両だけつながった、化け物そのものの列車が走ることもあるらしい。もちろん乗客はなし。

意味不明、神出鬼沈、まさに「幽霊列車」である。

【以下タネあかし】

この幽霊列車の正体を掴んだ。勝田の電車庫と郡山の車両工場を結ぶ回送列車である。

常磐線、水戸線で使用される車両は、普段は勝田の車庫で点検・整備を行うが、数年に一度の大規模な点検・修理は郡山にある工場で行われている。

勝田の車庫から郡山までの回送列車は、上野経由ではなく近道の水戸線・東北本線経由で行われており、あらかじめその時刻も決まっている(郡山行8724M、勝田行8725M)。調べてみたところ、週に1回〜2回は運転されているようだ。

今では工場への出入りは1編成まるごとで行われているが、以前はアズキ色の専用車両を使って、必要な車両のみを切り離して工場まで引っ張っていた。

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更新日 2003.10.19
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