源義経の落し胤を巡って、東北の武者が源頼朝と戦う。
本当の話なのかどうか知らないけど。
頼朝に反旗を翻した東北の豪族の中の一人の娘。馬術に長け武術もそこそこ。
東北ということでアイヌとの血も交じる若武者と結ばれて、頼朝の軍勢に破れた後、強い馬を育てる。
やがて、優れた馬を頼朝に収めるのだが、ちょいとした仕掛けを馬に仕組んだことで、頼朝が馬から落ちる。
それが原因で頼朝はいずれ命を落としたとか。。。
まぁ、それほど盛り上がらないけど、まぁいいか(2024.3.24)
マンチュリアン・レポート | 浅田次郎 | 306ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
「張作霖爆殺事件」とか「満州某重大事件」という名前で歴史で学んだことの有る話。
チョット面白そうだと思って借りてきたけど入り込めなかった。
これはアタシの性能劣化のせいだと思う。
主人公は有る兵隊なのだが、某かの罪で刑務所に入っている。しかしこの人の実直な性格が見込まれて天皇陛下(だと思う)から、
直々に依頼されて事実の調査に向かう。
刑務所を出て満州に向かいこの事件の失態を調査しそれをレポートするという話なのだが・・・うーんよう、わからんかった。
残念! (2024.3.8)
江戸は浅草5 | 知野みさき | 343ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
浅草あたりの長屋住まいのご近所サンで繰り広げるできごとを綴った短篇
短篇だけど話は繋がっている。最初は面白そうだと思ったけど、なんだか説明がわざとらしいなぁとか、気になる。
何か起きて、解決するとその詳細について話に矛盾が出ないように一所懸命説明するところがめんどくさい。(2024,2.14)
南総里見八犬伝を描いた滝沢馬琴の話。と言ってもも主人公は滝沢馬琴の息子の嫁。
なんでも滝沢馬琴は偏屈で変わり者で家人も大分苦労したみたいだ。
この主人公は「路(みち)」という女性だが、結構苦労したみたいだ。
滝沢馬琴は最後目が見えなくなってしまった状態で路に八犬伝を掻かせて完成させたとか。
代筆してもらってるのに文句が耐えないとか。
感動の長編みたいな触れ込みだったが、感動はしない(2024.2.2)
竜宮城と七夕さま | 浅田次郎 | 246ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
ちゃんと理解していないが、浅田次郎がJALの機内誌に寄稿している文を短編集として出したものらしい。
JALに乗った時は楽しみにしているが、まぁ当然面白いものもあればそうでないものもある。
浅田次郎と云う作家の作家の暮らしぶりが垣間見れたのは良かった。
月に5本の連載をかかえ、月産約200枚からの原稿。年のウチ8ヶ月は執筆で残りの4ヶ月は旅行など・・・
いい車にのって、ギャンブル好きで、馬まで所有しているというのだから、結構持ってるんだなぁ・・・などなど
こういうの描いて金になるのは羨ましい。こういう内容で食っていける身分であること、そうなることが大変なんだろうね。
やはり、現代モノのほうがいいね。(2024.1.20)
時代物;町人モノで短篇がいくつか含まれている云うなればオムニバス的なやつですかね。
一つ一つの話につながりはないけど同じ舞台で話が進んでいくんだけど、まぁ、面白くはない。
これがなんでも直木賞を取ったそうなのだが、賞を取ったからと言って期待してはいけないね。
アタシは表現力、文章力よりもストーリーに期待する方なので。。。(2024.1.4)
高瀬庄左衛門御留書 | 砂原浩太 | 398ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
時代物にしてはちょっといい。
ストーリーはメンドクサイから省略するけど、お役人の主人公:庄左衛門の倅が仕事中に一命を落とす。
合わせて、この庄左衛門、絵心があって、亡くなった倅の嫁に画の手ほどきをする。
そんなこんなで諍いが持ちがるんだけど、倅の嫁の人相書きが功を奏して・・
割と読みやすかったんだけど、そのいさかいの謎解きが面倒くさくてよく理解できなかった。(2023.12.18)
流人道中記(上) | 浅田次郎 | 411ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
良からぬ男女関係が発覚したことで切腹を申し渡された武士が「切腹は痛いからイヤだ」ということで北の地へ流罪となる。
若い侍がお供として道中をともするのだが、色々出てくる。
まぁ、こうきくと面白そうだが、実際はそれほどでもない。
面白かったら下巻も読もうと思ったけど、いまの所そういう予定はない(2023.12.1)
乱鴉の空 | あさのあつこ | 370ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
これまた、時代物でシリーズ物らしが、面白くない。というか内容がよく理解できなかった。
北町奉行の同心が行方不明になるところから始まる。
で、どうやら小間物問屋:遠野屋の主が主人公らしくて強い。
それで(よく分からんけど)偽金作りと悪者の奉行所の役人を退治するらしいんだけど・・・やっぱよくわからなかった(2023.11.13)
ほかげ橋夕景 | 山本一力, | 393ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
時代物の短編集で、余り盛り上がらない。
チョットソソられたのが、「銀子三枚」というやつ。内容は大して面白くないんだけど、背景が長宗我部元親が側室に産ませた男子の話。
長宗我部元親は豊臣秀吉:西軍について大阪夏の陣、冬の陣に臨むが、其の際、長宗我部一族が絶えることのないようにその男子を密かに匿ったとかいう話。
内容はそれほどでも無いけど、背景を知るとそういう話を読んでみたくなる。(2023.11.6)
佐藤愛子という人の本は多分読んだこと無いけど、妻は知っていたし、テレビにも出てた人らしい。
其の人のコレまでの生き様を綴った内容で、ピースの又吉とか田辺聖子とかの対談も含まれている。
本人の書いた話も抜粋かどうか分からんけど、いくつか含まれているが・・・
全然面白くない。
じゃぁ、なんでお奨め度:★★★★☆かと云うと、理由は2つあって、
一つは、彼女が直木賞を取った時の選考委員の書評が面白い。松本清張、海音寺潮五郎、柴田錬三郎などの名前が連ねられているが、
彼らは佐藤愛子を始め藤本義一、渡部淳一の作品をボロクソにぶった切る。
通常マスコミで取り上げるものは当たり障りの無い内容で下にも置かないコメントでチヤホヤするもんだから内容の真意が伝わらない。
先の又吉の火花だか、花火なんか、芥川賞取ったけど糞面白くない。
こういう歯に絹着せぬコメントが選考の実態として存在したのね、っていうところで彼らの本音の酷評が面白かったので、
それに★★★
もう一つは、彼女あと2日で100歳になるらしいので、それに★(2023.11.3)
家族じまい | 桜木紫乃 | 308ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
北海道を舞台とした家族の話。
何が面白いのかねぇ・・・・中央公論文芸賞をとったとか。
どうも、こういう盛り上がらないでノラクラ進むやつは好きになれない(2023,10,23)
十字架のカルテ | 知念実希人 | 357ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
精神科の意思を目指す若い女性の意思と、ベテランの精神科の医師が、患者に立ち向かう話。
まぁ、そこそこおもしろいです。
女性は、嘗て親友を精神患者に殺害された過去があり、後半でその加害者に医師として対面する。
読めてしまうんだけど、ちょっとカラクリが複雑でわかりにくくて結局どうでも良くなってしまう感が有る(2023.10.16)
ふるさと銀河線 | 高田郁 | 284ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
全然、面白くない。
わざわざ本にして出す事無いじゃないかと言うくらい面白くない。
短編集なんだけど、何かがストーリーが始まるとなんの期待も展開も無いまま終わる。もちろんオチもない。
ひどすぎます。(2023.10.10)
終戦から現代に及ぶ短編集。
「帰艦セズ」は最後の短編で、戦艦:阿武隈の乗組員が小樽に寄港し上陸したきり戻って来なくなってしまうと云う話。
その乗組員は機関兵で、上陸した際に「弁当箱」をなくしてしまった。
弁当箱は「官品」であるため、なくすとたいへん怒られるという。
どうやらそこから免れるために山中に逃れ餓死してしまったとか・・・
日本という国もどうかと思うよね、アメリカだったら、「しゃーないな」で、済みそうな話なのに。(2023,9.22)
灯台からの響き | 宮本輝 | 438ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
妻を病気で亡くしたラーメン屋の親父(62歳)が主人公
妻を亡くした後、店を閉めていたのだが、妻あての1枚のハガキをきっかけに灯台巡りの旅を始める。
妻に宛てられたハガキは、有る男性からのものでその素性が明らかになっていくのだが、如何せん面白くない。
そしてボンヤリしたまま終わる。何だこれ?(2023,8,28)
晴れときどき涙雨 | 高田郁 | 263ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
日記をそのまま本にしたようなヤツ。
こういうのが商売になる人は羨ましい。
対して盛り上がるでもないまま、ページを重ねて、それでいて印税が入るんでしょ?(2023,7)
占いをめぐった、ショート。
あまり、面白くないけど、まぁ、読めてしまう。(2023,6,吉日)
やめるな外科医 | 中山祐次郎 | 298ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
先の「走れ外科医」のつづき。
読みやすいですが、医者という職業の大変さが伝わってきます。
彼らにしてみれば、患者の状態を診て、その後のその人の人生が見えてしまうんですかね。
やりがいの有る仕事ですが、若いうちしかできない仕事だとおもいますね。(2023,6,吉日)
走れ外科医 | 中山祐次郎 | 396ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
若い外科医が、病院内外で起きる色々なことを軽快なリズムで描いています。
読みやすくていいですが、医者という職業の大変さが伝わってきます。
シリーズものですので他のものも読んでみたくなります。
夜の署長3 | 安東能明 | 209ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
少し前に読んだので、内容は売る覚えだけど面白かった記憶が有る。
ホスト絡みの事件を美人の刑事とぶっきらぼうなヤンチャな親父の凄腕デカがさばく。
そんな感じの話だった気がする(2023.3)
冷たい誘惑 | 乃南アサ | 299ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
拳銃コルトを巡っていろいないyろな話が展開する。
新鮮だったのが、話が読むに連れて過去に遡ってゆく展開。
先ず、同窓会では触れて酔いつぶれた女性が若い女の子に声を掛けてもらい、そのタイミングで何かわからいないまま受け取ったのがコルト。
コルトを持ったことで力を得体分になったのだが、話はそれが結論のようで、話は遡ってつづく。
どうしてこのコルトは若い女の子の手に渡ったのか・・・
まぁ、内容はそれほど面白くないけどね(2023.2.14)
まぼろしの軍師 | 新田次郎 | 302ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
武田信玄の軍師、たけなかはんべいとかいろんな人の軍師にまつわる話が含まれた短編集
ちょっと面白い。軍記もんだけじゃなくて、和算に関する話、そういえば歴史で聞いたことのある関和孝の話とか登山の話とか面白いです
(2022,12,25)
株価暴落(2回目) | 池井戸潤 | 302ページ | お奨め度:★★★★☆ |
久しぶりに読んだら、すっかり忘れていて新鮮な気持ちで楽しめました。
スーパーで連続爆破事件が起きて死傷者がでる。
スーパーのリストラ対象になった嘗ての従業員の仕業かと思われたが、犯人は以外にも・・・
怨恨による犯行では無く、テロにより客足が落ち株が暴落することを見込んだ犯行。
最後、もうすこし詰めて欲しかったけど、楽しめました。(2021.4.6)
ガール(4回目) | 奥田英朗 | 312ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
最近は図書館にも行かないで家にある本をほじくり返して読んでます。
この本は、面白いのが解ってるので安心して読める。 読み終えたあとに、またつづけて読んでいたら流石にチョット飽きてきた。(2020.12.1)
不祥事(3回目) | 池井戸潤 | 376ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
内容はマダラに覚えていたけど、時間軸的にはつながってる短編集。
池井戸さんの短編集はどうも締めがユルイ。
勧善懲悪で盛り上げてくれるのを期待するんだけど、あれってシンドイのかしらね。(2020.11.19)
銀行総務特捜(2回目) | 池井戸潤 | 360ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
久しぶりに読んだけど、全く覚えていない。
銀行内部の不正を操作するGメンみたいな組織が活躍する短編。
最後は勧善懲悪で決めてもらいたいのに、ボンヤリ終わると思ったら、前回のレビューでも同じこと言ってた。(2020.11.07)
最終退行(4回目) | 池井戸潤 | 500ページ | お奨め度:★★★★☆ |
最終章が良くて、そこを読みたいがためにまた読んだかんじですね。
でも、それ以外はちょっと退屈かな。
藤崎摩耶って言ったかしら、主人公の愛人。
彼女の存在が良いです。
主人公の頑張りも彼女あっての物でしょう。(2020.10.16)
仇敵(2回目) | 池井戸潤 | 373ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
もっと読んでる気がしたけど、これも2回目ですね。
庶務行員の恋窪さんという人が活躍する。
まぁ、面白いですが、★★★かなぁ?って思ったら、前回も同じ評価でした。
最後がチョットね、サッサとおわらせすぎてsい待ってるような気がします。
半沢さん見たあとだと、完膚なきまでに叩きのめす場面が見たかったね(2020.10.9)
ルーズベルト・ゲーム(2回目) | 池井戸潤 | 500ページ | お奨め度:★★★★★ |
もっと読んでると思ったけど、2回目なのね。随分と忘れているところがあって新鮮な気持ちで読めました。
だんだん盛り上がって、最後ハッピーエンドで終わるところはいいけど。
ちょっと、野球関連の登場人物がゴチャゴチャしてるけど、まぁイイでしょう。
映像でみてみたいですね。(2020.9.29)
最終退行(3回目) | 池井戸潤 | 500ページ | お奨め度:★★★★☆ |
すでに2回読んでいるんですね。
今回3回目。
ちょっとM資金あたりがややこしいけど楽しめるからもう一回読もうかしら。
ヒロインが、いい感じで読んでてたのしくなる。
やはり、池井戸さんは勧善懲悪なところがイイ。(2020.9.18)
果つる底なき(2回目) | 池井戸潤 | 400ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
ここの所、あまり面白くない本が続いたからか、楽しく読めた。
でも前回のコメントにもあったけどチョットごちゃごちゃ感が残る。
でも、この人の本は面白い(2020.9.10)
ゲルマニウムの夜 | 花村萬月 | 53/312ページ | お奨め度:評価に値せず |
気持ち悪ー
いくつか短編が含まれていたけど、最初のゲルマニムXXだけを斜めに読んでやめた。
我慢して読めば最後はいいのかな?とか思ったけど、ストーリーもよくわからんし、ちっとも面白くない。
この前読んだ「火花」といい、これと言い、芥川賞って合わない。
もう一冊:ブエナ・ビスタと言うのも借りたけど、読まない。(2020.9.3)
ジャーニー・ボーイ | 高橋克彦 | 380ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
明治政府樹立後、イギリスから来た女性(イザベラ・バード)が日本人の通訳を従えて旅に出る。
最終目的地は北海道なのだが、日光、新潟までの度を描く。
途中、明治新政府に反対する勢力が彼女を襲撃しようとするが、数人の用心棒に守られながら、新潟に到着する。
日本の貧しい庶民の生活、蚤や虱に耐えながらの滞在、課と思えば心づくしの宿のもてなしに一喜一憂を繰り返す。
新潟からは更に北海道を目指すが、話は新潟まで。
なんでも実話のようだが、読み物としては盛り上がらない。(2020.8.31)
銀の朝、金の午後 | 藤堂志津子 | 275ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
60歳過ぎの女性3人が繰り広げる日常の出来事を面白おかしく書いたお話。
話は続いているけど、まぁ短篇集みたいな感じで読めます。
もうちょっと、盛り上がるといいんだけどなぁ。(2020.8.25)
芥川賞を取った又吉直樹さんの「火花」読みました。
が、あれで良いんですかね。
ちっとも面白くないです。
ストーリーが面白いものと、ストーリーでは盛り上がらないけど文章を楽しむものがあるのだとすれば、後者なんですかね。
アタシには一向に入っていけません。
「で、この後どうなるんだぁ?最後はどうするんだぁ?」のような期待・・・結局何のオチも無く終わってしまった。
池井戸さんの様に吸い込まれるような魅力はなくて、なんだか難しくて理解できない。(2020.8.17)
榎本釜次郎;榎本武揚のことで、明治政府に最後まで楯突いて函館五稜郭の戦いで散った人の話。
この人、偉い人でオランダで軍艦を学んでオランダ語、英語、フランス語ができてその軍艦で日本に帰ってきたそうだ。
明治政府に反対するというより、函館に新しい国家を作ろうとしたとかしないとか・・・
まぁ、ストーリーは悪くないのだが流れが盛り上がらない。
あたしに言わせれば、書き手が下手なんじゃないかい?もしくはあたしの集中力が鈍っているか(2020.8.12)
多分、初めて読んだ作家だと思う。
まぁ、読みやすい時代物で速水涼太郎というお侍が殿様に気に入られて難事件を次々解決していくという話。
悪いが、まぁ、普通かな。
続けて読もう!と言う気には、あまりなれない(2020.7.27)
奸婦にあらず | 諸田 玲子 | 620ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
大老井伊直弼の愛人を装い接触した坊人。言うなれば女スパイ;村上タカの話。
文武と美貌と優れ接近するも、井伊直弼と相思相愛の仲になってしまう。
その実情を知らされて、やむなく離れ離れになるが、思いは忘れられぬまま幕末;安政の大獄から桜田門外の変へ進む。
井伊直弼も暗殺され、やがてタカも捉えられてしまうが、生き延びる。
内容は面白いのだろうが、難しくて集中力が続かない。
10分のイチほどすっ飛ばしたのでほとんど読んでいない。
申し訳ないことをしたが、もう少し分かりやすく描いてくれれば、嘗てNHKの大河ドラマにもなったそうだが、この内容のままなら観てみたい(2020.7.16)
銀翼のペガサス(3回目) | 池井戸潤 | 373ページ | お奨め度:★★★★★ |
ご存知JAL再生の話。
丁度、自民党から民主党に切り替わったたいみんぐだったのかしらね。
政府の機関としてタスクフォースが立ち上げられて債権放棄を銀行に迫るところを半沢がバッサリ論破する。
中野渡頭取が最後に辞任ししまうのは残念だが、この後どうするのか。
それにしても、この話何処までが本当なんだろう?(2020.7.6)
ロスジェネの逆襲(3回目) | 池井戸潤 | 382ページ | お奨め度:★★★★★ |
久し振りに読みましたが、面白いですね。
副頭取が、「全責任は私が取ります」なんて言ったもんだから、最後に小さな会社の社長に飛ばされてしまう。
人間、「責任を取る!」なんて息巻いているときは、そんな事態に陥ることなんかあるわけないと、高を括っているんだろね。
だから、失敗してもそんなこと言ったの忘れて・・・
一日おきしか電車に乗らないから、めっきり本を読まなくなってしまった。(2020.6.19)
俺たち花のバブル組(3回目) | 池井戸潤 | 360ページ | お奨め度:★★★★☆ |
さて、半沢直樹シリーズ第二弾を読みました。
面白いですね。TBSでやってましたが、ストーリーにほぼ忠実に映像化したからか十分楽しめます。
大和田常務の表情とか、思い出すとまた見たくなりますが、これレンタルに無いんですね。(2020.4.13)
俺たちバブル入行組(3回目) | 池井戸潤 | 360ページ | お奨め度:★★★★☆ |
図書館が閉まっているので本が借りられない。
仕方ないので以前読んだ本を読み返すしかないです。
家にも大量の本があったのだが、置き場がなくなって会社に置いておいたのだが、辞める時に処分してしまった。
久しぶりに読んだのは池井戸潤さんの半沢直樹。
いやぁ面白いですね。またあのTVドラマ観たくなりますね。(2020.4.3)
ボックス!(3回目) | 百田尚樹 | 上下820ページ | お奨め度:★★★★★ |
思わず、また読んでしまった。何度読んでも楽しめます。
今回始めて、解説読んだ気がするけど、ちょっとね。。。
アタシが思うに、これは、耀子先生が、鏑矢に惚れてたところに、触れなきゃぁ。
優等生の木樽が、いくら強くなって勉強ができても、耀子センセの鏑矢に対する気持ちは揺るがない・・・
ここなんだって。もいちど、映画も,観てみよー (2020.3.26)
ボックス!(2回目) | 百田尚樹 | 上下820ページ | お奨め度:★★★★★ |
図書館が閉鎖されているので、手元の本を。
いやぁ、面白いです。
忘れていた場面がたくさんあって、ボクシング少しやってみたくなります。
試合は嫌ですが、護身術として。
市原隼人が、映画でやってますね、これも以前観たと思うけど、もう一回観たくなった(2020.3.12)
カエルの楽園 | 百田尚樹 | 277ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
うーん、重い話。
住みにくい世界を捨てて楽園を求めて旅に出たアマガエル。
最後に残った2匹は「ナパージュ」という楽園にたどり着く。
何の諍いもなく、平和に暮らす。
ところがそこにウシガエルの集団が侵略に来る。
穏健派が暴力を排除して和解しようとする反面革新派との確執が表面化する。
乱暴なウシガエルの言うままになりながら民衆を先導したリーダーはウシガエルの犬として生き延び、革新派は滅びる。
解説を読むまでわからなかったが、この楽園は今の日本の縮図だった。NAPAJは逆から読むと・・・(2020..3.6)
幸福な生活 | 百田尚樹 | 336ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
まぁプチホラー系の短編集ってとこでしょうか。
読むからにあまり力が入っていないのが手に取るように分かります。
最後にクドカンが解説書いていますが、これも本編に負けないくらいいい加減です。(2020.3.4)
影法師(3回目) | 百田尚樹 | 396+7ページ | お奨め度:★★★★★ |
うーん、凄い。読み始めて、あーこれ、読んだことあるわぁと思って調べたら既に2回読んでいた。
いずれも★★★★★。そして今回もこの評価。
どうやってこういうストーリーを思いついたんでしょ。
時代物で、剣術と友情愛情に満ちた感動のストーリー。
と、だけ述べておきましょう(2020.2.27)
時代物で、少々退屈な感じもあるが、トータルいいんじゃないか。
サブというタイトルなのだが主人公は英二というサブの友人。
いい腕の張り紙職人でサブはうだつの上がらない相棒
男気が強く、あらぬ盗人の濡れ衣を着せられ島におくられてしまう(まぁ、刑務所)そこで3年を経て出所するのだがそこで信望を得る
出所後、職人として仕事を始めるが上手く行かない。
この辺りから話が展開し、先の盗人の真犯人やら、新たな仕事で先が見え始めたりと、イイ感じで終わります。(2020.2.18)
卍屋龍次 無明斬り | 鳴海 丈 | 292ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
時代劇のシリーズ物かと思ったけど、時代物のエロ本。
くだらないので、後半端折って、一日でやめた。(2020.2.6)
富士に死す | 新田次郎 | 268ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
富士山に登る富士講という人がいる。
江戸時代の話で、富士登山の厳しさから死に至る。という内容かと思ったのだが、実は違う。
はじめ奉公先の主人の病を治すために富士山の頂上で取れる霊水の為に富士山頂を目指す。
悪天候の中、「月行」と呼ばれる修験者(?)に助けられ、それを機に富士に登る。
江戸での商売もそれなりに軌道に乗る中、次期富士講として、「身禄 」と呼ばれる。
年を取り、最後は「入定」として、富士山の7合目の厨子の中で1か月の断食もって仏様となる。
彼の墓は今でも富士山の8合目にあるという。どうやら実話に基づいたお話(2020.2.5)
つぶやき岩の秘密 | 新田次郎 | 222ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
山では無くて海を舞台にしたサスペンスストーリー
どうにも、古い感じがするけど、それはまた、それなりということです。
舞台は三浦半島のどうも葉山のようで、実在の場所の名前を変えて著しているようです。
主人公は小学生から中学生に至る男の子で、彼の住む近くに戦争中に掘られた無数の穴。
進駐軍から日本の軍隊の埋蔵金を守るということで掘られとか。
その埋蔵金を守る3人の老人、彼らは少年が埋蔵金を狙っているのではないかと疑い抹殺しようするのだが・・・
メンドクサイから省略するけど、結果埋蔵金は・・・あった。
ただし、彼はそれを自分の物にはせず、そのままに(2020.1.30)
冬山登山の短編集なんだけど、結構死にます。
死なない話もありますが、それでもあまりハッピーエンドというものはありません。
冬山は絶対やりたくないですが、なんとなくやってみたくなる人の気持ちもわかります。
最初は、花が咲き乱れた美しい山を訪ねるところから始めて、徐々に行動範囲を広めてしまい、楽しみが挑戦になってしまうのですかね。
刺激はありますが、やはりやりたくないですね。何て言っても寒いの嫌いだし。(2020.1.28)
山の歳時記 | 新田次郎 | 308ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
エッセイ集とうやつでしょうね。
新田次郎がいろんな雑誌に書いてきた山にまつわる話を短編集として纏めたものです。
小説じゃないから、盛り上げたりという内容ではなく、彼が訪れた山々を歩いた時の話です。
彼は、富士山の観測所の立ち上げから勤務まで勤め上げた人なんですね。
結構長い間山登りをしていたような印象ですが、68歳で他界しているんですね、存外早い。
「面白い!」というものではないですが、これから彼の本を読んでみようと言う気になりました。(2020.1.24)
孤高の剣鬼 | 南条 範夫 | 408ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
短編集なんだけど、ちょっと面白い。
塚原卜伝から始まって、剣豪と言われる人の話がいくつか盛り込まれている。
塚原卜伝は鍋の蓋で不意打ちを凌いだ場面が有名だけど、そんな話は実はないみたい。
もともと、彼の兄(?)が試合に出るはずだったのだが、不意打ちで隻腕にされてしまったため代わりに出場して勝ってしまうところから始まる。
これが滅法強くて、80歳過ぎまで生きたということで、その聖地には銅像まで建っているとか、NHKの大河でもやればいいのに。
その他、はっきりとは書いていなかったけど、丹下作善や新選組の沖田総司とか、出てくる。マイナーな本だけどちょっと面白い(2020.1.21)
短編集。
背表紙のあらすじに惹かれて借りてきたけど、うーん、イマイチ。
剣の心得がある女性が、ある孫七郎という剣豪と試合をするも敗れる。
敗れはしたもののその男性に密かに思いを寄せる。
しかし、残念ながらその男性は別の女性と結婚してしまう。が、その女性の浮気現場を見てしまいしかも孫七郎は浮気相手の罠にはまって自害。
これに腹を立てた女性はその浮気相手をやっつけてしまうというお話。
腕の立つ美人女性の話は楽しめるのだが、今回はちょっとねぇ(2020.1.10)
青が散る(2回目) | 宮本輝 | 470ページ | お奨め度:★★★★★ |
これも、2005年に読んだ記録がありますが、多分、3,4回は読んでいる。
何度読んでも楽しめます。
宮本輝さんも学生時代にテニスに溺れた口だそうだけど、実話では無いそうです。
勉強なんかしないで、テニスと恋愛に溺れる4年間。こういうの読むと大學生やり直したくなる。
もう一回読みたいところだけど、図書館で借りてきた本が有るのでその後かな(2020.1.6)
彼らの夏、ぼくらの声 | 山際淳司 | 281ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
スポーツの話。
登山、ボクシング、野球、サッカー
ボクシングは「青木勝利」というボクサーがいたそうな。
東洋チャンピオンまでの上がったけどシライや海老原とかには勝てなかったみたい。
二日酔いで試合に臨んだり、暴行事件を起こしたりメチャクチャ。面白い人がいましたね。
野球は根本監督、サッカーは木村とか奥寺とか。
まぁ、それほど面白くはないか・・・(2019.12.23)
総統のの防具(2回目) | 帚木蓬生 | 上下1100ページ | お奨め度:★★★★★ |
かなりインパクトが強かったのだが、2005年に一度読んだだけだった。
話は1980年過ぎ。既に使われていないドイツ経済大学の倉庫にあるという、戦争中に日本から総統(ヒットラー)に贈られた剣道の防具を見に行くところから始まる。
これと一緒に手記が見つかりその内容に基づいてストーリーが始まる。
ベルリンに外務武官として就任した日本人とドイツ人のハーフ:幸田ミツヒコが下宿先で、ユダヤ人女性:ヒルダにあう。
戦況に伴いユダヤ人の迫害も厳しくなり、ヒルダをかくまった状態での生活が始まる。
内容は書かないことにするけど、凄いです。
15年前に読んだ時のままの強烈なインパクトで終焉を迎えます。
果たして、これはどこまで真実なのだろうか。
最後の解説を読むとフィクションであることが書かれているのだが、その剣道の防具は実在し、その後日本に贈られたというから、ここは紛れもない事実。
じゃぁ、それ以外の部分は全てフィクションなのか?
うーん、作者に会って聞いてみたい。
今「閉鎖病棟」が映画化されこの人のことが少々取りざたされているが、こちらを映画化して欲しかったような、それでいて観たくないような。(2019.12.17)
ガール(3回目) | 奥田英朗 | 312ページ | お奨め度:★★★★★ |
読む本がなくなったので、またもや読んでます。
面白いですな。何度読んでも楽しめます。出てくる女性たちのユニークで可愛いこと。(2019.12.3)
この前、「多分読まない」と言ったのだが、2冊借りてきてしまったので仕方なしに持って出た。
ところが、同じ爺さん弁護士シリーズ。
今回はなんでも時効を過ぎた男性の裁判の場面から始まる。
でも、あまりに面白くないので100ページぐらいのところでギブアップ。
アタシは、トライアスロンでもマラソンでも途中でギブアップしたことないのに・・・
この爺さん弁護士シリーズでテレビになるのを期待したのかもしれないけどね。
面白くないというか、入っていけないです。
「104/294ページ」は、ここまでしか読まなかったという意味です。
借りてきた本はこれが最後なので、仕方なしに以前読んだ「ガール」を持って電車に乗りましたよ。(2019.11.26)
沈黙の裁き | 和久峻三 | 390ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
この人の本は多分初めて読んだんじゃないかと思う。が・・・・多分読まない
まぁ、推理小説というか、サスペンスストーリーというのでしょうか。
と、ある事件が起こりそれに向けて弁護士が裁判でやりあうというもので、どうやらシリーズものっぽい。
で、あまり面白くない。
80歳過ぎのじいさん弁護士が主人公で、これがかなりの曲者らしい。
ストーリーは3歳の女の子が誘拐されて身代金を請求される。
残念ながら、女の子は殺されてしまい、その容疑者が浮かび上がるのだが・・・
ここからがネタバレ
1.その女の子の父親が高校の教師なのだが、とある生徒の就職希望を家庭事情がよくないと言って拒否する
2.拒否されたその生徒が、それを恨んで誘拐殺人に及んだとされる
3.これは、たまたまその男性を観たという女性の証言に基づくのだが、この女性はその教師と同じ学校に勤めていた
4.で、その教師とできている。
5.一方殺された女の子の母親は、実はその児の父親は別人で、結婚後も逢瀬を重ねていた。
6.その男性は山奥でしがない芸術家をやってて、いまだに彼女が忘れられない
7.裁判の場で被告として法廷に出た男性の姉が実は自分が真犯人だと言い出す始末
8.この女性も嘗てその教師と付き合っていた
9.なんだかゴチャゴチャしてきたが、犯人はその元教師じゃないかという話が持ち上がる
10.ところがその女性、別の男性との接点が浮かび上がる
11.「別の男性」とは殺された女の子の母親の嘗ての恋人の仕事上の弟子
12.で、実はこの男が犯人
どうです、面白くないでしょ。
ゴチャゴチャ弄りすぎです。突っ込みどころ満載で、突っ込む気もなくなってしまう。
ところが、困ったことに、この後に読み始めた本も同じような感じです。
まぁ、しょうがない(2019.11.25)
スーパーの万引きGメンがはめられて新興宗教に・・・
女子高生がゲームオタクに拉致されて、
市会議員が地元の有力政治家にいいように振り回された挙句殺人事件に巻き込まれ、
かと思うと公務員が主婦売春に入れ込んだり
元暴走族上りが怪しい会社で荒稼ぎしてる傍からこれまた殺人事件に、
こんなことが寂れた田舎町で繰り広げられたりと・・・
こんなオムニバスな要素がひとまとまりになってしまうように1か所の交通事故で・・・
なんだか、ありえないようなあってもおかしくないような
なんだか、つらい話が盛りだくさんで嬉しくなるようなことは無いのだが、つい読み進めてしまう。
ただ、最後、すべてが曖昧なまま終わらせてしまった。
なんで、ハッキリ書かないかなぁ・・・残念(2019.11.20)
どちらとも言えません | 奥田英朗 | 240ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
嘗てNumberに連載されたものみたいで、奥田 英朗のスポーツをヤジった本ですが、面白いところがありますので、紹介します。
「巨人・大鵬・卵焼き」に対して「江川・ピーマン・北の湖」というのがあったそうです。
面白いのが北の湖。
当時強くて、ふてぶてしくて、みんなから嫌われていたとか。
対する角界のプリンスは貴乃花。スリムな大関との優勝決定戦。
北の湖の母親までもが、「負けてくれ」と頼んだとか・・・
もっとおかしかったのが、長嶋が引退した年。数十年ぶりに中日が優勝したそうです。
各紙、朝刊で中日の優勝を一面で讃えた中、報知だけが「長嶋引退!」を一面にもってきたとか。
ところが、面白いのがこの後。
中日は一軍を優勝パレードに参加させ、長嶋の引退試合は二軍で臨んだというから、これはイイ。
お互い突っぱねあったように見えるかもしれませんが、裏を返せば巨人と中日で結託して盛り上げた形になってしまってますな。
他にも、相撲の八百長の話とか、ちょっと読ませられます(2019.11.10)
ララピポ(2回目) | 奥田英朗 | 312ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
「ララピポ」は「A lot of people」がそう聞えるらしいということだけど、ストーリーとは関係ない。これも、「あー以前読んだな」と思ってみてみると「低俗っ!」って書かれていた。
ララピポ
ただ、もしかするとこの本にとって「低俗」は誉め言葉かもしれない。
前回は★だったけど、それぞれの短編がつながってて、総合的に見てあげないとね。(2019.11.8)
ガール(2回目) | 奥田英朗 | 312ページ | お奨め度:★★★★★ |
図書館から借りてきた本を読み終えてしまったので、手元においてある本を手に取ったのがこれ。
なんで、これがポツリと置かれていたか解らないけど、読んだら面白いわぁ。
過去の記録を見ても、高評価で少しホッとした。
5年前だったのね。
この人、30すぎのOLモノ描かせたら最高じゃないかしら。
良いもんですな、女性は・・・変な意味じゃなく(2019.11.4)
リア家の人々 | 橋本 治 | 362ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
娘3人の父親は東大出の官僚。
妻が癌でなくなってから女3人で父親と暮らす。
娘たちは順に結婚し家を去り一番下の大学生の娘が父親と暮らす。
そこに甥っ子が大学受験を目指し下宿に来たり、結婚した娘が遺産、資産を主張しだしたり、末の娘のボーイフレンドにイラついたり。
今更感はあるけど、なんか読んでしまう。
東京オリンピックから学生運動など当時の社会情勢を解説しながら話は進むが、この解説が長くてめんどくさい。(2019.10.30)
美ら海、血の海 | 馳 星周 | 355ページ | お奨め度:★★★★☆ |
久しぶりに馳さんの本を読んだ。
不夜城とか、中国、台湾やくざの怖い話に以前のめり込んだものだが、アタシの記録に残す前の話。
物凄く強烈だったのだが、最近はハッピーエンド系しか読みたくないので敬遠がち。
話は3.11の惨状の場面から始まる。
主人公は沖縄で終戦を迎え凄惨な時間を経て生き延びた。
多くの友人知人を失って生き延びたのに、同じような場面を戦後50年以上経ってから東北で同じような目に合う。
同じ惨状の場面を重ねた戦争の描写はすごいです。
音楽を聴いていても負けない強さがあります。(2019.10.24)
千代の富士一代 | 石井代蔵 | 318ページ | お奨め度:★★★★☆ |
小説と言うよりドキュメンタリー
千代の富士の歴史を語った1冊。
小説と違って、「頑張って頑張って勝った!」みたいな描写に注力する場面は皆無。
北海道から「飛行機に乗せてやる」と言われて上京し、脱臼に苦労しながら昭和・平成の大横綱を貼る
懐かしい相撲取りの名前がたくさん出てきます。
妙に引っ張らないでテンポが良いのも良いです。(2019.10.22)
天女湯おれん | 諸田 玲子 | 226ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
天明だか、天保だかわすれてしまったけど、江戸の大火事で焼き出される場面から始まる。
お湯やで働いていた「おれん」は二十歳すぎのベッピンらしい。
彼女が、焼き出された江戸の町人と結託して悪どい商人をとっちめて湯屋を再建しようっていう噺。
音楽を聴きながら電車の中で読んでいたけど、音楽に負けてしまってあまり入ってこなかった。(2019.10.16)
手がかりは一皿の中に | 八木 圭一 | 382ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
グルメライターの北大路亀助が美食にまつわる事件の謎解きをしてゆく。
別に刑事でもないのだが、父親が警視庁のおエライサンだとかで、取り巻きの刑事たちも頭が上がらない。
なんかテレビドラマの似たような設定のやつがあったな。
あっという間に読めたが、面白くない。(2019.10.10)
通りゃんせ | 宇佐美真理 | 382ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
現代から江戸時代にタイムスリップしてしまう話。
貧しい農家の家に拾われ天保の飢饉を何とかしようとする若者の話。
その農家の娘との恋が芽生えるかと思いきや、なぜかその女性が首を釣って死んでしまう。
ここが非常に不自然なのだが、それには訳があって、現生に戻った後、その娘と巡り合うことになる。それまでの内容で「未来を変えてはならない」なんて言ってしまった手前、殺すことにしたのかしら?なんて考えてしまう。
まぁ、それほど面白いものでもないです。
この人、読んだの多分初めてだと思うけど、なんか文章がプロっぽくない。(2019.10.3)
登山物の短編集のようだが、一つの噺。
登山物を好んで読むわけではないのだが、いつも思うのが用語がサッパリわからない。
色々な、登山の装備やら状況やらが専門用語でバンバン出てくるのだがわからない。
まぁ、説明されてもめんどくさいから別にいいけど。
紙面がほぼビッシリ文字で会話がそれほど多くない。
それでも結構読めてしまう。
面白いのが、主人公に付き添って出てくる第一印象の悪い、加藤という男性が実はポイント。脇役として出てくるのだが、実は彼が主役というのだから、今までにないヒネリで、結構楽しめます。
実は、結構シリアスな山岳ものです(2019.9.26)
つまんない。
土佐でくじら漁をする漁師の話で時代物
色んな政(まつりごと)の話が混ざってややこしくなってつまらなくなる。
とある成り行きでくじら漁の漁師;ヤギ丙が巨大なマッコウクジラに噛み殺される。
これに復讐に燃えるのだが・・・と、ここまで読んだ時白鯨:モビーディックのようなクジラとの格闘の話かと思ったのだが・・・
このマッコウクジラが(なんだかよくわからないけど)浜に打ち上げられてしまい、漁師たちが必死になって海に返す。
時同じゅうして、江戸湾に黒船が来る。
これに急行すべく土佐のクジラ漁師たちが船を出すが嵐に阻まれる。
これを救ったのが、そのマッコウクジラだった・・・
噺はここらで終わってしまう・どうにも作りかけ感が否めない。(2019.9.19)
はぐれ猿は熱帯雨林の夢を見るか | 篠田 節子 | 340ページ | お奨め度:★★★★☆ |
割と、奇妙な話の4連発の短編集です。
とんでもないウナギが編みにかかったなかなか食えたもんじゃない。ところがこのウナギにレアアースが含まれていて・・・
とか、ストーカーロボットに追い回されたりとか、まぁ普通じゃ無い話ですが、本なんだから「アリ」です。
★★★★はチョイとサービス過剰かも知れないけど、いいでしょ。(2019.9.13)
風の軍師 黒田官兵衛 | 葉室麟 | 340ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
なんだか、例によって分かりにくくて楽しめなかった。
多分、歳をとって理解力が落ちてきたのでちょっとややこしくなると話に付いていけないんだと思う。
豊臣秀吉の軍事顧問的な立場として有名なのだが一方キリシタンでもあった。
面白いところとして、本能寺の変で信長を討ったのは明智光秀なのだが、光秀に信長を打つように仕向けたのは、黒田官兵衛だとのこと。
内容は軍師たる有能さよりも後藤又兵衛、細川ガラシャの存在が結構目立つ。
黒田官兵衛は半分を過ぎたあたりで死んでしまう。(2019.9.5)
嘗て文武に優れた武士:伊吹櫂蔵は酒に溺れ落ちぶれてしまう。
そんな彼のもとに家を継いだ弟がやっては来たものの3両の金を渡したが最期、自害してしまう。
弟の死を契機に藩に登用された伊吹櫂蔵は、藩の不正を暴きつつも弟の復讐に乗り出す。
葉室さんらしくない、読みやすい本だったので★★★★(2019.8.29)
またもや麟さんのマゲモノです。
今回は、軽いノリで読みやすく楽しめました。
川が大雨で氾濫してしまい旅人は川沿いの木賃宿にくぎ付け。
そこにやってきた伊藤七十郎というお侍。
これが、聞きしに勝る臆病者で腕っぷしも全くダメ。
ところが、藩命により刺客として送り込まれた。
相手は名うての強者で、全く歯が立つはずが無い。
長雨で足止めを食って居る間に同じ木賃宿に泊まる5人衆との輪が広がる。
例によって、人間関係などの説明が分かりにくいことには変わりないのだが、まぁ楽しめます。(2019.8.22)
吹けよ風 呼べよ嵐 | 伊藤潤 | 466ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
川中島の合戦を舞台にした時代物なんだけど、クサイ。
幼馴染が、上杉、武田に分かれて戦うことになってしまうという話。川中島の合戦は(知らなかったけど)5回争われ、その中でも4回目が激しかったらしい。
結果、討ち取った首の数で上杉が優ったようだが、ほんとうはどうなんだか。
川中島の戦いは有名だが、信玄も謙信も死ぬことはなかった。
信玄はその後、家康との戦(三方原だったかな)の最中に病で死んだことになっていたと思うが、謙信はどうしたかはよくわからない。
上杉謙信の話はあまり本になっていないような気がする。
この人はどうやら上杉が好きなようだが、なんか今風にいうところのチャラさが目立ってしまう。
歴史物なんだから、重々しさがあったほうがいい。(2019.8.9)
幼馴染の二人の侍。
方や文武に優れて出生し、方やその下で働く愚直な侍。
優秀な方が病に侵され余命少なになった頃から始まる。
まぁ、少々判りにくいところから始まるので、最初の方は2回ほど読み直したけど、後半のストーリーはいい。
でも、なんだか迫力に欠ける気がする。(2019.7.30)
確か、岡田准一さんによって映画化されたと思ったので、映画に先立って読んでみた。
少々ややこしくて、何度も戻りながら読んだ。
丁度、鹿児島から徳之島に向かう船の中だったので、眠くなったら寝るつもりが読み切ってしまった。
4人の剣士による話で、楽しめはしたがちょっと判りにくい。(2019.6.21)
はだれ雪 | 葉室麟 | 上下560ページ | お奨め度:★★★★★ |
久しぶりに、いい本を読んだ。
背景は忠臣蔵なのだが、設定が面白い。
フィクションでなければそれだけで迫力があるのだが、それでも十分楽しめます。
浅野内匠頭が切腹するまでのほんのわずかの間に、言葉を交わした旗本がいた。
果たして、彼は浅野内匠頭から最後にどのような言葉を聞いたのか?
ところが、この旗本、その関わりで地方に幽閉されてしまい、討ち入りの後には切腹を申し渡されるであろうということに。
ところが、この後がいい!(2019.6.5)
序盤読んでいて期待したんだけど、なんですかねぇ・・・
主人公の直春は、嘗て道場破りを撃退した剣の腕前をもちながら、子どもたちに学問を教える。
嘗ていじめられて直春のところにやってきた子供。ある日突然一家もろとも消えてしまう。
で、どうなったか?・・・わからない
本を出す話で盛り上がったが、それも本が出ないままに終わってしまう。
最期は、直春の許嫁?との縁が絶たれてしまった。その話で終わるんだけど・・
なんだかよくわからない。どういう話なのかボンヤリしたまま終わってしまう。
なんで、コレ描いたんでしょ(2019.5.24)
真相(2回目) | 横山秀夫 | 336ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
以前読んだのは覚えていたのだが、こんな最近読んだとは。
内容は覚えていたけど、まぁサスペンスはこういうものなんだろうと・・・
徳川家康を読み終えたのもあるけど、なんか明るいものが読みたいね。
内容的には、悪くないんだろうけど、ヤッパリアタシはハッピーエンドが好きだ(2019.5.20)
徳川家康(二十六):立命往生の巻 | 山岡宗八 | 440ページ | お奨め度:★★★★★ |
前回読んだのが数十年前なので覚えていないが、家康は泰平の世を願って死んでいったのだと読めた。
家康亡き後に残る恐怖は、その実力を持った、伊達政宗と自分の子供たる忠輝。
いずれも、人並みならぬ実力と才能を兼ね備えていたため、自分亡き後にその力を奮い、戦乱の後に世に立つようなことがあったら元の木阿弥になってしまう。
そして、西国を睨んだまま埋葬するように伝えこの世を去る。
享年75歳。
最後の最後まで休まることのない生涯だった。
「人の一生は重きを負い遠い山道を登るがごとし」だったかな。
人間、楽をしようなどと、これっぽっちも思ってはいけないと、自らに言い聞かせる思い。
約一年弱を持って、読了。(2019.5.17)
徳川家康(二十五):孤城落月の巻 | 山岡宗八 | 429ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
圧倒的に有利とされた家康率いる東軍も真田等の猛攻に苦戦を強いられた。
予想外の犠牲を払った大阪夏の陣も終わり、豊臣の世も終る。
どうにか、秀吉の一粒種、秀頼の命は助けたかったのだがあえなく自害。
家康にとって、どうにも後味の悪さが残った。
そこへ持ってきて、伊達家の娘を娶った忠輝の動向が目に付いた家康は已む無く処分する方向に。
さらに、秀忠の子供とされる幼い国松までもが処刑される(2019.5.8)
徳川家康(二十四):戦争と平和の巻 | 山岡宗八 | 410ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
大阪 冬の陣は双方大した被害も出ないまま大阪方が降伏したかたちで終わった。
しかし、大阪城に集まった武将たちは収まりがつかない。
それらの武将の先頭を切って真田幸村が再度、家康に挑む。
家康は、どこまでも秀頼、淀の君を守ろうとする。
「大阪城を一時退き郡山で七年待て。その間に大阪城で、行き場を失った荒くれ共を退治して、秀頼を再び大阪城に迎えよう!」
とまで言ったのだが・・・それを受け入れないまま夏の陣に突入する(2019.4.15)
徳川家康(二十三):蕭風城の巻 | 山岡宗八 | 419ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
なんで、そういうことになってしまったのか、最近の人間には理解に苦しむところもある。
あれほど大事にしていた豊臣秀頼と戦をすることになる。
秀頼に、大阪城を出ること、淀君を江戸に人質にだすこと、それから、大仏開眼供養の日取りを延期することとか・・・
なんだか、色んな条件を突きつけられたことによるのだが、どうにも話に無理があるよう思える(2019.4.7)
徳川家康(二十二):百雷落つるの巻 | 山岡宗八 | 417ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
大久保長安が死んで、それに伴って色々ごちゃごちゃしてるけど、なんだかあまり面白くない。
ここへ来て、いよいよ秀頼の居城たる大阪城から出ていってもらおうと言う話が持ち上がる。
家康も大分歳をとり、何時死んでもおかしくないという話と共に秀頼に白羽の矢が向けられることに。
ここへ来て柳生石舟斎が家康の参謀として頭角を顕すが・・早く読み終わらないかなぁ
あと4冊(2019.3.27)
徳川家康(二十一):春雷遠雷の巻 | 山岡宗八 | 449ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
大久保長安とか、出てきて金銀の採掘やらの話。
大分、天下も落ち着いてくると、歴史の教科書にできた三浦按針やら、ピサロやらロドリゲスなどのバテレンが現れる。
が、はっきり言って退屈でしょうがない。
早く読み終えて別のを読みたい。(2019.3.10)
徳川家康(二十):江戸・大坂の巻 | 山岡宗八 | 400ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
家康は征夷大将軍の座を秀忠に譲り、引退の方向に進むも、政権からは目を話さない状態を維持しつつ
この状況で、大阪に出向き、秀忠も16万人の大群を率いて大阪に来るが秀頼は席捲を拒む。
豊臣側の内部に徳川を良しとしない確執が見え隠れし始める。
が、あまり面白くない。(2019.2.28)
徳川家康(十九):泰平胎動の巻 | 山岡宗八 | 425ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
関が原が終わり、泰平の世に向けて家康は征夷大将軍になる。
これまでの武将のように1代,2代で終らず長く泰平の世を続けるために武力の強化から治世の整備に着手する。
家康63歳にて、将軍職を辞して2代秀忠に譲ることを決める。
これに対する、秀吉の一粒種の秀頼は、家康最愛の孫娘千姫を嫁に迎える。
国勢を徐々に固めつつある徳川に対して豊臣側の杜撰な状況のまま、いずれ天下は秀頼に・・・
家康→秀忠→秀頼か・・・
というころ、後の3代将軍家光が誕生する。(2019.2.21)
徳川家康(十八):関ヶ原の巻 | 山岡宗八 | 412ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
「天下分け目」とか、言われるが、戦わずして誰もが東軍:徳川の勝利になることははじめから分かりきっていた。
最期まで戦ったのは、大谷刑部、小西行長、大将;石田三成ぐらいなもので、途中、徳川に翻ったり、西軍に付くと言いながら何もしなかったり。
そりゃ、誰だって負けたくないし、殺されたくない。
それでも、負けるのを承知で石田三成に付く物もいた。
負けるのを承知で、石田三成も味方になってくれと頼んだり。
せめて見どころと言えば、昔の武士道とでもいうのか、男気の凄まじいところ。
今の政治家にはいないな(2019.2.4)
なんてやつだ「よろず相談屋繁盛記」 | 野口卓 | 304ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
悪いけど、面白くない。
主人公は小さい時に大病を患ったとかで、少し障害が残るようだが、武術に富み、動物と話ができる。将棋も強いことをいいことに、将棋場を開き、かつ相談屋としての商売を始める。 まぁ、ちょいちょい色んな話が出てくるのはいいのだが、どれも大して面白くない。
最後にきて賭け将棋の話が出てきて、これに期待したのだが、鳴かず飛ばずのまま終わる。
これでいいと、思ってるのかね。(2019.1.25)
徳川家康(十七):軍荼利の巻 | 山岡宗八 | 412ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
家康と石田三成の確執が濃厚になる。
家康は、上杉討伐の様相を醸し出すが、その気に乗じて石田三成が大阪攻めを始めることを懸念する。
家康が上杉討伐で留守の間を付け狙われては・・・
一方、石田三成はどう足掻いたところで家康には及ばない。
負けると承知で戦に突入することを決心する。
まぁ、わからないでもないが、アタシならそうはしないだろうな。(2018.1.18)
この中の「山桜」というのがどうにも評判が良くて気になっていた。ついに読むことができたのだが・・・「これなのぉ?」って感じだった。
短編集で、面白いのもあれば書きかけの物もある。
まぁ。読みやすくていいかね。
2018年の読み納めです。(2018.12.30)
徳川家康(十六) 日蝕月蝕の巻 | 山岡宗八 | 426ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
秀吉が亡くなり、朝鮮出兵の兵隊たちが引き上げてくる。
やがて、前田利家もなくなるが、秀吉の一粒種の秀頼は未だ幼い。
秀吉が打ち立てた天下泰平の世の中の次の主導権を取るのは・・・
実力からして誰もが家康であろう中、豊臣家の中心は石田三成。
自分でも、家康に及ばないと薄々気づきながらもいづれは敵わないことを承知のまま家康と戦わなければならない日が来る。(2018.12.23)
徳川家康(十五):難波の夢の巻 | 山岡宗八 | 418ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
秀吉の子供(名前を忘れた)病気で死んだあとから少々、常規を逸したかのようについに朝鮮に出兵する。これが、どうにもうまく行かないタイミングで、茶々が問題の子秀頼を生む。
これに、やっかんだ、秀次の横暴が露見し、ついに秀次は切腹。
大分調子が悪くなった秀吉は、慶長の役で、再度朝鮮に出兵。
最期は家康など、武将に秀頼のことをたのんで63歳で障害を終える(2018.11.27)
徳川家康(十四):明星瞬くの巻 | 山岡宗八 | 418ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
秀吉の逆鱗に触れたというわけでもないのだが、千利休が切腹。
NHKの大河とは大分雰囲気が違う気がする。
あくまでも茶道の信念を貫いたことに、引っ込みがつかない利休は自ら切腹の道を選んだような・・・
これについで、秀吉の愛息;鶴松が亡くなりその頃から秀吉の挙動が怪しくなる。
歯止めが利かなくなり、朝鮮出兵でしくじり。
そのころ、治世を任せた秀次の暴挙が明るみにでる。
時を同じくして、問題の秀頼を出産。(2018.11.18)
短編ミステリー5つ。途中、書きかけの物が2つ含まれています。
まぁ、よくあるパターンとはいえ、一々、惹きつけるところは流石ですな。
最近、徳川家康に少々飽きてきているので楽しく読めたのかもしれない。(2018.11.5)
徳川家康(十三):侘茶の巻 | 山岡宗八 | 423ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
小田原征伐で、有名な話なのだが、家康の無骨な家臣は家康が秀吉の言うなりになっているようで面白くない。
小田原征伐は要人の切腹で戦にならずに終了し、家康は関東を任されることに。
秀吉は大陸進出を企て、コレを知った家康は秀吉が対利器進出に失敗することを読む。
このタイミングで家康は関東を拠点に天下を目指す旨を家臣に伝える。
一方、秀吉は千利休との確執が表面化する。(2018.10.31)
水曜の凱歌 | 乃南アサ | 723ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
戦争が終わってGHQが日本に来る。
日本の女性をアメリカ人から守るべく挺身隊が組織される。
主人公の鈴子は中学生になるかどうかの年で、母親以外の家族を戦争で失ってしまう。
ダレもが、食うに困る状態のなか、母親は、英語ができることを武器に急場を上手く乗り切る。
大変な時期を乗り切る場面はよく理解できるが、何となく迫力に書けるというか、オチのないままボンヤリ終わってしまう感がある。
でも、しょうが無いのかななぁともおもう。
退屈な家康の合間に読んだので、久しぶりに楽しめた(2018.10.10)
徳川家康(十二):華厳の巻 | 山岡宗八 | 446ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
結局、家康は秀吉の妹を嫁にもらってその挨拶に大阪にむかう。
大分、時間が経ってしまったけどなんだか、折り返し地点を前にして飽きてしまった。
とりあえず、続けるが、ハッキリ言って面白くない(2018.9.28)
コンビニ人間 | 村田沙耶香 | 160ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
「最近はこういうのが、芥川賞を取る時代なのかねぇ」というのが第一印象。
刺して盛り上がらないけど、最期はキチンとそれなりにまとまっている。
何のとりえも無い三十路の女性がコンビニのバイトで生計を立てる。そこへ迷い込んできた怪しい男性。
余り面白くないし、何でコレを書こうと思ったのでしょうか、この人これを書いていて楽しかっただろうか。
そんなことを思ってしまう。白羽というのが、怪しい男性なのだが、読んでいてイライラしてくる。
こういうところが必要なのかも(2018.8.15)
徳川家康(十一):竜虎の巻 | 山岡宗八 | 464ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
小牧・長久手の戦は家康、秀吉ともに勝敗は着かないまま終わった。
実際はどうかわからないけど、内容的には家康の優勢勝ちの感が強い(山岡宗八は秀吉が嫌いみたいだ)。
家康は勿論負けたと思っていないし強情な三河武士は、勝ったと思っている。
しかし秀吉は天下を掌握する立場から負けたことにはできない。
なんとか、日本の中心である大阪に家康を呼びつけ頭を下げさせたいのだが、家康も簡単には行かない。
秀吉は自分の妹:朝日を離縁させ、家康に嫁がせようとする。
これによって朝日の夫は了解しつつも切腹。
長くてメンドクサイ。この要約の方がよっぽど盛り上がったりして(2018.9.14)
徳川家康(十): 無相門の巻 | 山岡宗八 | 445ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
山崎の合戦で明智光秀を討った後、秀吉の軍門に下るのを良しとしない柴田勝家を賤ヶ岳の戦いで破った。
信長と親戚の絆で結ばれていた家康も秀吉の傘下に下るわけには行かない。
織田信雄を立てて秀吉と小牧・長久手の戦いに臨む。
内容的には家康に軍配が上がったように見えるが、秀吉も家康も未だ健在。
秀吉は天下を取った手前、家康に負けたことには出来ないため、世間に自分が日本一であることを鼓舞しなくてはいけない。
ちょっとは面白いが、どうしてもう少しシンプルに出来ないものかなぁ。と、思う(2018.9.5)
徳川家康(九): 碧雲の巻 | 山岡宗八 | 404ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
本能寺の変と山崎の合戦を経て、秀吉が天下取りに乗り出す。
信長の名将たる柴田勝家。秀吉の傘下に下るわけには行かないとのことで、賤ヶ岳の戦いへ・・・
浅井長政の妻から柴田勝家の妻へとなった、信長の妹お市の方は、勝家と共に最期を迎えるが、茶々は助かる。
ここは、家康は余り出てこないが、後の方で出てくる家康の家臣;石川数正と秀吉のやり取りがチョット面白い(2018.8.19)
徳川家康(八):心火の巻 | 山岡宗八 | 407ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
本能寺の変と山崎の合戦
本能寺の変を読んでいつも思うのが、森欄丸のカッコいい事ったらありゃしない。
滅法強い。
本能寺で信長亡き後、毛利を攻めていた秀吉が急遽舞い戻る。
その際、水攻めにしていた敵勢5000人の命を一人の武将の切腹で肩代わりさせる。
秀吉も秀吉だけど、潔く切腹するほうも見事だ。
今の政治家にこういう、気骨のあるやつはいるか?
三日天下と言われた明智光秀。実際には十日ほど経てからやられたらしい。
ここも結構時間かけて書いていた。(2018.8.6)
徳川家康(七):颶風の巻 | 山岡宗八 | 434ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
長篠の合戦で、武田軍は負けたと思ったのだが、未だ勝頼は起死回生の反撃を諦めていない。
トキ、同じゅうして、家康の子供と本妻、信康と築山御前は信長により自害を強いられる。
今の時代なら、ありえないがキツイな。
最後は勝頼が落ち延びて、草むらで自害する。
何とかして。妻や女性陣を助けようとするのだが適わず。
勝頼の妻は北条からやってきた美人。
ところが北条は敵方:家康と結託し、自分の娘の行く末については「ご存分に・・・」と言ったとか・・・
辛い、読みきりだった。(2018.7.28)
徳川家康(六):燃える土の巻 | 山岡宗八 | 458ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
長篠の合戦
今川義元の姪に当たる築山御前は、今川義元の仇敵となる織田信長に未だに恨みを感じている。
築山御前と家康の間に生まれた信康も立派な武将となったのだが、今一つ信用に置けない。
築山御前は徳川家の内部の大賀弥四郎と通じて内紛を起こそうとするが、敢え無く失敗に終わる。
長篠の合戦で、兵糧の尽きるギリギリまで持ちこたえた武将の活躍も見ものだが、武田側を裏切った武将のやり取りも面白い。
(いずれも名前は忘れた)
未だあと20巻ある。コストパフォーマンス的にはwelcomeなのだが、少し草臥れてきた。(2018.7.23)
徳川家康(五):うず潮の巻 | 山岡宗八 | 460ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
ある意味、家康の運命を賭けた所謂「三方ヶ原の戦い」。
家康が無謀な戦を信玄に挑み、命からがら逃げ出すが、そのたいみんぐで信玄が急死し、文字通り九死に一生を得る。
このころ、家康と築山御前の不仲が問題となり、信康と徳姫、勝頼などの確執が問題となる。
それほど、面白くない中では盛り上がる方か(2018.7.11)
徳川家康(四):葦かびの巻 | 山岡宗八 | 460ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
今川義元の亡き後、こりゃぁ退屈だろうなと思っていたが、どうしてどうして・・・
この巻で、徳川家康を名乗るのだが、女性問題がでてきて盛り上がる。
築山御前は今川義元の姪に当たるのだが、英雄色を好むとはよく言ったもので家康のお盛んなこと。これに伴って築山御前の嫉妬が絡んでメンドクサイ話が面白い。
また、信長の娘:徳姫と家康の長男:信康の婚礼が整う。これが後に悲劇に・・・(2018.7.2)
徳川家康(三):朝露の巻 | 山岡宗八 | 452ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
ここへきて、秀吉が出てくる。
とぼけた針売りの商人の風で、信長に仕える。
家康は今川義元の家臣として、弱い立場から戦の先方を命じられる。
今川義元は信長と対しており、幼い頃からの顔見知りであった家康は信長と初陣で対することに。
とりあえず、上手いことその場はしのぎ、今川義元に喜ばれるが、本編の最後で、今川義元が信長に撃たれる。
所謂、桶狭間である。
なんだか、分かりにくいことは、あまり変わりが無い(2018.6.27)
徳川家康(二):獅子の座の巻 | 山岡宗八 | 436ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
家康がまだ幼少の頃。
松平の将来を担う子供として授かったのだが、如何せん力の無い武将。
今川義元の言うがままに人質として、駿府に送られる。
同じ時期、信長が徐々に台頭すべく頭角を現しずつある。
なんだか、よく分からないところは全巻とあまり変わらない。(2018.6.15)
徳川家康(一):出生乱離の巻 | 山岡宗八 | 449ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
最後まで読んだら、前回読了した日付のメモがあった。89年の2月
実に30年前。とにかく1ページ辺りの文字数が多く従って字も小さい。
ストーリーは家康が生まれる場面なのだが、なんだかゴチャゴチャしてて良く解らない。
「まぁ、いいか」と、言うことで読み進めることにする。
面白かったのが、月曜日の電車で、アタシの向かいに居た人がやはり徳川家康を読んでいた。
戦後間もない頃から書き始め、世界で一番長井小説だそうな。
先は長い(2018.6.1)
幻夢の天守閣 | 上田秀人 | 359ページ | お奨め度:★★★★☆ |
読み終えてから、大分時間が経ってしまい、記憶もボンヤリとしてきてしまった。
前回のレビューをよんだら、全く同じ印象だった。
そう。「幻影の天守閣」はヤタラと斬りまくったのだが、今回は斬らない。
で、なんだか理屈っぽかった感が残る。
これも、もう読まないと思う。(2018.5.23)
幻影の天守閣(2回目) | 上田秀人 | 408ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
その前まで読んでいた、「奥右筆シリーズ」より、こっちの方が読みやすくて面白い。
工藤小賢太が主人公で、大奥でお世継ぎを狙う敵を斬り捲くる。
重ねて天守閣に盗みに入ろうとする忍び・・果たして何を狙っているやら・・
結構楽しめますが、レビューは前回と被るので割愛。よかったら、前回のレビューでも見てよ。(2018.5.18)
決戦(2回目) | 上田秀人 | 420ページ | お奨め度:★★★★☆ |
「決戦」は文字通り衛悟と冥府防人の勝負を決する戦い。
それに先立って・・・既にお山衆たる僧侶をして家斉の殺害をしくじり、伊賀モノをして殺害を企てた松平定信も、家斉に兜を脱ぐ。
いずれも家斉の英邁さに恐れ入っての結末なのだが、最後に残ったのが家斉の実父である治済。
冥府防人を江戸城に送り込み、家斉を殺害を企てるも、すでに読んでいた家斉は治済のもとへ。
そこで親子の問答があるのだが、なんだかあっけなく治済は家斉の軍門に下る。
なんか、力が入ってない感じ。もう読まないと思うけど、まぁ楽しみました(2018.5.14)
天下(2回目) | 上田秀人 | 342ページ | お奨め度:★★★★☆ |
小山衆を率いた、僧侶:覚蝉も前冊でオシマイ。
これまで、衛悟の見方だと思われていたのに最後は敵として・・・
新たに投入されたのが、「ステカマリ」島津藩の兵隊で関が原で敗れた島津の兵隊を逃がすために徳川に捨て身で立ち向かってゆく兵隊だそうな。
自分の死をも恐れないのが、「ステカマリ」。その女ステカマリ2名を大奥に送り込み家斉を爆殺しようとする。
これを救ったのがお庭番のクノイチ:香枝。
大奥でことが起きると流石の衛悟も入れないので、出番が減る。
今回は大分前に読み終わってしまったので、余りよく覚えていない。(2018.5.1)
墨痕(2回目) | 上田秀人 | 328ページ | お奨め度:★★★★☆ |
松平定信は、よほど実権を握りたいらしく、前回鷹狩でしくじったにも関わらず、またしてもお山衆を使って家斉殺害を企てる。
今回は大奥で、法要を行うために僧侶たるお山衆が7人。
衛悟は流石に加われないが、一度は併右衛門を殺そうとした伊賀が借りを返す形でコレを迎え撃つ。
何度と無く衛悟と親しげに接してきた僧侶:覚蝉もここで、オシマイ(2018.4.26)
召抱(2回目) | 上田秀人 | 334ページ | お奨め度:★★★★☆ |
どうにか、将軍の座を手に入れたい松平定信は御山衆という武装僧侶軍団をして将軍家斉を襲う。
家斉と併せてその父、治済、立花併右衛門をも一挙に殺してしまおうとたくらむ。
その好機を見出す為に鷹狩りを企画するのだが、冥府防人、衛悟に阻まれあえなく失敗。
衛悟を排除する為に仕組んだ幕府への召抱えの話も将軍:家斉に潰され、ついに定信は「十徳」を取らされる。
「十徳」は隠居せよと言う意味の印籠(2018.4.22)
刃傷(2回目) | 上田秀人 | 349ページ | お奨め度:★★★★☆ |
これは、解りやすくて楽しめた。
前回、先を急ぎすぎてチャント理解していなかったところもわかった。
併右衛門が城内で乱心ものに襲われているうちに鞘が割れてしまい、刀が露になってしまった。
殿中で刀を抜いたものは切腹と決まっているのだが・・・
評定所では併右衛門をなんとか亡き者にしようとする者が有罪にしようとするが、奥右筆組の結束により、
殿中で抜刀しても罪に問われなかったケースを見つける。(2018.4.20)
隠密(2回目) | 上田秀人 | 334ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
併右衛門の一人娘が浚われ、それを助けに行ったり伊賀モノを敵に回したり。。。
なんだかよくくなってきた解らなくなってきた。(2018.4.18)
秘闘(2回目) | 上田秀人 | 355ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
立花家の一人娘に縁談の話が・・・と、あるが走だったかなぁ
奥右筆の敵がドンドン増える感じ。
うーん、チョット記録をとり忘れてしまって、覚えていない。
まぁ、いいか。(2018.4.15)
簒奪(2回目) | 上田秀人 | 333ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
前回のレビューで、柊衛悟に持ち上がった見合い話を剣術の試合で業と負けた事に触れていた。
確かにそうなのだが、その話はほんの一部でしかない。
今回読んでみて、ここは冥府防人を中心としたチャンバラが中心で柊衛悟は実はあまり出番が無い。
どちら方というと面白くない部類に入るね。(2018.4.9)
継承(2回目) | 上田秀人 | 364ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
前回の記録を見ると「何だかわかんない」とあるが、チャント読むとそれなりに解るような、そうでないような・・・
戦国の世が終わり、「武」よりも「文」が力を持つに従ってそれまで力のあった武将が徐々に力を失って行く。
何とかその状況を克服したいのだが、それを認めてもらうためには奥右筆の承認が必要になる。
そこで、この併右衛門が邪魔になり何とか、殺害を試みるのだが上手くいかない。
今回は家康の書が見つかったと言うことで併右衛門が駿河まで筆跡鑑定に赴くのだが、その道中を襲われる。(2018.4.6)
侵蝕(2回目) | 上田秀人 | 362ページ | お奨め度:★★★★☆ |
この前も書いたけど、面白いところは郭から連れてきた別品:藤田栄
島津を偽って大奥に入り、家斉の側室として家斉の暗殺を狙う。
この辺りで、奥右筆の立花併右衛門の用心棒、柊衛悟に願ってもいない養子の話が舞い込む。
これを、阻止したい併右衛門は松平定信を介して相手方の女性に別の縁談をもちかけ、破談とする。
次から次へと色々出てくる。(2018.4.2)
国禁(2回目) | 上田秀人 | 354ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
薩摩藩は江戸から遠く、参勤交代にも大変な金が掛かる。
そこへ持ってきて大掛かりな治水事業の費用を幕府は薩摩藩に課した。
なぜか、薩摩藩は禁止されている海外との密貿易により莫大な利益を上げていたのだ。
薩摩は気付いていなかったが、幕府はそのことを承知で黙っていた代わりに金のかかる運営を課していた。
一方、飢饉で莫大な損失を出しているはずの津軽藩が「格上げ」を願い出てきた。
「格上げ」を行うと、更に金を要することになるのになぜか・・・
津軽も薩摩を真似て抜け荷による利益を期待していた。
これらの承認を一手に引き受ける奥右筆にまたしても手が伸びる。
今度は併右衛門の娘をかどわかし、更には大奥に刺客を送り込み家斉を殺害する手はずを進める。
相変わらず、分かりにくいが、まぁ楽しめます。(2018.3.28)
密封(2回目) | 上田秀人 | 425ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
奥右筆秘帳シリーズその1
最初にも書いたけど、何だか話が解り難いので、今回はシッカリ読んでみた。
話しは8代将軍:吉宗に遡る。
吉宗は神君:家康をまねた。半分狂人気味なほどまでに。その結果、先の将軍:家治が大事にしていた次期将軍:家基をお庭番:田沼を使って殺させたと言う。
田沼が幕政を手に入れるという条件で、冥府防人が殺した。
家康が次男:秀康を殺された時と同じ境遇を作り上げるべくそうしたとか・・・
このことを知った家治は、自分の子供を殺された思いを知らすべく、田沼を殺した。
なんだか、ややこしいし、どうにも無理がある。こうなると真実というより作者の作りこみとしか思えない。
まぁ、いいか。(2018.3.21)
主人公:青江又八郎は間宮藩の武士
しかし、その藩の重要な連判状が盗まれた、その犯人を追って江戸へ向かう
その連判状を取り返すのが使命なのだが公にできない事情があり、脱藩した浪人という身分を強いられることになる
連判状を持っているのは仇敵:大富静馬と言う剣客だが、これにたどり着くまでが大変。
脱藩した身の上ゆえ、生活費は自ら用心棒で生計を立てなくてはいけない。
優秀な仲間の用心棒と以前、命を救った佐知という女性に助けてらいながら使命を全うする。
この佐知という女性が滅法強い上に美人ときていて話を盛り上げる。(2018.3.15)
奥右筆外伝:全12巻の走まとめてきな本
立花併右衛門、冥府防人、一ツ橋治済、柊衛悟の4つの章に分かれる。
それぞれ、本編に書かれていない、背景などを綴るが、まぁそれほど盛り上がらない。(2018.3.12)
十一代将軍徳川家斉の転覆を狙った、松平定信、父治斉が徐々に家斉に共鳴して行く様子が徐々に終わりに近づいた感を悟らせる。
イヨイヨ最後は衛悟と冥府防人の決戦。
実力では、適わないことを知っている、立花併右衛門は鉄砲を動員する。
かといって、1対1の勝負に鉄砲を持ち込むわけでなく、その轟音で冥府防人に一瞬の隙を拵えようと言う作戦。
12巻に及ぶ奥右筆秘帳シリーズもこれでおしまい。
最後に1冊残った「前夜」というのを読んでいます。
まぁ、総集編みたいな感じ+書ききれなかった部分を補足した感じですかね。
この奥右筆秘帳シリーズ、解説によると、続きがあるらしい(2018.3.1)
今回は衛悟があまり活躍する場面がない。
敵の手は、徐々に将軍家斉に迫る。
家斉の正室は島津藩から来た茂姫。この長男を十二代将軍にすべく、家斉に刺客を送ったのが島津重豪。
お山衆による、襲撃に失敗した寛永寺の差金によるのだが、この刺客がすごい。
「捨かまり」と言う、死を恐れない兵隊で、女捨かまりが爆薬を抱いて家斉に接近する。
これから家斉を守ったのがお庭番:甲賀のクノイチ、でこの活躍がスゴイ。
更に、このお庭番を排除しようとする家斉の実父:治斉に、対し家斉は戦いを挑むことになる。(2018.2.28)
先の鷹狩りで、家斉殺害に失敗した、お山衆と松平定信は、性懲りもなく、次なる手立てを・・・
城中の大奥で法要を行おうと・・・
法要に際し、覚蝉が十名ほどのお山衆を率いて城中へ・・・
立花併右衛門はこれを阻止すべく、伊賀組の力を使う。 切れ者の家斉はこれにも定信が噛んでいることを見抜き、定信の寝所に刀を刺し込み警告する
先に伊賀モノに命を狙われた併右衛門だったが、伊賀モノに貸しを作ったことになる。
今回は衛悟の出番は余り無かったし、冥府防人も殆ど出てこなかった。
しかし、これ読んでいて凄いなぁと思うのが「くのいち」
別嬪で肉体能力に優れ床上手だそうな・・・
一度、会ってみたかったなぁ(2018.2.24)
立花併右衛門の娘婿となることが決まった用心棒:衛悟に旗本召抱えの話が来る。
右筆と用心棒を離すために松平定信が仕組んだのだが・・・
一方、十一代将軍家斉の後釜を狙うも松平定信。
江戸城内では、守りが厳しく討ち取れないと考え、王政復古を願う坊主:覚禅と結託し家斉の父親治斉と併右衛門と家斉を3人纏めて殺そうと鷹狩りを企画する。
坊主:覚禅はお山衆とかいう武術に通じた坊主十人で望むが合えなく殲滅。
これまで、家斉の右腕かと思っていた松平定信は家斉に見破られ、印籠を渡される。
実際はもちろんどうだか分からないけど、この家斉がカッコいい。
どうも、作者は家斉ファンのような気がする。(2018.2.21)
奥右筆シリーズ第八弾
遡ること10代将軍徳川家治。長男家基を殺害した犯人を探すべく伊賀モノの調査を始めた奥右筆。
これが邪魔になった伊賀モノは変装した忍者を城に忍ばせ、乱心を装って併右衛門を襲う。
併右衛門は脇差で応戦するが、城内で刀を抜くと切腹になることが分かっているので鞘は抜かない。
所が、乱心モノの執拗な攻撃で鞘が割れてしまい、白刃が露に・・・
コレが乱心ものの狙いだったのである。
評定にかけられたもののどうにか右筆組みの結束で無罪を勝ち取る。
さらには、柊衛悟がついに併右衛門の一人娘の婿になることに・・・
段々読むスピードが早くなってきて、往復の電車で1冊読めてしまう。
会社に行くのが楽しみになってきた今日この頃(2018.2.19)
奥右筆シリーズ第七弾
なんだか、話がややこしくなってきた。
覚蝉とういう坊主が、用心棒:衛悟の見方だったのだが、松平定信と結託して敵に回りだす始末。
松平定信はかと言って、完全な的というわけでは無く、併右衛門を何かと利用しようとする。
ここへ持ってきて伊賀物があらたな敵となって併右衛門になったり、松平定信も何度と無く刺客をおくったりと、敵が絶えない。
ここのところ、ストーリーが優しいのか慣れたのか、なんだか分かりやすくなってきた。
往復の電車で300ページ以上も読めてしまうので、燃費が良くない。(2018.2.17)
うーん、これちょっと凄かった。
話は10代将軍家治の長男:家基殺害の真相に迫る。
これと併せて右筆:併右衛門の一人娘に政略結婚の話が持ち上がる。
この話しを持って着たのが松平定信で、彼は11代将軍:家斉の右腕でありながら微妙な立場。
松平定信は併右衛門の命を狙う、一方将軍はお庭番に併右衛門を守るようにと・・・
ここに書かれていた家基殺害の真相が衝撃的。これは信康殺害に端を発する。
山岡宗八の徳川家康26巻もう一回読んでみようかなぁ(2017.2.15)
読みながら、「なんか読んだことあるなぁ・・」と思いながらも内容を全く思い出せないまま余すところ数10ページ
記録をさかのぼってみると、やっぱり読んでいた。
2006年・・・今から10年以上も前なんだから、覚えていなくても仕方ない。
藤沢周平の作品は上田さんと違って、難しくないところがいい。
最近、年を取ったのか、チョンマゲものばかり読むようになってしまった。
同じく藤沢周平の「山桜」というのが、滅法イイらしいのだが、古本の癖に高い。
週末にでも探してこよう(2018.2.9)
前巻で、家康の親書の鑑定に向かった併右衛門一向の命を救った衛悟はその中の一人に剣術の心得を評価され、婿入り先を紹介してもらうことになる。
紹介された家は衛悟の家よりも家督が高く、その父親が余り乗り気でない。
衛悟も同様に乗り気でない。
見合いの場において、共に剣術に心得があるもの同士と言うことで道場で試合をすることになる。
要するに、「俺に勝てば娘を嫁にやる」と言うわけだ。
衛悟は向かい合って直ぐに自分の方が強いと悟るが、ここは3番勝負のうち2本をワザと落として負ける。
最後の1本は、相手にぐうの音も出させぬ面で、決めるのだが。。。
後は冥府防人が同じ甲賀の仲間から命を狙われ20人近い敵を翻弄する。(2018.2.2)
奥右筆秘帳シリーズその4
今回もなんだかストーリーは良く解らない。
何でも、将軍の跡継ぎに関する話なのだが例によってゴチャゴチャしてて何が問題なんだかなぁ
その関わりなんだろうが、右筆の立花併右衛門を旅に出して旅先で殺してしまおうという作戦に出る。
その為に、家康の書が駿河で見つかったたため右筆である併右衛門に鑑定を依頼する。
併右衛門は、娘の身を案じて用心棒の柊衛悟を一度は残すのだが、色々考えた結果後を追う。
そして、箱根の山中で襲われた立花併右衛門を見事救い出す。
この辺りは楽しめるんだがなぁ・・(2018.2.1)
奥右筆秘帳シリーズその3
徳川十一代将軍家斉は、結構まともで、その右腕が松平定信。
で、家斉の実父が治済(ハルサダ)。コイツが悪い。
将軍を薩摩藩やら津軽藩からご禁制の海外貿易の利益を吸い上げ、時期将軍の座を狙って大奥に女を送り込んで家斉を殺そうとする。
大奥に送り込んだ女は、郭から連れてきた別嬪で上手いこと身分を偽って大奥に潜り込み、自慢の手管で家斉を虜にする。
自分の身体に少しずつ家斉を蝕む毒を塗り夜伽で、家斉を亡き者にしようとする・・・
これを防ぐのが将軍お抱えのお庭番(忍者)・・・うーん面白い(2018.1.24)
奥右筆秘帳シリーズその2
この立花併右衛門には瑞紀という娘がいる。
ここでは、ご禁制の海外貿易で私服を肥やす津軽藩が11代将軍の家斉の実父の差し金で、なんだかゴチャゴチャする。
この娘が伊賀モノの拉致され、用心棒柊衛悟が決死の救助を行う。
例によって、何だか解らないが、そういうところはは適当に読み飛ばして美味しいところだけをつまみ食いする。(2018.1.19)
奥右筆秘帳シリーズその1
奥右筆は幕府の記録係で、立花併右衛門。田沼意次の孫意明の死亡に疑問を持ったときから何者かに命を狙われることに。
隣に住む、出来の良くない剣術氏柊衛悟に用心棒を依頼する。
なんだか、よく解らないけど、この用心棒が活躍する場面が面白い。
全12巻に渡る連載に突入(2018.1.5)
幻夢の天守閣 | 上田秀人 | 359ページ | お奨め度:★★★★☆ |
前作の「幻影の天守閣」から11年を経て書かれたそうなのだが、紛れも無い続編。
「幻影の天守閣」はヤタラと切りまくったのだが、今回は「早く斬れよ」と言うぐらいに斬らない。
ただ、話はわかり易く楽しめます。
お満流の方は、女の子を出産。
その後、二人は亡きもののとなり、工藤小賢太の妻となったが・・・
四代将軍の娘であるがゆえに、この娘の子供が男子を産めば次期将軍・・・
そうはさせじ、と妨害がはびこる。
亡きものとして隠蔽の元に工藤小賢太の妻となったのだが、それが漏洩し命を狙われることに・・・
チャンバラは最後に出てくるだけなのだが、楽しめました。
これは、NHKの大河でやるような内容だと思う(2017.12.29)
幻影の天守閣 | 上田秀人 | 408ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
徳川4代将軍家綱の後継をめぐる争い。
家綱の子供を宿した大奥のお満流の方と、このタイミングで別系からの後継を推そうとする間での派閥争い。
この大奥の用心棒に指名されたのが工藤小賢太で、結構強い。
襲い掛かる敵をバッサバッサと切り捲る。
いくら江戸時代でも切りすぎじゃないかと言うくらい切りまくる。
で、これがなんで「天守閣」かと、言うと遡ること本能寺の変の前。
徳川の家臣で重鎮の酒井家は、ここ天守閣に家康の血判状があり、それを手に入れようとしたのだ。
じゃぁ、なんで、そんなモノが必要なのか。。。
話は逸れるけど・・・
嘗て、信長が家康に援軍を依頼した時、家康は全力で援護に向かった。
しかし、その後家康が信長に援軍を依頼した時、信長は3000の兵士かよこさなかった。
これは、家康と武田の戦である。
この時、密かに武田と徳川の間で、信長を亡き者にしようという話があり、その時の血判状のことらしい。
例によって、この人の話は難しくてよく理解できないのだが、まぁ、そんなこんなでこの血判状が手に入ると酒井家は派閥争いを有利にもっていけることになるそうな。
そのご、家綱の子を宿した大奥のお満流の方から生まれた子供は女の子で、お世継ぎとはなれず、5代綱吉があとを継ぐ。
もう、用無しとなったお満流の方はなんと、工藤小賢太の嫁となる。
後編:「幻夢の天守閣」につづく。(2017.12.26)
君に舞い降りる白 | 関口尚 | 395ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
一言で言うと、『肉の無いフルコース』って感じ。
サラーッと読めてしまう・・・
<肉が無くても堪能できる>という意味じゃなくて、<コレでフルコースを名乗る?>っていう感じ。
物足りない。何を持ってこういうのを書いて人に読ませようと言う気になったかが理解できない。
つまらない。
でも、評価が結構、良い。なんか、こういうの受けるのかしらね。
それとも、コッチの感覚が鈍くなっているのか・・・面白い本なんて、そーそーありませんよ。(2017.12.20)
密封(奥右筆秘帳) | 上田秀人 | 425ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
「奥右筆秘帳」シリーズの1冊目
右筆の立花併右衛門の用心棒として柊衛悟が付く。
この敵が冥府防人と言うヤツで、滅法強い。
チャンバラと政治てきな内面が絡んだ内容で、まぁ、面白いんだろうが少々分かりにくい。
と、いうか難しい。
難しいところはスッ飛ばして読むが、これが13冊続く。
結構、楽しめそうなので、読んでみる事にする(2017.12.18)
クレィドゥ・ザ・スカイ | 森博嗣 | 342ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
戦闘機乗りの話なんだろうけど、なんだかよくわからない。
舞台が、日本なのか、海外なのか、時代がいつなのか、登場人物は日本人(のようだが)そうでもないような。
設定も曖昧だし、状況もはっきりしないまま始まって最後までぼんやりしている。
内容もなんだか、分かったような分からないような昼行灯状態のまま終わる。
★は前回の「凍りのくじら」と較べての評価だけど、やっぱりゼロかなぁ・・
まぁ、どうでも良いです。読まなきゃ良かった。(2017.12.13)
凍りのくじら | 辻村深月 | 560ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
この本、凄い。
何が凄いかって、こんなに面白くない内容を560ページも書き続けたパワー。
何を読ませたかったのか、何を持ってここで、終わりにしようと決めたのか。
最初は普通に読み始めたけど、途中から1行飛ばし、2行飛ばし・・・
半分過ぎた辺りからは会話文だけを拾って読んで、やっと読み終わった。
途中で、なんか変だぞ、思って調べたら以前読んだ「ツナグ」というやつと同じ作者だった。
タイトルに惹かれてまた買ってしまった。
これの解説頼まれた人も大変だろね、アタシだったら「何書いてあるんだかサッパリわかりません」って書いてしまうだろな。(2017.12.6)
出版禁止 | 長江 俊和 | 336ページ | お奨め度:★★★★☆ |
ちょっと、コレ、凄い。
実話なのか、フィクションなのか解らない。
ネットで調べると、フィクションであることになっているのだが・・・
最後のほうは、創っている感があるが、満更、すべて作り話では無いような気がする。
ことの真偽を調べるには、新聞の縮刷版を調べるとかしないと・・
ストーリーは、ある著名人が、その秘書と心中してしまう。
ところが、男性は死に、秘書の女性は助かる。
この女性に、ルポライターが事の真相に迫る。
最初は、断っていたのだが、徐々に語り始めてくれるようになった・・・が、この先が凄い。
もう一回、読んでみようかな。(2017.11.29)
「神々の山嶺」を読んで、夢枕獏さんの他の作品を読んでみようと思って、手にしたのがこれ。
この「神々の山嶺」だけが、特別なのかもしれないと思った。
「鳥葬の山」は8篇の短編集なのだが、この人、どうやら、<ゲテモノ系>のような気がする。
よくある、なんだか分からないまま中途半端に終わらせてしまうやつとかも含まれているし、「柔らかい家」とか、読んでいて気持ち悪くなる。
こういうの好きな人、要るんだろうが、アタシは嫌いだ。
この人の作品はしばらく読まないと思う(2017.11.24)
神々の山嶺(2回目) | 夢枕獏 | 上下1060ページ | お奨め度:★★★★★ |
「あれ、こんなところあったかなぁ?」と思うところはあったけど、楽しめた。
エベレストと言うところはネパール側から登ると非常にきついが、チベット側から登るとなんだか随分と簡単そうに登れてしまうように見える。
まさか、そんなわけは無いのだろうが。
やはり、分からないのが、最後。深町は果たして生還したのかどうかが曖昧で、そういうのは好きじゃない。
映画も2回観た。映画では深町は生還してハッピーエンドになっている。ここは、映画のほうが好きだ。
この映画は酷評が目立つのだが、この映画を観た作者のコメントを聞いてみたい。
思うに、この映画作った人、原作読んでいないんじゃないかと思った。
高所で、意識がおかしくなったり幻覚を見たり。そういうところを上手く表現しないと・・・(2017.11.20)
神々の山嶺 | 夢枕獏 | 上下1060ページ | お奨め度:★★★★★ |
凄い!
久々の大ヒット作にめぐりあった。
ヒマラヤ登山と、実話を絡めた言わば冒険小説なんだけど、迫力たるや生半可なものじゃない。
登山の用語とか、わからないことだらけだけど、楽しめた。
今日これから、このビデオを借りてきて、来週からもう一回はじめから読んでみよう。
(映画はすこぶる評判が良くないのは承知のうえです)(2017.10.28)
広告会社の女性社員の嫌がらせの話から始まり、落ち込んだ彼女がふと、迷い込んだ居酒屋が「灯火亭」
美味しい料理とユニークな常連の間で繰り広げられる短編集。
まぁ、読みやすいし内容的にも退屈しないけど、やたら盛り上がる風でもないです。
多分、続きもあるのでしょうが、機会があったらまた、会いましょう。(2017.10.10)
久しぶりに読みましたが、何度読んでもいいですな。
もう、何回読んだか解りません。
今回は「しろばんば」、「夏草冬濤」はよみませんでした。
また、そのうち読むでしょうな(2017.10.4)
神の手 | 久坂部 羊 | 上下:856ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
最初の方は面白くなりそうだったんだけど、なんだか安楽死をめぐって政治的な話がゴチャゴチャと入ってきてガッカリ
主人公は白川という医者なんだろうが、途中で影を潜めてしまった感があるし、人が簡単に死にすぎる。
この人、悪くないんだけど、イジリ過ぎだと思う。(前も書いたような気がするけど)
「神の手」というタイトルもイマイチ(2017.9.25)
嗤う名医 | 久坂部 羊 | 300ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
医者の話を交えた短編集が5,6編入っている。
最初の方が面白かったのだが、後半、ちょっと・・・
前半の話を後半に持って着たら評価が違ったかもしれない。
下半身不随の寝たきり老人。上半身と、意識はシッカリしているのだが自分でトイレに行けないため、
嫁の手を煩わす。嫁がコレを嫌がるのだが、3日に1回ぐらいだから我慢して欲しい・・・
ところが、実は毎日どころか、一日に何度か。実は長い寝たきり生活の間にボケてしまっていたとか。。。
ナルホド、本人の話だけじゃァ解らないものなのね(2017.8.28)
ふつうがえらい | 佐野洋子 | 280ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
つまらない。日常のことを綴った短編が、山ほど入っているが、面白かったのは1,2編。
だめですよ、いくら有名だからと言って、こんなの売って金もらっちゃ(2017.8.23)
破裂 | 久坂部 羊 | 上下800ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
心臓手術の失敗による医療裁判の話し。
これから色々派生し殺人事件やら麻酔中毒の医者やら・・・どうも弄りすぎだと思う。
でも、この本で作者が一番言いたかったのは、日本の高齢化社会についての問題提起だと思う。
高齢化社会と医学の進歩で「死ねない老人」が増えてしまい、家族への負担、保険制度の圧迫と問題は解決する方向に進まない。
この本の中で悪者役の「佐久間」はこんな状況を打破するべく「天寿」と言うプロジェクトを始める。
老人は死ぬ間際に元気を取り戻し、ある日突然痛みも無く死んでしまう。
そのような治療(?)を見出し、普及に乗り出す。
これは、いくら小説とは言え、そのままサクセスストーリーには行かないので佐久間は最後は病気で身動きが取れなくなってしまうのだが・・・
読んでいると、この佐久間が目指していたものは必ずしも『悪』とはいえない気がする。
この、<高齢化社会と医学の進歩で「死ねない老人」が増えた現状>を真剣に考えている人がいるのだろうか。(2017.8.21)
<オトコメシ>と、読むそうな。
頬にキズの在るヤクザモノが就活中の学生のアパートに転がり込む。
暴力団との抗争から身を隠す必要があって・・・
ところがこの男、物凄いグルメで、見事な料理人としての腕をみせ絶品料理を次から次へと繰り広げる。
ストーリーの半分以上がグルメのレシピ紹介で内容は二の次。
それでも最後はストーリーもきちんとして終わらせる。
もう一度、読もうとは思わないが、料理に興味あるひとは読んでみてもいいんじゃない(2017.6.25)
アキラとあきら | 池井戸潤 | 710ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
会社の友人に貸してもらって読んだ。
まずしく育ったアキラと金持ちの家に育ったあきら。
長い時間を経て二人は同じ銀行員となる。
アキラの家業の船会社やら観光やらが振るわず危機的な状況に陥るのだが、そこをアキラとあきらで乗り切る。まぁ彼得意の銀行ストーリー
WOWWOWでやるらしいが、観れない。
本より映像の方がいいような気がする。(2017.6.22)
廃用身 | 久坂部 羊 | 400ページ | お奨め度:★★★★☆ |
小説じゃなくてドキュメンタリで、色々考えさせられる。
「久坂部 羊」として出されているんだけど、実際は漆原XXと言う医者と出版社の編集者が出した本を久坂部さんが出しなおしたみたい。
久坂部さんの文章がどれくらあるかというと実は無いんじゃないかな。
「廃用身」というのは、身体の障害で機能しなくなった部位のこと。少々長くなるけど、脳の障害で手足が動かなくなり、リハビリしても回復の見込みが無い部位。
話の中に出て着た人は体重が90あって、両足と左手が使えない。デイケアセンターに行くにも介護の人が90の重さに腰を悪くしてしまったり。
それ以前に、90で身動きできない身であるが為、床ずれなどの合併症が絶えない。
そこで、これ等を「廃用身」として切ってしまいましょう、と言う話し。
ところが、これ等を切断することで、この人が生き生きしてくる現象が・・・
この「廃用身」を切除してしまう療法を「Aケア」と呼び、ストーリーはポジティブに進むかに思えたのだが・・・
この話し奥が深くて・・・このAケアを推奨していた医師はマスコミ追いやられて自殺。
さらに奥さんまでもが・・・
うーん、キツイ。
ここに書いていない、内容が読んでいて辛くなるが、アタシは支持する。(2017.6.16)
無痛 | 久坂部 羊 | 638ページ | お奨め度:★★★★☆ |
随分と長い話だったけど、退屈せずに読むことができた。
地味な町医者だが、人間を外見で身体にどのような問題があるかを見つけてしまう。
彼がたまたま知り合った女性とその元夫。コイツが曲者。その女性は障害者の看護の仕事をしているのだ、障害児と高級医療施設を経営する男、更にその病院で働く障害児。
この状況で一家殺人事件が持ち上がる。その犯人とは。。
憲法39条:精神に障害がある人は罪を犯しても罰せられることが無い。これを逆手に取り、異常でもないのに精神科に通い犯罪を計画するなど。。
この人、読ませるねぇ。(2017.6.10)
犬どもの栄光 | 佐々木譲 | 388ページ | お奨め度:★★★★☆ |
北海道でロシア語の翻訳をする女性が、余暇を過ごすためのコテージを探す。
いい感じの建物が見つかったのだが、そこには元警察で、今は大工の宮地が暮らしていた。
彼の契約満了を待ってそこを使わせてもらうことにしたのだが・・・
この宮地の素性を調べている内に彼がとんでもない経緯をもって警察を辞めたことを知る。
この女性が色々調べまわったおかげで、宮地は命を狙われることに・・・
北海道の寒空で銃撃戦を経てやがて、事態は収集するのだが、最後はなんだか普通だった。
そこに至るまでの経過をたのしむかんじかね。(2017,5,25)
トワイライトシャッフル | 乙川 優三郎 | 71/315ページ | お奨め度:評価なし |
全然、面白くなくて71ページまでで辞めた。
何が書いてあったかも良く解らない(2017.5.19)
ダイスをころがせ | 真保-裕一 | 上下850ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
静岡県から衆議院を目指す選挙の話し。
高校時代の旧友が立候補するに先立って、会社を辞めた嘗ての友人に第一秘書として応援を依頼する。
無所属からの貧乏議員として打って出るのだが・・・
舞台は高校時代の地元で展開し、懐かしい仲間が集まるのだが、それはそれで色々問題が出てくる。更に選挙に対する妨害とか癒着問題とか・・
長すぎる。なんで、この内容で上下に分ける必要があったのか。最後のほうはちょっと盛り上げたが三分の一で十分だね。
何度も途中で辞めようと思いながらも最後まで、読んだが、結局、当選したのかしなかったのか、はっきりしない。
850ページも読ませておいて、はっきりしない。ここは反省の余地ありだ。(2017.5.19)
カウントダウン | 佐々木譲 | 460ページ | お奨め度:★★★★☆ |
この人、久しぶりですが、結構楽しめました。
珍しく警察が出てこない。北海道の衰退の進む町での市長選挙の汚職疑惑に立ち向かう若き候補者のはなし。
夕張の破綻を引き合いに出しながら、傲慢な20年間市長を続けてきた悪徳政治に立ち向かう。
選挙の色々な場面や駆け引き。こういうストーリー読んだこと無かったので新鮮で楽しめました。
ただ、最後のほう少し急ぎすぎたようなかんじがあって、前市長が叩きのめされる場面とか期待したのに、チョイト残念(2017.4.28)
悪医 | 久坂部 羊 | 360ページ | お奨め度:★★★★☆ |
ちょっと、読ませる久々にいい感じの本です。
昔、取り付かれたように読み漁った渡辺純一を思い出しましたよ。
ある、大きな病院に勤める医者の下に訪れた癌患者、癌を摘出したにも関わらず転移してしまう。
医者に何とかしてくれるように頼むのだが、抗癌剤も効かず、独断で色々試すがダメ、最後はホスピスで終焉を迎えるの。
最初、医者に対して持っていた反感も最後は理解するという話。
なんか、医療の現場の実態を感じさせられる切実な内容だけど、最後まで退屈させないところはいいです。
この人はもともと阪大の医者だそうです。本なんか書いてないで、医者を続けて欲しい感じもするけど、他の作品も読んでみようという気になる(2017.4.24)
それは秘密の | 乃南アサ | 298ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
短編集で、ちっとも面白くない。
盛り上がりもなければ、落ちもないし、ストーリーも薄弱
楽な仕事してるなぁ・・・って感じ。有名になるって、こーゆーこと?(2017.4.17)
土佐堀川 | 古川智映子 | 388ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
人気があった、NHKの朝ドラ、「朝がきた」の原作です。
広岡浅子と、言う女性が主役で、大阪の傾きかけた鹿島屋から、炭鉱、銀行、大学、保険業と手広く展開させことごとく成功させてしまう女性実業家の話。
伊藤博文、渋沢栄一、大隈重信、市川房枝という実在の人物が出てくるので、てっきり実話かと思ったけど、最後に「フィクションです。」とあった。
盛りだくさんの割には400ページに満たないので、少々急ぎすぎで忙しない。三巻ぐらいにしてシッカリよみたいきがした。(2017.4.10)
君はポラリス | 三浦 しをん | 388ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
なんだか、帯に書かれている書評が滅法良かったのと、80円だったので買ってみたけど、ちっとも面白くない。
恋愛小説の短編ものと、あるがそうじゃないのもあるし、「こ、これは!」と、いうのが一つも無い。
巷のレビューも★3つだが、大抵、★3つはダメ。
アタシの★☆☆☆☆は、良くコレ出版したな!に1票。(2017/4/5)
県庁おもてなし課 | 有川 浩 | 492ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
高知県の県庁にある、観光を促進するために発足した組織なんだけど実在する、
そこをベースにお役所のアタマの固い所と、それに立ち向かう若者・・・
実話に基づいているようで、読んでいると高知に行きたくなる。
この話はどうやら、社会的にソコソコ影響を及ぼしたようで、映画化されたり、他の県の観光にも一役、二役買ったようです。
で・・・
悪いけど、余り面白くないです。(20017.3.31)
こわれもの | 浦賀 和宏 | 364ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
有名漫画作家の愛する妻が突如事故で亡くなってしまう。
ちょうどそんなタイミングでその作家の超人気アニメの人気キャラクタを作品の中で殺してしまい、それに良かった読者から総スカンを食らう。
ところが、この人の妻が亡くなることを予言した人が居た。
まぁ、色々あるのだが、なんだかソレほど面白くは無かった。
ネットの評価はソコソコなんだけどねぇ。。(2017.3.28)
嫌な女 | 桂望実 | 480ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
夏子という、まぁチョット綺麗系な女性とその遠戚に徹子が主人公で女弁護士。
この夏子という女が、まぁ詐欺師で、ヤバクなると親戚の弁護士である徹子にヘルプを頼んでくる。
そんな、珍事件、難事件が短編風に構成されていて、解決したんだかしないんだか解らないまま話しが進んでゆく。
ちょっといいのが、登場人物が徐々に歳をとって、一線を退いたり、死んでいったりする。
最後に夏子さんに大きな事件があるかと期待したんだけど、なかった。
と、いうわけで「普通」です。今、気付いたんだけど映画化されてるのね、ちょっと観てみたくなる(2017.3.23)
花の下にて春死なむ | 北森鴻 | 280ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
三軒茶屋にある料理を売り物にしたこじんまりとした居酒屋の主が謎解きをすると言う、まぁミステリーライクな短編集。
独立した話のようで何処かで繋がっている。で、この「花の下にて春死なむ」いうのは、その代表作で何某かの賞をとったそうなのだが、なんだかなぁ・・
全体的に何が書いてあるか良く解らない。
良く解らないのは、アタシの理解能力の欠如だろうし、それは甘んじて受け入れるが、アタシを引き込めないのは書いた人の責任だぜ。
現状、この人また読もうと言う気は悪いけど無い。(2017.3.14)
メビウスレター | 北森鴻 | 342ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
サスペンス物だけど、ゴチャゴチャしててなんだか盛り上がらないし良くわからない。
小説家の元にあるとき手紙がくる。
遥か昔の殺人事件のことを述べたもの。
この小説家は、声が出せず、会話はキーボードを介して機会音声で行う。
ところが、これは嘘。なぜかというと実はこの人男性を装っているけど、実は女性。
長くて、読むところが多割くて、途中で辞めようと思ったほどです。(2017.3.3)
ミストレス | 篠田節子 | 318ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
篠田節子さんの短編で、全体的に描写がエロい。
まぁ、それは置いといて、この人内容が変で面白い。なかなか想像できないような展開に進むところがタダモノじゃない。
「やまね」というのが面白かった、急に連絡が取れなくなった彼女の家を訪ねてみると、殆ど冬眠中のような状態で(面倒だから途中省略するけど)、心配になって助けたつもりがペース崩してしまい、殺してしまうことに。なるほどねぇ、「ありえる」とか、「ありえない!」とかじゃなくて、「ほう、そう来ましたか!」ちう展開を楽しめます。(2017.2.25)
スターバト・マーテル | 篠田節子 | 328ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
スターバト・マーテルとエメラルド・アイランドの2編
久しぶりの篠田節子なんだけど、両方とも最後の詰めが甘い。
スターバト・マーテルは乳癌が治った女性が、スポーツクラブで中学時代の同級生に会う。
なんだか、不思議な境遇だったのだがある日、その男性が北海道に行ったと聞いて急遽飛行機で後を追う。
ところが、この男性会社の機密情報を海外に漏洩させ、それのノウハウを生かした武器で殺傷事件が起きてしまう。
まぁ、この辺りは彼女っぽくて良いんだけど、どうも終わり方が決まらないまま書き上げてしまったような・・・
もう一個もリゾートで結婚披露宴に参加したものの、カミナリで大惨事に巻き込まれる。そこで知り合った男性が、これまた会社でえらい目にあって・・・
で、まぁ、ユルユルの同じようなメリハリの弱い終わり方で幕を閉じる。
ちょっと、くたびれているんじゃないの節子さん(2017.2.13)
影法師(2回目) | 百田尚樹 | 396+7ページ | お奨め度:★★★★★ |
連続で読みましたが、面白いです。
映画で観てみたいですが、映画化されていません。
主人公は勘一で、その竹馬の友の彦四朗が陰日なたとなり勘一を助けるのだが、最期は貧しいまま病で亡くなる。
主人公の勘一は藩の財政に貢献し出世するのだが、これに及ぶまでに彦四朗は何度と無く勘一の命を助けたことに徐々に気付く。
彦四朗の家には下女の「みね」がおり、幼い頃に彦四朗は「みね」を「何があっても守る」と約束した。
この「みね」はやがて勘一の妻となるのだが、実は彦四朗が守ったのは勘一ではなくて「みね」だったのである。
勿論、当人もそれは言わないし、明確には書かれていない。それどころか勘一も気付いておらず、自分が助けられたと思っている。
こういうのを、「行間を読む」って言うのかね、ちょっと違う気がする。(2017.2.7)
影法師 | 百田尚樹 | 396+7ページ | お奨め度:★★★★★ |
これ、いいです。
チョンマゲのチョイチャンバラ系ですが、それ以上にストーリーと想像を超えた展開にアッパレ。
主人公の勘一の父親が理不尽にも殺されてしまうところから始まるのだが、それに端を発し、彦四朗という友人が影ながらに尽力し勘一を助ける。
友人とは言え、ここまでやるか?ってくらい。
単行本に含まれなかった+7ページは無くても良いんだけど、念押しでその理由が書かれている。
Amazonのレビューには酷評も目立つが、何を言っているのか良く解らない。チャント理解できていない人なんだろね。
アタシは「永遠の0」より、良かったと今は思う。もう一回読んでみよう!(2017.1.28)
霧隠才蔵 | 火坂雅志 | 326ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
内容は兎も角、この霧隠才蔵とか、忍者とか面白い。
霧隠才蔵は所謂「伊賀モノ」で、もう一方の有名な猿飛佐助は「甲賀モノ」。「伊賀モノ」は徳川に使え、「甲賀モノ」はあの「真田丸」でご存知の通り、豊臣側。
霧隠才蔵と猿飛佐助は敵同士として戦うのだが、真田ユキムラに見込まれて霧隠才蔵は真田十勇士に鞍替えしたとか・・・
しかも、本の中では霧隠才蔵の父はなんと、あの織田信長ということに!
そのほか忍者の守備範囲の広さに感服!女性を喜ばせる術まで、忍術の一つとして備えていると言うのだから。
と、言うわけでストーリーはイマイチだけど色々学ばせてもらったので。★★★(2017.1.23)
火天風神 | 若竹七海 | 520ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
三浦半島にある、高級リゾートマンションに着た人々、不倫のカップルとそれを追いかける探偵、登校拒否の甥を連れてきたライター、耳の不自由な少女、旦那と離れて過ごそうという女性、大学の映画研究会などなど・・そこに空前絶後の台風が襲い掛かる。色々と被害ででて管理人に相談に行ってもこの管理人がどうしょも無くて、13日の金曜日のジェイソンみたい。
で、面白くもなんとも無い☆☆☆☆☆かな?。(2017.1.18)
プラスマイナスゼロ | 若竹七海 | 264ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
著者のお得意な架空の神奈川の葉崎にある高校での出来事。
女性3人プラスマイナスゼロは+:美形で天才、−:不良でバカ、0:全てが平均。この3人が繰り広げる短編集。
ミステリーあり、お笑いアリ。。。
この人特有の何だか解らなくなってしまう展開はないけど、ソレほど面白いと言うわけではない。(2017.1.12)
池袋ウエストゲートパーク | 石田衣良 | 365ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
池袋にたむろする、所謂あまり出来のよろしくない少年たちのお話。
いくつかのグループ感の抗争や、チンピラ、ヤクザがからんで事件が持ち上がる。
「マコト」と言う少年を主人公とした3つか4つぐらいの短編で構成される。
まぁ、読みやすいし退屈しないん。知らないで買ってしまったんだけど、あまりこの手の本は好きじゃない。(2017.1.3)
真夏のオリオン | 飯田健三郎,福井晴敏 | 298ページ | お奨め度:★★★★☆ |
久しぶりに映画を観たので本も読んでみた。
どちらかと言うと、映画の方が良いような気がするけど・・・
映画は最期に主人公が戻ってきて再開する場面がいい。
本は、引き上げる時に鰻の缶詰を皆で食べるところがいい。
前回より、潜水艦の動きを描写するあたりがわかり難い点が気になったけど、歳のせいかな。(2016.12.19)
キアズマ | 近藤史恵 | 301ページ | お奨め度:★★★★★ |
果たして自転車のこと知らない人が読んで面白いのでしょうか?
と、思いつつも★★★★★これまでの、サクリファイス、エデン、サヴァイヴ、スティグマータを通してじゅうぶん楽しませてもらいました。
下手なスポコン物じゃなくて内容で勝負しているところがいいです。
「頑張って頑張って、諦めようかと思ったけど、ナニクソで、最期のXXXを振り絞って・・・」みたいなのが無くていい。
サクリファイスに出てくるチーム・オッズの赤城がチラッと出てくるあたりもいい!(2016.12.16)
猫島ハウスの騒動 | 若竹七海 | 153/350ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
ちっとも入ってこなくて、約半分読んだところで断念。
江ノ島に似た神奈川にある架空の島が舞台で、ヤタラと猫が多い。
どうやら、この島で事件が持ち上がるのだが、何が書いてあるのかサッパリ入ってこない。
そこへ持ってきてヤタラと字が多くて、ちっとも先に進まない。
とうとうイヤになって読むのを辞めてしまった。(2016.12.12)
スティグマータ(2回目) | 近藤史恵 | 310ページ | お奨め度:★★★★☆ |
中には2回続けて読んでも、同じように楽しめるものもあるんだけど、そういうのとはチョット違う感じの本かね。
展開が解っていても楽しめるものや、「こんな事書いてあったかな」なんてのを見つけることもなかった。
最後に、下りでエースを引っ張ってマイヨジョンヌを引き寄せるところは楽しかったけど。(2016.11.17)
スティグマータ | 近藤史恵 | 310ページ | お奨め度:★★★★★ |
期待を込めて★★★★★
主人公の白石誓(チカ)が新たなチーム:オランジュフランセでシストとして活躍する。
「エデン」では、ミッコのアシストだったが、今回ミッコは別のチーム。
今度はフランス人のエース:ニコラと優勝争いに食い込む。
更にサスペンス色を添えてドーピングでタイトルを剥奪された嘗ての英雄:メネンコ(ランスがモデル?)などなど。
チカは山岳では常に、力尽きてしまう処に「なんだよ、ガンバレよ」と思うのだが最後に降りで盛り上げてくれる。
エース:ニコラはマイヨジョンヌを最終日に着たのか?
これは、次回に分かるんだろうね(2016.11.9)
サヴァイヴ(2回目) | 近藤史恵 | 295ページ | お奨め度:★★★★☆ |
この本も2回目。
これまでの「サクリファイス」、「エデン」と、登場人物も被っているけど場面が前後しながらいくつかのストーリーで構成される短編。
前回★★★だったけど、これも十分楽しめます。
ロードレースチームの裏事情的な内容をストーリー随所に盛り込んで、この短編一つで十分に一冊の本が出来てしまうんじゃないかって言うくらい充実している。
この後に、「キアズマ」、「スティグマータ」が出てる。
「キアズマ」はamazonで安く買えるけど「スティグマータ」は買えない。
昨日、我慢できずに久しぶりに新書を買ってしまった。(2016.11.3)
エデン(2回目) | 近藤史恵 | 310ページ | お奨め度:★★★★★ |
この本も2回目なんだけど、前回は★★★★だったのね。
解らないでも無いけど、これは自転車乗りには読み応えあります。
「サクリファイス」についで主人公の白石誓が、ヨーロッパで山岳ジャージーを着て走る。
山岳ジャージーは着てるけど、あくまでもアシスト
単なる、「頑張って、頑張って・・・ダメだと思いながらもそれでも頑張って・・・」みたいな内容じゃないところがいい。(2016.10.26)
サクリファイス(3回目) | 近藤史恵 | 280ページ | お奨め度:★★★★★ |
三回目だけど、この本は本当に面白い!
サクリファイスの解説に以下のような記述がある。
ロードレースは、一人のエースを勝たせるためにチームの他のメンバーがアシストとして働く。
エースの勝利はアシストたちの犠牲(サクリファイス)の上に成り立っている・・・
違う。
此処で言う、エースとアシストの役割は正しい。
ただ、この小説の「犠牲(サクリファイス)」はそこではないのだよ。
最後のレースでエースの石尾は自らの命を絶ってチームを救った。
チームというより、有望な若手:白石誓を救うために自らの命を投げ打ったのだ。
つまり、アシストがエースの犠牲になるのではなく、この場面は逆で、エースが有望な若手の「犠牲(サクリファイス)」になったのだ。
それが、一つ。
もう一つは、それ以前に石尾が嘗て起こしたとされる事故。
袴田はそれによって下半身不随となってしまったのだが、果たしてこれは「事故」or「故意」かという点。
将来有望な若手のために尽力する石尾の最期から、これは「故意」ではなかったとも、考えられる。
この本の「犠牲(サクリファイス)」とは、そういうことですよ。
「なんで、アンタにはそんなことが解る?」
「そりゃぁ、アタシは自転車乗りだから」
「じゃぁ、アンタは石尾のようなエースだと言うのかい?」
「本でも書かれているとおり、ロードレースはエースとアシストで成り立ってる。アタシは協調性が『ゼロ』だから団体競技は向かない。
でも、いつも一人で走っているから、エース」
「ロードレースは団体競技だから、一人でエース張るなんてことはないでしょ」
「ある。コンタドールはいつも一人だ。だから、アタシはコンタドールなのよ」(2016.10.28)
他人の花は赤い | 平岩弓枝 | 250ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
まぁ、所謂、普通の短編集です。
ミステリー的な内容で楽しめるのもあれば、「なんでわざわざ本にするのだろう?」という、どうということも無い内容の話もある。
最近の、「◎◎◎賞受賞作!」みたいなモノもいくつか読んでいるけど、ちっとも面白くないものもある(と、言うか結構多い)。
こういうのが、持て囃される時代なのかね?
これは、ソレほどではないですけどね。(2016.12.24)
静かな炎天 | 若竹七海 | 316ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
吉祥寺で、本屋のアルバイトをしながら探偵を務める40歳の女性「葉村晶」が主人公の短編集。
まぁ、本当は面白いんだろうけど次から次へと色んな人が出てきて着いていけない。出て着た人の素性が定着する前に次の人が出てきて・・・
なんだか、良く解らなくなってしまったので、また最初から読み直したり・・・とそれを何度かやっても良く分からないヤツは断念。
ただ、チャント理解できるものは結構楽しめる。
それになんと言うか、タッチがイイので読んでて楽しい。長編とか別のも読んでみようかね。(2016.10.21)
すずの爪あと | 乃南アサ | 458ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
短編集でそれなりに楽しめます。
飼い猫が地震で行方不明になって、何年もしてから戻ってくる話。
造り酒屋で働いていた青年が、その恋人とと一緒に酒樽に落ちてしまう話。
地方のペンションに宿泊していたら幼馴染と出会ったのだが、その男性が殺人犯だった話。
などなど、シッカリ描けていると思うのだが、最後を簡単に終わらせてしまっているような感が絶えない。(2016.10.5)
捕物帖 | 松本清張 | 318ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
ここの処、読む時代物は何だかちっとも頭に入ってこないのだが、松本清張のものは非常にわかり易くツイツイ、のめりこんでしまう面白さがある。
「全然、器が違うな」という印象。
★★★はかなり渋めの採点だけど、限りなく★★★★に近い。
内容は短編の、いわばミステリーもの。
何のいわれも接点も無いような殺しの糸口を見つけて犯人を割り出す。
少々、詰めが甘い感じが否めないでもないが、楽しめます。(2016.9.27)
悼む人 | 天童荒太 | 上下668ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
面白くない。
全国を行脚しながら死んだ人を悼んで廻ると言う若者の話。膝まづいて、空に手をかざすようにしながら、死んだ人を悼むのだそうな。
設定も不自然で滑稽だが、まぁ、それは小説なんだからいい。
この「悼み」を介して、怪しいライター、癌で苦しむ母親、夫を殺して刑期を終えて刑務所から社会に戻った女性。
最後はどういう展開になるのかと期待しながら読んだのだが、600ページもあるのに大した進展もないまま、なんとなく終わる。
「直木賞」ってこういうのに行くものなのかね。
読むんじゃなかった。(2016.9.21)
ツナグ | 辻村深月 | 440ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
死者に会うことが出来るという特別なサービスを提供すると言うお話し。
あまり、面白くない。タンタンと進んで、ドキドキすることもワクワクすることも無い。
死者に合わせるというカラクリも「フーン」っていう感じで物足りない。
第32回吉川英治文学新人賞受賞作したというので、期待したのだが、最近はこういうのがイイのかね?(2016.9.10)
パプリカ | 筒井康隆 | 480ページ | お奨め度:評価に値せず |
「パプリカ」というのは精神科の女医で本名は千葉敦子で、美人。
「パプリカ」に変装して患者と接し、夢の中に忍び込んで患者を治療する。
彼女の職場仲間の男性(名前は忘れた)が発明した「DCミニ」なる装置を巡って、内紛が勃発する。
まぁ、このアタリまではそこそこまともだったのだが、その後化け物が出てきたりなんだりでグチャグチャ。ストーリーがどうなっているのかサッパリ解らない。
サイテーです。
普通、解説は、内容のあらすじを引用しつつ書いてあるものなんだけど、そういう点に触れていない。
やっぱり、何書いてあるんだか理解できなかったんだろね。
アニメになっているとか。。。どうやってストーリー理解したんだろ?チョット観てみたいきはする。(2016.9.2)
王になろうとした男 | 伊藤潤 | 320ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
短編集で、織田信長を取り巻く諸将にまつわる話。
れいによって、判りにくくてアタシ向きでない時代物ですが、タイトルの「王になろうとした男」は面白かった。
信長の元にアフリカから黒人が送り込まれてきて、信長がこれを痛く気に入ってしまう話。
信長の元に(おそらく)日本で始めて黒人が来たという話しは他でも読んだことがある。
遠藤周作の「黒ん坊」とか。。。
これ以外に興味深かったのが有名な「本能寺の変」にまつわる話。
明智光秀によって、討ち取られた信長を「山崎の合戦」で秀吉が討って天下を取ったという話だ。
ところが、光秀が本能寺で信長を討つという事を、実は秀吉は知っていたという。
知っていて、光秀に討たせて、その後自分が光秀を討って天下を取ったとか・・・
もっと面白いのが、この事を実は信長も気づいていたとか・・・
もっとも、最初から気づいていたわけではなく、光秀に急襲され、もはや助からないと悟ったときに秀吉の策略に気づいたということらしい。
そもそも、これほど手薄な本能寺に身を置いてしまったのは、家康を討ち取るための信長の策略だったとか・・・
興味深い話でしょ!(2016.8.26)
春朗合わせ鏡 | 高橋克彦 | 340ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
春朗(葛飾北斎)が蘭陽らと協力して、事件を解決するんだけど、なんだか良く解らなくて面白くなかった。
あーいう、時代物はアタシにはあわないんだね。(2016.8.23)
ひらけ!勝鬨橋 | 島田荘司 | 410ページ | お奨め度:★★★★☆ |
まぁ、★★★★は大サービスだけど、こういうのは本だからアリというくらいハチャメチャで良い。
ストーリーは老人ホームでのゲートボールと地上げ屋のヤクザが絡んだ殺人事件あ持ち上がる。その老人ホームに正式に入所できない貧乏老人たちが活躍する。
この爺様たち嘗てはレーシングマニアで最期はポルシェを乗り回して大暴れする。
まぁ、実際おかしな場面色々あるけど、本ならではと言うことでよいでしょ。(2016.8.1)
姫の竹、月の草 | 浮穴みみ | 420ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
浪人の手習い師匠・吉井数馬なる人物が、謎解きをするのだが、あまり盛り上がらない。
妹の奈緒、仲間の医者:長寿庵とが繰り広げる短編集で、好きな人にはいいかも知れないけどねぇ(2016.7.29)
ぎやまん物語 | 北原 亞以子 | 160/330ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
秀吉の時代にポルトガルから送られた鏡。お茶茶を経て色々な人に手に渡る。
この鏡を擬人法(?)として捕らえた時代の流れを描くのだが・・・
一向に盛り上がらなくて半分ほど読んだところでギブアップ。なんで、こういうの書くかなぁ!?(2016.7.20)
青玉の笛 | 澤田ふじ子 | 350ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
時代物短編集だけど、わりと読みやすいし、総じてハッピーエンドなところに好感が持てます。
どういう内容だったかは大分忘れてしまったけど、「青玉の笛」はある幼馴染の女性に好意を抱いていた内の一人と結婚する。
ところが、もう一方がある夜、盗掘をしているところを見てしまいそのまま殺して埋めてしまう。しかし、その時に見つかったのがこの「青玉の笛」なのだが・・
これが、暫くしてから屋根裏から見つかり、ことのいきさつを妻に話し、その幼馴染を殺したことを告げる。
すると、妻のほうのも、実は子供はその殺された男の間に出来た子なのだと・・・フーン;これは「ハッピーエンド」とは言えないな。(2016.7.13)
へこたれない人 | 佐藤雅美 | 410ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
「物書同心居眠り紋蔵」なる役人が、難事件を音も無く平穏無事に解決してゆくと言う感じなのかね。
ちゃんと理解で着たのもあるけど、殆どがなんだか途中で解らなくなってしまう。
事件の取っ掛かりがあって、途中まで進んでいるうちは理解できているんだけど、そこから脇道に逸れると、もう収拾付かなくなってしまい、そのまま何処かに行ってしまう。
ストーリーは「紋蔵」がお役人で事件が伝えられると、割と親身になって調べてくれる。
それもお役人と言う立場から離れて・・・しかもナルホド!という妙案で解決してくれるところをウリにしたいようなのだが、そこに行き着くまでにイヤになってしまう。(2016.7.8)
高砂 | 宇江佐真理 | 316ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
時代物で、町人/長屋モノ。
又兵衛(?)とおいせ、孫衛門(?)が繰り広げる。江戸の町で起こった出来事をチョクチョク解決してゆく。
短編なのだが、話の流れは繋がっている。
この「おいせ」は実は離縁した経緯がり、又兵衛も3回の結婚に失敗している。
この二人がひょんなことから一緒に暮らしながら、周囲の世話役を買って出る。
タイトルの「高砂」は、最期にこの二人が祝言を挙げることになり(又兵衛:56歳!)、それまでの登場人物がお祝いに集まる。
割と、読みやすいしチョットいい。(2016.6.25)
源内なかま講 | 高橋-克彦 | 360ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
平賀源内とその仲間たちが繰り広げる、まぁ、なんて言うのかなぁ・・・
「源内焼き」という焼き物に滅法価値があるのだが、幻の陶器と化している。
これが、源内の生まれ故郷に大量に眠ると言ううわさを聞きつけたから探しに向かうと言う話し。
お供には役者うあら、葛飾北斎、十返舎一九やらが・・
まぁ、余り面白くない(2016.6.17)
無名仮名人名簿 | 向田邦子 | 316ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
短編、エッセイ集。
日ごろあった出来事を、独自の観点から作文した、まぁ日記みたいなもの。
なるほど、彼女くらい有名になると色々な著名人との接点があるのね。
評価は滅法高いのだが、盛り上がらない(2016.6.13)
笛吹川 | 藤原緋沙子 | 277ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
これまた時代物で町人が謎解きをする、謂わば時代劇サスペンス。
内容的には水戸黄門みたいな感じで悪者をやっつけるお話が2編。
キャストは同じシリーズ物。
読みやすかったけど、淡雪のごとく消えてしまった。(2016.6.8)
いのち燃ゆ | 北原亞以子 | 230ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
時代物の短編集。
悪いけど、殆ど頭に入って来なかった。(2016.6.4)
蛍の唄 | 早乙女勝元 | 325ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
東京空襲の時の話を学校の先生が夏休みの宿題にレポートとして出す。
課題を出せれたのは高校2年生の女の子。
この子の家族や周囲の人から色々話を聞くのだが、自分の父親の姉に子供がいた話が謎となって展開する。
なんか、「永遠のゼロ」の展開を真似しているような感じで、余り盛り上がらないけど、こんな物なのかもしれない。(2016.6.3)
真田幸村の妻 | 阿井景子 | 322ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
これまた、真田モノ。
題名の通り、真田幸村の妻の話を書いたもので、まぁ内容はそれほど盛り上がるでもない。
ご存知の通り、真田幸村は大阪夏の陣を最期になるが、妻は隠れて逃げ延びる。
なるほど、大変だねぇというのもさることながら、家康って、本当にタヌキなのが読んでて腹立たしい。
昔、山岡宗八の徳川家康(全26巻)を読んだ時はそんな気がしなかったような気がするけど、最近のものを読むとそういう家康の嫌らしさが目に付く。
山岡宗八は家康好きみたいだから、そうなのか、アタシが読んだのが未だ若い時だったからそう感じたのか・・・どうしよう、もう一回読んでみようか徳川家康(全26巻)(2016.5.28)
真田太平記読本 | 池波正太郎ほか | 304ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
小説というより、池波正太郎の真田太平記を紹介したような内容の本。
真田関連の小説の紹介やら、登場人物、年表やら。
最後は対談が載せられている。
内容的には、そんなだから特に盛り上がるわけでもないけど、中に出てくる「刀屋」という蕎麦屋には行って見たい。
それより、今まで気にしなかった、真田の存在に興味を持って、最近はNHKの大河「真田丸」を観る様になった。
真田太平記(全12巻)も読んでみようかね。(2016.5.20)
常在戦場 | 火坂雅志 | 355ページ | お奨め度:★★★★☆ |
徳川家康を中心にした時代物の短編集。
まぁ、それほど盛り上がるわけでは無いので本来であれば★★★★はありえないのだが、なかなか窺い知れない話があって興味深い。
家康の周りで、家康を守り立てた人の話。
井伊直虎は、かの井伊直弼の祖先で、2017年の大河ドラマになるらしい。井伊直虎はなんと女性で、井伊家存亡の危機を救う。
真田の話も面白いし、読んでみたくなる。(2016.5.11)
岬にて | 乃南アサ | 560ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
これまた、面白くない。
短編集で、面白くなりそうなんだけど、なんともならないまま終わってしまう。
起承転結で言うところの起承転でなんとなく思わせぶりのまま消化不良。
こういうの書いちゃいかん!とは言わないけど、これで金を設けるのはちょっとズルイ(2016.4.28)
恋文の樹 | 和田はつ子 | 260ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
悪いけど面白くない。
時代物で、歯医者さんが主人公のシリーズ物だそうな。
歯医者さんが、謎解きをするミステリー物なのだが、なんだかこれも良く解らない。
最近、内容が理解できないアタシの性能のような気もするのだが面白く読めなかったんだからしょうがない。(2016.4.20)
昨夜のカレー、明日のパン | 木皿泉 | 288ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
なんだか、ちっとも面白くない。
ノッペリとしか生活がズラズラと書かれていてさしたる盛り上がりもない。
内容は、義父とクラス女性の生活を綴った話で、亡くなったご主人にまつわる話やら職場での知人との暮らし。
などなど、少し盛り上がりそうになるかと思えば、やっぱりしぼんでしまう。
「本屋大賞2位」と、あったので期待したのだが、今はこういうのが受ける時代なのかしらね。
アマゾンの評価も結構高いけど、低い評価の人の意見はだいたいこんな感じで、アタシにはよく理解できる。(2016.4.18)
さわらびの譜 | 葉室 麟 | 320ページ | お奨め度:★★★★☆ |
書き出しで「蜩の記と似てるなぁ」と思ったら同じ著者の時代物だった。
ストーリーは弓の2派(名前はめんどくさいから省略)がその腕前を競うのだが、色々な対決の場面が出てくる。
片や、イケメン男性の流派でもう一方は美人女性流派。
美人女性流の妹がイケメン流の許婚となるのだが、実はイケメンと美女が密かに心通じてしまい困ったことに。
そこへ持ってきて色んな競い合う場面が出てきてこれまた面白い。
テンポも良いし、最後はハッピーエンドな所も良い。
しいて言えば、途中で出てくる人間関係が良く解らなくなってしまったところかね。(2016.4.13)
千両かんばん | 山本一力 | 400ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
この人の「あかね空」のイメージが強くて、それを想像して読んだんだけど面白くない。
内容的には「あかね空」に似てる感じがする。
と、ある行灯職人が一世一代の行灯を作ると言う話し。
まぁ、小道具とかは読んでいて面白いかもしれないが・・・ちょっとネェー
ストーリーは行灯職人が奇抜な船をアシラッタ看板を作って江戸中を『アッ!』と言わせとようという話し。
うーん、盛り上がらない・・・コレでいいと思っているのだろうか!(2016.4.8)
脊梁山脈 | 乙川優三郎 | 415ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
主人公の矢田部信行は、上海で終戦を向かえ帰国する。
帰国の列車の中で助けて貰った人を探しに山を巡る。
終戦のバラックで知り合った飲み屋の女性や、父親が残した株で何不自由なく暮らしながら、嘗ての恩人を探す。
その恩人:小椋康造は山中で工芸に勤しみ、彼を探している中で知り合った女性はやがて芸者となって・・・
歴史的な話や、芸者の世界、終戦当時の生活など盛りだくさんで読み応えあります。
少々、盛り上がりに欠ける感は否めないけど、久しぶりにチャントした本を読んだ感じ(2016.4.1)
悪夢のドライブ | 木下半太 | 404ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
ちょっと、酷すぎます。
内容もいい加減だし思いつきで書いただけという感じ。
そんなもんだから、ちっとも気持ちが入ってないっていうか伝わってこない。
最後の方はバッサリ斜めに読み飛ばした感じで、解説書いた人も困った困ったと言うか・・・
読まないで書いたんじゃないかって感じー
「悪夢のXXX」シリーズがあるみたいだけど、もう読まないだろな。(2016.3.28)
バーに掛かってきた電話 | 東 直己 | 400ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
コレも"探偵はバーにいる"同様なんだか、ゴチャゴチャしてて良く解らない。
もしかすると、面白いのかも知れないけど、イランところ省いたら50ページぐらいになってしまうかも知れない。
ただ、最後はちょっと良かった(なんだか解らないのは同じだけど)
両方とも映画化されているみたいだから、観てみようかな(2016.3.23)
探偵はバーにいる | 東 直己 | 425ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
なんだか、ゴチャゴチャしてて面白くない。
主人公は(どうやら作者本人のつもりのようだが)飲んだ暮れでバーに入り浸って探偵まがいの生業をしている。
そこへ、北大の後輩とやらから依頼がくる。彼女がしばらく家に帰ってこないのだという。
この女性が、実は売春に手を染めて殺人事件に巻き込まれたらしいのだが、なんだか良くわからない。
文章が稚拙で且つ本編に(全く)関係ない、どうでもいい話が多すぎる。そこから作者が云わんとしたい所を探し出すゲームなんじゃないかというぐらい邪魔くさい。
ちっとも面白くなかったのだが、その続編「バーにかかってきた電話」も一緒に買ってしまったので読んでいる。
(まぁ、100円だったから良い様なものの・・)(2016.3.16)
人体工場(2回目) | 仙川 環 | 345ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
途中まで読んで、「なんか読んだきがするなぁ」と、思ったら、やっぱり読んでた。
結構イイ感じで読めていたんだけど、前回の評価は★★★。
ちょっと、厳しいんじゃないかと思ったけど、読み終わったら前回と同様の評価。
内容は、前回のと同じね。
今日で仙川 環さんシリーズはオシマイ。ちょっとねぇ・・・(2016.3.11)
潜伏 | 仙川環 | 268ページ | お奨め度:★★★★☆ |
昔、話題になった「狂牛病」にからめて、アルツハイマー患者が次々と謎の死を。。。
「アルツハイマーになってしまった患者に医療費を掛けることは無駄だ!」と考えるものの仕業かと思われたのだが・・・
実は、美容に用いられる薬品の中に胎盤から抽出する成分を使っているものがあると言う。
最近は人間の胎盤から作るのだそうだが、少し前まで牛の胎盤から抽出してたものがあったそうな。
で、問題の狂牛の胎盤から抽出した成分で作った化粧品を使ってしまった人がアルツハイマーになってしまったのでは???
まぁ、それほど派手さは無いけど楽しめます。(2016.3.10)
再発 | 仙川環 | 310ページ | お奨め度:★★★★☆ |
ちょっと、サービス気味で★★★★!
ストーリーは北陸(?)の地域で、狂犬病に似た症状が確認される。
この地域はロシアからの入港があり、そのタイミングで、狂犬病の犬が乗組員について上陸してしまう可能性がると言う。
そんなところで、と、ある老人の死亡が確認され、それと似た子どもの死亡が続く。。。
果たして結論たるや・・・
「そう着たかぁ!?」と、言う展開で楽しめます。ただちょっとねぇ・・まぁイイか読んでみ!(2016.3.6)
繁殖 | 仙川環 | 279ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
幼稚園で、鍋会を開いたところ、食中毒の子供が出てしまった場面から始まる。
オニギリが原因かと考えられたが、原因はカドミウム。
果たしてカドミウムは何処から?
色々調べたところ、とある水草を食した鴨肉が原因。
その水草は工場の廃液に含まれるカドミウムを吸収してしまう性質が・・・
まぁ、それはいいとして、この問題を解決しようとした主人公は、鴨舎に放火してしまったり、池に生息している水草を焼いてしまおうとしたりで脚がついてしまう。
まぁ、作り話なんだから、なんでもアリでよいという意見は賛成だが、少々無理があるなぁという感じ。(2016.3.2)
転生 | 仙川環 | 300ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
前回の「感染」の続きじゃぁ無いんだけど、第2弾です。
今回はクローン編。ある、女性記者の前にいきなり赤ちゃんを連れた男性が現れ、「あなたの子どもだ」と言って、置き去る。
この女性が、お金欲しさに卵巣を提供し、ソレが知らぬ間に排卵に利用されて出来た子どもだそうな。
色々あるところはメンドクサイから省略するけど、警察がらみの事件へと発展する。
まぁ、内容は悪くないんだけど、ちょっと弱い。(2016.2.26)
感染 | 仙川環 | 300ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
この人は女医さんみたいで、この「感染」で小学館の大賞を受賞したそうな。
子どもの臓器移植の話なんだけど、ちょっと考えさせられる。
子どもの臓器が不足しているため、已む無く動物の臓器を代用しようとするのだが、感染症が問題となる。
それでも臓器が無くて絶命するより、感染を承知で動物(ブタ)の臓器を当てにするか・
ところがこの感染症がもとで、取り返しの付かないウィルスが蔓延する可能性がでてきて断腸の思いで・・・
★★★☆☆はちょっと厳しかったな?(2016.2.24)
沈底魚 | 曽根圭介 | 360ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
江戸川乱歩賞やら何やらを受賞したと言うので読んでみたが、なんだかゴチャゴチャしてて解りにくい。
そりゃぁ、描いてる方は解ってて、その辺がキチンと理解できれば面白いのだろうが、何がどうなってて、誰が悪モンで誰がイイ者なのかが良く解らない。
ストーリーは、日本の国会議員の中にスパイが居るとか居ないとか、それがアメリカのCIAと繋がっているんだか、ハタマタ中国と繋がっているんだか・・
で、ソレを暴くための警察の内部にスパイが居たり、それが2重スパイなのか3重スパイなのか・・・
グチャグチャです。こういうのが受賞するんですかね?
でも、アタシみたいな評価している人は結構多いです。あまり面白くなかったデス(2016.2.19)
ブラック・ローズ | 新堂冬樹 | 399ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
なかなか首を縦に振らない人気作家の本をドラマ化する話
この作家を頷かせるところから、配役やらプロデューサやらプロダクションとの駆け引きやら・・・
芸能界の力関係やら難やらを書き綴ったお話し。
この主人公は「梨田唯」と言う女性で、実はもとプロデューサで、自殺に追い込まれた父親の敵を取ろうという話。。。
なのだが、なんかチョット乱暴(2016.2.17)
夜のピクニック | 恩田陸 | 450ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
「なんだ、こりゃぁ?」
吉川英二とか本屋大賞とやらを取ったと言うので楽しみにしていたのだが、アタシにはちっとも入ってこない。
バッサリ、斜めに読み飛ばしてオシマイ・・・
と、ある高校は年に一度全高生で夜を徹して80を歩くと言う行事があるそうで、その時の様子やら、交わされた会話で話が成り立っている。
まぁ、高校生だから、「誰それが付き合っている」とか分かれただのと言う話が中心なのはいい。
で、そんな話を「あーでもなーい、こーでもなーい」としながら終わる。
ダメだろこりゃぁ!それは、そういうことなんだろうけど、それをそのまま本にしてそのまま終わらせたら。
久しぶりに0点☆☆☆☆☆(2016.2.11)
サヴァイヴ | 近藤史恵 | 295ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
「サクリファイス、エデンに続く」と、あるのだが・・
内容的には、遠く及ばない。
前2作がかなり良かったので、350円(古本)も出して買ったのだが・・・
ストーリーは自転車レースの短編で、これまでのキャスティングと被ってる。ところどころ面白い話もあるのだが、アタシの嫌いな尻切れトンボが目立つ。
残念(2016.2.8)
天国への階段 | 白川道 | 上中下:1440ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
久しぶりの超長編だった。ずいぶん長かった割りには最後の方は尻すぼみ感がツオイ。
このタイトルは、あの、レッド・ツェッペリンの名曲から来てて、中にもレコードが出てくる。
で、ストーリーは柏木圭一というビルの経営者が主人公で、この人は嘗て人を殺めている。
これを巡って警察の追求がジリジリ迫ってくるのだが・・・最後はお縄になることなく終わる。
この主人公は、貧しい北海道の牧場に生まれ育ったのだが、その後上京して成功する。
でも、なんで殺人までするほどのことだったのかとか、色々な点でストーリーに無理があるような気がする。
まぁ、色んな要素が含まれていて、ついつい読んでしまえるのだが、チョットね〜
この人の本は2つ目だけど、いずれも締めが甘いようで最後スッキリしない。(2016.2.5)
「わくらばナガレテ」と、読む。
一ツ橋大学に入学した主人公:梨田雅之は習いたての麻雀に狂う。
勉強などすっぽかして、ドンドンと高いレートで麻雀に通う。
やがて、学生街から新宿界隈のプロを相手に話が進むわ、女が出てくるはでまぁ、退廃ムード満点といいたいところだが、
なんだかこの世界だと今更、それほど新鮮味は無いね。(今から18年ほど前の話だけど、そのころだったら違ったのかしら)
最後は、新宿のプロ相手に打っているときにそのうちの一人がイカサマを見つけられて終わる。
ただ、アタシなんかがやっている麻雀とは、ぜんぜん違う世界があるってのは、感じるね。
なんだかなぁ。。。(2016.1.20)
クロス・ファイヤー | 柴田よしき | 300ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
NPB(Nippon Professional Baseball)なる、架空の団体では、すでに女性プロ野球選手の登用が始まっている。
とあるチームに所属する女性投手二人、栞と麻由。
麻由は美形で速球投手、栞は大柄で、見てくれも今一で戦力的にも少々劣る。
この栞の素質をみて、女性初の先発投手に育て上げようと特訓が始まる。
そのまま、ちゃんと最後まで書けばいいのに、そのための特訓の途中で話は終わってしまう。
アタシに言わせれば、書きかけ。なんで、こうゆうことするかね。(2016.1.15)
下町ロケット2ガウディ計画(2回目) | 池井戸潤 | 369ページ | お奨め度:★★★★☆ |
2回連続で読んでしまった。
そう言えば、この作品には珍しく銀行の話題が出てこないな。
1回目に読み急いでしまったところも2回読むと咀嚼できたようで良く分かった。
テレビで放映中だが、今のところ本の内容とほぼ同じ。
本で良く解らなかったところとかが理解できて良いな(2015.11.20)
下町ロケット2ガウディ計画 | 池井戸潤 | 369ページ | お奨め度:★★★★☆ |
「下町ロケット」で、町工場ながらに、ロケットの部品供給を成し得た佃製作所は、ついで人工心臓の開発に乗り出す。
先の帝国重工に加えて医療関連の企業と、NASA出身のエリート社長率いるライバル会社との争いが・・・
どうにも我慢出来なくて、新書を発売日に買ってしまった。
チョット油断するとこんがらがってしまうので、注意しながら何度も遡って読み返しましたよ。
★★★★☆はチョット厳しかったかもしれませんな。
もう一回読んでみようかな。オススメです。(2015.11.11)
喜知次 | 乙川 優三郎 | 477ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
「喜知次」というのは、魚の名前なのだが、主人公の妹:花哉につけた、まぁあだなみたいなもの。
この妹は実の妹では無く、両親を失った境遇の子どもを引き取った。
主人公は兄:小太郎とその友人で、藩の財政を巡って且つ、友人の父親を殺された敵討ちと相まって話は進んでゆく。
その辺りがメインなのだがなぜ、「喜知次」というタイトルになったのか?
ウーン、最後のほうで「喜知次」が前面に出てくるのだが・・・
まぁ、良く解らない。
それほど盛り上がるわけでもないのだが、なんかチョットいいかもしれない。(2015.11.3)
七つの会議 | 池井戸潤 | 402ページ | お奨め度:★★★★☆ |
多分、池井戸さんの作品はこれで全部読んでしまったんじゃないだろうか?
ストーリーは、とあるメーカーで働く営業マンが安く仕入れるために、規格に合わない安い品物を採用してしまった。
これが、乗り物に使われるボルトだったものだから・・もう大変。
既にそのボルトは世界中に展開されていて、リコールすれば会社は潰れる・・・
うーん、流石です。
今回は銀行はあまり出てきません。
読ませる辺りは流石ですが、今ひとつ盛り上がりに欠ける点と終わりを急いだ感があって、お奨め度:★★★★☆(2015.10.23)
はぐれ名医事件暦 | 和田はつみ | 317ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
時代物でちょっとイカシタ医者が事件を解決する。
連載モノを狙ったようで、いくつかの短編で構成されている。
設定は、イケメン街医者の飲んだくれだが、まぁ腕は良くて女に持てる。
気持は解らないでもないが、あまり面白くない。(2015.10.14)
更紗屋おりん雛形帖 シリーズ。
主人公「おりん」さん に仕立てた時代物シリーズ。
今回は、おりんのお兄さんが偶然現われるのだが、なんだか染物の職人を目指す。
ところが、染物関連の中心地たる紺屋町で、殺人事件がもちがり、おりんの兄さんが下手人に・・・
まぁ、そんな感じの時代劇サスペンス。
このころ、浴衣は部屋着で外には着て出なかったそうな。
その辺を払拭しようとしたおりんさんの試みがちょっと面白いでも。。。星2つ(2015.10.9)
疾き雲のごとく | 伊東潤 | 267ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
「宗瑞(そうずい)=北条早雲」を主人公にした時代物で、短編集。宗瑞は優秀な戦略家で、奇策を講じて戦に望むのだが・・
なんだか、ゴチャゴチャしてて、よくわからない。(2015.10.5)
シャイロックの子供たち | 池井戸潤 | 376ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
わるいが、それほど面白くない。
シャイロックと言うのは、ベニスの商人に出てくる悪辣な金貸しのことだそうな。
この本に出てくる支店長や副支店長と言った、嫌な奴等と、その周囲の銀行員のお話なんだが・・
まぁ、こうかいてしまうと他のモノとあまり変わらないんだけど。
連続短編みたいな感じだけどウーン。。。(2015.10.2)
陽子の一日 | 南木 佳士 | 236ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
こちらも60歳になる女医さんの話。
いくつかの短編で構成されながらも連続している。色々、医療という意味で考えさせられる内容が垣間見られるがストーリーと言う意味で、
ちょっと盛り上がらないよな。
医者が、「問題ありません」と患者に言うのはかなり難しく、微妙な判断を伴うのね。(2015.9.28)
孤独の絆 | 藤田 宣永 | 275ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
竹花という還暦を過ぎた個人探偵が、事件を地味に解決してゆくと話し。タイトルには「ハードボイルド!」みたいな飾りがあったけど、
派手な場面は全く無くて、「半熟卵」気味。
うーん、盛り上がらない・・・(2015.9.27)
最初は、退屈で途中で投げ出そうと思ったが、彼女の人となりが徐々に見えてきたような気がしてズルズルと最後まで読んでしまった。
が、まぁ、それほど盛り上がらない。(2015.9.18)
武田家を中心とした戦国時代の短編。
それとなく、全てに接点があるのだが、全体を通してまぁ、それ程盛り上がらないのだが・・・
これが、なぜ★★★★かと言うと、最初の短編『木曾谷の証人』が凄い。
木曾義仲の子孫の兄:義昌と弟:義豊の武将。木曾の山で林業を中心とする山をい守る武将。彼らはそれぞれ武田勝頼に着いていたのだが、織田信長の勢いが何せ強い。
そこへ持ってきて、勝頼が、築城のために5000本という、無理なの木材を要求する。
無理を強いられた上に織田の軍勢に攻められれば領民はズタズタになってしまう。
領民と、山を守るために義豊は義昌に織田軍に着くように詰め寄るのが・・・
義昌は、妻と子供を勝頼に人質として囚われている。織田に着けば妻、子共々勝頼に殺されてしまう。
これを、良しとしない義昌は、義豊の申し出を退けるのだが・・・
ここで、義豊のとった行動等は、果たして、自分の妻と子供の首を刎ねて義昌に送ったのである。
コレを見て義昌は、勝頼に反旗を翻すことにする。
義豊の妻と子供は領民を守るために、喜んで首を差し出したと言う。
なんとも辛い話しだ。
これ以外、まぁ、それ程と言うことは無いのだが、『木曾谷の証人』に★★★★★(2015.9.16)
スープ屋しずくの謎解き朝ごはん | 友井羊 | 280ページ | ★★☆☆ |
ナンチャラ大賞を取った作品らしいのですが、「べつにー」って感じで、あまり残らない。
主人公は、早朝から営業するレストランでスープ作りの名手。
色々なスープがでてきて、これは読むからに美味しそう!
この店のマスターが、周囲で起きる事件と言うほどでもない、まぁいわゆる「出来事」の謎解きをするってお話しの短編集。
こういうのが、受けるのかねぇ!?確かに読みやすいのだが・・・(2015.9.11)
ときぐすり | 畠中恵 | 180/356ページ | お奨め度:なし |
江戸時代の町人が謎解きをする短編集なんだけど、どうにも入っていけなくて半ばで断念(2015.9.7)
東京タワーが見えますか | 江上剛 | 286ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
慶應の池井戸さんは赤い銀行、この江上さんは早稲田から青い銀行に行って、それぞれ物書きへと・・・
始めて読んだけど、これからも読んで行こうかと思う感じー
池井戸さんのようなズッシリした重みは無くてアッサリ系かね
これは短編集で、銀行モノもあるけどまぁ、いいんじゃないですか(2015.9.4)
家族を話題にした短編集。
メタボや、ダイエットを題材にしたものとか。。。うーんあまり盛り上がらないな。(2015.9.2)
風の中のマリア | 百田尚樹 | 310ページ | お奨め度:★★★★★ |
これ、面白いです。
オオスズメバチの生態を描いた小説で、登場人物(?)はほぼ全てムシ。
これらが全て擬人法で描かれている。
オオスズメバチは、女系社会で「ワーカー」と呼ばれるメスの蜂が巣の繁栄のために尽力する。
この「ワーカー」も30日足らずしか生きていられず、その間に「狩り」に出て色々な虫を食料として捕食する。
寒くなって、食料が乏しくなると他のスズメバチを襲って食料とすべく、壮絶な死闘を繰り広げる。
こういうパターの小説は読んだこと無かったけど、お勧めです。(2015.8.31)
「百舌の叫ぶ夜」の続き。
死んだと思っていた新谷が生きていた。海に落とされたあと、北朝鮮のスパイとして戻ってくる。
前回の出来事を記録した文書をマスコミに渡したところ、政界の大物に渡り、警察の邪魔者を払拭しようとする。
なんだか、同じようにゴチャゴチャしてよく分からない。
色々、ネットで見てたら大杉という刑事を香川照之がやっているので、大杉が主人公だってわかった。(2014.8.26)
百舌の叫ぶ夜 | 逢坂 剛 | 445ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
警察と公安の内部抗争と、ヤクザが絡んだイザコザハードボイルド。
なんだかややこしくて、疲れるし、誰が主人公なんだか良く解らない。
まぁ、それは、いいんだけど、死んだ人が生き返ったりして変だなぁと思ったら、最後に著者がコメントしてて・・・
--------------8とか、9------------------とか、見出しの数字の書き方の位置が上下している点を汲んで欲しいとか、
ワケワカラン。
その続きを今読んでます。(2015.8.24)
夏草冬濤(n回目) | 井上靖 | 737ページ | お奨め度:★★★★☆ |
最近は2冊に分けられたみたいだけど、これは古いの1冊モノ。
しかも、字が小さい。文庫本1行に43文字(最近は38文字位)で、1ページ19行(最近は16行なんてのもある)
もう、10回以上読んだけど、そろそろいいかなって感じ。
前回読んだのが去年の1月だから、それ程経ってない。このまま「北の海」へ。。
井上靖の自叙伝。オススメです(2015.8.7)
ちょんまげモノです。
主人公は「左近」と言う名の若い女性。
オトコの様ないでたちで、帯刀して袴を履いている。しかも強い。
と、ある正義の見方集団の一員で勧善懲悪に向かう。
ちょっと、新鮮だったけどストーリーは普通ですな。(2015.8.3)
「黄金のバンタム」を破った男 | 百田尚樹 | 328ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
ボクシングのドキュメンタリーで、小説と言うわけじゃない。
白井義男から始まって、聞いたことがある名前が次々出てくる。最期はファイティング原田の話で終わる。
色々な逸話が盛り込まれていて、解説でよく聴く「矢尾板さん」が、実は物凄く強いボクサーだったこと。
マイクタイソンが、ファイティング原田のビデオで勉強したこと。
海外の試合で完全な勝ち試合を判定で負けにされてしまうことなど。
楽しめます。最近はYoutubeで、当時のビデオが観れるのも凄い(2015.7.29)
小説にすがりつきたい夜もある | 西村賢太 | 245ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
私小説作家たる、西村賢太なのだが、実は芥川さかだそうな。
これは、自己の退廃した生活を綴ったものだが、どうにも力が入っているとは思えない。
田中英光、藤澤清造などの私小説作家の名前を得たのは収穫だけど・・・(2015.7.27)
池波正太郎、菊池寛、柴田錬三郎、筒井康隆、神坂次郎らが書いた短編集で、いずれも時代物・・・
なんだか、ちっとも面白くない(2015.7.27)
ボックス! | 百田尚樹 | 上下820ページ | お奨め度:★★★★★ |
これは、久々の超ヒット!
高校生のボクシング部を題材にしたまぁ、言わば青春小説なんだけど、いやぁ、読ませるは。
映画化されているらしいから、是非観ないと。(2015.7.15)
と、ある量販店、まぁ、ドンキホーテみたいなものかね。
この会社のワンマン社長とその先行き不透明な運営に対する融資を巡ったイザコザ。
発端はの量販店の爆破事故から始まる。
爆破事故により、客足が遠のき、そこへ持ってきて融資依頼。
すでに多額の融資を済ませている白水銀行がそれを断れば破産に・・・
まぁ、良くあると言っちゃぁナンだけど、少々ゴチャゴチャ弄りすぎたかな。(2015.7.12)
不祥事(2回目) | 池井戸潤 | 376ページ | お奨め度:★★★★☆ |
8つの短編で構成されているけど、一応繋がっている。
花咲舞と、言う美人でテキパキ仕事する女性が主人公で、歯に衣着せぬやり取りで真正面からバッサリ。
2回目でも新鮮で楽しめます。(2015.7.1)
銀行狐(2回目) | 池井戸潤 | 370ページ | お奨め度:★★★★☆ |
この前買ったと思って読み始めたら、以前読んだことあった。
結構面白い。なんで、前回★★★☆☆にしたんだろう。
5つほどの短編集なんだけど、結構チャント書いてる感が伝わってくる。割と初期の作品みたい。
不祥事は、なんかテ抜いている感がこれと比べると・・・(2015.6.26)
銀行仕置人(2回目) | 池井戸 潤 | 344ページ | お奨め度:★★★★☆ |
電車の中で、読む本が無くなってしまい、しょうがないから2回続けて読むことにした。
大体、2回読むと、1回目に読みの忘れていた箇所に気付くものだが、そういうのなかったなぁ。
と、いうことで下の内容を変わらず。(2015.6.22)
銀行仕置人 | 池井戸 潤 | 344ページ | お奨め度:★★★★☆ |
とある銀行の次長が、上司等に嵌められ回収不可能な融資の言いだしっぺにされる。
人事部に席を置かれ、処分を待つウチ、気の利いた部長の命を受けて調査に乗り出す。
色々あって、最終的には勧善懲悪のお決まりのケースだが、池井戸さんは、これが良い。
少々、ゴチャゴチャしてるけど楽しめます。いま2回目を読み始めてます。(2015.6.17)
春はそこまで | 志川 節子 | 127/340ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
これまた、時代物。
江戸の町人長屋辺りを舞台にした短編集なんだが・・・
悪いけど、すぐに出てきてしまう。
電車で読んでいても、気が付くと別のことを考えていたりで、何度も同じところを読むけど一向、頭に入ってこない。
と、いうことで半分も読めませんでした。(2015.6.11)
金沢あかり坂 | 五木 寛之 | 240ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
金沢を舞台にした短編4集だが、どれをとっても、どってことない。
ある女性が、両親に先立たれ、いずれ笛の名手と競って勝った話とか、高校生だった子が綺麗な芸子になったとか・・・
まぁ、こう、簡単に片付けちゃぁいけないんだが、盛り上がらない。(2015.6.8)
『黄蝶の橋 更紗屋おりん雛形帖』というヤツで、時代物です。
潰れてしまった更紗屋の「おりん」という女性が主人公で、別の呉服屋>に奉公にでている。
その彼女の周りで起きるナン事件におぞむワケなのだが・・
この女性が優れものかと言うと、必ずしもそうとも限らないのだが・・・まぁ、面白いですわ。(2015.6.5)
一瞬の風になれ(2回目) | 佐藤多佳子 | 600ページ | お奨め度:★★★★☆ |
久しぶりに読んだけど、なんだか最初に読んだ時の方が面白かった。
舞台は春野台高校の陸上部。短距離の選手が繰り広げる青春モノ
順繰りに勝ち進んで最期は長年のライバル校にリレーでリベンジする。爽快です。
舞台が我が家の近くで、町田やら、相模原あたりの地名が出てくるのもうれしい。
モデルはアタシの倅が卒業した麻溝台高校なのも、なんだかウレシイ(2015.6.1)
ちょっとねぇ・・・10分の一位しか読まなかった(2015.5.25)
つばさよつばさ | 浅田次郎 | 237ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
JALの機内誌に書かれている内容を本として出したヤツ。
旅に纏わる話しや、食べ物、どうでも良い話などなど、まぁ良いんじゃないですか。
可笑しかったのが、東京の多摩に「多摩肛門科」という病院があって、
それじゃぁ茨城の「水戸」に「水戸肛門科」というのがあるかもしれない・・・残念ながらなかった。
それじゃぁ「ダスキン」に果たして「多摩店」はあるか・・・これも無かったそうな(2015.5.22)
久しぶりの輝さん
本人の自叙伝というかエッセイだそうです。
まぁそれ程盛り上がらないけど、丁度「優駿」を書いた頃の話しや。芥川賞を取った「泥の河」について・・・
「泥の河」は映画化されたとか。。。盛り上がらないと言っていたけど観て見たくなる。
こういうのを読むと、宮元輝さんをもう一度読み返したくなる。(2015.5.19)
銀翼のペガサス(2回目) | 池井戸潤 | 373ページ | お奨め度:★★★★★ |
これで、半沢直樹シリーズを全部2回ずつ読んだ。
この「銀翼のペガサス」が一番面白いかもしれない。
「タスクフォース」とか言う、JALの再建チームが銀行に債権を放棄するように政府がらみで挑む。
このタスクフォースのリーダーのデブと、横領が発覚した政治家の失態が痛快ですな。(2015.5.15)
うらやましい死に方 | 五木寛之 | 191ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
たまたま、あったから読んだんだけど、うーん・・
内容は、色々ひとからの寄稿が40編ぐらい収められている。
それぞれ、自分はどのような(多くは)親類の死を体験したか。
悪いけど、それほど驚くような内容のものは無かったです。まぁ、そういうのを期待してはいけないのかも知れないけど(2015.5.11)
ようこそ我が家へ(2回目) | 池井戸潤 | 486ページ | お奨め度:★★★★★ |
2回目ですけど、十分楽しめます。
通勤途中起こったイザコザとストーカー事件と、会社内部の不正。
全く関係のない2つの話しが並行して進む。
結局、それぞれ接点は無いけど、1粒で2度美味しいというか、面白いですね。(2015.5.5)
ロスジェネの逆襲(2回目) | 池井戸潤 | 382ページ | お奨め度:★★★★☆ |
東京中央銀行から子会社のセントラル証券に出向された半沢直樹。
腐ることなく、親会社に真っ向から喰らいつく。
親会社に楯突くように見えるが、そうではない。
親会社の証券部門が無抜けなかった罠を見破り、東京中銀行を救済する。
前回の終わり方が、イマイチだった部分を払拭しようとする勢いがうれしい。(2015.4.28)
銀行モノの短編。
銀行狐は、グリコ森永事件を銀行版に仕上げたような感じなのかしら?
ちょいと、ゴチャゴチャしてて良く分からなかった。
面白かったのは、「ローンカウンター」と、「現金その場かぎり」がなるほどって感じでいいです。(2015.4.22)
八日目の蝉 | 角田光代 | 370ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
始めて角田光代の本を読みましたよ。
有名な割には100円で安かったので、「ヨッシャァ!」と思って買ったんだけど、安い理由が解ったような・・・
ある、女性が赤ちゃんを誘拐する場面から始まる。自分の子供ではないが、自分の子供のように可愛がり小豆島へと逃げる。
逃亡生活はやがて終わりを向かえ、その女性は逮捕され子供は親の元に帰るのだが・・・
果たしてどうあるのが、幸せだったのか、云々・・・
これを、どうして映画化しようと思ったのかしら(2015.4.15)
かばん屋の相続 | 池井戸潤 | 290ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
全6編の短編集。
池井戸さんの短編は、あまり盛り上がらない。
半沢さんシリーズにあるような勧善懲悪な、徹底的に叩きのめす場面まで行かないで終わってしまう傾向があるね。
いいネタは長編用にとってあるのかしら。
でも、まぁ読んでもいいと思う。(2015.4.10)
俺たち花のバブル組(2回目) | 池井戸潤 | 360ページ | お奨め度:★★★★☆ |
これも、楽しめます。
半沢直樹が、敵を叩きのめす時の台詞がいいですな、「とんでもない大ばか者だ!」
言ってみてぇー!
これが、人気の秘訣かもしれないね、会社でこういう言葉言いたいサラリーマンは沢山居るだろうけど、言えないもんなぁ。
アタシの場合、ほんとにバカだから、言わないけど。(太った人に面と向かって『デブ』と、言わないのと同じで)(2015.4.6)
俺たちバブル入行組(2回目) | 池井戸潤 | 360ページ | お奨め度:★★★★☆ |
やっぱり、面白い!
銀行内にはびこる悪と、それと結託して私服を肥やす悪徳社長。
その社長に、会社を潰されて、復讐に燃える町工場のオヤジ社長。
イロイロなキャラクタが、盛り上げます。
いいもんですな。
このあたりはTVで観なかったので、ビデオ屋でも探してみるかね。(2015.4.1)
果つる底なき | 池井戸潤 | 400ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
銀行員の伊木はある朝、同僚の坂本と出掛けに挨拶をしたのを最期に彼の死を知らされる。
車の中で見つかり病院に急送されたが、敢え無く死亡。原因は蜂に刺されたアレルギー性のショック死。
これを発端に銀行の融資が絡んだ殺人事件が続く。
テレビ化されたサスペンスもので直木賞を取ったらしい。
最期の方は、「流石」と言う感じで読ませるが、ちょっとゴチャゴチャしてる。(2015.3.28)
最終退行(2回目) | 池井戸潤 | 500ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
実は「果つる底無き」を読むつもりだったんだけど、間違えて持ってきてしまったので、そのまま読むことに。
やっぱり、少々分かりにくい。
正義を貫く、銀行の副支店長と保身と出世だけを信条にした支店長との戦いが面白い。
まるで、アタシの上司だな。
最初は少々かったるいけど、勧善懲悪ところはいいです。(2015.3.18)
BT'63 | 池井戸潤 | 上下845ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
運送会社にある一台のトラック。
このトラックを巡って何人もの人が殺される。
既に亡くなっている自分の父親とそれに纏わるこのトラックのサスペンス。
「フーン、こういうのも書くんだ。」って、感じです。そこそこ楽しめますが★★★は辛め(2015.3.13)
プリズム | 百田 尚樹 | 390ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
ある女性が、裕福な家に家庭教師に行く。
そこである男性に出会うのだが、いわゆる多重人格者だった。
男性は最初13人の多重人格だったのだが、精神科医の診断で徐々にその人数が減ってゆく。
うーん、面白くない(2015.3.2)
銀行総務特捜 | 池井戸潤 | 360ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
銀行内部の特捜班。
銀行内部の不正や、理不尽な対応を調査し摘発する。
指宿調査役とその部下二人で構成される。前に読んだ「仇敵」、「不祥事」と似た感じの短編連載もので、まぁそれなりに楽しめます。
例の半沢シリーズみたいな、勧善懲悪的なところがありますが、最後の詰めが甘い。
徹底的に叩きのめす場面は省略されている。まぁ、良いです(2015.2.25)
これも、先の「仇敵」と同じように連作物。
今度は主人公が若き女性でこれがキレモノ。
何でも、銀行には「臨店」というのがあって、監査役みたいなのが、抜き打ちで特定の銀行の運営をチェックする。
金融庁ほどじゃないけど、結構大変なことらしい。
この主人公の女性はこの臨店を行う人で、色々な支店に出向いては問題を解決して行く。
半沢さんシリーズみたいな、ズッシリ感はないけど、ちょっと面白い。
またもや、池井戸さん。
今回は、「庶務行員」という銀行で雑務を司る人が主人公。
この人は嘗て、大手銀行の主要ポストで活躍していたのだが、内部汚職の調査中に敵の術中にはまって逆に銀行を追い出されてしまった。
この人が、別の銀行で、「庶務行員」という役割を演じながら嘗ての仇敵を徐々に追い込んでゆくというお話し。
ストーリーは主人公が恋窪商太郎で、構成が短編みたいでカツ繋がっている。
客観的に見れば★★★★なんだろうけど、どうしても他の池井戸さんの作品と較べると、チョットねー
マダマダ、池井戸さんシリーズが続きそうです。(2015.2.9)
グッと、趣を変えて、半分オチャラケモード。
ちょうど、自民党と民主党の変わり目あたりの話し。
まじめなストーリーじゃなくて、首相とその倅が入れ替わってしまう。
おバカな倅、見た目だけは首相。国会答弁に出ても漢字が読めない。
コレまでの池井戸節とは、全く雰囲気が違う。
それなりのヒネリがあるかと思ったけど、そうでもないまま終わってしまって★★☆☆☆(2015.2.6)
銀翼のペガサス | 池井戸潤 | 373ページ | お奨め度:★★★★★ |
一番新しい、半沢直樹シリーズ。
JALの再生問題をベースにしているようだけど、多分内容は随分アレンジしていると思う。
自民党から、民主党に変わったタイミングで、テレビ界の人気女子アナウンサーが国交大臣に就任し、JAL再生に着手する。
JAL再生のために立ち上げたタスクフォースとやらが、銀行に対して債権の70%を棄却しろという指示。
半沢直樹が、バッサリとやるところは良いのだが最後に頭取が辞任してしまう。(2015.2.2)
空飛ぶタイヤ | 池井戸潤 | 上下900ページ | お奨め度:★★★★★ |
ホープ自動車のトラックの脱輪事件。
小さな輸送会社のトラックのタイヤが取れて、子供を連れた母親を直撃し殺してしまう。
ホープ自動車はこれを「整備不良」とするが、実はリコール隠し。
大企業と中小企業の争い、証拠の部品は廃棄してしまい金にものを言わせて闇に葬ろうとする。
さらに、中小企業の社長はPTAの会長も兼任。
この子どもが、学校でイジメに合うわ・・・
脳みそ揺さぶられるような感覚で、読ませる読ませる!(2015.1.28)
これも、銀行物。
それに、「M資金」と言われる、東京湾に沈められたとされる終戦間際の財宝を巡っての宝探しを絡めた話。
更に、零細企業の融資を行えないばかりに自殺に追い込まれた経営者の話。(この辺りの結びつきが少々曖昧))
例によって、行内にはびこる腐敗に敢然と立ち向かう。
少々、話しに無理があるのと、最後は端折るように終わらせてしまった感があるけど、まぁ相変わらず、読ませるところなんざぁ流石です。(2015.1.21)
ロスジェネの逆襲 | 池井戸潤 | 384ページ | お奨め度:★★★★☆ |
これも、「俺たち花のバブル組」の続き。
主人公、半沢直樹は銀行内部の崩壊を突き止めたにも関わらず、子会社「セントラル証券」に出向になったところから始まる。
それでも腐らないで果敢に挑む。
当初、親会社と対決する姿勢を見せるが、最終的には親銀行が見つけられなかった粉飾を見破って親銀行を救うことになる。
親銀行の証券部門で半沢と敵対していた部長と、副頭取が、出向になってしまう。
金の流れのややこしいところはなんだか良く分からなかったけど、これまた痛快です。
ただ、少々ストーリーに・・・その粉飾が無かったら・・・と考えると、ウーン・・まぁいいか。(2015.1.14)
俺たち花のバブル組 | 池井戸潤 | 360ページ | お奨め度:★★★★☆ |
ご存知、「俺たちバブル入行組」の続編。
こちらも痛快です。
テレビでも観ていたのですが、テレビは途中からだったのかもしれないな。
テレビでやったていたのは、この内容に沿ってるただ、テレビとは若干異なる。こっちには大和田が土下座するところは無い。
しかし、上司をやっつけるにしても話しが通じるからいいよな。
アタシの上司なんか、何言っても話しが通じないんだから。宇宙人と話してるみたいだぜ。
既に、その続編を読んでいます。(2015.1.7)
俺たちバブル入行組 | 池井戸潤 | 360ページ | お奨め度:★★★★☆ |
ご存知、半沢直樹シリーズ第一弾。
銀行マンの熾烈な世界を描いた人気作。
痛快ですな。上司に向かって、ガッツリ噛み付いて土下座させる。
2014年を締めくくるには良かったですな。(2014.12.29)
モンスター | 百田 尚樹 | 450ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
最初は、★★★★かなと、思ったんだけど、時間が経ったら★★になってしまった。
売れてしまったので、何を書いても大丈夫!という感じがする。
ストーリーは、ヒドイ顔をした女性が整形を繰り返し、絶世の美を手に入れる。
そして、嘗て醜い顔を笑った、昔の知人に復讐をしつつ、憧れの人を待つ。。。
最後は、無理が祟って死んじゃうんだけどね。(2014.12.25)
旅屋おかえり | 原田ハマ | 345ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
かろうじて、旅番組のレポーターというレギュラーを1つ持ってる、売れない芸能人、元アイドル。
うっかりしたミスで、スポンサーに降板されて番組が終わってしまった。
それでも番組を応援していたファンからの応援があったり、なんだりで旅をテーマとしたビジネスが始まる。
題材としては、ちょっと面白くて読み易かったのだが、今ひとつ盛り上がらないな。(2014.12.20)
木の実雨 | 今井絵美子 | 284ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
江戸時代の郵便屋を舞台にした話し。
色んな話題、刃傷沙汰やら、恋愛ねたやら、親子の云々かんぬん・・・
で、どうなるかと思ったら、急に終わってしまった。
もしかしたら新聞とかの連載もので急に打ち切りになってしまったんじゃないかって気がする。
最後はどうなるか楽しみにしてたのに、チャント最後まで書いて欲しかった。(2014.12.17)
恋情からくり長屋 | 辻原登 | 232ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
時代物の、短編集だけど面白くなかったんだと思う。
もう何が、書いてあったか忘れてしまった。(2014.12.14)
ルーズベルト・ゲーム | 池井戸潤 | 500ページ | お奨め度:★★★★★ |
得意の企業物に野球を取り混ぜたストーリー。
構成は「下町ロケット」と似ているけど、読ませる。
業績が芳しくない会社が抱える社会人野球部。リストラと野球部の廃部を天秤に掛けながら、技術力に勝る青島とミツワが競う。
流石ですな。(2014.12.10)
酒田さ行ぐさげ | 宇江佐 真理 | 310ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
江戸の日本橋を舞台にした短編集。
ちょっと、時間が経ってしまったので忘れてしまったけど、ノホホンとした感じのいい感じのないようですな。
少々退屈な感じもするけど、楽しめます。(2014.11.30)
時代劇版の荒野の7人みたいなはなし。
時代劇のハードボイルドっぽいヤツで、スラスラ読めるけど、うーん・・・
色々な武術の達人が数人で、江戸街の治安を守ろうとする。
その、頭領が、なんと、明智光秀!
そう、山崎の合戦でしんでいなかったとか・・!(2014.11.25)
CAドラゴン | 安東 能明 | 274ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
なんだか、良く分からないけど、多分ハードボイルドってヤツなんだと思う。
滅法強い、主人公の矢島さんは何でも警察の組織みたいだけど、アメリカの国防省とかにコネがあったり・・・
なんでも中国の怪しい集団が日本の研究室から細菌兵器の元みたいなのを盗んだことから始まって、矢島さんがそれを取り返そうするんだけど・・・
よくわかんないし、盛り上がんない。(2014.11.18)
ビブリア古書堂の事件手帖 | 三上延 | 306ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
鎌倉を舞台にしたミステリなんだけどあまり面白くない。
主人公は古本屋のお姉さんで、そこに無職のプー太郎が働くことになる。
古書を巡ったさまざまな事件が持ち上がって、このお姉さんが解決するんだけど、まぁ引き込まれるほどのことも無い。(2014.11.10)
かぼちゃ小町 | 和田はつ子 | 262ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
料理と殺人事件がらみの時代小説。
気になったのは、「南瓜の金鍔」これは、作ってみたくなった。
内容は分かりにくくて、なんだか良く分からない(2014.10.15)
江口の里 | 有吉佐和子 | 270ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
ぜんぜん面白くない。短編集。(2014.10.10)
警視庁情報官 | 濱 嘉之 | 396ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
警視庁のお偉いさんやら、色々出てくる。
一応、物語にはなっているけど、なんだか警視庁内部の仕組みを暴露して、それを自慢しているみたい。
読んでて、一向に引き込まれることがありませんな。(2014.10.5)
久しぶりのチョンマゲもの
一度は★★★★☆にしたんだけど、★★★☆☆に訂正。
理由は、なんだか訳が分からない部分が多すぎる。
ストーリーはちょっと面白い。
諸般の事情で、10年後に切腹を仰せ付けられた武士、その人を監視に行く、これまた武士。
地方の役人の合間に繰り広げられる諸事をこの二人が旨いことこなしてゆくのだが・・・
そんな折、残念なことで村の子供が殺されてしまう。その子供を巡って切腹を仰せ付けられた武士の子供が活躍する。
このあたりは爽快で良いのだが、色々な事情やら、説明だかが複雑で何だか良く分からない。(2014.9.27)
ようこそ我が家へ | 池井戸潤 | 486ページ | お奨め度:★★★★★ |
これは、面白い!
この人は、凄いね。
ストーリーは中小企業に出向させられた銀行員が主人公。
主人公は、中小企業で総務部長として出納を管理するが、杜撰な金銭感覚の営業部長と衝突する。
一方、家庭では変な男に車を傷つけられたり、花壇を荒らされたりと・・・
2つの厄介ごとが並行して進むのだが、やがてこの2件は・・・・
繋がらないまま、すっきりと終焉を迎える。
オススメです。(2014.9.23)
つまらない。
OLが街で見かけた男性と恋に落ちる。それとは別に見知らぬ男から尾行される。
尾行してきた男は、街で見かけた男に嘗て自分の娘を殺されたという父親だったのだ。
で、そのOLはその事実を知らされ、男は去ってゆく。
以上(2014.9.22)
これ、今まで読んだ奥田さんの中で一番いいかもしれない。
軽いけど、OLの生活やらファッション感覚やらを旨いこと描写してて、楽しめます。
短編が、4つ>入っていますが、「ガール」がいいですな。
お楽しみくださいな(2014.9.12)
ご存知、精神科医伊良部シリーズ第3弾
相変わらず、ふざけて軽く書いているかんじだけど、最後の「町長選挙」はちょっと面白かった。(2014.9.10)
サウスバウンズ | 奥田英朗 | 上下630ページ | お奨め度:★★★★☆ |
小学生を主人公にした長編もので、この人の作品で今まで読んだ中では一番好きかも知れない。
中野区にすむ小学生一家、嘗て両親は学生運動に入れ込んでいて、それが昂じて夜逃げ同然に西表島に移住する。
そこで新たにできた友達と、両親にまとわり付く新たな敵。
両親は、子供をのこしてパイパティローマ(伝説の島)に行く。
まぁ、実際には波照間島に行った事になっているのだが・・・
南の島に行ってみたくなるな。(2014.9.7)
神様のカルテ | 夏川草介 | 490ページ | お奨め度:★★★★☆ |
信州の病院に勤めるお医者の話。大学病院とは異なり多くの患者を少ない医者が切り盛りする舞台がいい。
語り口調が、また古風で、何でも主人公は漱石のファンらしい。
著者も信州の医者出身で、名前の「草介」も「漱石」に掛けているのかしら。
「2」も読んでみたい。(2014.9.1)
下町ロケット | 池井戸潤 | 490ページ | お奨め度:★★★★★ |
ずっと、安くなるの待っていて、ようやく200円の文庫を見つけて読みましたよ。
流石ですね。面白い。
下町の町工場がロケットの部品を手がける話しで、決してロケットその物を作ってしまうわけではない。
技術にこだわった、町工場のオヤジ。技術者と経営者の葛藤を描いたというと、普通だが、なかなかよろしい。
この人の本は良いのだが、中古でもなかなか値段が落ちない(2014.8.29)
800は陸上の800メートル走のこと。
陸上競技と、女の子を巡った青春もの、広瀬と中沢という二人が出てくるんだけど、ゴチャゴチャしてて良くわかんない。
なんでも、人気があって映画化されたそうだけど、ちっとも面白くない。
色んな人の書いた書評とか読むと、やっぱり面白くないというのが正解のようですな。(2014.8.25)
FINE DAYS | 本多 孝好 | 343ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
短編集なんだけど、面白くない。
4つほど半分ミステリー的な内容のものだったと思うけど、もう忘れてしまって思い出せない。(2014.8.20)
奥田英朗が編集者の人と日本の各地を回りその土地の港町で大衆的な食堂を巡るという紀行記。
まぁ、それ程盛り上がらないけど気楽に読める。
こういうの書いて、生活していけるのだから羨ましいの、一言に限る。
いわゆる、寂れた街のスナックでの話とか、ちょっと面白いかもしれない。(2014.8.16)
かなり、低俗なオムニバス持って言うのかしら・・短編で構成されているんだけど、それぞれの登場人物がかぶっていて全体で一つのストーリーになっている。
まぁ、低俗だわ!(2014.8.11)
延長戦に突入しました | 奥田英朗 | 248ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
スポーツに纏わる、話しを面白おかしく綴ったショートもの。
近代5種、に「数学」を加えて、単に体力だけじゃなくて知力も競う・・・
「アッ、スウェーデン0点、バカです!」なんか、思い切って書いてしまうところが・・随分と乱暴な人だなぁと言う印象。(2014.8.5)
ウランバーナの森 | 奥田英朗 | 315ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
デビュー作らしいが、面白くない。
どうやら、ジョン・レノンが軽井沢に居る時の状況を書いたようなのだが、どう
してこれをデビュー作にしたのか・・・
解りにくいし、盛り上がらない。
アタシにはこういうのが単に向いてないだけなのかもしれないけど(2014.8.4)
マドンナはある会社に来た女性社員に上司が惚れてしまう話。
彼女は、イギリスの支社だかにいた、いい感じのお嬢様で、上司と若手社員が恋敵
みたいになって徐々に盛り上がってい感じなのだが、最後があっけない。
結局、イギリスから一時帰国したバリバリの社員と、できてたって話で、うー
ん、ひねってよ!って感じ。(2014.7.30)
イン・ザ・プール | 奥田英朗 | 278ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
空中ブランコに継ぐ、精神科医を主人公にしたシリーズ物の短編。
途中までは、まぁいいんだけど、オチがちょっとショボイ。
力が入っていない感じがします。(2014.7.x)
空中ブランコ | 奥田英朗 | 282ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
いい加減な、精神科医を主人公にしたシリーズ物で、軽く読めます。
「空中ブランコ」はこの中のひとつですべて短編集。
サーカスの空中ブランコ乗りが、急に芸ができなくなってしまい、精神医の厄介になる。
なんで、これが直木賞なのかなぁ・・・という感じ。(2014.7.25)
邪魔 | 奥田英朗 | 上下:800ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
不良高校生が、絡んだ相手が運の悪いことに警察官だった。
この警察官が、自分の上司の品行を巡って解雇されるのされないのと、そこへ持ってきて会社の金を横領していた社員が、横領の発覚を恐れて会社に放火。
更にその妻が、パート先の待遇を巡って組合がらみのいざこざにクビを突っ込んでナドナド
社会の縮図を見ているようで面白いし、子供には醜い大人社会を勉強してもらうためのいい教材のような気もする。
ただ、終わり方がちょっと乱暴なような気がしますね。(2014.7.18)
海賊と呼ばれた男 | 百田 尚樹 | 上下:756ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
戦前戦後の苦しい状態から、頑張って成功するまでの道筋を描いた本。
会社のことより、日本のことを考えて、ガンガン進むところが、なんというかアタシには真似できない。
確かに主人公の國岡鉄造さんは凄いのだが、それ以上の戦後、アメリカの言うなりになってしまったその他の石油会社が悲しい。
日本にいくつもある石油会社がすべてアメリカの傘下にくだり、唯一残ったのが、國岡商店だけ。
この人がいなかったら、多くの面でアメリカに握られたままだったのかしら?
それにしても、戦後の厳しい状態でも、一人として、社員をクビにしなかったところとか・・・
どっかの、会社の社長に読ませたいね。
内容的には、ちょっと重い。(2014.x.x)
硝子のドレス | 北川歩実 | 525ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
なんだか、よくわからない。
と、いうか、途中でどうでもよくなってしまった。
話は、太った女性がダイエットをするんだけど、それとミステリーが一緒になってよく分からなくなるという話。
以上(2014.3.3)
それまで、話したことも無い10歳も年下の小学5年生の男の子から突然手紙が手渡される。
「中には、10年後に岡山のある場所で待っている。そこで結婚を申し込む」とある。
そして、いよいよ、10年後・・・
なのだが、色々な話が盛り込まれている。
果たしてそれらが、ストーリーとどう結びついてゆくのか、というと必ずしもそういうわけではない。
なんだか、話は急に終わってしまうのだが・・・と思ってみてみるとヤッパリ新聞に連載されていたやつである。
新聞の連載は、急に終わってしまうような終わり方がよくある。
全体で、1つの物語というよりも色んな話がいくつも詰まっているので、それらを楽しめば、結構面白い。(2014.2.20)
「夏草冬濤」に続く3部作の最終章。
これは、何度読んでもイイ。
もう、10回以上読んでいる。
そもそも、アタシが父親に薦められて、それを自分の子供に薦めた。
アタシの子供も絶賛している。
唯一残念なのが、この続きが読めないことだ。
内容については割愛するけど、いつまでも読んでいたくなるような本です。
700ページ近い本も賞味3日とかからず読めてしまう。(2014.1.10)
「しろばんば」、「夏草冬濤」、「北の海」の3部作の2作目。
実は、この3部作、昔から何度も読み返してかれこれ10回以上読んでいる。
井上靖の子供のころの話しで、伊豆の沼津での学生生活を描いている。
450ページ位から、藤尾、木部、金枝という仲間とのやり取りが楽しい。
そしてこのまま、次の「北の海」へなだれ込む。面白い!(2014.1.6)
プリズムの夏 | 関口尚 | 190ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
なんでも、「スバル新人賞」を取ったというから楽しみにしていたんだけど、それ程楽しいものではないな。
ストーリーは高校生の男子二人と、映画館で働く美人の話。
2人の高校生が興味を持ったその映画館で働く女性のブログを見つけてしまう。
その女性は、ブログ中で色々な悩みを打ち明けていてなんとか力になりたいのだが、肝心な彼女にアクセスできない。
まぁ、色々やってどうにか彼女にたどり着いて、まぁなんとはなしに解決してゆくという話。
なんだか、何が面白いんだか・・・よく分からない。
こういうのが、今、はやってるのかね?(2013.12.12)
白銀ジャック | 東野圭吾 | 410ページ | お奨め度:★★★★☆ |
珍しいスキーとスノーボードが出てくるスキー場でのミステリー。
とあるスキー場に脅迫メールが届く。
「現金3000万円を用意しろ、さもないとゲレンデを爆破する」
ところが、この脅迫に対して警察には通報せず、応じて金を払ってしまう。
加えて、嘗て事故があったことから閉鎖されているゲレンデを巡ってゲレンデを経営するホテル側とでなにやら不穏な動きが・・・
この辺りが怪しいな、なんて読んでいたんだけど読みは外れた、まぁスラスラ読めてしまうという点では良いんじゃないですかね。
本当は★★★だったんだけど、表紙が良かったので★サービス。(2013.12.6)
きのうの空 | 志水辰夫 | 197/422ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
ぜんぜん面白くない、短編集。
読んでいても、ストーリーに入ってゆけず、すぐに別のことを考えてしまう。
197/422は、422ページあるけど197ページまでしか読まなかった、いや読めなかったと言う意味。(2013.11.29)
元刑事が探偵となり、余命いくばくかの老人から、生まれてまもなく見知らぬ人に預けてしまった自分の子どもの消息を尋ねるという話。
この探偵は、嘗て自分の妻と子供を殺されるのだが、この事件の犯人と先の人探しが複雑に絡む。
最初のうちは良いのだが、段々こんがらがって後の方はなんだかゴチャゴチャして分からなくなってしまった。
この前読んだ本もそうだったけど、ややこしくてめんどくさい(2013.11.27)
ヒルクライマー(2回目) | 高千穂遥 | 360ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
間違って、また読んだ本を買ってしまった。
前回の感想を見たけど、今回も同じ。退屈です
今回は更に★を失いました(2013.11.18)
フォックス・ストーン | 笹本 稜平 | 520ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
傭兵出身の日本人が傭兵時代の同僚のアメリカ人の不可解な死の調査に乗り出す。
舞台は、日本からアメリカにとんで、最後はアフリカへ・・・
なんだか、いろんな人がゴチャゴチャしてて、理屈っぽくて途中で着いて行けなくなってしまった。
面白いのかも知れないけど、面倒くさくなってしまった。(2013.11.15)
ニュートンの林檎 | 辻仁成 | 上下720 | お奨め度:★★★☆☆ |
なんだか、ゴチャゴチャしてるけど、まぁチャント終わってるし最後までそれなりに退屈しないで読めたので★★★
ストーリーは主人公の男性が大学で映研に入るところから始まる。
そこで、知り合ったチョット変わった女性元子。
彼女は大学を卒業せずに蒸発してしまう。主人公の男性は大学を出るとやがて映画監督に、そこで元子と再会があるのだが・・・
彼女の破天荒な人生に振り回されながら、話は進むのであった。
ベネチアに行ったり、北海道に行ったりヤクザとの抗争が出てきたり、なんかちょっとフォレスト・ガンプを連想した。(2013.10.30)
この人、始めて読んだけど面白くもなんとも無い。
せめてもの救いは170ページと短いこと。
なんでこれが、「すばるナンチャラ大賞」だかを取ったのだかさっぱり理解できない。
こうなると「すばるナンチャラ大賞」も信用できなくなる。
ところが、この人の本、もう1つ買ってしまったんだよね。。。
まぁ、読んでみるけど。
内容は・・・誰かのコメント探してください。(2013.10.18)
なんだか、ちっとも面白くない。
食品会社に勤める男が電車の中で知らない人と知り合う場面から始まるのだが、この人が辺鄙なところに住んでいる。
そこに世話になるのだが、昔、会社勤めしていた時の話やら、奥さんと知り合い、やがて奥さんが亡くなる。
タイ辺りで海老の養殖したり・・・
結局、なんだか良くわからんし終わりもボンヤリしてる。
何で、こういうの書く気になったんだろう?
全く、面白くないです。(2013.10.10)
女たちのジハード(3回目) | 篠田節子 | 520 | お奨め度:★★★★★ |
少々、お下劣だが、子どもに読ませようということで買ってきた。
これまでに3〜4冊買ったけど、みんな人にあげてしまった。
昔読んだ時と感じが違うけど、面白い。
子どもは「大人ってこんな感じなの?」とチョットビックリって感じ。
まぁ、そういう世界も知っておかないとな。やっぱり面白いです。(2013.9.29)
ストックホルムの密使 | 佐々木譲 | 上下910ページ | お奨め度:★★★★☆ |
終戦間際のヨーロッパを舞台に話は始まる。
遊び人の森四郎はゲシュタポに軟禁されその後渡り歩いてストックホルムへ、
ここで大和田という海軍の領事館員と知り合う。
この大和田さんは予てから欧州で海外の情報を入手しては日本に伝えていたのだが、それを手伝っていたのがポーランド人のクリコフ。
彼の手助けをしたことで親身になって色々手を貸してくれ、且つ重要な情報ももたらしてくれる。
彼から得た情報は、ソ連の参戦、原爆投下の用意。
これらの情報を日本に伝えるために森四郎はクリコフと共にスイス、ソ連、満州そして日本に渡る。
詳細はともあれ、実話に基づいた話のようです。
『ベルリン飛行指令』『エトロフ発緊急電』『ストックホルムの密使』 の順で・・・(2013.9.20)
ファミレスの客がいきなり燃えてしまう場面から始まり、今度はオオカミ犬が出てくる。
オオカミ犬は、その90%以上がオオカミで物凄く強くて賢い。
その性格を利用して、娘の復讐をすると言う話。
その犯人を追って、バイク乗りの女性警官とズングリした中年オヤジのコンビが立ち向かう。
直木賞受賞作だそうだが・・・うーん。(2013.9.5)
新任の警察官の話。
学校を卒業して、学生気分が抜けないまま警察官になり、交番勤務に就く。
色々なコマゴマした事件を担当しながら、果たして警察官で良いのだろうか?と疑問をもちながらの日々。
そんな中、予てから町を騒がしていた連続放火魔を先輩の女性警察官と一緒に捕まえる。
長い割りに内容が無い。
はじめの400ページは100ページぐらいに縮められるんじゃないかと・・・(2013.8.29)
殺し屋シュウ | 野沢尚 | 276ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
主人公シュウは、粗暴な丸ボウを父親に持つ若者。
父親の荒くれぶりから母親を守るため、ついに父親を殺してしまう。
その罪を、母親がかぶり、服役している間に渡米し殺し屋としての修行を積んで帰国する。
日本で、人殺しを請け負いながら一方、地味なサラリーマンが表の家業。
面白くないです。(2013.8.23)
17歳の少年が暴行障害事件を起こしてしまう場面から始まる。
平行して警察官が家庭内暴力をする場面。それに耐えられなくなった妻が子どもを連れて逃げ出す。
そのころその17歳の少年が無期懲役から7年目に保釈を向かえる。
この二人を、たまたま作業現場の求人を募集していた社長が見つける・・・
展開は流石にドキドキさせるところは流石です。
ただ、最後がちょっとね・・・普通です。でも面白いです。(2013/8.10)
関西の大所帯の一家がハンガリーからの留学生を迎え入れる。
3年間、神戸大学の大学院で日本の文化だか、歴史だかを学ぶそうな。
彼をめぐって、文化の差から顕れる様々な葛藤やら刺激が縷々つづられている。まぁ、面白いかといえば『普通』。でもいろんな国の学生との交流は面白い。
どこまでが本当の話で、どこからが作り話か解らないけど・・・
なんで、こういうのを書こうという気になったのか、輝さんに聞いてみたい。(2013.7.29)
風花病棟 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 390ページ | お奨め度:★★★★☆ |
病院にまつわる話の短編集。
すでに読み終えてから大分経つので内容はあまりよく覚えていなけど、どれを取っても楽しめます。
お勧めの1冊です。(2013.7.10)
天使の眠り | 岸田るり子 | 390ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
古本屋に行くといつも結構数があるので気になって読んで見た。
悪いが、それほどでもない。
謎解きのあたりは、「なるほど、そう来たか」と思わせるものがあるが終わり方がショボイ。
ストーリーは理学士が13年前に分かれた恋人と偶然であうことから始まる。
昔から美人だった彼女は13年経ったというのに若々しくて美しい。
ところが、彼女は3度の結婚で全て相手に先立たれている。
最初の結婚は兎も角、その後の2回がどうにも怪しい。
実は、彼女の最愛の娘に、最初の男性の奇病が遺伝している可能性があり、
それをなんとかしようとしたのであった・・・(2013.5.29)
東京タワー | 江國香織 | 319ページ | お奨め度:評価に値せず |
アタシにはなんだか、さっぱりわかりません。
なんで、この本がそんなに話題になるのだか・・・進展も発展も展開も何もないです。ゼロです。
半分位読んで、『まさかこのまま終わらないよな』と思いながら最後まで読みましたが、終わってしまいました。
自分の日記なら良いでしょうが、人様に読ませるかぁ!って感じです。
古本で63円で買ったんで、かろうじて九死に一生を得たという感じですな。(2013.5.22)
サクリファイスのつづき。
主人公の白石誓はスペインのプロチームを経てフランスのチームにアシストとして活躍する。
舞台は、ツール・ド・フランス
他のチームとの交流やら、レース中の駆け引きやら楽しめます。
最近、自転車関連の本が出てアタシも読んだけど、『信じられないぐらい頑張って坂を登ってついに・・・』
みたいなのは1冊読めば十分ですが・・・この本は面白い。
自転車レースは普通のスポーツとは全く違う。
このあたりの話を何で書かないのかね?いくらでも話題は転がっている。(2013.5.18)
サクリファイス(2回目) | 近藤史恵 | 280ページ | お奨め度:★★★★★ |
これに続く「エデン」を買ってきたので、「エデン」を読む前にもう一度読み返しておいた。
面白いです。ズーット読んでいたくなるような面白さです。
なんで、前回の評価は★★★★☆だったのかな?
オススメです(2013.5.15)
聖灰の暗号 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 上下750ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
フランスで歴史を研究する日本人が、歴史的に価値のある書物をとある図書館で偶然発見する。
そこに書かれた内容は、ローマ教会に反駁するカタリ派の話。
このことを学会で発表したもんだから、ローマ教会側からの反撃が始まり、殺人事件に発展する。
その資料に隠された謎解きを始め続きの文書探しを始める。
他の人も書いていたけど、ダヴィンチコードが入っています。
ナイフ職人やら、精神病の女医さんとの出会いとか普通に楽しめます。(2013.5.13)s
誘拐ラプソディー | 荻原浩 | 422ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
仕事に草臥れて借金取りに追われた工務店の社員が、社長をぶん殴って会社の車で逃避するところから始まる。
最初は、遠くで自殺をするつもりだったが、なかなか踏ん切れないうちに小さな子供と知り合う。
ふと、思いついてその子を誘拐し身代金をせしめようとするのだが、その子はヤクザの親分の倅だった。
子供は、一向に誘拐されたという意識がなく一緒にドライブしているのを楽しんでいる。
などなど・・あまり面白くないし、何より力が入っていない。(2013.4.22)
ママの狙撃銃 | 荻原浩 | 388ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
普通の家庭の主婦なのだが、幼少期にアメリカで過ごし、そのときにアメリカ人の爺さんから銃の撃ち方を仕込まれる。
優秀なスナイパーとして、ひょんなことから殺しを請け負ったことが・・・
その後、日本に帰り平凡な暮らしをしていたのだがある日掛かってきた電話にでてみると・・・
「昔のように仕事をしてみないか?」という依頼だった。
最初は断っていたのだが、色々あって引き受けることに。
ひそかに隠し持っていたレミントンを持ち出し、横浜へ出向いて、バキューン。。。
その後、またもや依頼がくるのだが・・・
なんだか最後の方はめんどくさくなってはしょって終わらせてしまったような感じが・・・(2013.4.12)
9つの短編で、古き大阪の街が舞台。
ドブ川の異臭漂う周りで繰り広げられる話だが、なんだかスッキリしないし良く分からない。
したがって面白くない(2013.4.8)
光源(2回目) | 桐野夏生 | 420ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
2010に読んでいたんだけど、忘れていてまた買ってしまった。
読み始めて・・「あれ、読んだことあるぞ・・・」って感じ。
折角だからもう一度、読んでから以前の感想文を見てみたのだが・・・
ストーリーは映画を作成する話。
新人監督が、売れっ子の俳優を使って撮ろうとするのだが少々落ち目のヒロインを当ててしまった。
彼女が、最近ヘアヌード写真集を出し、売れっ子俳優とのラブシーンでイザコザが持ち上がり撮影半ばでオシマイ。
なるほどね。。。
光源というのはどうやら、カメラマンが気にするシーンでの光の塩梅のことを指しているようだ。
どうも、最初はこのカメラマンが主人公かと思ったけど話が進むに従って誰が主人公だか分からなくなってくる。
前回の感想は結構褒めてたけど、なんであんなに褒めたのかしら?
って感じー(2013.4.3)
永遠のゼロ(2回目) | 百田 尚樹 | 580ページ | お奨め度:★★★★☆ |
早速、2回目を読んでみました。
初回と違って、安心して自分のペースで読むことができました。
最初と同じように新鮮な気持ちで楽しむことができました。
前回、書き忘れましたが、アタシの好きな場面は主人公の宮部さんが「碁」を打つ場面です。
いいですね。
なんで、ここに「碁」を打つ場面を入れたのかが知りたいです。(2013.3.22)
永遠のゼロ | 百田 尚樹 | 580ページ | お奨め度:★★★★☆ |
話題の本。
「行列ができる法律事務所」で、北村弁護士と東野が絶賛していたし、本屋でも平積み状態。
文庫化され、しかも映画化も決まったとのことで・・・どうにも古本がでるまで待てずに新品を買ってしまった。
ストーリーはゼロ戦の特攻隊の話で、自分の祖父がゼロ戦の飛行気乗りだったことを生き延びている戦友を探して話を聞くという展開。
結構、読み応えあってぐっとくるところもあります。
それにもまして大本営の大馬鹿ぶりやら、末端の兵隊ばかりが損をする体制やら、なんだかウチの会社の話を読んでいるようだ。
東野は、「最後の50ページは涙が止まらなかった」と、言っていたがどの部分をいっているのやらよう、わからなかった。
でも、「なるほど、そうきたか!」というストーリーはいい。(2013.3.13)
もしかすると、彼女の文庫化された作品は全て読んでいるかもしれないと思っていたので、見つけたときは迷わず買った。
彼女は、時々おかしな設定のストーリーを書くのだがこれも凄い。
ミイラになったチベットの王様が蘇ってしまう。
「モモ」(なんでも餃子風の食べ物らしい)と女好きでどうしようもないのだが、話は意外と面白い。
核を使ってチベットの地形を変えてしまおうと計画を阻止する。
ちょっと描写がわかりにくいです。(2013.3.3)
蝿の王 | ウィリアム・ゴールディング | 350ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
戦時中、イギリスの飛行機が墜落し、乗っていた子供たちが無人島に降り立った。
子供たちはリーダーを決め集団行動を始めるが、なかなかうまく行かない。
結局、最後はイギリス軍が助けに来てくれてたすかるのだが・・・
話は、この集団行動がうまくいかない子供たちのやりとりが中心なのだが、なんだか、よくわからないストーリーでした。
解説にあった、なかなか出版社に原稿が受け入れられなかった。とあるが、まぁそうだろうな。(2013.2.20)
星宿海への道 | 宮本輝 | 460ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
小さな玩具メーカーに務める、瀬戸雅人が中国に旅行に行ったきり行方不明になる場面から始まる。
彼の生い立ちから幼なじみとの付き合いの話を経て、いろいろと話が展開する。
彼には、まもなく結婚することになっていた女性と娘がいたのだが、結婚する前にいなくなってしまった。
早くに母親を亡くし養子として育てられた母親の思いが・・・
星宿海というのは中国の黄河の源と言われる場所でなんでも無数(?)の湖からなる神秘的な場所のようです。
展開が盛りだくさんで話が長くなるので、オシマイ。(2013.2.16)
ハロウィンに消えた | 佐々木 譲 | 350ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
アメリカに進出した日系企業にまつわるお話。
現地の従業員と日本から出向いた日本人従業員間の確執を解決すべく日本人の経営コンサルタントが出向いたのがちょうどハロウィンの日。
ところが、そんな時、日本人の子供が行方不明になってしまう。
→強制解雇されたアメリカ人の恨みによる犯行かと思われたが、なんと犯人は日本人だった。
現地では日本人社会がまとまり、アメリカ人たちと上手くやっていけないグループとは別に、一人アメリカ人の中でうまいことやっていく少年がいた。
彼が、行方不明になってしまった。
アメリカ人と上手くやってゆく少年にやっかみ覚えた現地の社長夫人が少年を車で故意に引っ掛けてしまったのだ。←
ところが。。。まぁ、これぐらいにしておきましょう!(2013.2.5)
犬たちの栄光 | 佐々木 譲 | 340ページ | お奨め度:★★★★☆ |
北海道で、ロシア語の翻訳を仕事とする女性、関口啓子が古びた工場を改装してロッジ風の別荘に改装する話から始まる。
それを請け負った大工が、先にその工場に住んでいて入れ替わりに改装を請け負うことになった。
ところが、その大工の様子が少々気になる。
すると、とんでもない事件に巻き込まれてしまう。
実は、彼はかつて警察官で、→とある事件の時に無防備で投降した犯人を殺してしまった警察官の一人だった。
実際には彼は犯人殺しに関わらなかったのだが、無防備な犯人を殺した警察官の事実をうやむやにする工作に嫌気が指し警察官を辞める。
ところが、犯人側の生き残りが警察の横暴に対する復讐を執拗に行っていたのである。←
まぁ、このくらいに。結構楽しめます。(2013.1.30)
エトロフ発緊急電 | 佐々木 譲 | 630ページ | お奨め度:★★★★☆ |
この前のベルリン発飛行指令に続いているから、先にそっちを読んだほうがいい。
この「エトロフ発緊急電」は、第2次世界大戦開始の真珠湾攻撃にまつわる話。
日本軍が、極秘裏にすすめていた真珠湾攻撃。
これにむけての艦隊がエトロフの単冠湾(ヒトカップワン)から出撃する。
この襲撃を見届け、アメリカにそれを無線で連絡するのが日系アメリカ人、斉藤賢一郎の役目。
アメリカ人としてスパイの訓練を受けた斉藤はアメリカからハワイ→マレーシアを経て日本に渡る。
東京+横浜近辺で活動してから、エトロフへ赴き日本軍の出撃を見届けそれを打電するのだが・・・
けっこう読み応えがある。
オススメです。(2013.1.27)
ベルリン発飛行指令 | 佐々木 譲 | 540ページ | お奨め度:★★★★☆ |
元本田技研の取締役浅野敏彦が、著者にゼロ戦の話をしたことから始まる。
第2次大戦中、イギリスの戦闘機スピットファイヤーに苦戦を強いられたドイツ軍が空中戦の不利を克服するために日本の零戦の導入を検討する。
そのために2機の零戦を日本からドイツに飛行させることになった。
ドイツは独ソ不可侵条約があるが、それを破って宣戦するあったため、ソ連上空は通過できない。
イギリス領をかすめながらインド→イラク→トルコ→イタリア経由で1万数千キロを飛んでドイツに至るという実話。
途中色々問題は発生するが、イギリス軍との派手な空中戦もないままドイツに到着する。
実話に基づいた話で、最後に登場人物のその後がエピローグとして書かれているのも興味深い。
最後はそれほど盛り上がらないけど、チョットお勧めです。(2013.1.13)
牙のある時間 | 佐々木 譲 | 390ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
ある、画家が北海道に移り住んでくる。
その作家の住む家の隣におしゃれな生活をする夫婦がいる。街の人からは少々疎んじられていたが、彼等ふた家族はうまいこと暮らしていた。
ところが、彼らの周囲にどうも絶滅したはずの狼の歯型を伴った死体がいくつか見つかるようになる。
そしてある、少女の死体の発見から、その画家が逮捕されてしまうのだが・・・
ちょっと変わった展開で面白いです。
読んでみてはいかがかな?(2013.1.5)
新宿のありふれた夜 | 佐々木 譲 | 280ページ | お奨め度:★★★★☆ |
新宿は歌舞伎町を舞台にしたサスペンス。
小さなバー、その日が最後の営業日という夕刻、一人のタイ人女性が開店前の店に飛び込んでくる。
行きがかり上、彼女を助けたのだが実は彼女、ヤクザの組長に売春を強要〜監禁されていたところから逃げてきていたのだ。
ところが、逃げるときにこの組長を射殺してしまっていた。
歌舞伎町じゅうに、非常線が張られ歌舞伎町から逃げ出せない。
そのバーの常連とマスターが協力してどうにか彼女を逃がしてやろうとするのだが・・・
結構、楽しめます。(2012.12.26)
2005年のロケットボーイズ | 五十嵐貴久 | 450ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
あまり、出来の宜しくない高校せいが、ヒョンなことから人工衛星を打ち上げることになる。
元は、とあるコンテストに入選したのがきっかけなのだが同じ高校のあやしい天才オタクが設計したものが大賞を獲得してしまう。
その後のコンテストではトンデモなく残念な結果になってしまうのだが、そのあと、ロシアのロケットに便乗して人工衛星を打ち上げる。
1985年の奇跡シリーズらしいが・・・(2012.12.21)
白銀を踏み荒らせ | 雫井修介 | 511ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
スキーをテーマにしたストーリーで更に殺人事件を絡ませてある。
内容にも無理があるが、ストーリーやら展開やらが乱暴でショボイ。
ワールドカップを転戦する日本チームのエースが富良野のスピースコースのジャンプで転倒して亡くなってしまう場面から始まる。
その弟が、徐々に力を伸ばし、翌年同じ富良野の地で勝つのだが・・・
富良野のスピースコースってそれほどすごくないんだけどなぁ。。。イマイチです。(2012.12.17)
黄泉路の犬 | 近藤史江 | 250ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
警察に強盗事件が持ち込まれる。
ある、姉妹の家に泥棒が入ったのだがそのときに大事にしていたペットのチワワが連れ去られてしまう。
このチワワの行方を捜しているうちにある。ペット・ホーダーにたどり着くのだが、このペット・ホーダーが死体で発見される。
ペット・ホーダーというのは超動物好きが高じて、多くのペットを抱え込んでしまう人のようだ。
そして、意外なところで犯人が浮かび上がるのだが・・・
どうも、このチワワを見つけたあたりの情景が怪しいような気がする。
最初は、どこかの女性が公園で見つけたことになっているのだが、後の方では犯人の女性が公園で見つけたことになっているようで・・・
なんか、間違っちゃいないかい?(2012.12.10)
土井徹先生の診療事件簿 | 五十嵐 貴久 | 280ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
東大でのお嬢様が、武蔵野の警察署就職する。
殉職した父親のおかげで、25歳にして副署長。
まさに下にも置かないといった待遇で全く仕事が無い。
たまに来る仕事に限って、行き場に困ったような難事件。
こんな難事件が短編で繰り広げられます。
土井先生というのは友達の獣医さんで、彼が名探偵さながらの知恵を働かし事件を解決してゆく。
少々、無理がありますが、本ですから・・・いいんじゃないですか!(2012.12.5)
黒頭巾旋風録 | 佐々木 譲 | 380ページ | お奨め度:★★★★☆ |
久しぶりの時代劇。
場所は蝦夷地。アイヌ人に対する倭人の迫害を目にした僧侶;恵燃が黒い頭巾をかぶって大暴れする。
これにより、それまでやられる一方だったアイヌ人達の自立を促すことに!
まるっきりフィクションと言うわけではなく、どうやら事実に基づいたストーリーだそうな。
もし、かの地を訪れることがあれば気にしておきたくなるようなストーリーです。
★★★★☆は少々サービス(2012.12.1)
警察の紋章 | 佐々木 譲 | 428ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
警察内部である、警察官が失踪してしまう。
じつは、その警察官の父親がやはり警察官で1年前に事故で亡くなっていた。
ところが、真相は事故ではなく自殺であったようである。では、なぜ自殺しなければならなかったか・・・
話は並行して洞爺湖サミットの警護に進む。。。。
さらに、前年に解決寸前の事件を途中で捜査取りやめになった事件も絡む。
笑う警官と同様のキャスティングで進むのだが、少々はなしがゴチャゴチャしててわかりにくい。
悪いが、イマイチですな。(2012.11.26)
ラスト ラン | 佐々木 譲 | 310ページ | お奨め度:★★★★☆ |
オートバイの話で構成されたよく読まないで買ってしまった短編集。
行き帰りの電車で読み終えてしまえるような読みやすさだけど、それぞれ面白い。
ラストランはその中の1つ。
と、ある日本のオートバイメーカーが来期のライダーの契約を巡ってひとモメ。
このライダーのおかげで売り上げが伸びてきたのに契約を打ち切る話が・・・
そんなタイミングで、そのライダーがスズキのオートバイのテストライドのために来日する。
ところが・・・読んでみれば!(2012.11.12)
カナリヤは眠れない | 近藤史江 | 285ページ | お奨め度:★★★★☆ |
茨姫はたたかうと同じキャスティングで繰り広げられるミステリー。
ストーリーはカード破産に陥ってしまう女性がヒョンなことから例の整体の合田先生の下へ。。。
彼女は、昔の友人に誘われ旧友を懐かしむが、その旧友たちはこぞってブランド物に身を包む派手な生活。
自分も負けじと投資して飾るのだが・・・
「どうしてコレがミステリーやねん?」っていう感じでページが残り少なに・・・
でも最後は、「なるほど、ミステリーやわぁ」って感じで楽しめます。
行き帰りの電車で読めてしまう軽くて楽しい本です。(2012.11.9)
アッと言う間に読んでしまったような気がするけど、今思うとあまり面白くない。
ストーリーは、出来の悪い大学生が割りの良い金稼ぎとして「治験」のアルバイトをする。
「治験」とは、自分の体を新薬の検証のために提供しリスクの代償として高額の報酬を得られるというもの。
その「治験」のバイトの後、特に体に変調は来たさないがやけに尿の蛋白の数値が高い。
それを、不信に思いいろいろ調べてゆくと・・・ミステリーに発展するというストーリ。
なんだか、安っぽい。(2012.11.7)
森の中の海 | 宮本輝 | 上下845ページ | お奨め度:★★★★☆ |
久しぶりの輝さんだけど、いつまでも読んでいたくなるような展開がうれしい。
「退屈じゃない?」と、言う意見もあるかも知れないけど、特異なキャスティングと環境が織り成す場面場面が楽しい。
ストーリーは、阪神大震災を気に、主人公の女性は自分の夫の浮気を見つけてしまい離婚する。
その後、ヒョンなことで知り合った老女から大変な遺産を引き継ぎ、山の中の家に移り住む。
その山小屋に震災に見舞われた女の子を何人も世話をするのだが・・・続編を書いてほしいですな。
こういうのが好きな人には良いと思う。(2012.11.5)
1985年の奇跡 | 五十嵐 貴久 | 398ページ | お奨め度:★★★★★ |
少々、言い回しが軽すぎる傾向はあるけど久しぶりにずっと読んでいたくなるような本に出会った感じ。
まぁ、一種のスポコンものなんだけど、イガラシさんらしく只では終わらない。
ストーリーは弱小高校野球部にスーパーピッチャーが現れる。このピッチャーにおんぶに抱っこでよもや甲子園出場か・・・!?
ところが、このピッチャー→ホモだったのである。試合の最中に敵のヤジで<ホモ>を暴露されてしまい、
その瞬間から投げられなくなってしまい、その試合は負け。←
その後、弱小野球部はいろいろあって奮起するのだが、野球部を潰そうとする校長とのやり取りやらイロイロと楽しめます。
少々甘めだが、久しぶりに★★★★★(2012.10.24)
制服捜査 | 佐々木 譲 | 470ページ | お奨め度:★★★★☆ |
北海道の小さな町に赴任した警察官のはなし。
町の駐在的な立場で着いてそこで起きる出来事を短編で書いている。
ちょっと面白い。
駐在てきな立場としては、刑事の様に大立ち回りを演じて犯人を逮捕するわけにも行かない。
そんな、立場でありながら微妙な駆け引きで犯人をジリジリと追い込んでゆく様子がいい。
この人は面白いな(2012.10.22)
火の壁 | 伊野上 裕伸 | 330ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
この人の本は初めて読んだ。
火災保険を狙った詐欺の話。5回も火災保険を掛けそのたびに保険金を手にした男。
どうにも怪しいと言うことで調査を行うが、その最初の調査員が行方不明に。
その調査員の後輩が、調査に乗り出すと意外な展開に発展する・・・
途中どうでも良いことで少々引っ張り過ぎじゃないかと思うところもあるが、ちょいと面白い。。
この人、もう少し読んでも良いとおもうが・・(2012.10.17)
もしかすると、篠田節子さんの本は全部読んでしまったかもしれないと思っていたところで見つけた短編集。
あまり短編集というのは読まないのだが・・・この中の「戦争の鴨たち」が面白い。
ストーリーは戦地のアフガニスタンに作家とカメラマンが乗り込む。
戦地の様子や写真を撮ろうと地元の日本人(タカコズハウス)に頼んで車を用意して戦場に向かうのだが、ガイドも含めてアルカイダの襲撃にあう。
ガイドは殺されてしまい、彼ら2人は拉致され、カメラやら所持金やら全て奪われてしまい、代わりにコンパクトカメラを受け取る。
その後、アルカイダから尋問を受けるが言葉が不自由な彼らの前に現れたのは、なんと、顔はベールで覆っているが日本語を話す美女。
彼女は、アルカイダ達が戦争に行ったスキを見つけて彼らを逃がしてくれ、どうにかタカコズハウスに戻るとタカコに借金して日本に帰国する。
帰国後、アフガニスタンで撮った写真や、体験記を発表して大金を手にした彼らの元にタカコから写真が添付されたemailが送られてくる。
それによると、彼らが体験した出来事は全て作り物で、謎の美女はタカコの娘だったのである。
アフガニスタンや、アルカイダは全て仲間で仕組んだお芝居で、場所もタカコズハウスのすぐ裏手だったそうだ。
目隠しをされた状態で車で何時間も揺られていたが、実は同じところをグルグル回っていただけ。
証拠の写真を添えて送られてきて、「ばらされたくなかったら500万円払え」ということだった。
もちろん、彼らは払った。
面白いでしょ!(2012.10.4)
FAKE | 五十嵐 貴久 | 570ページ | お奨め度:★★★★★ |
五十嵐 貴久さんは、結構いいですな。
これも、吸い込まれてしまった。
特にポーカーゲームの場面はいいです。
ストーリーは学芸大を目差す、少年をどうにか合格させようと、究極のカンニングを請け負うところから始まる。
ところが、このカンニングが大失敗!
これには大きな罠があったわけです。
この少年の父親が潔癖区議会議員。
この男をなんとか打ち崩そうとするヤクザが背後に・・・
少々無理があることは否めませんが、小説ですからいいじゃぁないですか。
★★★★★は少々サービス過剰かな(2012.10.1)
交渉人爆弾魔 | 五十嵐 貴久 | 530ページ | お奨め度:★★★★★ |
前回読んだ、「交渉人」の続きで、主人公は前回上司を逮捕してしまった女性:遠野麻衣子。
その上司の石田の裁判の話から始まるのだが・・・
内容はオーム心理教の地下鉄サリン事件での出来事に絡めて話は展開する。
オーム心理教に対してここでは「宇宙心理の会」というのがそれに当たる。
「宇宙心理の会」の教祖、「御厨」は既に逮捕されているのだが、その釈放を求めて爆弾を使った脅迫事件が持ち上がる。
ところが、その爆弾犯人はしんでしまい、警察も事件は解決・・・としたのだが、遠野麻衣子は腑に落ちない箇所があり調査を続行。
警察の上層部の醜い体制やら、頭脳を使った駆け引きやらで楽しめます。
<遠野麻衣子>シリーズを続ければよいと思うのだが『最後の事件』というタイトルも?
「交渉人・篭城」というのもあるらしい。
久しぶりのオススメですな。(2012.9.25)
交渉人 | 五十嵐 貴久 | 476ページ | お奨め度:★★★★☆ |
この人、ちょっと面白い。
最後、「もう一ひねり」って感じでひっくり返す傾向があるみたいだけど無くても良い気がする。
事件は、コンビニ強盗から始まり、犯人(3人)は患者や医者を人質に病院に立てこもる。
警察の敏腕交渉人が現場を仕切るのだが、彼が到着するまでの間、彼の元部下の女性が現場を受け持つ。
犯人との交渉が始まり、人質は徐々に開放されやがて犯人の要求通りに現金と逃走用のバイクが容易される。
なるほど、犯人は3台のバイクで1台ずつ逃走し、最初の犯人の安全が確認されてから次が逃走する。
ところが、最後はとんでもない展開が・・・
なんと、この交渉人が・・・(2012.9.16)
RIKA | 五十嵐 貴久 | 406ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
五十嵐貴久という人の本を初めて読んでみた。
なんだか、怖い話だった。
ストーリーは何処にでもいるサラリーマンが、出会い系サイトでストーカーと思しき女性にまとわり付かれる。
ところが、この女性、この主人公の男性に取り付いてしまって決して離れようとしない。
異常な執着心に対して、ついには警察までもが・・・
ハンニバル・レクターを想像してしまいそうな残虐性を持ったこの女性のストーリー最後は飛んでもない展開が・・・
展開が気になって、一気に読めてしまうのだが、あまりこの手のモノは好きでないので★★★☆☆(2012.9.10)
ネプチューンの迷宮 | 佐々木 譲 | 780ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
リン鉱石の採掘で豊かになった南の島。
リン鉱石を撮り尽くしてしまい、主要なリン鉱石産業も余すところ数年。
そこに目を付けたのが、なんと「日本」リン鉱石の採掘により見る影もなくなってしまったこの南の島には「観光」での復興もありえないそうな。
「日本」はこの島を「核廃棄物投棄」のために買収しようとしていた。
これは、こともあろうに、24人の傭兵を送り込んで政府を転覆させようとする。
こんなことが、ヒョンなことで戦時中に海中に墜落した「ゼロ戦」引き上げを請け負ったダイバーがかぎ付ける。
そしてなんとか、阻止するのだが・・・
1冊で780ページ。厚さ4センチほどのボリュームなのだが・・・ちょっとねー。。(2012.9.5)
インターセックス | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 610ページ | お奨め度:★★★★☆ |
九州のと、ある先進的な病院が舞台になっているが、どうも千葉の亀田病院がモデルになっているような気がする。
読んでいるうちに、「なんか、以前読んだことあるなぁ」という気がしたけど、「エンブリオ」の継続だったのね。
ストーリーはこの病院に赴任した女医さんがモデル。
「インターセックス」という言う言葉は「性別」が「男」とも「女」とも付けがたい体形をした人が実際にいるということを題材にした話。
この病院:サンビーチ病院では、このように「インターセックス」として生を受けた子供を早いうちに手術によって「男」もしくは「女」と明確に決めてしまおうと言うもの。
ところが、この新たに赴任した女医の考えはこれと違っていた。。。。
これに端を発し、彼女の友人が亡くなった死因を究明してゆく上で、この病院の院長である岸川がモンスターであると言う事実が・・・
この院長は自殺してしまうのだが、後任をこの女医にゆだねる遺書を残していることから、今度はこの女医を主人公にして新たなストーリーが展開するのかしら?
ちょっと、面白い。(2012.8.30)
軽いノリで楽しめるとかと思って買ったけど、つまらなかった。
悪いけど、力が入っていない。テキトーに書いたという感じ。
ストーリーは、劇団を運営する弟が300万の借金をこしらえてしまう。
しっかりもののサラリーマンの兄が肩代わりする代わりに2年間で返済できなければ廃業しろという条件を出す。
兄は、そう言いながらも劇団が成功できるように協力する。
結果・・・2年後にどうなったか?まではストーリーは続かないで終わる。
まぁ、それは良いのだが、どうにも色んな情景が伝わってこないし、ほとんど盛り上がらない。
もっと頑張れよ!(2012.8.23)
警官の血 | 佐々木 譲 | 上下940ページ | お奨め度:★★★★☆ |
色々あって、読むのに次官がかかってしまったが、読み応えがあって面白いです。
戦後間もない時代に警察官になった主人公の「安城」彼は、火事現場から居なくなったと思ったら自殺死体として発見された。
彼の子どもがその後警察官となり、そのまた子どもも警察官になる。
3代に渡って警察官となり、その孫にして自殺の真相を知る。
長いから、ここであらすじ書いてもしょうがないから書かないけど、楽しめます。(2012.8.10)
夜にその名を呼べば | 佐々木 譲 | 470ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
今回は、警察者じゃなくて昔話題になった、ココムの武器輸出にまつわるお話。
舞台は、ヨーロッパで始まるのだが・・・
武器輸出違反で、警察に目を付けられるのを避けるためにダミー会社を建てる。
このダミー会社の社員が警察に目を付けられて・・・
どうにか、東ドイツに逃げたのだが日本に残された奥さんが、週刊誌やら警察からのいたぶりにあって自殺してしまう。
この復讐に立ち上がったのが、なんと!(2012.7.23)
廃墟に乞う | 佐々木 譲 | 360ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
嘗て、殺人事件を未然に防げたにもかかわらず、先送りしてしまったことで精神的に追いやられてしまった刑事がの話。
仙道という主人公が、刑事でありながら、休職中という立場で持ち寄られた事件を私的な立場で解決する。
短編集の中の1つが「廃墟に乞う」で、直木賞をとたそうな。
でも他のヤツのほうが面白い。(2012.7.12)
巡査の休日 | 佐々木 譲 | 365ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
これも、「笑う・・・」、「警察庁から・・・」と同じシリーズ。
主人公の佐伯よりもかれの子分が活躍する。
札幌を舞台にヨサコイ大会の舞台での殺人予告。
ターゲットの女性を守るために女性警官が舞台に上がって一緒に踊る。
嘗て、彼女が捕まえた殺人犯が病院から脱出し怨恨から殺人に・・・と考えていたのだが。(2012.7.5)
警察庁から来た男 | 佐々木 譲 | 345ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
「笑う警官」と同じキャスティングで、やはり警察組織の腐敗と暴力団との癒着をえぐるストーリー。
結構楽しめる。
今回は、警察庁からエリート完了が北海道警察に腐敗が無いかを調べにくる。
薄野浄化運動が功を奏して全く問題ない・・・わけは無い!
という所、叩けば埃が出るわ出るわ!。
前回、「笑う警官」で歌ってしまった<津久井さん>は警察学校へ左遷されたようになっていたのだが、そのエリート査察官が彼を引っ張り出して・・・
「笑う警官」と合わせてお楽しみください。(2012.6.29)
インドの衝撃 | NHK | 375ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
2007年>にHNKスペシャルで放送された番組を本にしたもので、内容もTVのそれよりは豊富らしい。
よく言う、「インド人は天才だ!」みたいなところから始まるが、読んでいると「????」
IITなるアメリカのMITに匹敵するような優秀な理数系の学生が集まる有名校があり、そこを卒業した学生が、多くの欧米の企業で活躍する。と、あるのだが・・・
仕事でもインド系の人と付き合いのある人からの話しを聞くとどうも怪しい気がする。
どうも、政治的な話しになると集中力が続かない。(2012.6.23)
北海道は十勝地方の話。
稀に3月だというのにとんでもない吹雪になることがある。
風速30メートルで氷点下この状態では交通は全て麻痺してしまうだけでなく、事故が頻発する。
そんな、タイミングで、暴力団組長宅に強盗が押し入り、有り金をゴッソリ、更に組長婦人を殺してしまう。
さらに、女性の変死体が、はたまた家で少女がでるやら、出会い系で知り合った厄介な密会の話やら。。。
これらが、ごちゃ混ぜになりながら最後は強引に収束してしまう。うーん、どーでしょー?(2012.6.19)
ちょっと、面白い。
人気の婦人警官が、マンションの一室で殺されるところから始まる。
容疑者は、彼女と付き合っていた警察官で、麻薬中毒と拳銃の不法所持の容疑で射殺許可が降りる。
この指令に不信感を抱いた勇士が彼の無実を晴らそうと頑張る。
北海道を舞台とした一晩の出来事が500ページに収められており、最後は凄いスピード感で話しが展開する。
お勧めです。(2012.6.13)
かたみ歌 | 朱川 湊人 | 300ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
昭和初期を思わせる町並みで繰り広げられる短編集。
全体を通じてグループサウンズやら、古い町並みやら古い寺を背景に不思議な物語が・・・
「涙腺崩壊」なんて書いてあったけど、どーってことない。
お化けやら、幽霊やらが話しにでてくるけどあまり盛り上がらないし、面白くない。(2012.6.6)
2つめの月 | 近藤史江 | 280ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
若い女性が、せっかく正社員に採用されたと思ったら、いきなりリストラされてしまった。
ところが、会社の方では彼女をリストラしたのではなく、彼女は自己都合で辞めたことになっているとか・・・
なぜ?
話はこの辺りから始まるのだが、彼女の周囲を取り巻く人々の間で、ひき逃げ事件が勃発する。
轢かれたのは、犬の散歩でしりあった、ちょっと怪しい老人。
この辺りまではいいんだけど、なんだか最後スッキリしないまま終わってしまうような・・・
解りやすくて読みやすくて良いんだけどどうも、ちゃんと終わった気がしない(2012.5.31)
喫茶店の店員と常連さんが、慰安旅行に瀬戸内海の無人島で一週間すごす事に。
ところが、島に着いたとたん独りずつ死体となって・・・徐々に仲間が減ってゆく。。。
なんだか、解りにくくて、ドップリ入って行けませんでした。
何とか言う、有名な賞をとった作品なのだそうですが。。。(2012.5.30)
警察官が自分が乗っている電車で飛び込み事故にあう場面から始まる。
色々、調べてゆくとその関係者が自分の幼馴染みだったり。。。
頑張って、というか我慢して最後まで読んだけどちっとも面白くない。
書いてるほうもこれじゃぁ楽しくないとおもうのだが。。(2012.5.24)
家族そろっての旅芸人。
最初は、レンタルファミリーみたいなビジネスで色んなところを行脚して、身寄りのないお年寄りなどに家族ごっこのサービスを提供する。
このビジネスが、うまくいかず困り果てて借金取りに追われる身になった主人公。
嘗て、劇団にいたときの座長に借金を肩代わりして貰い、その代償として嘗ての座長の子どもが率いる劇団にはいる。
新たな年下の座長との折り合いもうまくいかず、興行も不振な状態からどうにか持ち直す。
旅芸人の生活を綴ったお話。
だんだん面白くなるかな?と思いながら読んでいたが、最後はしぼんでしまった。(2012.4.30)
上海クライシス | 春江一也 | 上下798ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
例によって、海外に駐在する外交官(?)の話。
主人公は、日本人で、上海にいやいや駐在しながら暗号解読の仕事をしている。
一報、話は変わってウクライナ人がホテルの爆破テロを起こす。
この爆破は、一応、善なる行いでありホテルに終結しつつある悪の軍団を一掃するのが目的だそうだ。
彼は、一転中国の公安から終われる立場になり、一路アフガニスタンに逃れる。
アフガニスタンではオサマ・ビン・ラディンと対立する善玉軍として、働き、そこのボスの命で今度はアメリカに飛ぶ。
この目的は、あの、911テロを阻止する為だったのだが・・・
この活動は成功裏に終わらなかったが、彼の妹のすむ上海に向かう。
そこで、別の組織が企てる上海のテロを阻止する。
なんだか、ゴチャゴチャしててややこしい。(2012.4.20)
前回と同じ探偵がでてくるミステリー
赤毛のきれいな女性。
少々、不思議な経歴と性格それから腐敗した私生活。彼女の周囲にまつわる仲間(?)が次々と殺されてゆく。
果たしてその犯人は・・・
なんだか、ゴチャゴチャしててなかなか入り込めないうちに終わってしまった。
彼女は、面白い作品とそうでないものの差が激しいな。(2012.4.9)
二人道成寺 | 近藤史江 | 250ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
梨園の世界をテーマにしたミステリー
話は、不仲とされる女形二人のうちの一人、芙蓉さんの奥さんが火事に巻き込まれて意識が戻らない状態になると言う。
もう一人の女形;国蔵さんは芙蓉さんが奥さんを殺そうとしたのでは無いかと探偵を雇って調査するが・・・
この探偵さん、もしかすると以前、別の作品でも読んだような気がする。
話は、時間が前後してややこしいのと、主人公の実(ミノリ)さんをアタシがズーット男だと思っていた(アタシの父親の名前が「実(ミノル)」だからか?)
とか手伝って、どうにも盛り上がらなかった。(2012.4.2)
UNHAPPY DOG | 近藤史恵 | 188ページ | お奨め度:★★★★☆ |
フランスを舞台にした、まぁ恋愛モノとでもいいますかぁ・・・
この人、タッチが独特で新鮮ですな。
フランスで同棲中の男女のところへ、新婚旅行で物取りにあった日本人夫婦が迷い込む。
で・・・ここで、語ってしまうには惜しい内容ですのでやめておきます。
内容的には平凡なんだけど、いいです。(2012.3.26)
会社を辞めてヨットで旅に出た夫婦がフィリピン沖で座礁し無人島にたどり着く。
その島で2人の生活が始まるが、その後難破した船の乗組員が次々やってきて無人島に社会ができあがる。
島に唯一の女性「清子」が主人公。
その女性が何度か島からの脱出を試みる。
無人島内部のえげつない人間関係やらなにやらで、最後、清子は脱出に成功するが、一方残された島民は徐々に人数を増やしながら生活してゆく
あまり面白くない。(2012.3.23)
警察内部のゴタゴタと阪神淡路大震災が重なっているが、実際には阪神淡路大震災は全く関係ない。
更に、指名手配中の犯人の自首とが複雑にこんがらがっているのかのように進むが実際にはたいしたかかわりもないまま終わる。
期待するだけ損する退屈な内容です。(2012.3.16)
茨姫はたたかう | 近藤史恵 | 280ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
間違えてまた、同じものを買ってしまった。
(2012.3.7)
天使はモップをもって | 近藤史江 | 304ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
主人公は、と、あるコンピュータ関係の会社で掃除をする若くてチャーミングな女の子。
いつも一人で一所懸命オフィスをピカピカにするからみんなから好かれている。
彼女、掃除をキチンとするだけでなく、社内で起こる珍事を解決してしまう。探偵さながらのキレのよさを併せ持っている。
かるーく読めてしまうけど、ちょっといいですよ。
シリーズものだそうです。(2012.3.2)
傭兵ピエール | 佐藤賢一 | 上下940ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
中世フランスの話し。荒くれ傭兵ピエールは戦争請負人として仲間を従え各地で暴れては略奪を繰り返す。
そんなとき偶然めぐりあったジャンヌダルク。
彼女とともに戦争を経て活躍する。
うーん、あまり面白くないかな。(2012.2.17)
ここのところ、横山さんシリーズが続いていますが、多分ここまでで一段落。
これ、結構イイです。
これも短篇なんだけど、真壁という泥棒が主人公で、出所したところからはじまる。
この泥棒は、真夜中、住人が寝静まった頃に進入し金品を物色する。
まぁ、コレ自体は許されないのだが、色々な場面で正義の味方を演じる。
警察との駆け引きも面白い。(2012.1.26)
これも短編集。
でも、一つ一つが割りとしっかりしていて面白かった。
何処かに刑事モノの匂いはするけど新聞記者が主役だったり、裁判官だったり。。。
★★★★☆は少々甘めだが、これまでの分も含めてといういうことで・・・読んでみてもいいと思いますよ。(2012.1.24)
アタシは観たことないけど、なんでもテレビでやっているそうだ。
検視官という人が主役で、死体を検査することで事件の実態を暴いてしまう。
「おーっなるほどーっ!」というのもあるけど、うーん、全体としてはボチヴォチっていう感じですな。
基本的に、短篇は読まないんだけどよく、見ないで買ってしまった。
ちなみに、今読んでいるヤツも良く見ないで買った短篇だった。(2012.1.19)
これも、知らずに買ったのだが短篇集だった。
刑事モノ・・・というか警察内部の人事などの実情を綴った物で普通の事件を扱うものとは違う。
『へぇー』って思うところはあってそれなりに面白いものもあるけど、あまり盛り上がらない。(2012.1.18)
3度目の時効 | 横山秀夫 | 420ページ | お奨め度:★★★★☆ |
いくつかの短篇で構成される刑事事件モノ。
イマイチのヤツとかもあるけどそこそこ楽しめます。
短篇なのだが、登場する刑事は同じ。
<捜査一課>は殺人を扱う部署らしいのだが、そのなかでも更に1班〜3班に分かれている。
それぞれの班で競争があるっていうのも興味深い。
あまり、こういう刑事モノは読んだことが無かったので少々甘めの採点ですが新鮮だったので★★★★(2012.1.12)
ワイルド・ソウル | 垣根 涼介 | 上下958ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
戦後・・・「ブラジルに行けば、開墾されて作付けを待つだけの田畑が待っている」という、夢のような政府の話を信じ、全財産を投じて移住した日本人がたくさんいた。
ところが、いざ、現地についてみれば、そんな土地は無い。
アマゾンの奥地に数千キロも遡ったジャングルに置き去りにされる。。。
開墾された田畑どころか家も無い。
ジャングルでどうにか生活を始めたものの、病気で次々に仲間を失う・・・
どうやら、これは真実だそうな。
この政府に復讐をすると、言う話し。
ニュースになるような、大事件を起こし、総理大臣にブラジルでのできごとを謝罪させようとする。。。
ハードボイルド的な要素もあって、ちょっと面白い。(2011.1.6)
高麗奔流 | 深田 祐介 | 516ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
北朝鮮からアフリカはザイールにコバルトを入手に行く。
その人は日本人女性。
なんでも、北朝鮮から韓国には地下にトンネルがあるらしい(これは本当みたい)。
それも中途半端なトンネルじゃァ無くてトラックも通れる様な立派なやつらしい。
彼女は、北朝鮮人の通訳としてザイールに赴くのだが、そこで北朝鮮がクーデターを企てていることを知る。
これを何とか阻止しようと言う話しなのだが・・・
ゴチャゴチャしてて、いい加減で乱暴で。どうにも大分時間が掛かってしまった。(2011.12.22)
ソロモンの犬 | 道尾 秀介 | 384ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
どうやら、ミステリーらしい。
学生生活の恋愛モノみたいなノリなんだけど・・・
ストーリーは、犬を連れた小さな男の子が急に犬が走り出したためリードに曳かれて道路に飛び出しトラックに曳かれて死んでしまう。
更にこの子の母親まで死んでしまう。
果たしてその真相は・・・
と、言う事なのだが、全くミステリー的なドキドキ、ハラハラするものが無くて軽いノリが少々新鮮で、別のモノも読んで見たくなる。(2011.12.8)
幽霊人命救助隊 | 高野 和明 | 600ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
山登りをしている場目から始まったと思ったらたどり着いたところで出会った3人は、キチンと死ねず天国に行けなった人たち。
全員で4人となった彼らは神様の命令で幽霊のまま地上に舞い戻り自殺しようとしている人を見つけては思いとどまらせるというミッションを仰せつかる。
期間は7週間で100人。
これが成功すると、めでたく天国に行けるという話し。
それほど盛り上がらないけど、最後が、ちょっとイイ(2011.12.5)
炎熱商人 | 深田 祐介 | 上下870ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
1$360円の時代。
材木商と輸入業者がラワン材を求めてフィリピンに赴く。
そこで、知り合うスタッフや日本人。戦争中の憲兵との友情の話を交えて優良なラワン材の開拓から日本への輸出までの話が展開する。
フィリピン人女性との恋愛やら、現地人とのレートをめぐるいざこざ、部品としては結構たのしめるのだが・・・最後が乱暴である。
なんだか、いきなり強盗に銃撃されて殺されてしまう。
もう少し計画的に書かないといかんな。(2011.11.28)
クライマーズ・ハイ | 横山秀夫 | 390ページ | お奨め度:★★★★☆ |
最初は、山登りの所謂スポコン系の内容かと思ったんだけどちがった。
地方新聞の記者やデスクの話。
いやぁ、激しいワ。
毎日、何の記事をトップにするかで内部で色々おおもめ。
徹夜とか当たり前、そこでJALの御巣鷹山が持ち上がる。
まるっきり山登りが関係ないわけじゃァん無いんだが、新聞社の迫力の方がスゴイわ。(2011.11.11)
ヒルクライマー | 高千穂遥 | 360ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
自転車なかまで、頑張って登坂するお話。
「赤城山ロードレース」を実際に主催してしまうまでになったのは凄いし、この本の影響も結構・・・・
が、しかーし・・・「これ面白いか?」
最初は、大したこと無かった人が頑張って仲間内で徐々に頭角をあらわし凄い自転車乗りになるという話だ。
まぁ、<スポコン>物ね。
野球だったら、「消える魔球」とか、「分身魔球」とかいろいろあるけど、自転車ものはひたすら頑張ってペダル踏むだけ。
それに、ねじれた親子愛が修復される様子とかが込められている。
「セカンドウィンド」と内容はおなじですから、どっちか読めばいいんじゃないですか。
まぁ、最後がハッピーエンドなところがイイかな。
「サクリファイス」は読み物として良いです。(2011.11.2)
K.N.の悲劇 | 高野和明 | 420ページ | お奨め度:★★★★☆ |
ヒット作を出版した新鋭作家が結婚と同時にマンションを購入。
2人の幸せな生活が始まる・・・筈だったのだが、作家の後継作の目処が立たないままに徐々に生活が・・・
折角できた子供を堕胎しようとするのだが、そんな二人に奇妙な出来事が起こり始める。
堕胎を妨害しようとする実態は果たして悪霊の仕業なのかそれとも精神的な問題か?
まぁ、ここまで観ると良くありげなテーマに見えるかも知れないけど、ハッピーエンドなところが好きですな。(2011.10.27)
グレイブ・ディッガー | 高野和明 | 460ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
嘗ての悪者が改心して、世のため人のために貢献しようとする。
自らの骨髄を提供することで白血病の子供の命を助けようというもの。
ところが・・・このドナーの骨髄をめぐって諍いが持ち上がる。
実はこの骨髄を必要としてるのはこの子供だけじゃなくて、薄汚れた警察のお偉いさんも居たわけである。
まぁ、ストーリーはこんな単純なものじゃなくて、色々こんがらがって分かりにくくなっているんだけど。。
まぁ、嫌いじゃないんだけど少々イジリ過ぎのきらいがある。
もうチョットシンプルにしてくれらばなぁ。。。(2011.10.22)
久々にちょっとイイゾ。
テーマが死刑囚なので少し暗いが、ストーリーとか展開とか結構楽しめます。
保釈された死刑囚と、刑務所の監察官が共同して冤罪の可能性がある死刑囚の無罪を晴らそうというもの。
内容もさることながら、死刑囚たる経験をした人間ならではの特徴を盛り込み興味深いですわ。
少々、最後ゴチャゴチャするけど。まぁ、よしとしましょう。
解説を、宮部さんが書いてるけど。。。彼女、既に抜かれてますな。(2011.10.14)
還らざるサハラ | 藤田 宜永 | 560ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
パリに住む日本人;「アリゾナ」さんはアルジェリアの女性「ファティ」さんと暮らしていたのだが、ある日彼女が誘拐されてしまう。
彼女を奪還すべく単身アルジェリアに乗り込み現地の天然資源工場で通訳をしながらクラス。
何とか、「ファティ」の奪還には漕ぎ着けるのだが・・・最後少々曖昧模糊としてる。
なんか、逢坂さんとタッチが似てる。
最近、あまり面白い本に出会っていないので、ちょっと面白かった。
この人の本、少し読んでみようかね!。(2011.10.9)
アメリカのマフィアから巧みにコカインを日本に輸入し密売する。
主人公は、日本人でアメリカで修業し、一流企業の社員を利用してアメリカから輸入する肥料に紛れ込ませてコカインを輸入する。
それを、ニフティーサーブを使って決して人間同士が接することなく売買が行われる。
それを嗅ぎつけた中国マフィアとの諍いが・・・
まぁ、ハードボイルドもので、終盤は盛り上がるけど・・・もう、イイかなって感じ(2011.10.3)
スチュワーデス物語 | 深田祐介 | 259ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
随分、昔の話みたいだけどテレビ化されたものなのかもしれない。
ストーリーとしてはスチュワーデスの日ごろの舞台裏みたいな話なのだが、退屈で入り込めず読むのに随分時間が掛かってしまった。
面白かったのが、関西人の客を乗せているときはミニチュアボトルのウイスキーは、蓋を開けて渡すのだそうな。
蓋を開けずに渡すと、ミニチュアボトルはことごとく関西人のお土産になってしまうそうな。
もっと昔、スチュワーデスが花形だったころに読めば違ったかもしれない。(2011.9.28)
中国の戦国時代の話。
大陸を5つの国がそれぞれ占めているのだが・・・まぁ、話すとややこしくて長くなってしまうので省略。
そのうちの一番小さな国の勇士が主人公。
今で言うダイナマイトのような武器を発明し小国でありながら、その武器を使って頑張る。
更に帝(ミカド)の陰謀やら、友情やら盛りだくさんで楽しめます。(2011.9.17)
あまりに、何が書いてあるのか分からなくて、130ページぐらいで辞め。
この人、向いてないです。
以上(2011.9.8)
なんだか、よく分からなくて盛り上がらなくて、それでいて430ページもあってつまらなかった。
戦時中の女学生が、飛行機を作る工場で働くんだけどイヨイヨ本土決戦〜空襲となり作業を辞めて非難。
工場はあえなく空襲で跡形もなくなってしまったんだけど、そのとき近所の思いを寄せていた男の子も犠牲になってしまう。
ところが・・・時を経て全く別の機会にその男の子の経歴を持つ別の少年と遭遇する。
なんだか、よく分からなかったけど、歴史の悪戯が繰り返し過去にあった類似の事件がデジャヴのように再現したことになっているみたい。
丁度、その男の子と一緒いた女性は、その事件を察知し男の子をかばって自分が犠牲になる。
というようなないようだ・・・・と、思う。
何度も途中で辞めようと思いながらとりあえず最後まで読んだけど、全然引き込まれないのでしんどかった(2011.9.2)
銀座のカラス | 椎名誠 | 上下870ページ | お奨め度:★★☆☆ |
浪人している頃に読んだ『たそがれの町に霧がふるのだ』をずいぶん楽しく読んだのを思い出したけど、盛り上がるのは最後だけ。
そこに至るまでは、なんかブログを濃くしたような日記のような・・・という感じで、なんで上下に分けてこんなに長いの書いたんだろうって言う感じで退屈。
ストーリーは主人公の椎名誠が小さな出版社で、マイナー業界雑誌の編集長として活躍する話。
発行部数800部という小さな月刊誌を一人で作る。
そこに友人やら女性やら、色々な酔っ払いやらが加わってくる。
やがて、同い年の気難しい新入社員を部下として一緒に活躍を始める。。。
平々凡々たる内容で、「最後どーするんだ?」と、思ったけど、最後はちょっとよかった。(2011.8.25)
面白くない。
と、ある宗教団体が、腐敗した日本の政界を一掃すべくクーデターを企てるという話。
そのために、ロシアン・マフィアから武器、弾薬を輸入し、日本海側での原発付近での爆破事件、アメリカ大使館、警視庁を爆破する。
が、ヒョンなことで事が露見してしまいあえなく失敗。
スケールはでかそうだが、ありきたりで決して盛り上がらない。(2011.8.23)
こっち渤海 | 清水辰夫 | 302ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
「あっちが上海」の続編だが、まったく面白くない。(2011.7.28)
あっちが上海 | 清水辰夫 | 270ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
中途半端な、ハードボイルドなのかと思ったけど、どうやら、詐欺師を主人公とした話みたい。
なんでも、アメリカの軍事機密が凝縮された金属のフライトレコーダーみたいなのをめぐって色々な人間がそれを手に入れようと躍起になる。
当の持ち主が主人公なんだけど、なるべく高いこと吹っかけて買ってくれる相手を探す。
話は、どんどん広がり、アメリカ、ソ連、中国、イスラエルまでが名乗りを挙げるのだが。。。
まぁ、あまりというか、全然おもしろくないな。
この続編に「こっちが渤海」というのがあって、こちらを読んでます。(2011.7.21)
歌舞伎の世界(梨園というそうな)を舞台にしたサスペンスもの。
なんだか、分かりにくい文章だね。
「わたしが・・・」みたいに書き出しがあっても、その一人称が急に別の人だったりする。
最初、主人公は女性だと思っていたんだけど、「私が・・・」を読んでいくとどうも男性だったりしてー
ストーリーは、その主人公の女性の兄が、幼い頃に病気で亡くなる。
その真相を、ひょんな拍子に他人からきっかけで調べはじめる。そこへ持ってきて歌舞伎の子役が舞台で死んでしまうという事件が・・・
うーん。。。ストーリーはりかいできたと思うんだけど、何処で楽しめばよいのかよく分からない(2011.7.15)
この人の本は初めて読んだ。
なんだか言う、賞を受賞したようなのだが、ウーン。なんでなんだろう。
ストーリーは北海道の漁村にロシア人の血を引く父親を持った綺麗な娘が嫁入りする場面から始まる。
「こんな美人に漁師の妻が勤まるのか?」などと言われながらも頑張るのだが、娘が生まれた頃からなんだか生活が怪しくなってくる。
義理の弟と怪しい関係になってしまって・・・結局二人とも心中みたいにして死んでしまう。(ここまでが上巻)
下巻はその子供が大きくなって大学に進み結婚して子供を産んでー・・・
そこに、祖母のビジネスやら、叔父やら、叔母やら妹やら。。。はたまた先に現れた漁村の父親が海で遭難したり。。。
まぁ色々あるけど。
まぁ、色々ある人の人生ってこんなもんじゃないの?ってのを小説したような感じですな。
アタシみたいな意地悪にかかると、「この人は何でこれを小説したのだろう、何を訴えたかったのだろう」という感じー(2011.7.13)
スシとニンジャ | 清水義範 | 330ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
日本のサムライ精神に魅せられたアメリカ人がアメリカの田舎町から4週間日本に観光旅行するという話し。
勿論、日本語などできないのだが、日本でビジネスをしている親戚の家に居候させてもらいながら日本の名所旧跡を巡る。
日本のいたるところに感激しつつ、ヒョンなことで知り合った日本人の女性とその家族との心温まるハートフルストーリー。
なんか、英語の教材みたいな内容ですが・・安心して読めます。
解説が<ダニエル・カール>なのも、ちょっといいです。(2011.7.5)
朽ちた樹々の枝の下で | 真保 裕一 | 646ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
北海道の森林保護の仕事をする人が主人公。
この人が、早朝、森の中で若い女性と遭遇する。「こんな時間に?」
彼女は、やにわに逃げ出してしまい追いかけている途中に転倒し気を失ってしまう。
彼女を近くの病院に連れてゆくのだが、彼女は隙を見て脱走・・・
この女性が、森林近くの自衛隊演習場から盗まれた不発弾の爆発事件とつながる。
どうやら自衛隊内部に不発弾を横流しマニアに売るという商売をしていたらしい。
さらにそこに殺人死体遺棄事件が絡まり読めば読むほどややこしくなってくる。
なんで、こんなタイトルなんだ?。腐敗した自衛隊のことをいっているのかしら?
悪いけど、まぁー普通かな(2011.6.30)
睡蓮の長いまどろみ | 宮本輝 | 上下598ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
久しぶりに読んだ、輝さんだけど結局何も盛り上がらない終わってしまった600ページだった。
輝さん節はそのままなのだが、最後まで何が言いたかったのかわからない。
ストーリーは、ある男性が、イタリア旅行に行きそこで小さな時に捨てられた母親に会う。
母親には気付かれていないつもりだったのだが、母親はその時から自分の倅であることに気づいていた。
併せて、その男性はたらくオフィスに嘘の電話でコーヒーを配達にきた近くの喫茶店の女の子が飛び降りてしまう。
まぁ、殆ど内容的には関係ないのだが。。。なんなんでしょー(2011.6.21)
博士の愛した数式 | 小川洋子 | 290ページ | お奨め度:★★★★☆ |
たしか、ルビーの指輪の寺尾聡の主演で映画化された作品。
80分しか記憶が持たない、数学の博士と、その宅に家政婦として勤める女性さらに10歳になる彼女の息子の話
結構、いいです。
淡々とした内容で、別にドキドキワクワクするものではないですが最後まで安心して読めます。
交通事故で記憶は80分しか持たなくなってしまったけど昔の記憶は残っていて、1975年で停止している。
阪神タイガースのファンで、未だに江夏が現役で投げていると思ってる。
今度、映画も観てみよう。オススメです(2011.6.9)
覆面作家の夢の家 | 北村薫 | 215ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
ノリとしては嫌いじゃァなんだが、引き込まれないというか、入っていけない感じがして結局良く分からなかった。
大分、歳を取って頭が固くなってきたんじゃないかナァとか、読みながら余計なこと考えさせられる本です。
内容は、お金持ちのお嬢様(千秋さん)が覆面作家であり且つ名探偵であるという設定。
で、面白いのが、この千秋さん、「外弁慶」と言うキャラクタで、外にいるときは・・
「ヤイ、で、おめぇの意見を言ってみやがれぇ!」
なんだが、家に不意に人がくると。。
「申しわけ御座いませんが、急においで頂きましてもこちらの準備ができていません・・・(タジタジ)」
って感じ。
で、内容はって?だから良く分からなかったっていったでしょ。(2011.6.6)
茨姫はたたかう | 近藤史恵 | 280ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
結構楽しめる1冊です。
と、ある女性がマンション(?)で一人暮らしを始める。
同じ階に住む若い女性二人。
最初はギクシャクしていたけど、最後は一丸となってストーカー退治にのりだす。
周囲の雑誌社の人々、編集で凝り固まった肩をほぐす整体の先生。そのお手伝いの看護婦などなど・・
テンポよく読めていい感じです。
どうやら、この整体の先生を中心にしたシリーズ物のようです。
この人、ちょっと読んでみようかと思う。(2011.6.1)
そのときは彼によろしく | 市川拓司 | 500ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
★★★☆☆は甘いな。
ストーリーは幼馴染の男2人+女1人が10数年の時を経て再会する。。。というか。。
仲のよかった3人はそれぞればらばらに。。女性は有名美人女優に、男性1人は売れない画家に、もう一人はアクアプランツなるショップを経営する。
そこに、アルバイトに来たのが、その女性。偶然の再会、そしてもう一人の画家の男性は事故で意識不明になったことから繋がる。
何を書きたいんだろう?って退屈になってしまう。
そして。。。最後はハッピーエンド。
ハッピーエンドにならないと思ってたのに、最後の数行でハッピーに。そこにやられてしまって★★★☆☆
本来なら★☆☆☆☆ってとこだな。(2011.5.30)
コンピューターの熱い罠 | 岡島二人 | 312ページ | お奨め度:★★★★☆ |
結婚相談所に勤めるOLの周囲に起こる殺人事件。
まぁ、普通のサスペンスだけど面白い。
この主人公のOLのはコンピュータのエンジニアで、とある女性から結婚相談所に登録してある、ある女性の素性を教えて欲しいと頼まれる。
「生死に関わる・・・」と懇願されるが、公開できる内容ではないので断るが・・・・その女性は殺されてしまう。
更に、その出来事に端を発した出来事を同僚が調査しているうちに、その同僚までもが・・・
なんと、犯人は。。。
まぁ、先が読めてしまうところはあるけど、それはそれとして・・・楽しめますワ。(2011.5.25)
ルームメイト | 川西蘭 | 290ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
超短ペンなんだけど、なんだこりゃ・・
ちっとも面白くないブログみたい。
全然、盛り上げようとか楽しませようとかいう気持ちが伝わって来ない。
いかんなこういうことじゃ(2011.5.18)
YS11に継ぐ新たな国産旅客機の開発の話から始まる。
その試験飛行中、四国上空で大破、継いで自衛隊のイーグルが同じ上空でまたもや大破・・・
事故原因がわからないまま、時間は経過するがどうやら上空に謎の物体が存在し、
それにぶつかったらしい。
レーダーにも探知されない不思議な物体は、先の飛行機事故の際にその物体の一部が地上に落下し、とある高校生がそれを拾う。
おかしなことにその物体は電波を通じて人間とコミュニケーションができる。
友好的にことは進むかと思った矢先、諸般の事情で人類が攻撃を加えて怒らせてしまった。。。
掴みは良かったんだが、なんだか段々へんな方に進んでいってしまい、おまけに理屈っぽくて、読んでて面倒くさくなる。(2011.5.15)
はじまりは朝 | 川西蘭 | 220ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
自転車モン「セカンド・ウィンドゥ」を書いた人なので、どんな物かと思い手にとってみた。
3部作なんだけど・・・
1.真っ直ぐな道を歩いて行きました。道の脇にはタンポポが咲いていました。今日はいい天気です。
2.水槽に金魚が泳いでいます。水草に間を縫ったように泳いでいます。餌をあげると喜んで食べます。
3.今日は電車が空いていました。乗るとすぐに座れましたが、エアコンの温度が高かったです。
こんな感じで、何も盛り上らずに終わってしまいます。チョットは頑張って欲しかったです(2011.5.9)
刺青殺人事件 | 高木 彬光 | 450ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
戦争が終って間もない頃、立派な刺青を入れた女性がころされた。
名探偵が現れて解決するんだけどーなんだか良く分からなかった。
長くて理窟っぽくて・・・向いてない(2011.5.2)
戦力外通告 | 藤田宣永 | 670ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
55歳にして、アパレル会社をリストラ。
次の就職先が見付からないまま、昔の仲間と交わって色々な仲間の周囲に起きる出来事に色々な形で巻き込まれていく。
学生時代の仲間と度々会っては語らい、酔っては色々・・・
やけぼっくいに火が付いたり・・・なんて思いきや、自分の家が火事になっていたり。。
徐々に盛り上がっていくわけでもないまま・・・これ、どうなるんだ?と、想ったが・・・
結局、大して盛り上がらないまま、終る。まぁ、よくこういう話を670ページの書いたと想うよ・・・(2011.4.18)
重力ピエロ | 伊坂幸太郎 | 480ページ | お奨め度:評価に値せず |
前回の、「オーデュポンの祈り」よりは、まぁマシだが、それにしてもヒドイ。
それにも増して驚いてしまうのが、評価のイイことったら。。。何ヨコレ?
お奨め度:評価に値せずは『村上龍:フィジーの小人』以来、2作続けては始めてだ(2011.4.8)
オーデュポンの祈り | 伊坂幸太郎 | 2XX/464ページ | お奨め度:評価に値せず |
なんだぁ、こりゃぁー。
だめだぁ、こりゃぁー。
どうにも我慢できなくなってしまい、半分でギブアップ(2011.4.5)
サクリファイス | 近藤史恵 | 280ページ | お奨め度:★★★★☆ |
これ、結構いいです。
自転車レースは、チームで闘う。チームのエースを優勝させるためにほかのメンバーは自らを犠牲にする。
水を補給したり、故障したマシンの部品を提供したり・・・
主人公の白石誓はエース石尾のアシストとしてチームに貢献するのだが、そのチームにも色々な背景や過去がある。
自転車のロードレースを題材にした小説ではあるが、サスペンス的な要素が濃くて読み物として楽しめます。
単に、<キツイ坂を自転車で頑張って上って負けそうになりながら最後には勝った!>という、所謂<スポコン>ものではない。
でも、ショボイのが解説。
「sacrifice=犠牲」ロードレースにおいて、エースを勝たせるために自らを犠牲に供物として貢献する・・・
違うゾ。
この本の「sacrifice=犠牲」は、エース石尾がチーム全員の選手生命を守るために犠牲になったという意味なのだ。
凄いぞ。
本当は★★★★★にしょうか迷ったのだが、解説を読んで★★★★☆になってしまった。
オススメです。(2011.4.1)
アメリカの潜水艦がなぞの超音波だか、低周波だかに攻撃され、乗組員が数人亡くなる。
丁度そのころマリアナ海溝の深海で、これまで見たことも無いような大きな鯨の骨を見つける。
日本人の飲んだくれ鯨博士:須藤さんが、解明に乗り出すのだが、如何せん資金が・・・
そんな時、バイオ※◎■♪社という製薬会社が協力してくれ、いざ、冒険に乗り出す。
一報、謎の攻撃を受けたアメリカは新たな潜水艦で反撃に・・・
更に、なんだかよく分からない海底基地が出てくるのだが、これらが謎の鯨に攻撃される。
更に、このバイオ※◎■♪社に謎の宗教団体みたいなのが絡んで、イタズラに話がややこしくなってくる。
潜水艦と鯨の攻防とか、まぁ、盛り上げようとしている気持ちは伝わってくるんだけど、なんか書いている本人だけが分かっているんじゃないの?
ッて感じで描写が良く分からない。
折角660ページもあるの読んだのにー(2011.3.29)
ウィーンの冬 | 春江一也 | 上下690ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
ストーリーとしては、『ベルリンの秋』の続編なのだが、内容は一変してハードボイルド風に書かれている。
主人公は最初から引き続き、堀江亮介なのだが、外交官を追われるところから始まる。
これが、巧妙に仕組まれたカラクリでウィーンにスパイとして送り込まれるための筋書きだったのである。
彼は、ウィーンに出向くと・・・なんと<オウム真理教>を引用して、ロシア、北朝鮮を巻き込み、はたまた湾岸戦争までと時代背景が組み込まれている。
例によって、ゴチャゴチャしてるけど。。うーん。どうなんでしょう!?
そうそう、大事な<シルビア>少し出てくるんだけど、申しわけ程度で、ナント病気で死んでしまった。
なんか、片付けちゃったようだし子どもに至っては全く描写が無かった。。
悪いけど、それほど盛り上がらなかった。(2011.3.7)
セカンド・ウィンドI | 川西 蘭 | 420ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
自転車小説。
ノリは、「一瞬の風になれ」と似ている。でも、面白くない。
最近の自転車ブームに便乗して書いたのかも知れないとか、勘ぐってしまう。
舞台は中学3年生の男の子が主人公で、地元の自転車レーシングチームの練習に参加しつつ、大会で上位を目指す。
自転車レースというのがどういうものかを理解するための入門書としてはいいかもね。
大事な大会が、スタートし走り出したところで、終わる。(2011.2.27)
ベルリンの秋 | 春江一也 | 上下1080ページ | お奨め度:★★★★☆ |
「プラハの春」に続く、春江さんの2作目。
上下で、1000ページを越すズッシリとした作品です。
前回のプラハの春で、愛するカテリーナを失ったリョウスケは、娘のシルビアと恋に落ちる。
激動の東ドイツの時代を経てベルリンの壁崩壊までをつづる。
ソ連のブレジネフ、アンドロポフ、ゴルバチョフなど、実名で史実が述べられている。東欧の動乱が体験できます。
上巻の前半は、なんだか色んな人が出てきて、誰が何処の国の人で良い人なんだか、悪者なんだかゴチャゴチャして一向にスピードが上がらないけど途中から急加
速するように読みきれます。
文字もビッシリで読み応えのある重厚な作品です。
この続編も既に購入済みですので、おたのしみに。(2011.2.24)
細川ガラシャ夫人 | 三浦綾子 | 上下370ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
細川ガラシャ夫人は、戦国時代の武将、細川忠興の妻、玉子。
この人はかの明智光秀の娘として、政略的に嫁がされたのだが、結果良い結婚だったそうな。
物語は、明智光秀が結婚すところから始まり、光秀の妻、ヒロコが娘:玉子を身ごもる。
美しい玉子は、細川家に嫁に送られすが、その後かの有名な「本能寺の変」→「山崎の合戦」を経て明智光秀の3日天下は終る。
逆賊の汚名を着せられた、明智光秀の娘を2年間山奥に匿うのだが、その後、秀吉の許可が降りて再度夫婦そろって暮らすことになる。
話は、ドンドン進んで、秀吉も無くなり、石田三成と徳川家康とのイサカイが始まる頃、玉子はキリシタンとなる。
最後は、石田三成の人質となることを断り果てる。←
まぁ、しっかりした内容ではあるが、少々心理描写が多くて退屈してしまう。
史実を知れたことはよかったし、色々、歴史上の面白い発見が所々にみられて、これまた良い(2011.2.3)
仙台の大学に入学した5人の男女。
入学後から、マージャンを通じてよき、学生時代を送る。マージャン、バイト、ボーリング、恋愛あり、云々・・・
そこに現れる悪党2セット。1つは空き巣、もう一つはプレジデントマンと呼んでいる乱暴者
これらに絡まれた5人組がこれら2セットを退治する。
でも、学生生活の場面が殆どで、悪党退治を掲げた物語というわけではない。
結構人気ある作家なのだが、それほど面白いと言うものでもないぞ。(2011.1.25)
女子高時代からの4人の同級生の話、大人になり、其のうちの独りがニューヨークで事故にあって死んでしまう。
其の時、昔のボーイフレンドと一緒だった。当時の恋愛話や友情関連の話が4人それぞれに繰り広げられる。
「女たちのジハード」みたいなのかと思って買ったんだけど、あまり面白い物でもなかった。(2011.1.20)
この前に読んだ「砂の器」がズッシリ効いていたのか、読み始めは全く入って行けなかったけど・・・けっこうイイです。
ストーリーは江戸っ子の滅法切符のいい女性が主人公。
この人の娘が母親の面倒を看るんだけど、その母親が癌で入院してしまう。
ところが、気丈なところを魅せて、華麗な過去が話を盛り上げる。
ところが、この親子、世間に憚れる立場にあった。娘の父親と最後に阿波踊りの場で遭遇し、お互いに車椅子ですれ違うのだが・・・
涙する父親に対して、毅然とした母親・・・うーん映画化されたそうだが、映画よいかも(2011.1.13)
砂の器 | 松本清張 | 上下960ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
随分むかしの本だけど松本清張は読んだことがなかった。
実は松本清張の自宅はアタシが嘗て住んでいた家の近く在ったので何か親近感がある。
地元の地名とか出てくるとさらに嬉しい。
刑事の視点から、文字通り脚を棒にして寸刻みで真相に近づいてゆく様子は刑事の苦労さながら松本清張の根気の良さにまいる。
事件は、とある老人が殺される場面から始めるのだが、なかなか真相が見つからない。
貧乏から這い上がってやっと名声を手にした若者が、時分の過去を暴かれるのを恐れて老人を殺してしまった。
それに連鎖するように更に3人の男女が死ぬ。
殺人音波で殺すところとか、散々緻密に描いてきたのに死体を運ぶところか描写が無かったりと、少々突っ込みたくなるところがある。(2011.1.12)
割と在り来たりな場面から始まるので期待したのだが、最後いじくりすぎてしまった感がある。
と、あるサラリーマンの職場に奥さんから電話が掛かって来て、理由は言えないが今すぐ帰ってきて欲しいと。。。
家に帰ると、庭に見知らぬ女の子の亡骸が・・・
色々聞くと、中学生の倅が殺してしまったのだと言う。
警察に行こうという父親に反してなんとしても子供を守ろうとするデキの悪い母親。
色々検討した結果、同居している認知症の母親のせいにすることに。。
ところが、結局、この母親ボケては居なかった。。。
ボケを装って家族の・・・みたいな・・・もっと、単純で良かったのに。。。
それにしても、女の子の犯人探しに犬を使わないのはおかしくないか?(2010.12.21)
美人で有能な会社の営業ウーマン。
実は、彼女には信じられない過去と恐ろしい裏の顔を持つ。
自分の美しさに見合う、ボーイフレンド、生活などなど。。。自分の暮らしを自分のシナリオ通りに進めなくてはならない。
その邪魔になる物は一掃し、シナリオをリセットする。
うーん、最後は新しい戸籍まで手に入れたのに、なんだか端折ったように終らせてしまって・・・残念だった(2010.12.10)
真夏のオリオン | 飯田健三郎,福井晴敏 | 298ページ | お奨め度:★★★★★ |
これは文句なしにイイッ!
終戦間際の潜水艦の話、沖縄方面への攻撃目標を定めたアメリカの給油線を撃破するために日本から5隻の潜水艦が出撃した。
最後の1隻になった<イ−77>が敵駆逐艦と対する。。。
「なるほどねぇ!」と思われる奇抜な作戦で敵を翻弄するのだがこれが面白いし、最後がいい。
今日の行き帰りの電車で読めてしまった(と、言っても5時間あるんですが)オススメです。(2010.12.6)
焚き火の終わり | 宮本輝 | 上・下570ページ | お奨め度:★★★★☆ |
久々の「輝さん」だったけど、この人の本、いいね。
謎の兄弟が自分たちの親の真相を求めて・・・という訳でもないのだが、両親が居なくなってしまったのを機会にそれぞれの仕事に見切りをつける。
残された金を使って旅館の経営に踏み切る。
<輝さん節>で癒されるんだけど、やっぱり最後はケジメをつけた状態で終って欲しい。
オススメです。(2010.12.3)
プラハの春 | 春江一也 | 上・下920ページ | お奨め度:★★★★☆ |
久々にズッシリとした読み応えのある本であった。
登場人物も、ブレジネフ、コスイギン、ドゥプチェク、チャウセスクなど実名そのままで迫力満点である。
ストーリーの事実に基づいたフィクションとしているが何処までが事実でどこからがフィクションなのか良く分からないけど、まぁいい。
日本では馴染みがないが、チェコスロバキアで起きた「プラハの春」という、ソ連の軍事介入の史実を知ることができきる。
読んでいて、ソ連と言う国が本当にイヤになる。
これについで「ベルリンの秋」と言う本が書かれている。
書いた人は、日本の大使館員だそうだ。大使館員の仕事ぶりも伺える貴重な本です。
特に『◎◎◎賞受賞』とか、ないけど、当に<無冠の帝王>的な存在です。(20101.11.22)
葉桜の季節に君を想うということ | 歌野晶午 | 470ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
嘗て、探偵としてヤクザの手下として働いたことがあったり、映画のエキストラをしたり、警備員をしたりとフラフラしている人が主人公。
彼が、ある怪しい宗教法人の横暴に巻き込まれて殺された老人の真相を暴きにかかる。
スポーツジムで鍛えてはいるんだけど滅法強いという訳ではない。
軽いノリが少々気にはなるが・・まぁ悪くはない。
タダ、どうも時間的な変遷が良く分からない。20歳のころのヤクザの話から最後は70歳になっている。
物語は何歳の時の話しなんだか最後に分からなくなってしまった。
それにその宗教法人の悪事もキチンと裁数におわってしまって、なんだかなぁ。。(2010.11.5)
かつて警察官だった、主人公:オダケンは警察を辞めて新宿はゴールデン街でバーをやってる。
それ以外にも、ヨロズ相談窓口みたいない事をしてて、みなさまの日々の生活に貢献している。
そんなところへ、新宿区長+暴力団+建設会社が結託した悪辣な新宿爆破計画が持ち上がる。
単身、丹沢の山奥へ向かいランボーみたいに大暴れする。ハードボイルド物。
ヤビツ峠とか、アタシの得意な自転車ルートが出てきてちょっと嬉しい。
また、読んでみるかな(2010.10.30)
闇の楽園 | 戸梶 圭太 | 710ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
長野県の寂れた町おこしのテーマを募集したところ、<お化け屋敷だけのテーマパーク>を作ることになった。
この土地を巡って、カルト宗教集団が施設を作ろうとし、その土地の買収を巡って怪しいゴミ廃棄業者と土地の金持ちの癒着が。。。話が色んな方面に展開し結構楽しめる。
色んな人の背景とかも面白く描いてあって良いのだが。。。少々内容がグロイ。
まぁ、そこは必然的なものとして受け容れるのだが・・・・
最後がゴチャゴチャだ。
最後の直前までいい感じなんだが最後は飛んでもないドタバタで終ってしまう。
最後の「締め」を決めないまま書き出しちまったんじゃないの?とか勘ぐってしまった。
ソレが無きゃ久しぶりのお奨め度:★★★★だったのだが。。。残念だったな。(2010.10.21)
デズデモーナの不貞 | 逢坂剛 | 288ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
「まりえ」という、とあるバーのままの周りで起きる出来事をいくつかの短編形式で書いたヤツ。
そのバーに色々な客が色んな客が、問題を携えてやってくる。
チョット、カバーに惹かれて買ったんだけど、あまり面白くない。(2010.10.14)
女医さんが、昔の彼氏と遭遇するのだが、彼は末期のがん患者。
さらにその女医さんは貧乏病院の院長と婚約しているのだが・・・
昔の彼氏がピアノの修行に行ったオランダまで着いていってしまう。
悪いけど、全然面白くないし、分かりにくいし、盛り上がらない。
ここのところ全然、いい本に逢わないけど、最近はこういうのが人気なのかね!?(2010.10.9)
夜明けまで1マイル | 村山由佳 | 280ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
大学生の男性が、女教師との不倫関係にある。
その男性が4人で構成されるバンドのメンバーの一人である女性との間に色々ある。
デビューの話が持ち上がったかと思うとどうなるか分からないまま、ボーカルの女性が実はその男性に気があったりとか・・
どうも、最後までボンヤリしたまま終わらせてしまうのが最近の流行なのかしら?
まぁ、面白くないですわ。(2010.10.7)
神様のボート | 江國香織 | 280ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
ワリーけど、全然面白くなかった。
始めの方は、盛り上がらない、誰かのブログみたいで、毎日の出来事ズラズラ書いているだけ。
そのうち、子どもが成長して行き、母親から離れてゆくに従って母親が落ちぶれてゆく。。。
なぜか、評価は高いのだが、アタシにはまったく響かなかった(2010.10.4)
借金取りの王子―君たちに明日はない2― | 垣根涼介 | 430ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
「君たちに明日はない 」の続編なのだが、あまり面白くない。
「君たちに明日はない 」の出だしが強烈だったため、結構引き込まれたのだが、その後段々、しぼんでしまい最後はタダの本になってしまったような。
もともと、「リストラ」にまつわる小話で構成されているのだが、「借金取りの王子」もそのなかの一コマ。
なんで、このタイトルにしたのかしら?(2010.9.30)
はじまりの空 | 楡井 亜木子 | 260ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
楡井さんの作品は初めて読んだけど、なんか高校生が書いた携帯小説みたいな気がした。(<携帯小説>って読んだこと無いけどー)
姉の結婚を気に知り合った、画廊に勤める30代の男性に気を轢かれてしまったのは高校生の女の子。
「美術に興味がある」と、いうことでその男性についてパリまで一緒に行く。。。
で、何もさしたる展開もないまま終る。
「で、どうなる?」と展開を期待したまま・・・終る。
<つまんねーの>って言うほど、読後感は悪くない。でも、別の物を読もうという気にはならないなぁ(2010.9.22)
君たちに明日はない | 垣根 涼介 | 430ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
架空のリストラ請負会社の話。
その会社は、企業から依頼があると指定された人間と個別に面接し。。。
「どうです、ここは思い切って新しい外の世界で新たな自分の発見に挑戦してみては・・・
今でしたら特別退職金の上乗せ、さらに有給買い上げの特典がつきますう。
あ、それからこの特典ですが、今回は特別で今後、このような機会があってもここまでは優遇されません。
勿論、あなたがこのままこの会社の残ることも選択肢としてはあり得ますが、
待遇は今まで以下になり今後の発展も決して期待できるものではありません」
なんて具合に・・・
最初はこんな感じでテンポよく楽しめたんだけど、段々退屈になってしまった。
出だしに飛ばしすぎてしまった・・・という感じかしら?
でも、この続編があるみたいなので、チョット期待(2010.9.16)
蒙古来襲殺人旅情 | 斉藤栄 | 260ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
大学の教授が教授選を巡って殺人が・・・
いやぁ。。つまらなかった。トリックといい内容といい、こりゃぁヒドスギル。
最後は、主人公の大学教授がペラペラと事件の経緯、真相をしゃべったかと思うといきなり終る。
なんだこれ?(2010.9.13)
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら | 岩崎 夏海 | 270ページ | お奨め度:★★★★☆ |
最近になってやっと読んだ、流行のマネジメント本。
企業のマネジメントのノウ・ハウをドラッカーという本から学び、高校野球の練習に取り入れてしまおうというはなし。
ツイにはその進学校が、甲子園出場を果たしてしまう!
ソレを実践したのが高校生のマネージャーの女の子。
電車でよむのが恥ずかしくなるようなジャケットだけど、結構楽しめます。
俊足のランナーがリードする時に、観客が『ワン・ツー・スリー』と一歩ごとに声を掛けるところとか、サヨナラヒットの場面とか・・・
でも、元マネージャーが病気でしんでしまったのは残念だった。
早い人なら、2時間も掛けずによめてしまえるよ。(2010.9.9)
これ、結構おもしろい。
普通のサスペンス物なんだけどチョット新鮮でいい。
旦那の浮気相手からの電話をきっかけにその女性のマンションに潜入し、飲み物に農薬を入れて毒殺してしまう。
ところが、この殺された女性がどう見ても旦那のお眼鏡に適うような美人でない。。。
実は、旦那の本当の愛人が、奥さんに偽装電話をし奥さんに殺させてしまう。というストーリー。
まぁ、色々あって、結構楽しめます。
下手な○○○賞受賞作品なんかよりよっぽど面白いのだが、無冠のようで、結局自費出版したというから、全く審査員はメクラだな。
この人、1946年生まれで、今のところ2作しか書いていないみたい。
これ、オススメです。(2010.9.8)
ナイチンゲールの沈黙 | 海堂尊 | 413ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
ツマラン!
なんでも、(よく知らないが)「チーム・バチスタがどうの」とか言う有名なヒット作の後継らしい。
病院で、目の不自由な子供の面倒を見る看護士のお姉さまが主人公。
この女性が滅法 歌が旨いそうなのだが・・・
面倒くさいので途中は省略するけど、患者の子供のデキの悪い父親をこの女性が殺してしまう。
後はお決まりの刑事が出てきて謎解きして・・・・
最初はちょっと面白かったんだけど、段々つまらなくなってきて、最後はタダの刑事物小説として終る。
「へぇー、いまでもこんなんツーヨーするんだ!?」って感じ(2010.9.2)
夜ごとの闇の奥底で | 小池真理子 | 450ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
雫井脩介みたいな感じがする内容。
最初の方は結構惹きつけられるんだけど、最後の方へ行くに従ってちょっとビミョー・・・
モデルガンだと思って引き金を引いたら、本物の拳銃で恋人を射殺してしまうと言う話。
引き金を引いてしまった妹をかばって拳銃を埋めに行くのだが車の事故で立ち往生してしまった時にヒョンなことから奇妙なペンションに世話になる。
そのペンションの主人と娘・・・・まぁこれが色々あるわけよ。
拳銃で殺害された男が、有名な作家だったことから大事件となり、ペンションに滞在している間に容疑者になってしまう。
しかもその間に妹は自殺してしまい・・・・
あー。まぁ、最後は案外スッキリ解決するのだが、「ナール!」というオチがあればよかったのにね!?(2010.8.28)
映画を作るときの話。
こういうの読んだこと無かったので結構楽しめた。
映画を作るってーのも結構大変なんだなぁってのが良く分かる。
監督、プロデューサー、人気俳優、人気の無い女優、金、スケジュールなどなどなど・・・
まぁ、そうなんだろなぁって思うけど、大変な仕事だね。
こんな、感じで大分楽しめるんだけど、最後が尻すぼみ。なんか急いで終らせてしまったような感が否めない。
でも、まぁ良いんじゃないかしら。限りなく★★★★☆に近い★★★☆☆(2010.8.20)
メドゥーサ鏡をごらん | 井上夢人 | 490ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
岡嶋二人の片割れが書いた、サスペンスミステリー・・・って言うのかなぁ。ある小説家が、不思議な自殺を遂げる。セメント漬けの状態で、小さな小瓶を持って。
その小瓶には「メドゥーサを見た」と書かれた紙が入っていた。
この謎を解くべく、その小説家の娘のボーイフレンドが立ち上がるのだが、色々調べて行き着く人が多くを語らず「もう、辞めておけ」とだけ伝える。
どうにも気になってドンドン深入りして行き、真相が究明されてゆくのだが、それに伴って不可思議な出来事がかれの周囲に次々と起こる。
まぁ、ネタバレになるのはまぁ、余り気にしないのだが、少々長くなりそうなのでここいらでヤメトコ。
最初はグッ・・・と惹きつけるのだが時代錯誤が著しくてだんだんゴチャゴチャになってしまう。
でも、ちょっと楽しめます。(2010.8.11)
詐欺師のたび | 黒岩重吾 | 305ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
刑務所から出所した詐欺師が早速詐欺を始めて金を稼ぐ。
これを読んでいると、世の中平和・・・というかみんな常に周囲を信じ切った社会の上で暮らしているんだナァ。
そこのところを堂々と見せ掛けの信用で金を奪い取る。
人間、金持ちとか、名声のある人と思しき人をそんなに簡単に信じちゃうものかしら?
時代が1ドル360円のころなので金銭感覚がピンと来ない。
話は、刑務所に入る以前の因縁の歌手を相手に一儲けしようとするがヒョンなことから殺人事件に巻き込まれてしまう。
で、その犯人探しをはじめてしまうのだが。。。。
どうにも古い時代のストーリーだからかチョットねー。でもまぁ、良いんじゃない?(2010.8.5)
静かな黄昏の国 | 篠田節子 | 357ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
幾つかの短編集なのだが、エグイ話しでまとめてあってそこそこ面白い。
タイトルの「静かな黄昏の国」は未来の日本の荒廃した状況で、老後を自然界で過ごそうと貯金をはたいて移住する話。
既に、自然などなくなってしまった日本にはそんな天国みたいな世界が残されているはずはないのだが。。。
読んでみると良いかも(2010.8.2)
I'm sorry, mama | 桐野夏生 | 256ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
孤児として、惨めな環境で育った主人公<アイ子>が次々と人を殺していく。
サスペンスホラーといった感じじゃぁ無いんだけど、余り気持ちの良い読物ではないな。
夏生さんっぽいという感じではあるが。。。(2010.7.23)
この人の作品は初めて読んだけど、東野圭吾くんのタッチとチョット似てる気がする。
小さな町工場のオヤジが、近所からの苦情やら、納品物の不具合、借金でてんてこ舞い。
一方、町の出来損ない見たいなアンチャンはやくざのドサクサに巻きまれボコボコにされる。
さらに、銀行員の女性は職場でのセクハラやらナンやらで惨めな毎日。。
このあたりの展開が次から次へと繰り広げられ、読んでいて「最悪ー」って感じでイライラする。
でも、最後が「サラ〜ッ」って終わってしまうところがショボイ。でも、ちょっといい今後の期待の意味を含めて<★★★>(2010.7.16)
アンボス・ムンボス | 桐野夏生 | 305ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
7つの短編集だけど、うーん余り盛り上がらない。ナンテ言っちゃぁいけないか。
「愛ランド」と、「アンボス・ムンボス」とかはチョット面白かった。
みんなも読んでみればー。小池さんより若干stimurousな感じがいいです。
他が少々脚を引張り気味か?
アンボス・ムンボスと言うのはキューバーに実在するヘミング・ウェイご用達のホテルだそうな(2010.7.12)
ナルキッソスの鏡 | 小池真理子 | 360ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
と、ある作家を目指す美青年。彼には女装の趣味がある。
ところが、女性も見まがうほどの女性に変身する。
そんな彼が、別荘で負傷している女性を助ける。この女性の旦那と女友達と駆け落ちしてしまい傷心のあまり自殺未遂したところを彼が助けたのだ。
ところがこの駆け落ちした二人は同じ別荘の近辺で殺害されていた。
犯人はこの辺りに住むジェイソンみたいな女であった。。。
そして、なんだかんだでこの女装の趣味のある彼までもが・・・・
途中までいい感じだったんだけど、終り方がねぇ。。。彼の女装との繋がりがアタシには読み取れなかった。。。(2010.7.7)
不倫モノの短編集。。。
別にどーってことない。
小池さんより、桐野さんの方が読み応えあるなぁ。。。(2010.6.29)
物凄い美少女は9歳から35歳までの間に色々な男性と接してきた遍歴を述べたものでそんなに面白くない。
最後は、それまでに色々な男性から言い寄られてきたが本気になれなかった彼女が最後に本気になったのがウダツノ上がらない40歳程の男性。
なんで、俺なんかにこんな美女が惚れるんだ?
最後は、この男性の願いで彼女が男性を絞殺してしまう。。。で?
「美神(ミューズ)」と、ある。<薬用石鹸>を思い出してしまった(2010.6.24)
千日紅の恋人 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 430ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
久しぶりのハハキギ先生である。
主人公は40歳過ぎのバツ2の女性で、老人介護施設で働きつつも、親から引き継いだアパートの管理人をやっている。
何時ものようにノラリクラリとアパートで起きた四方山話が300ページを過ぎても続く。。。。
やれ、洗濯物の干し方がなっていない、家賃を滞納したり、夫婦喧嘩の仲裁、台風でモルタルがはがれた。ごみの出し方について近所からクレームがついた。。。
などなどと、ブログさながらの内容が延々と続く。
最後は、新たに越してきた年下の男性とハッピーエンド。
ページの90パーセントを割いた四方山話はなんだったんでしょう?(2010.6.23)
ダーク | 桐野夏生 | 上下640ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
これも、女探偵ミロシリーズである。
偶然なのだが、アタシは旨い事チャント順番どおりに読めている。
内容的にこれはコレまでの探偵モノとは異なりかなりグロイくて、馳西周を思わせる。
もしかするとこれで終っちまうんじゃないかい?って感じの内容で舞台は北海道、九州、韓国、東京、大阪、沖縄におよぶ。
ストーリーはミロが父親を見殺しにしたことで、韓国まで逃げ延びるところから始まる。
コピーブランドを扱う韓国人と懇意になりミロを追ってくる日本人から逃げのびてまたもや日本に舞い戻る
更に、ヤクザとのゴタゴタ、身篭ってしまったミロ、目の見えない父親の愛人、嘗てマンションの隣に住んでいたオカマなど入り乱れたうえに韓国人が刑務所に送られ、
謎の中国人から金を受け取り子供と一緒に最後は沖縄へ・・・
もう、面倒でとても説明なんかしてられない。
最後に売った拳銃の話を書き忘れているようですが。。。(2010.6.16)
虹の彼方 | 小池真理子 | 670ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
超標準的な「不倫小説」
ある有名女優が、彼女の上演する舞台の原作作家とメロメロの恋に落ちるというはなし。
二人とも家庭があり、方や男性の方には小さな子供までいる。
スキャンダルが露見し家庭が崩壊し、ドロドロになりつつもそれでも二人は上海まで逃避行に・・・
約1ヶ月弱の中国旅行から復帰し、マスコミに追いまくられながらも・・・・・
って感じでそのまま終る。
この「虹の彼方」というのはこの二人が知り合うきっかけになった心中物の小説だから、最後は心中するのかなぁーって思ったけど。
ただひたすら、そのまま終る。
どうも、最初の<序章>と<終章>が旨くアタシの中で繋がらないんだけど・・・・
まぁ、悪いけど・・・普通かな(2010.6.10)
色々な場面が章ごとに内容を違えて描かれているんだけど結局は1つのストーリー
解説が節チャン(篠田節子)だったので読んでみたのだが。。。
なんか、読み終わってみて、もしかすると「ジハード」意識してるのかナァって思った。
内容は、幾人かの男女が付いたの離れたのって言う話を日本と中国を舞台にして繰り広げられる。
時代も昔から現代に至るまでと、少々ゴチャゴチャしてる。
あとがきにあった、著者の背景がチョット凄い。
この人のトーンとチョット違う感じがしたけど。。。ウーン。。。ドウデショーって感じ(2010.6.2)
顔に降りかかる雨 | 桐野夏生 | 500ページ | お奨め度:★★★★☆ |
これも、ミロ探偵シリーズだけど、まだミロさんが探偵になる前の話。
友人の女性ライターがたまたまその人のご主人が預かった1億円と共に蒸発してしまう。
「そんなの知らない」なのだが、その金のでどころがヤクザだったため、そうは行かない。
たまたま、女性が蒸発する直前に電話を受けた・・・というだけでの理由で<女性+1億円>探しをやらなけりゃならなくなる。
1週間後にようやく全貌が見えてくるのだが、残念ながらその女性は殺されていた。
ミロさんと一緒に女性を探していたのが成瀬という女性の旦那(?)この人も立場的にやばかったのだが・・・・
ドイツのネオナチがらみの話を巧みに盛り込んだ興味ある1品で、オススメです。(2010.5.26)
ちょっとスゴイ。
ある女子大生が、大学教授のアルバイトを始めたところからおかしなことになってしまう。
大学教授の翻訳の清書のアルバイトなんだけどその教授の奥さんや友人たちと優雅で楽しい暮らしが展開される。
ここいらで既に普通にあり得ない状況が当たり前のように起きているんだけど・・・
この教授夫妻、異性も含めた他人との交流がやたらにオープンで・・・
ところがこの2人の間に現れた電気屋の新たな男性だけは違っていた・・・
アルバイトの女性と教授だけには受け入れられず、やがて教授夫妻は崩壊・・・
という場面でこのアルバイトの女性が猟銃で『バン!』とやってこの電気屋の男性を殺してしまう。
ストーリの最初にこの女性が刑期を終えて出所した後に病を患い亡くなってしまう場面から始まるのだが・・・・
久しぶりに真剣に読んでしまった。(2010.5.21)
リアルワールド | 桐野夏生 | 274ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
高校生の女の子4人を中心に話が繰り広げられるのだが・・・
いきなり、そのうちの一人の娘の隣で同い年の男の子が自分の母親をバットで撲殺する場面から始まる。
彼は自転車で徘徊しながら逃亡を続けるのだが、この4人の女の子たちがコイツと携帯電話を介して接触を試みる。
彼の逃亡を手伝ったり・・・殺人犯との接触を愉しむという軽率な状態がしばらく続くがそのうちの一人が彼と接触しその後事故で死んでしまう。。。
さらにそのきっかけを作ったとして一人の女の子が自殺してしまう。。。
・・・・うーん、あまり面白くないし、後味も良くない。(2010.5.17)
ローズガーデン | 桐野夏生 | 270ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
村野ミロ探偵が始まる前、高校生時代の話から結婚を経て現在の探偵に至るまでの時代の話。
良くは知らないのだが、村野ミロ探偵シリーズは最初、父親が<トップ屋>と呼ばれる週刊誌の記者みたいなのから始まりその娘が村野ミロである。
父親は村野善三<村善>で、と、ある事件を契機に<トップ屋>から探偵に鞍替えする。
これが、何で<ローズガーデン>という名前かは多分どうでも良いんだと思うけど。
高校生時代から30代で探偵として事件を解決してゆく話が短編の様に書かれている。
<村野ミロ探偵シリーズ>を読むなら、これとその前に水の眠り灰の夢を読んどか無くちゃ(2010.5.12)
短編集。
男と女のゴタゴタを話題にしたものだけど、あまり盛り上がらない。
結末がスッキリしない物がいくつかあって、「自分なりに正しく理解するように」って。。。
なんか、国語の問題やらされているみたい(2010.5.10)
水の眠り灰の夢 | 桐野夏生 | 470ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
昭和36年、東京オリンピックの頃の話。
この後に続く「ミロ」探偵シリーズの前身で、「ミロ」の父親が<トップ屋:雑誌のトップ記事をすっぱ抜く>から探偵に転身する。
彼の周囲で当時連続爆弾事件の容疑者として名を馳せていた「草加次郎」の追跡からひょんなところで少女殺害事件に発展し、その容疑者の疑いが掛けられる。
色々な人が出てきて少々ややこしいけど旨いこと繋がっている。
個人的に色々あって大分時間が掛かってしまったけど、一気に読んでしまえば結構楽しめると思う。(2010.5.6)
天使に見捨てられた夜 | 桐野夏生 | 420ページ | お奨め度:★★★★☆ |
村野探偵シリーズの2作目らしい。
ある、AV女優の捜査を依頼されて徐々に核心に迫ってゆく展開。
まぁ、良くある展開だけど面白い。
最後のオチもしっかりしていて十分楽しめます。(2010.4.22)
ファイヤー・ボール・ブルース2 | 桐野夏生 | 244ページ | お奨め度:★★★★☆ |
もちろん、<ファイヤー・ボール・ブルース>の続編。
女子プロ界でおきる四方山ごとを短編のごとく扱っているんだけど、前回同様、軽いノリが良い。
しかし、最後の5ページが凄い。
<グッ!>ときてしまう。
それは読んでのお楽しみという事で・・・
これって、どこまで本当の話なの?
きっと読み終えた後、ネットで色々調べる人いるだろうね。(2010.4.19)
ファイヤー・ボール・ブルース | 桐野夏生 | 300ページ | お奨め度:★★★★☆ |
女子プロの話。
プロレスに興味ない人には面白くないと思うけど。
非常に軽い。
で、気楽に読める。もう少しネットリ書いてもらってもいいと思う。
なんか、ウィスキー片手に書いているようないい加減な感じが良い。
「2」を既に読み始めているんだけど。
プロレスファンにはお勧めです。(2010.4.16)
チルドレン | 伊坂幸太郎 | 340ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
最初の銀行強盗の場面は映画:INSIDE MAN と似てる。
犯人は人質にまぎれて裏口から逃げてしまうのだが・・・
裏口に警察がいないとか、発砲したのに硝煙反応をチェックしないとか簡単に突っ込めるところがショボイ。
これから、面白くなるかな?
全体的に少し、ストーリにひねりを加えながらいくつかの短編が連続したストーリになっている。
会社の女の子に薦められて読んだんだけど・・・
うーん、何処が面白いのか・・・まったくいくつになっても女心は分からんワイ(2010.4.14)
大分以前に、何年間だか監禁されていた女の子が見つかったという事件があったけど、そういう背景のある話。
小学校4年生の女の子がバレエの帰りに若い男に捕まり1年間の監禁生活を強いられる。
約1年後に、その男の勤め先の人に発見され無事帰宅。
その後、社会復帰し、有名な女性作家として活躍するのだが・・・・
果たしてその女性が突如蒸発してしまう・・・という場面から始まる。
うーん・・・それほど<残虐>って言うキツイ描写があるわけではないし、あまり盛り上がらないね。(2010.4.12)
船乗りクプクプの冒険 | 北杜夫 | 210ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
なんだか、子供だましみたいないい加減な感じの本。
クプクプというのは主人公の小学生で、何時の間にやら物語の中に飛び込んでしまい怪しい仲間と船の旅に出かける。
物語の仲にキタ・モリオなるいい加減な小説家がでてくるんだけど、一向に盛り上がらない。
話のト−ンは子供向けだけど、子供読ませる内容じゃないよな。。。
有名な作家が書いたから本になったんだろうけど、無名の人が書いたら見向きもされないんじゃない?
お勧めしないです。(2010.4.9)
ずいぶんと余白の多い本だったけど、すぐに読めてしまった。
まぁ、よくある話で・・・お金持ちの家に嫁いだ若奥さんとそこで働く若い男性の不倫のお話。
その現場を見た嘗てのお手伝いさんにゆすられ、ついには殺してしまうという話。。。
で、「蔵の中」という意味は・・・
この死体を蔵の中の冷蔵庫に入れて凍らせておくんだが、この若奥さん。
何を思ったか、冷蔵庫の通電を停めてしまう。
そのうち、腐臭がしてくることになるのだが・・・・
と、いうところで後味悪く終わってます。
まぁ、普通なんだけど、何か最後の一ひねりを期待してしまう最近の物の中では新鮮でイイのかもしれない。(2010.4.8)
容疑者Xの献身 | 東野圭吾 | 394ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
ご存知ガリレオシリーズ。
アパートの隣に住んでいた女性とその娘がたちの悪い昔の夫を殺してしまう場面から始まる。
その様子を聞きつけ、その女性に憧れていた隣人の主人公:石神が助太刀に参上するという話。
なんと、この男性はガリレオ(湯川)の同級生だったのである。
お互い帝都大学の優れもの同士ということだったのだが・・・・
→石神は別のホームレスを殺害しその死体を隣人の女性が殺した男に挿げ替えていたのだ。
警察がいくら捜査しようとも本来殺していないホームレスと隣人の女性の間に接点が見出せないところに盲点を設定していたのだが・・・←
ガリレオ探偵はそれを見破ってしまったのであった。
まぁ、少々無理はあるけど、トリックはな〜るほど・・・って感じ。
でも、最後を綺麗にまとめすぎているような気がしたので、少々辛めの評価になっています。(2010.4.7)
一人娘が母親とスキーバスで旅行に行ったのだが、そのバスが事故にあい、母親が亡くなってしまう。
ところが、かろうじて生残った娘の身体に母親が乗り移ってしまう。
徐々に娘が戻ってきてしまい、最期には母親が去ってしまう。
わりとホノボノした感じで楽しめるけど、4日間の奇跡とかぶってしまっているので。
ちょっとねぇ・・・(2010.4.2)
プワゾンの匂う女 | 小池 真理子 | 450ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
★★☆☆☆だけど決してつまらないわけじゃない。
びっくりするような美人の双子の姉妹。
方や元気で、方やおとなしい。
この女性の周囲で殺人事件が起こる・・・
色々調べてゆくと、殺された人には関連性があり、嘗ての学友であり、と・あるカーニバルで優勝したメンバーだった。
→じつは大人しい女性の亡くなったボーイフレンドに対する復讐だったのであるが。
この「双子の女性」というのはウソで、類まれな二重人格だったのである。←
ビックリするようなドンデン返しもなくて、普通に楽しめます。(2010.3.31)
グロテスク | 桐野夏生 | 上下900ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
ハーフの女性二人兄弟。
妹は絶世の美女だが、頭があまりよろしくない淫乱
姉はその逆。
2人とも有名な女子高に入学し、学生生活をめぐるイヤらしい女同士のいがみ合いというドラマが展開する。
ここまでが、上巻
下巻になると一変する。
この姉妹のうち、美しい妹が中国人に殺されてしまう。
これに至るまでに、嘗て美しかった彼女も年とともに醜くなり、40歳前には醜い娼婦に成り下がってしまう。
嘗て、高校時代に一緒だった性格の悪い友人と娼婦としての荒んだ生活が延々と続く。。。
やっぱなぁ・・・って言うのは、やはり何かの雑誌に連載された小説だった。という意味。
なんか、書き足し書き足しって感じがする。(2010.03.24)
中学からの友達。美人の女友達+ハンサムな男友達。
彼らが成長するに伴っていろんな問題が持ち上がる。
美人の女友達は、お金持ちの年寄りと結婚して、暫くしてから謎の死を遂げる。
ハンサムな男友達は一緒に沖縄旅行に行った先で。。。自殺してしまう。
全部で6人ぐらいがゴチャゴチャしているんだけど。。。結構楽しめます。
三島由紀夫の話が良く出てくるから読んでから望んだ方がイイです。(豊饒の雪 第四巻「天人五衰」)
アタシも読んでいたんだけど、どうもよく分からない。
でもこの本はチョット面白いです。(2010.3.14)
ご主人を急な心臓発作で無くした女性の周りに起こるお話。
ご主人の死をきっかけにアメリカにいたドラ息子が急に帰国し同居を迫ったり、ご主人の存命中の問題がいろいろ露見したり、
それに伴って老人通しの付き合いが始まったり・・・と。
最後はどうなるのかなぁ・・?どう盛り上げるのかしら?
なんて思っているうちに・・・終わってしまう。
こういう内容で、引き付けて、引き込んでしまうところが凄いのかしら?(2010.3.5)
妻の女友達 | 小池真理子 | 270ページ | お奨め度: ★★★☆☆ |
ミステリーの短編集。
この人はほとんど読んだこと無かったけど、まぁ良いんじゃないかしら。
殺人事件の星が挙げられないまま、なんとなくハッピーエンドに終わったり・・・
軽いなりに少し新鮮味があってよろしい。(2010.3.1)
天使のナイフ | 薬丸学 | 450ページ | お奨め度:★★★★☆ |
コーヒーショップの店長の奥さんが3人の中学生に殺害された。
この事件が計4件の殺人事件につながる。
青少年の犯罪とその贖罪をテーマとした奥の深い内容で、結構よみごたえあります。
決して明るい内容のものがたりじゃぁ、ないけど十分お楽しみいただけると思います。(2010.2.23)
OUT | 桐野夏生 | 上下780ページ | お奨め度:★★★★☆ |
サスペンスというか、ホラー的な内容でおっかない話でした。
夜間の弁当工場で働く女性4人のうち一人が、ご主人を殺してしまう。
他の3人で隠蔽工作を行なったのがきっかけで、死体をバラバラにし処理するというビジネスが持ち上がる。
そこに持ち込まれた死体が。。。4人のうちで一番トロイ一人。
全体的に旨いこと繋がっていて一気に読み終えてしまうが。。。スゴイ迫力ですな。
本当に想像だけで、こんなに書けるのかしら?なんて思ってしまうほど。。。(2010.2.18)
チョコレートゲーム | 岡嶋二人 | 278ページ | お奨め度:★★★★☆ |
高校生の男子生徒が3名次々と死んでしまう。
主人公の子どももあれよあれよと言う間にしんでしまう。
どうやら、高校生の間で競馬のノミ行為が流行ってしまいだんだんエスカレートしてしまった挙句の犯罪。
普通の推理小説だけど、案外シンプルで十分楽しめます。
この人は、ツカミがいいよね。なんたって・・・(2010.2.14)
「勤音」という名の音楽団体を巡る物語。
今ひとつピンとこないが、「勤音」という音楽団体に所属していると有名な音楽会を安く観れるという特典がある。
この組織内の運営陣の話。
主人公は、この「勤音」の企画担当で大きな企画を次々と成功させて行く。これに伴い組織の段々大きくなって政治色が濃くなってきて内紛が勃発する。
大企業を軸としたライバル音楽団体が結成されたりと色々盛りだくさんなのだが、最後は「シューッ!」としぼむように終わってしまう。
なんでも何かの雑誌に連載されていたみたいだから、急遽<打ち切り>になったんじゃないの?
って思ってしまうような後味の悪い終わり方。。
もっとスッキリけじめを付けてもらわなきゃ、良い評価はもらえないぜー(2010.2.10)
破線のマリス | 野沢尚 | 380ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
テレビ局が視聴率の稼ぎ頭であるニュース番組の話。
ある、ビデオテープを元に郵政省の役人に弁護士殺人疑惑が持ち上がる。
微妙な編集で、あたかもその役人が犯人であるかのような映像をテレビを通じて流してしまうと、これが世間の目に留まり・・・
その役人は無実であるにも関わらず左遷されてしまう。
この映像を作成した女性が主人公なんだけど、なぞのビデオテープにより追い詰められ、最後には・・・→この役人を誤って殺してしまう。
彼女のところに送られてきたテープはこの役人による嫌がらせだと勘違いしてしまっていたのだが、実は離婚した夫との間にできた息子が送ってきた物だった。。。
彼女は、お縄になる前の最後の番組の映像を自分で編集し、自分が犯人であることを報道する。。←
なんということでしょう。(2010.2.2)
明日天気にしておくれ | 岡嶋二人 | 370ページ | お奨め度:★★★★★ |
アタシは「馬」はやら無いんだけど、これは面白い。
身代金受け取りのトリックが結構いい。なるほどこれならねぇ。。って感じ
→競馬場に身代金2億円を持ってこさせる。この身代金をどうやって受け取るのか?逃走経路は?
ところが、犯人はこの2億円でまず人気の無いレースのまず勝てない馬券を購入させ、その馬券をゴミ箱に入れさせる。
警察はゴミ箱に現れる犯人を待つが一向に現れない。いよいよレースは始まるのだが、人気の無いその馬は着外。
ところが、人気の無いレースに2億円も金が注がれてしまったため、レース全体の配当が上がってしまったわけ。
で、犯人は本命を買い配当の上がった本命の当たり馬券を手にいれ、結果1億円をゲットする。←
なるほどねぇ。。。他にも盛りだくさんで結構楽しめます。
このひと、「焦茶色のパステル」で江戸川乱歩賞を取っているけど、この作品の方が先に書かれている。
こっちでも良かったと思うんだけどねぇ・・・(2010.1.27)
妖(『アヤカシ』と読む)が出てくる江戸時代の物語。
薬屋のボンボン:一太郎は妖怪たちと仲が良い。体は滅法ひ弱なんだが一本スジが通っていて魅力的な人物である。
そんな、一太郎が、危うく命を狙われる場面から始まる。界隈で頻発する殺人事件の被害者が軒並み<薬>に何らかの形で関わっている。
と、ある妖怪モドキが人間に乗り移って事件を起こしていたことがその後の調査で分かったのだが・・・
そもそものきっかけにこの一太郎が絡んでいることが分かり事件解決に乗り出すという話。
なんか、少々読みにくい気がするんだけど、今までに無いパターンでちょっと面白い。
「何処が読みにくい?」と訊かれると困るんだけど、物語がスンナリ入って来ない。
スンナリ理解できる人はもしかしたら、実は<アヤカシ>だったりして。(2010.1.21)
解決まであと6人 | 岡嶋二人 | 330ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
英語の5W1Hごとに章立てされたミステリー。
興信所/探偵を使って犯人の絞込みをしてゆく。
WHO?から始まり、WHERE、WHY、HOW、WHEN→WHATと続き。途中まではそれぞれ独立してるようで最期はちゃんと纏まる。
この人の話、最初のツカミは取っても良いんだけど最期のツメでいじくりすぎてしまっているようなきがするんだよなぁ。。。
でも、まぁ、興味のある人は読んでみたら・・(2010.1.18)
メリーゴーランド | 荻原浩 | 436ページ | お奨め度:★★★★☆ |
村おこしのテーマパーク再建のような話しだが結構楽しめる。
いい加減な公務員の仕事加減や、市会議員との癒着、チャランポランな劇団員とのやり取りなどなど。。。
子供に読ませたいね。世の中にはいいかげんな大人がはびこっているというのを理解させようと言う意味で。。
以前読んだ『神様からひと言』とは段違いで、楽しめます。『明日の人』もこの人の作だそうな。。
もうちょっと最期盛り上げたね、アタシなら。(2010.1.13)
風の影 | カルロス・ルイス・サフォン | 上下830ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
何でも、スペインの作家で世界中で大ヒットした作品だそうな。
面白いんだろうが、少々ややこしくて途中で投げ出しそうになってしまった。でも最後まで頑張って読んだらなるほどなぁ・・・って感じで楽しめた。
ストーリーはある、主人公のダニエル君が「風の影」という本を見つけたことから始まる。
彼が、この本、その作家について調べ始めると色々なことが・・・
作家は既に亡くなっていたのだが・・・・
→実は色々調べて行くうちにこの作家は実は今でも生きていた。この作家を巡って悪徳警官とのイサカイやら殺人事件やらが起きる。
←
また今度読んでみよう。みんなも一度読んでみたら!?(2010.1.7)
珊瑚色ラプソディ | 岡島二人 | 340ページページ | お奨め度:★★★☆☆ |
軽ーいサスペンス物
沖縄旅行に行った女性二人が事件に巻き込まれてしまうという話。
掴みは非常に良いんだけど、落ちがそれに少々負けているかな。。。(2009.12.31)
悔しいけど、良い。
2人兄弟の兄が弟の大学進学用資金調達の為に空き巣に入り、老婦人を殺害してしまう。結果15年の実刑を受けることになる場面から始まる。
強盗殺人の罪で服役中の兄を持った弟が進学、就職、結婚など様々な場面で兄のことが原因迫害を受ける。
手紙は服役中の兄からの便りのことなのだが其の手紙の存在じたいに重要な意味が含まれていることに気付く。
軽いノリかと思って読み出したがズッシリと重みのある内容だったね。
<学校の教材とかにも良いんじゃないかい>って思ってしまう1冊だったね。年末にきて、良い作品に連続して巡りあえてよかった。
この調子で、宝くじにも頑張ってもらいましょ!(2009.12.16)
大地の子 | 山崎豊子 | 1〜4:1400ページ | お奨め度:★★★★★ |
悪いけど、東野君とかが薄っぺらく思えてしまうような長重量級小説だね。
これは、すごいや。
完成までに8年を費やしたとあるけど、中国の欠点、汚点を包み隠さず書いてしまったところ等など。。。
まぁ、色々ここでアタシが稚拙な言葉で書くより読んでもらったほうが良いでしょう。
中国の対応にイライラしたり。「バッカじゃないの!」とか一喜一憂しながらお楽しみ頂けると思います。(2009.12.14)
結構読み応えあって面白いです。
質屋の主人がビルの中で殺された場面から始まる。
その犯人がうやむやなまま時効になるのだが、担当刑事が19年後にさまざまな事件を機会に過去の事実に切迫する。
以前読んだ「エンヤ」と似た結末で、最期は犯人の男がアッサリ死んでしまう。
それと共犯の女が空スットボケて終わる。
ボリュームがあるので色々ともっと明確にして欲しいとろこや突っ込みたくなる部分もあるけど、まぁ色んな意味で話題を提供してくれる作品で楽しめますよ。
また、今度読んでみようーっと。(2009.12.1)
しゃべれどもしゃべれども | 佐藤多佳子 | 420ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
「一瞬の風になれ」が大ヒットした、佐藤多佳子さんの作品。以前「神様がくれた手」というスリの話を読んだけど、同じような感じでタンタンと進んでゆく。
ソシテ終ってしまう。
ようするに余り盛り上がらない。
話は、落語家の家に話し下手な人間が集って<話し方教室>を落語から学ぼうというワケ。
其の中の一人の女性と・・・というまぁ、恋愛モノよ。
落語の話とか出てきたり、ちょっと面白いけど、なんか着物着てみたくなったね。(2009.11.22)
ロズウェルなんか知らない | 篠田節子 | 640ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
「ロズウェル」というのは、何でもメキシコだかなんだかでUFOに縁のある地名だそうな。
で、この本はと言うと、何のとりえも無い田舎町の村おこしに向けて、村の青年団が色々ハッタリを咬ますという話。
これが功を奏して、マスコミに取り上げられて観光客が訪れるようになるのだが・・・つまらないことからハッタリがばれてしまう。
まぁ、みんな悪気は無いのだが、これで、村おこしもオシマイか・・・
と思いきや結局このバカラシサ見たさに人が集まってきてしまい。
最期にはとうとう本物の・・・・・
解説を書いているやつが、「文中には『ロズウェル』という言葉は一度も出てこない」なんていっているが、6章は「ロズウェルなんか知らない」だぜ。
ちゃんと読んだほうがいいぜ。(2009.11.18)
コミュニティ | 篠田節子 | 260ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
短編集。
「コミュニティ」は最後の短編。
会社が不景気で、マンションを追い出された夫婦が、都心から離れた安い賃貸集合住宅に住みだす。
なんだか怪しい、住人たちを敬遠していたのだが、次第に溶け込んでいってしまう。
その、集団の生活習慣たるや、奇妙で・・・ありえない・・・と思いながら案外あったりするのかも知れないと思ってしまう。
セッチャンぽさが出てて、面白い。(2009.11.6)
偽札造りの話。
長編だけど、ドンドン読めてしまう楽しさがあるので★★★★☆
まぁ、こういう性格だから、何かと文句点けないと収まらないのだが。。。
偽札を造るにあたって、原料となる「ミツマタ」を栽培するところからってのはヤリスギじゃないすか?
色々な、印刷やスキャナー、紙のノウハウに付いての説明は殆ど理解してないけど、まぁ、面白いのでよんでみれば。(2009.10.26)
マエストロ | 篠田節子 | 330ページ | お奨め度:★★★★★ |
普通に結構、相当いい。
バイオリニストの話なんだけど、名器と言われるバイオリンを巡って収賄事件に発展する。
美人のバイオリニストの主人公と楽器のバイヤー、それから楽器の修理をする職人とがごちゃ混ぜになって。
分かりやすいし、テンポが良いしこれはお勧め。
楽器の職人は音が悪くなった楽器をばらして治してしまうのね。
なんだか読んでいるとやってみたくなる。
会社辞めて楽器職人になろうかなぁ。。。なんて考えてしまうほど。
まぁ、エレキギターの配線にてこずっているようじゃ、会社辞めないほうがいいね。(2009.10.21)
悪いけど、あまり面白くなかった。
ある、ピアにストの女性が、怪しい芸術家に憧れて、休暇中のカレの別荘に押しかける。
そこで、素性の怪しい彼の素行を目にするのだが・・・(2009.10.11)
寄り道ビアホール | 篠田節子 | 190ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
短編集だけど、なにか「日記」をムリクリ本させられたみたいで、いつもみたいに読んでてこっちがグッタリするような疲労感が来ない。
後の方で、重松清との対談も出てるけどあまり面白くない。
いや、節チャンが冷めてるように見えて逆にチョット面白かったり。。。
海外の話はチョットいいね。
今日は台風の影響で長いこと電車やバスに居たのでアッ!というまに読み終えてしまった。(2009.10.8)
ブラック・ダリア | ジェームズ・エルロイ | 550ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
長くて、字が多くて、出てくる人が多くて、それがナンダか分からなくて、ややこしくて、よく分からない。
なんども途中で辞めようと思いながら、よく分からないまま最後までとりあえず読んだけど・・・
エラク時間がかかった。
ジェームズ・エルロイの4部作を読もうと思ってるんだけど。。。
とりあえず、次に期待しよう。(2009.10.7)
埼玉のある地域で「日本脳炎」に似た症状の病気が蔓延する。
起源を調べると、どうやら、戦時中に開発した細菌兵器がヒョンな拍子で誤って一人歩きしまい野鳥を媒体に広がってしまった。
この対応の遅さと開発に携わった医者、インドネシアで人体実験された経緯からワクチンを輸入して・・・
ストーリー的には面白いんだが、なぜか最近、自転車の乗りすぎか、疲れ気味で集中できなくて今ひとつ楽しめなかった。
周囲の評価は結構高いので、まぁ、そのうち読み返してみましょう。
と、いうことで今回は★★(2009.9.17)
テロリストのパラソル | 藤原伊織 | 390ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
江戸川乱歩と直木賞を同時に受賞した作品だと言うので読んでみたが。。。あまりというか、ぜんぜん面白くない。
酔っ払いが偶然、新宿中央公園で起きた爆発事件に巻き込まれる。と言う話。
その酔っ払いに容疑が掛かるが、色々個人的に調査して、嘗ての友人の名前が挙がる。
色々、人間関係をいじくり過ぎてややこしくしてしまっているようだが。。。<ナールほど>ってのが無い。
タンタンと進んで盛り上がらないまま終わってしまう。
この人、「ここらで、イッチョ盛り上げたる!」とかいう心意気とかないのかねぇ。
なんでも、東大での先生らしいけど・・・これじゃぁちょっと。(2009.9.6)
柔らかな頬 | 桐野夏生 | 600ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
北海道の別荘に遊びに行った2家族のうち5歳になる小さな女の子が行方不明になる。
上下で600ページに及ぶ上巻の最初の方でおきた事件。
この謎解きが始まるかと思いきや、結局アヤフヤままオ・シ・マ・イ
こうゆう本を書くのは構わないが、売っちゃぁいかんよなぁ。
途中で、余命いくばくも無い癌に犯された元刑事が真相究明に立ち上がるが、結局何も出来ずに死んでゆく。
なんなの、これいったい・・・(2009.9.1)
ランス・アームストロング | マット・ラミィ | 292ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
アメリカ人の自転車屋「ランス・アームストロング」のドキュメンタリー。
内容は、彼が、<ツール・ド・フランス>を7連覇したときの記録を綴ったもので、まぁ、<感動>を期待しちゃぁいけない。
でも、機関車のような鉄人的なボディと精神力。それを支えるチームとりまき。
色々なステージで繰り広げられるやり取りなど自転車レースの色々な局面が楽しめる。
<ツール・ド・フランス>を5連覇した人はこれまでにも何人かいたが、7連覇はもうでないかもそれない。
頑張れば、8、9連覇も出来たように思えるけど、アタシでも多分7連覇で辞めてただろうね。
彼のおかげで幾ら頑張っても優勝できない人とか、ランスと同じ時期に走るように生まれたタイミングが悪かったね。
その辺りも楽しめる。
スキーで言う<インゲマル・ステンマルク>みたいな感じかね。
でも、ステンマルク=天才に対して、ランス=マシンと言う感じ。。。(2009.8.28)
天窓のある家 | 篠田節子 | 390ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
9つの短編だけど、一番最初の「友と豆腐とベーゼンドルファー」以外は、ちょっとねぇ。。。
「友と豆腐とベーゼンドルファー」は、あるピアノの先生を主婦が、中古の高級ピアノ:ベーゼンドルファーを目にする。210万円
<貯金を下ろせば買えるのだが・・・>
そんな時、夫が金に困っている友人にその<貯金>を融通してくれないかと持ちかける。
一度はその気になり、銀行で100万円をおろすのだが、ひょんなことで、<金に困っている友人の奥さん>とスーパーで遭遇する。
彼女は、はるかに良い身なりをし、1丁450円もする豆腐を買い、住んでいるマンションも自分の所より高級だ・・・・
再度、銀行に戻り追加で110万円おろし、その脚でピアノを買ってしまう。
スカッ!とする話
後はどうもね。。。(2009.8.25)
第4の神話 | 篠田節子 | 463ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
ある、美人小説家が亡くなってからの話。
その人の生き方、魅力、人間関係などを巡り、ある女性ライターがその人にまつわる本をゴーストライターとして出す。
篠田さんには珍しく、最後まで盛り上がりのない展開が続く。
最後に盛り上がりを見せるがほんの数ページで終わってしまう。
出版にまつわる、よしなしごとが色々と綴られておりある意味勉強になるなぁ。。。って感じ。
★★★だけどそれほどお勧めでもないかな!?(2009.8.19)
有名な馳星周の「不夜城」「鎮魂歌」に続く3部作の完結編。はるか以前に読んだ物なのでアタシの記録には無いけど、特に「不夜城」は強烈だったのをよく覚えている。
この本はマレーシアの友人に贈ってしまったのだが、最近彼と会ったときにこの話が出て、「長恨歌」の話をしたのを機に読んでみたわけ。
もう、大分時間も経ってしまっていてよく覚えてないんだけど前2作ほどの強烈な印象はないなぁ。
こう言っちゃぁなんだが、<普通>になってしまった感じだ。
ストーリーは中国だかのヤクザと日本のヤクザがどうのこうのという同じ系統の内容なんだけど、1作目からの主人公「劉健一」
→が最後に殺されてしまう。
この「劉健一」とは、別にニセ日本国籍を持った中国人「武基裕」が主人公なのだが、コイツも最後は殺されてしまう。←
本当は★★☆☆☆のような気も。。。(2009.8.7)
愛犬;ゴールデンレトリバーが、隣人の悪ガキをかみ殺してしまうところから始まる。
テレビのワイドショーで散々取りざたされ、自宅にもレポーターが押しかけ、<犬を始末しろ!>と迫られる。
そもそも、この悪ガキが犬にいらんチョッカイを出すからそれに耐えかねた犬が反撃に出た結果なのだが。。。
犬を処分できない、飼い主の主婦;妙子は、犬を連れてその場を逃げ出す。
親切な長距離トラックを乗り継いで関西で家を探し当て、そこで犬との生活が始まる。
段々、犬も年老いて弱ってくるのだが、最後はソレより先に当人;妙子さんが病気で亡くなってしまう。
まぁ、関西で定住するまで、トラックで逃げ回っている辺りはスゴイテンポなんだが、最後はスピードダウンしてしまたのか・・・
終わり方が少々ショボイ。(2009.8.1)
ただマイジョーヌのためでなく | ランス・アームストロング | 440ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
金玉癌を克服して見事ツールドフランスを征したアメリカの自転車乗り「ランス・アームストロング」の話。
なんでも、自分で書いたとか・・・
癌が発病して、手術と化学療法で退治してからトレーニングを積み、ツールドフランスで2連覇するんだけど、まぁ誰にでもできるもんじゃないよね。
勇気付けられるだろうけど、この人のエネルギーたるや普通じゃない。
自分でも言っていたけど、癌の方で逃げ出して行ったって感じ。
脳に移転した癌細胞は既に壊死していたみたいだし・・・
やっぱり体力あってのものだねって気がした。
それにしてもものすごいパワーなんだね、この手の自転車乗りってーのは。。。
さぁ、みんなも癌に負けないように自転車に乗ろう!。(2009.7.29)
アタシの上司が「これ面白いよー!」と言って貸してくれた。
でも、ソレほどでもない。まぁ悪かぁ無いけど、アタシだったらそうまでして人にオススメはしない。
阪神淡路大震災を機にある女性が、入れ代わってしまった。
また、其の地震を機にある男性が、金の返済上、都合の悪い男をどさくさに紛れて殺してしまう。
この2人が組んで色々と問題が持ち上がるのだが。。。
うーん、この女性の本当の所の心情が結局分からずじまいのような気がする。
厚さ4センチににも及ぶ超長編なのだが、最後の数10ページで一気に畳み掛ける。
畳み掛けすぎだし、最後が・・・・「オイ」と言う感じだ。
まぁ、アタシの上司はココを知らないし、観ても何か言う人じゃないから言うけど。
<フツーです>(2009.7.21)
レクイエム | 篠田節子 | 330ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
これも短編、癌で主人をなくしてしまう人の話や、不思議なマンションに迷い込んでしまったり、お金に恵まれてるんだかなんだかの女性等色々・・・
全体的にそれぞれが関連しているわけではないと思うけど、まぁ良いんじゃないですか?
読んでみれば。。(2009.7.10)
これは、短編集。ケースワーカーという公的機関で所謂生活に困った人たちを助けてあげる機関で働く人たちの話。
ホームレスっぽい人を保護したり、どうしても仕事しない人を焚き付けたり。
短編なんだけど、登場人物はかぶっていて色んな場面が出てくる。
ケースワーカーって、毎日の仕事が小説みたいな感じが伝わってくる。
オススメです(2009.7.7)
ハルモニア | 篠田節子 | 502ページ | お奨め度:★★★★☆ |
この前の『カノン』に引き続いて、これも楽器:チェロのお話し。
最後とか、『もう少し盛り上げてー♪』とか言う感じもするけど、展開が楽しみでモリモリ読めてしまう。
障害者の女性にチェロを教え込んだところ天才的な才能を発揮する。
瞬く間に聞く人を轢き付ける演奏技を身に付け、少し前に亡くなった天才人気女性チェリストの再来を髣髴させる。
ところが、人のコピーではなく独自の技術を身につけて欲しかった彼女の先生は・・・
最後は可愛そうな形になってしまうんだけど、流石って感じです。(2009.7.2)
天才バイオリニスト、チェロ奏者、ピアノ奏者。学生時代に音楽を通じて知り合った3人が繰り広げる。まぁサスペンス。
このバイオリニストが自殺する場面から話は始まるのだが。
チェロは女性、他2人は男性という組み合わせで合奏の練習に長野に赴く。
と言う話なんだがこのバイオリンのお兄さんが死に際に録音した不思議なバイオリンの曲によって様々な出来事が持ち上がる。
まぁ、読んで見れば。。。悪いけどそれほど・・・って感じかな(2009.6.26)
神鳥-イビス- | 篠田節子 | 260ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
バイオレンス作家とイラストレーターが「朱鷺」をめぐってそれはもう、恐ろしい体験をする。
現実離れも甚だしいとか言わずに引き込まれてしまうところが凄い。
「朱鷺」という美しい絶滅してしまった鳥に対する見方がチョット変わってしまうような。。。
まぁ、小説なんだから何でもアリ。という割り切りがあれば許せる・・・のかなぁ。。
この人、こういう傾向あるし。
★★★ですけど、読んでみるといいです。(2009.6.22)
愛で逢い月 | 篠田節子 | 240ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
6編の短編なんだけど、最後の1つを除いて、なんだか余りスッキリしない容で終わらせるようにしているみたい。
やっぱ、ある程度長いものを書いて頂いた方が良いと思いますよ。節チャン。(2009.6.18)
アクアリウム | 篠田節子 | 310ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
自宅に大きな水槽を持ち魚を飼育する趣味を持つ公務員が、ひょんなことから奥多摩の地底湖に棲む珍しい動物を見つける。
時を同じうして、奥多摩の開発が進み、地底湖への汚染が始まる。
どうにかしてこの生物を救おうとするのだが。。。
アタシはこの公務員が自宅の水槽に連れ帰り飼う。と言う展開になるのかと思ったが、いかんせんでかすぎたか。。
残念ながら、最後は敢え無くこの生物は汚染にやられて朽ちてしまう。
これに対するリベンジが行われる。
佳発中のトンネルを爆破してしまうという、まぁナント大それた展開だこと。。。
アタシの発想には無いね。
でも、のっけから惹きつけるところなんざぁ流石だねぇ、節チャン!(2009.6.15)
龍の黙示録 | 篠田真由美 | 400ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
なんだか、中途半端な吸血鬼が人間界でゴタゴタするまぁ、オカルトミステリーみたいなもの。。
はっきり言って詰まんない。
webで調べると、賛否両論が著しい。
主人公の性格も良くないし、読んでいて引き込まれるものが無い。
なんだか中世の神話じみた部分は面倒なのですっ飛ばしながら取りあえず最後までたどり着いたけど。。。
最後に作者が<あとがき>見たいなところで、「面白くないものは書かない!」と豪語していたが、なんの、ちゃんと書いてるじゃないかって感じー。
おかげで、その後読んでいる本が面白いこと面白いこと・・・
期待してる本があったら、その前にこの本読むと一層楽しめるかも。
そういう、使い方する本ですかね。キビシー!(2009.6.11)
恋する男たち | 篠田節子、小池真理子ほか | 250ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
5人ぐらいの女性作家が男性の恋愛をテーマとした短編を書いているのだが。。。。
どうもね、最初の節チャンはまぁ由として後に行くに従って順調につまらなくなってゆく。
こりゃ、駄目だ。(2009.6.8)
天涯の花 | 宮尾登美子 | 440ページ | お奨め度:★★★★☆ |
大分前に買って読んでいないままになっていた本。
四国の山を舞台にした孤児の話。
孤児院で育ち、山のお社に養子となって迎えられる女の子の話。
やがて、成長して恋愛がどうの、こうの。。。と始まる。
まぁ、よくある話のようだが、舞台が人里はなれた山の奈かなモノだからなんか新鮮で嬉しい。
『小説〜ッ!』って感じのする良い本だね。
お勧めです。(2009.6.3)
コンタクト・ゾーン | 篠田節子 | 上下850ページ | お奨め度:★★★★☆ |
アジアにバカンスに出かけた3人OLがとんでもないクーデターに巻き込まれてしまうというお話。
最初は、高級ホテルでお買い物三昧に明け暮れる日々を過ごしていたのだが、その国のクーデータに巻き込まれそうになり命からがら逃げ出して落ち着いた先が飛んでもない山の中の村。
そこでの生活が始まるのだが、やがてそこにもクーデターに巻き込まれる。
上巻の途中まではバカンスを楽しむ、お馬鹿OLブリで楽しめるのだが、山間の村での生活がほとんどを占める。
村での生活は、「弥勒」を思い出せるものがあるが、例によって、節チャンは読ませてくれる。
すごい、ボリュームと迫力。。この人は凄いわ。
結局最後は、一人だけ日本に帰り、あとの2人は現地に残る。
少々、ゴチャゴチャしてて、村での戦闘の場面とかは、誰がどうゆう組織で果たして敵なのか見方なのかとか良く分からなくなってしまうけど、まぁ良しとしてよ。
お勧めです。(2009.5.28)
そして扉が閉ざされた | 岡嶋 二人 | 324ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
いきなり、密室の核シェルターに4人が閉じ込められた場面から始まる。
そして「4人ともなぜ、ここに居るのだろう?」・・・と
ある富豪の女性が殺され、その犯人がその中に居るはずなのだが。。。一体誰が?
密室に閉じ込められている状態で4人はその女性が亡くなった時の状況を克明に分析し、やがて彼女が殺された時の状況が明確になる。
閉じ込められた状況を、その女性の母親はインタホンを介してモニターすることでついには殺人犯人を知る。
彼女は、自分の娘が殺された真相を知るや、服毒自殺を図り自ら命を絶つ。
全編が核シェルターの中の出来事で、最期は警察が4人のそんざいを知るところとなる。
うーん、どうでしょう?(2009.5.18)
幸福な朝食 | 乃南アサ | 300ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
何でも、日本ミステリー大賞の優秀賞を取ったと言うから読んでみたんだけど・・・
人形劇の人形を操る女性が、人気美人女性タレントとウリ2つと設定なんだけど。。。
どこが、サスペンスで何がミステリーなのかが良く分からん。
たかだか300ページなのだが、随所に盛り上がりも無い。
最後に『ナールホド!』という落ちがあるかと思えばソレも無い。
コリャ、一体ナンなんだい?
この前に読んだ、篠田節子の後に読まれたのが不幸だったのかも知れないけど。。。
まぁ、アタシみたいな人には向いてないね。(2009.5.13)
ギッシリつまったズッシリ重い、濃い650ページだった。
「聖域」、「ゴサインタン」、に続く3部作の最後だが、それぞれ独立してるので<つながってる>という感じはしない。
今、初めて<乃南アサ>という人の本を読み始めたけど、ぜんぜん重さが違う。
<ATOMIC-LT11>で滑ったあとに<スリッパ>で滑ってるみたいな薄っぺらさを感じる。まぁ、この後どうなるか分からないけど。。。
ストーリーは、ある新聞社のパーティ会場の場面から始まる。
主人公の奥さんがつけていた珍しい髪飾りを発端にチベットの奥地のとある国に出向くことになる。
ところが、この国ではクーデター>が起きていて、それまでの美しい芸術と文化を誇ったその国は怪しい集団に乗っ取られた後だった。
すべての芸術・文化を排除し、国民全員が平等である理想の国家を築き上げようということらしい。
既に鎖国状態であったその国に無理して潜入したが、捕まってしまい飛んでもない悲惨な生活が強いられる。
飢餓、殺人、裏切り、排他、隠蔽などなど・・・
<解説>に『すっごく強烈な小説だから、生半可な気持ちで読んでもらっては困る』見たいに書いてあった。
まぁ、グロイことエグイことこの上ないが、別に普通に読んでもらってもいいと思う。
それにしても、この人、篠田節子さんってスゴイわ。。。(2009.5.10)
100年の恋 | 篠田節子 | 350ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
東大卒のバリバリの美人と、ショボイライターがヒョンナことで結婚するところから始まる。
物凄い美人で、仕事もできるのだが、家事のこととなるとメッキリだらしない。
こんな二人についに子供ができてるのだが・・・
この子育てをめぐってゴタゴタが起きる。
まぁ、ホノボノとした感じで良いのでは無いでしょうか?
当たり障りの無いコメントで申し訳ない。(2009.4.28)
ゴサインタン | 篠田節子 | 650ページ | お奨め度:★★★★☆ |
何でも、この前読んだ「聖域」の続編だそうで、神掛り的な内容である。
650ページにも及ぶ大作で、会話が特に多いわけではないのでビッシリである。
まぁ、それほどドキドキするような内容ではないのだが、「この人(篠田節子さん)すごいなぁ」って思ってしまう。
ストーリーはというと。。。
多分、神奈川あたりでの話しで、お金持ちでありながら40歳になっても独身のまま旧家で農家をやってる<結木(ユギ)>という男性を主人公に話が始まる。この人の所に集団見合いの話が持ち上がるのだが、相手はネパールの女性だという。
結局、その中の女性を選び、<淑子(トシコ)>という日本人名を付けて結婚する。
ところが、この女性が変わっており神様に取り付かれたような振る舞いをし、病気の人や困った人を次々と救って行く。
この結木という家は旧家だけあって、かなりの財を成していたのだが、淑子の神掛った振る舞いのおかげで財を次々恵まれない人に譲ってしまいついには一文無しになってしまう。
ところが、この部分でまだ300ページと約半分である。
あと、300強ページどうするのでしょうか?
どん底の状態から這い上がったのだが、この生き神様たる淑子さんが不意にいなくなってしまう。
散々な目に会っていながら、彼女を慕って探しまくる。。
とうとう、ネパールに戻ったことを知り、単身ネパールに向かう。。。
そして。。。まぁ、読んでみてよ。(2009.4.24)
出版社に勤める「実藤」がヒョンなことから書きかけの小説を見つけるところから始まる。
小説は東北地方の宗教的な内容なのだが、これを何とか完成させようと実藤が走り回る。
これを描いたのはある50歳ほどの女性なのだが、この人は果たして既に死んでしまっているのか、それとも未だいきているのだろうか?
うーん、この内容を書いてしまうのは少々抵抗があるなぁ。。
ズッシリと思い、文字の多い一冊です。
最後も<ナルホド>って言う感じが良いですが、全体的に<ムズカシイ>って感じです。
決して<女たちのジハード>と同じ人が書いたような気がしない、小説ッ!って言う感じです。(2009.4.16)
斉藤家の核弾頭 | 篠田節子 | 524ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
未来のSFのお話。
未来になると、人類の寿命が更に延び、それに伴って人口が急増してしまうため、地上200階建てとかのビルディングが乱立しそこに人々が住むそうな。
更に、東京湾を埋め立てそこにも人々が住んでいたのだが、東京湾の底に貴重な資源「バナジウム」があることが分かり立ち退きが命じられる。
立ち退きを拒否した住人たちが日本政府を相手取り、遂には核武装までして立ち向かうのだが・・・
この一連の出来事に中心的な役割を担うのが<斉藤さん一家>である。
斉藤さん一家は、ご主人が嘗て<裁判官>を勤めていたことから<特A級クラス>という階級に位置づけられている。(なんでもカースト制度みたいなのが敷かれるらしい)
この立ち退きに反対する殆どの人が<G〜Mクラス>という低階級の中で、<特A級クラス>の斉藤さんがリーダー的な役割を担うことになったそうな。
最終的に。。。
核を搭載したミサイルは首都圏に向けて打ち込まれたのだが、→『大惨事を避けるべし』と判断した斉藤さん一家の一員が核弾頭を抜き取って居たので被爆は回避された。
しかし、東京湾にすむ住民は斉藤さん一家を除いて政府が発したウィルスによって絶滅されてしまう。
残った斉藤さん一家のすむ東京湾の居住地は<ヒョッコリひょうたん島>みたいに新天地に足を付けての生活を夢見ながら太平洋を漂うことになる。
←というお話。
まぁ、あらすじなんだけどーなんていうかなぁ。
最後がどう終わるかが気になって最後まで読んでしまった。まぁ、サーッと読めて
しまうけど余り残るものはないかな。でも、まぁ良いんでない!?(2009.4.13)
ブルー・ハネムーン | 篠田節子 | 340ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
非常に軽くて結構なんだけど、なんか、途中で終わってる感じがする。
もしかすると、連載の途中で急に終わりになって無理やり終わらせちゃったんじゃないの?とか、勘ぐっちゃう。
ストーリー美人、結婚詐欺師の話。
怪しいお兄ちゃんがコンピュータで見つけてきたカモに接近しお金をせしめるという商売(?)
<なんか面白そう>と思って読み始めて、最初の方はアップテンポないい感じだったのだが、最後がねぇ。。。
カモにしていた弁護士と大物政治家の癒着問題に巻き込まれてしまい危うく殺されるところだったのが、どうにかこうにか。。
それにまとわり付くように現れるハンサムなトッポイお兄さん。このお兄さんが地方議員の倅を装っており、まんまと引っ掛けたつもりが引っかかったり。。。
最後は、サイパンまで新婚旅行に行き、危うく日本に生還する飛行機の中で終わっているんだけど。。
どうもね。。。(2009.4.6)
インコは帰ってきたか | 篠田節子 | 400ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
と、ある女性雑誌が、旅を紹介するために女性記者がキプロスに向かう。
いつものカメラマンが都合悪く、代わりに檜山というカメラマンが同行することになるのだが。。。
風光明媚な旅行記事を紹介するはずの旅行が、現地の暴動に巻き込まれてしまう。
ギリシャ、ロシア、トルコ色々な政治的背景がややこしくて、まぁそのあたりはちゃんと理解できていないのだが、
ようするに大変なことが起きている地区に間違って足を踏み込んでしまったわけよ。
そしたら、銃撃戦は起きるは、ヒトジニは出るはで、大変なことになってしまい、挙句の果てにはそのカメラマン・・・・
という、感じであまり恋愛小説って言う感じではないです。
まぁ、インコもでて来るんだが、なぜこの題がついたのか良く分からない(2009.3.31)
女たちのジハード(2回目) | 篠田節子 | 520ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
ヤッパ、面白いよね。今回もスキーに行く道すがら読んでたけど。。「沙織」っていうキャラクターがいい。
まぁ、1回目に読んだときほどでは無かったけど。軽〜いノリをお探しの方にはお勧めの1冊です。(2009.3.24)
絵画の巨匠に傾倒した若き天才画家の話。
その巨匠のうら若き後添えとできてしまいドロドロになる。
いろんな病気やら、頭蓋骨やら、ピラニヤならでてきて少々グロイ。
主人公はこれまた別の女性で、この女性が亡くなった巨匠の絵の修復を行うところから始まる。
結局、巨匠たるや、たいしたことなくて若き天才画家実際には筆を動かしていたことになるのだが。。。。
いわゆる、巨匠の残した絵画の遺産をめぐってお手伝いさんに仕掛けられたサスペンス物。。。
オット、★をバラしてしまった・・・まぁ、いいか。
今は、も一回「女たちの・・・」を読んでる。(2009.3.16)
パリ−北京ラリーの華 | 高齊正 | 250 | お奨め度:★☆☆☆☆ |
ダイハツが超伝導を利用して電気自動車を開発するという話。
この人、20年ぐらい前に『ホンダがF1に復帰するとき』と言うのを読んだのを思い出した。
あの頃は、若くて皆で熱く語り合ったものだった。
今でも変わらないのはその時の「若さ」だけだ。。
最初は、充電しても1キロも走れなかったのが、最後はいつの間にか1500キロとか走れるようになってしまう。
大体、ストーリーの展開も簡単でなんの波風もたたずにトントン拍子で進んで行ってしまう。
A:「○○○をやってみようと思うのですが・・・」
B:「うん、是非やってみたまえ」
X:「あれをこうしたら旨く行きました」
Y:「おうそうか、良かった良かった」
結局何もかもがドンドンうまくいって、パリ−北京ラリーにこの超伝導自動車で参戦して、なんと優勝してしまう。
いくらなんでもねぇ・・・・
今から、20年前に書かれた本でその頃、今使われているのと同じGPSが同じように機能しているのは凄いね。
なんの、苦労もイザコザも無い順風満帆なまま全てがきれいに終わってゆく。
ダイハツっていうのはいい会社なんだなぁ。。。
ウチの会社何ざぁ・・いや、その話は辞めておこう(2009.3.11)
女たちのジハード | 篠田節子 | 520 | お奨め度:★★★★★ |
こいつは面白い!
<感動の名作>、<グッときちゃう>、<ドキドキしちゃう>なんてことは無いんだけど。
へぇーOLってそうなの?とか、読みながら色々考えさせられるのがいいねぇ。
なんか、ずーっと読んでいたくなるようで、ページが残り少なになって行くのが残念な本。
『女たちのジハード・セブン』とか、『帰ってきた女たちのジハード』とか続きを書いて欲しい。
ストーリーはある、損保会社で働く、康子、沙織、リサ、紀子という4人のOLの生き様をそれぞれ書いたもので、
短編じゃぁ無いんだけどそれぞれ色々なテーマ毎にストーリーが構成されている。
スキー場に居る間、時間を見つけて読んでいたけど、いいよねぇ。。。
面倒くさいから、内容についてはここでは書かないけど読んでみれば。。。
と、言うことで久しぶりの★★★★★(2009.3.9)
クリスマス・イブ | 岡島二人 | 300ページ | お奨め度:★★★★☆ |
最初から最期まで、息つく間もないサスペンス。
こういうのも面白いね。
段々盛り上がってゆくとか、一段落する、とかそういうのが無いまま終る。
舞台は、雪に囲まれた冬の別荘地区。
そこでクリスマスパーティーをやるはずだったのだが、とんでんも無い殺人鬼に襲われてしまう。
まぁ、「13日の金曜日」みたいだけど、こういうパターンを本で読んだのは初めてだね。
字も大きくて、会話が多いので読みやすいんだけど、往復の電車の中で1日で読めてしまった。
呼んでみて!(2009.3.4)
前回ご紹介した、「女たちのジハード」の人。
「女たちのジハード」は面白そうなので、ニセコに行くときに読もうととって置いてその間にこれを読んだんだけど、結構面白くて1日半で読み終わってしまった。
蚕の新種を開発しているまにひょんなことから数匹が脱走してしまい、町の中に死者が出るまでの大事件となってしまう。
うーん、解説に<少々先を急ぎすぎてる・・・>みたいなコメントもあったが、テンポが良くて良いんじゃないかと思う。
大きな芋虫の大群が押し寄せるところとかキモイけど、読んでみれば。。。(2009.3.3)
十角館の殺人 | 綾辻行人 | 300ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
この人のデビュー作だそうで、解説では自分でも「下手」と書いていたけど。。。
なんのなんの、本当につまらなかった。
何でも京大院卒のエリートで、在学中に書いたものらしいんだけど、良くこれ出すよなぁっていう勇気は評価する。
まぁ、アタシもどうもノメリこめなくて途中で何度も辞めようと思いながら読んだんだけど、ヤッパだめだった。
なんでも、十角形のある島の別荘に大学のミステリーサークルが泊まりに行き、次々と参加者が殺されてゆくというミステリー。
以下、省略(2009.2.26)
実はこの後、「女たちのジハード」というのを読み始めたんだが、こいつが面白い。
その前に読んだのがその分盛り上げてくれてるのかも。。。
あまりに面白いので、今度の北海道行きまで取って置こうと思い中断。
今は、別のを読んでる。
焦茶色のパステル | 岡島二人 | 380ページ | お奨め度:★★★★☆ |
これ、結構いい。
普通にちゃんとしてて、旨くできてて良い。
「主人公は果たして誰なんだろう」こととか考えなくてもいいんだろうけど。。。
ある、競馬記者が殺され、その奥さんが友達と犯人探しを始める。
種明かしは結構面倒くさいから書かないけど、馬の血統をメグって殺人事件が持ち上がる。
この奥さんの友達が、これまた競馬雑誌社で働く女性なんだが彼女のキャラクタがすばらしい。
ふざけてて、明るくて、愉しくて、賢くて、そして美人で。。。
映画で観てみたのに・・・
『七年目の脅迫状』と言うのも馬がらみで面白そうである。
<流石だねぇ>とうならせる作品。
スキー場に居る時に読み終ってしまったよ。(2009.2.21)
蒋介石の黄金 | 伴野朗 | 470ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
悪いけど、よくわからなかった。
蒋介石の黄金を運ぶためにある日本人の主人公が活躍することになってるんだけど、御たぶんにもれず色々と邪魔が入る。
なんだか訳の分からない、滅法ツオイ殺し屋が出てきたり、日本人の賊が出てきたり、共産党が出てきたり、アメリカ人が出てきたりと、
やたらゴチャゴチャしてて、誰がどうなってドイツが悪者でドイツが仲間なのかサッパリ分からない。
で、この主人公も簡単にやられて死んでしまうし、そもそも黄金が本物だったかも良く分からない。
おまけに最後は、この黄金をめぐって株の操作が行われたとかで。。。。
あーもうどなっているんだか・・・だめだこりゃ(2009.2.17)
クラインの壺 | 岡島二人 | 400ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
なんでも、バーチャルリアリティを実装したRPGゲームを開発したのだが・・・
そのゲームのテストに参加した主人公と、ある女性がどっちの世界が本当でどっちの世界がバーチャルだか分からなくなってしまうという話。
結局、どっちか良く分からないまま話が終わってしまった。。。
「クラインの壺」っていうのは、本当にあって、いうなればメビウスの輪の立体バージョン<wikiで見ると良く分かる>だけど少々無理がある。
だから、このストーリーの少々無理があるのかもしれない(2009.2.9)
この前「定年ゴジラ」を読んだので、この人の作品は2つめである。
なんか、ぜんぜん違う。
4人家族で、秀才の兄を持つ弟が主人公。
ところが、この兄が高校に行くや否や学業からなにから荒み始めてしまい、挙句放火で病院送りになる。
ついで、親父も蒸発してしまい、どうにか母親が化粧品のセールスで食いつなごうとするが、悪い客に騙されたことからギャンブルに走り・・・
といった風でドンドン話は悪い方向に進む。
「感動のクライマックス・・・」とあったが、そうかなぁー(2009.2.4)
どんなに上手に隠れても | 岡嶋二人 | 340ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
新人女性歌手が誘拐されて、身代金が要求される。
<このままやれば、誘拐って案外旨く行くんじゃないかイ?>って言うくらい旨いこと考えられている。
『アッ!』っと言う間に読み終わってしまった。
まぁ、流れ的には良く考えられているなぁと思ったけど、どうも良くあるパターンだなって思ってしまう自分が良くない。
会社で当たり前の仕事ばかりしているからかね、よっぽどの刺激を身体が欲しているのかも知れない。
と、言うことで明日から、キロロにスキーに行ってくる。
ここで、時速200キロでカットンで来る(2009.1.29)
てっきり、『スポコン』ものかと思ったけど。。。(解説には<スポーツ小説>だとあったのだが。。。
まぁ、のんびりとした雰囲気で始まり...
主人公が学生時代に弱小野球部にいたエピソードを紹介し...
小学生の娘の友達の男の子が野球に夢中になっていて...
母校の野球部のコーチをするけど『パッ』としなくて...
そうこうしているうちにページが半分以上もすぎてしまい...
それでも熱い野球の場面が出てこなくて...
あーこりゃ、<駄目だなぁ>と思っていると本当に何も起きないまま残り数ページになって...
終わってしまった。
<なんだこりゃ?>
作者は高校時代にハンドボール部を中退しているぐらいだから<スポコン物は書けないんじゃない>とか言われちゃう。
まぁ、そんなことは決して無いんだろうが、何でも地元に帰った時に周囲に約束させられて書いた物がこの『熱球』だそうな。
発行された時は、チヤホヤされたんじゃないかと思うけど、この話で『熱』は無いよなぁ。。。(2009.1.27)
神様からひと言 | 荻原浩 | 440ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
ちょっと面白い。
怪しい食品会社に転職したものの、でしゃばりすぎて掃き溜めみたいな部署に送り込まれる主人公。
「お客様苦情係」そこでの活躍に目をつけられたのだが、会社のズサンな体制にいらついて会議の場で爆発してしまう。
まぁ、案外古い確執を拭いきれない日本の会社にありがちな景色かね。
これから社会に出ようという人は読んでおくと良いかもしれない。(2009.1.22)
かつての新興住宅街で暮らした人たちが定年後に繰り広げるお話し。
短編と言うわけでは無いのだが、いくつかの出来事が起きてはまとまり・・・っていう感じで繰返している。
全体を通して1つのストーリがあると言うわけではないのでそれほど盛り上がると言うわけでは無い。(2009.1.15)
99%の誘拐 | 岡嶋二人 | 405ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
なんでも、何がしかを受賞したという作品で、誘拐から身代金を見事に受け取ってしまうと言う話し。
誘拐事件が2つ入っていてそれぞれ繋がっている。
最初の誘拐事件を読んだとき、『コイツやるなぁ』と思ったんだけど、後の方はちょっとねぇ。。。
結構無理があったようだね。
この人の作品は初めてだけど、また読んでみよう。
この次は頑張るように!(2008.1.7)
神様がくれた指 | 佐藤多佳子 | 640ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
あの、「一瞬の風になれ」で、吉川英治新人文学賞を取った佐藤さんなんだが、チョットねー。。。
スリの話で面白そうだったんだけど、後半いじりすぎて壊しちゃった感じが否めない。
あっさり、終わらせて、なるほどねーという結末にしてくれた方が、個人的には嬉しかった。
夜の果てまで | 盛田隆二 | 520ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
うーん、
解説を読むまで意味が分からなかった。。。
「失踪宣言申告書」から始まる。
男性の奥さんが1991年の3月1日に失踪し、1998年に申告した。
この奥さんが若くて綺麗な人で、彼女に北大の学生が入れ込んでしまうというはなし。
新聞社の内定も卒業も蹴ってしまった挙句、彼女と東京に駆け落ちする。
結果、彼女から、「別れたほうがいい」と、言われて実家に引きこもるのだが。。。
まぁ、何処にでもある話しで、最後は1991年の2月末日に実家の鹿児島から北海道に旅立ったところで終わっている。
520ページもあるので最初の「失踪宣言申告書」に書かれていた日付のことなど忘れてしまっていたのだが、解説を読んで「なーるほど」と納得した。
つまり、1991年の3月に彼女は、その学生と一緒に雲がぐれしてしまったということなのね。。。
解説を読まないと謎解きができない。と言うお話でした。(2008.12.18)
DIVISION Chief Kosaku Shima1 | 弘兼憲史 | 100ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
『部長 島耕作1』のバイリンガルバージョンである。
マンガなのだが、全て英語で書かれている(日本語も書かれている)。
内容的には、英語だけでも十分理解できるし、1日もあれば読めてしまうのだが、随所に知らない<言い回し>が出てくる。
まぁ、チョイト前ならノートに書きとめて<覚えておかなくちゃ!>なんてこともしたのだろうが、英会話の学習はもう行なわないことにしたのでそんなことはしな
い。
ストーリーとしてはまぁ、ありきたりだから<英語>でもなければ読まないね。
自分で、<果たしてこの本英語で読めるかしら?>と試してみたかったので、結果<読めた!>ということで目的は達成できたわけよ。
ところで、コレに先立って買った『部長 島耕作n』のバイリンガルバージョンがもう1冊ある。
ある、宴会の席でアタシの隣に座った別のグループのマネージャーに2週間以上前に貸したのだが、未だに返って来ない。
アタシ:「『部長 島耕作n』っていう本があってね・・・」
そいつ:「そうですか、貸してください!」
アタシ:「いいよ」
という具合で彼の手に渡って2週間強。。
1日もあれば読めちゃうのに、2週間経っても返しに来ないなんて。。。
貸した方からどういう風に観られているか考えないんだね。
<あー、コイツ駄目だな、やる気ないな>って本なんて、簡単に借りがちだが貸した相手によっては人間性を観察されてしまう場合もあるんだぜー。
オーコワ!。
因みに、もう一人のヤツは、ちゃんと次の日に返してきた。
優太郎左衛門には気を付けよ。。。!(2008.12.15)
バッテリー〜 | あさのあつこ | 1050ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
バッテリー〜バッテリーを読み終えた。
<まぁ、いいかなぁ>とも思ったけど、ダメダこりゃ。
野球のストーリーなんだが結局草野球の場面がチョコチョコっと出てくるだけで、ちゃんとした試合は殆どない。
極めつけは、<原田巧>というスーパーピッチャーと、<門脇秀吾>という超ド級バッターの対決なんだが。。。
段々ページが少なくなってくるわ、試合は始まらんわ。。。
これじゃ、1試合の実況は無理だな。。
それでも未だ余計な描写がつづいて。。。
1打席の実況がヤットかな?
そこで、またコメントが入って。。。
『ピッチャー投げました。バットが回った・・・・』
で、終わってる。
打ったんか?打ちとったのか?
どっちなんじゃい?オイオイ、そりゃないだろう。。
6冊読ませておいて、こりゃヒドすぎるぜ〜。
2冊目読んでる時は<久しぶりの★★★★★か?>と思ったけど、途中で<★★★★☆だな>
で、終わってみたら、<★☆☆☆☆>
最後の1ページの数行で一気に★★★失ってしまった。
こういうのも珍しい。
「面白かったら、貸して上げるね」なんて何人かに言ってしまったけど、貸したげない。(2008.12.7)
バッテリー | あさのあつこ | 350ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
だんだん盛り上がってきた。
中学の野球部にはいった。。。
早々、そういえば主人公の紹介をしていなかった。
主人公は剛速球のピッチャーで、<巧>。その弟が喘息もちの<青波(セイハ)>あと、キャッチャーが<豪>
中学に入り野球部に入り、持ち前の剛速球で、一年ながらにしてエースの座を得る。
いよいよ、先発デビュー戦か?
と、思った矢先に生意気な一年エースの存在を面白く思わない先輩の邪魔が入り、野球部は活動停止に。。。
第2巻は、作者が「ジラシ」のテクニックで盛り上げる。
最後は、競合中学との試合の話しがでたところで、へ・・・
くそー面白そうじゃねーか(2008.12.1)
バッテリー | あさのあつこ | 250ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
なんとなく面白そうなので読み始めたが、結構有名な本らしい。
この「バッテリー」から始まって「バッテリー」〜「バッテリー」まで続く。
既に入手済みだが今は「バッテリー」の途中。
中学生の野球の話だがこの第一話はイマイチもりあがりに欠ける。
中学の野球部のに入ってからの話は「バッテリー」でそれに繋がるための前置きみたいな感じ。
もう少し読んで見ないとなんとも言えませんが、同じ<スポコン>ものでも「一瞬の風になれ」の方が良さそうな。。。
でも、請うご期待!(2008.11.28)
黒い墜落機 | 森村誠一 | 424ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
自衛隊のファントムが墜落したことから始まる。
これが、殆ど老人だけで構成されたトンでもない田舎に堕ちたものだから、自衛隊はその秘密を闇に葬るために村民を全員抹殺しようとする。
まぁ、とんでもない話なのだが。。。
とは言うものの、途中までは読み物として楽しめたのだが、最後に弄くりすぎて壊してしまった感じが否めない。
もう少し、普通に終わらせられたら良かっただろうに。。。(2008.11.26)
ハンニバル・ライジング | トマス・ハリス | 上下500ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
そう、「羊達の沈黙」、「ハンニバル」で有名なあの、ハンニバル・レクターの話。
ハンニバルが未だ幼少の頃の話で、丁度<スター・ウォーズ>が話をを逆戻りして映画化したようにこれも、2007年になって子供の時の話が改めてリリースされた。
第2次大戦中にリトアニア人として生まれたが、戦災孤児になってしまいフランスにいた親戚に引き取られる。
孤児となるにあたって起きた忌まわしい過去に復習すべく18歳のハンニバルは立ち上がり、妹を殺したソ連兵を次々と殺してゆく。
面白いのが、「日本」に関する記述が非常に多く観られる点。
これも映画化されているんだが、なんか、コレまでの作品で一番凄惨な絵になりそうだし、もちろんアンソニー・ホプキンスも出ていないので、観ようかどうしよう
か迷っている感じ。。(2008.11.18)
遠ざかる祖国 | 逢坂剛 | 上下840ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
丁度、第2次世界大戦が始まるまでの話。
日本を始め、アメリカ、スペイン、ドイツ、イギリス、ペルーと舞台が展開し、いろんな国のスパイが、2重スパイだったり、
そのスパイであることを見破られないようにするために故意に泳がしたり。。。
そんな話が延々と上下800ページに渡って続く。
ついつい、展開が気になって先へ進んでしまうが、段々ページが残り少なになって。。。
早くしないと読み終わってしまうゾ・・・なんて思っていると本当に終わってしまう。
という、お話。
ストーリーとしては、日英、それぞれのスパイが気を惹かれあってしまうのだが開戦を機に疎ましくなってしまうのであった。。。
というところかしら?
ストーリーと言うよりも、部分部分を楽しむという感じかしらね。
同じ戦時中であっても、スペインが陽気であったり、イギリスの事情が伝わってきたり。
「あー、スペインって、食事が美味しいところなんだなぁ」って理解できたり。。。
日米開戦には、積極的だったのは陸軍で、海空は逆に反対だったと、日本もドイツも暗号がすでに解読されていたとか。。。
ふーん。
部品を楽しむにはいい本です。(2008.11.11)
1936年、ベルリンオリンピックに対抗してスペインで「人民オリンピック」なるものが企画された。
結局、スペインの内乱でボツになってしまったが、当初、ベルリンオリンピックに参加するはずだった馬術の厩務員がベルリンを脱走してスペインに向かうところから話は始まる。
この日本人が、スペインの内乱に共和国軍としてフランコ政権と戦ったと言う背景を元に、日本のテレビ局がこの幻の「人民オリンピック」の特集を組むべくスペインに乗り込む。
この特集を企画した人が、ナント、1936年にベルリンを脱出した日本人の息子だと言う話。。。
なんだか、ゴチャゴチャしてるけど、まぁパニックにならずにお楽しみいただる。
と、言っておこう。(2008.10.29)
半島を出よ | 村上龍 | 上下920ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
北朝鮮が、堕落した日本を侵略しに来るという内容。
随分前から、気になっていて古本で安く(上下で500円)手に入ったので楽しみしていたのだが。。。
例えて言えば、町の有名な人気レストランで、トンカツを頼んだが、脂身ばかりでガッカリしたと言う感じ。
設定とか、背景とか結構ドキドキせられるんだけど、肝心な内容に伴う部分の描写がショボイ。
北朝鮮のバリバリに訓練された兵隊を敵に回して、どう勝負するか。。。
得たいの知れない、ハエや、毒をもったカエルやヤスデをもって迎え撃つ。
強力な爆薬や、ブーメラン。。。
色々、特色をもった怪しい人達が出てきて、政府も太刀打ちできない難敵をやっつけるかと思いきや。。。
カエルは毒がなくなってしまうし、ヤスデは利用されたがどの程度効果があったのかちゃんと書いてないし、ブーメランはちょこっと出てきただけだし。。。
ハエだって、それほど効果的活躍したわけではない。
結局、物を言ったのはバクダンで、北朝鮮の兵士がこもっているホテルを爆破してオ・シ・マ・イ。
しかも、敵が、やられるところを書いていないし。。。
うーん、なんだろうなぁ。。
上下で1000ページもあるって言うのに。。。その殆どが、イラン説明や背景描写に使われている。所謂「脂身」よ。
肝心なヒレは何時出てくるのか?
と思っているうちに・・・終わってしまったではないか。。。
一体、どうしてくれるんだ!(2008.10.19)
アリゾナ無宿 | 逢坂剛 | 380ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
珍しく、西部劇のはなし。
賞金稼ぎと、なぜか半分記憶をなくした日本人が、刀や吹き針で悪者をやっつけると言う話。
最初、と、あるお嬢さんが、ヒョンなことから彼らと一緒に旅をすることになり行く先々でお尋ね者を退治する。
確かに西部劇だし、そういう情景は浮かんでくるけどあまりハラハラ・ドキドキすることは無いし、どんでん返しも何も無い。
まぁ、安心して読めると言えば、そうなんだがなぁ。。。(2008.10.7)
6ステイン | 福井晴敏 | 410ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
久しぶりの福井さんだが、やはり描写場面は何も分からない時がバシバシある。
これで、いいと思ってるのかあったら聞いてみたい。
これは、古本屋でも、900円ぐらいするんだけどたまたま100円セールで買った。900円は高い。
6つの短編を含んだ物だが、いずれも何処かの雑誌に掲載されたもの。
一つ一つは独立しているんだが、接点があったりする。
内容は、「市ヶ谷」ということば、自衛隊の総本山にまつわる、秘密警察と北朝鮮とかのスパイの攻防みたいな話し。
全国の約5000人ぐらいのそういう人が普段は普通に生活してて、呼び出されると急遽駆けつけるそうな。
で、月12万+年3回のボーナスがあるらしい。だから、勿論普通の仕事もちゃんとしている。
しかも滅法強くなくてはいけないらしい。
日本も知らないところで色んな公の秘密組織が活躍してるんだね。
楽しみにしていたが、それほどでは無くて、最後の1篇ははしょってしまったわい。(2008.10.2)
スペイン灼熱の午後 | 逢坂剛 | 390ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
これも、逢坂剛さんの作品
「アッ!」と言う間に読み終えてしまったけど、まぁそれほどジワーッと後に残るような物が在るわけではない。
ちょっと面白いけどね。
行方不明になった父親を探してスペインまでやってくる。
そこで、なんと死んだはずの祖父が生きているといううわさを耳にし、ある大金持ちの屋敷に忍び込むのだが。。。
そこで、別の日本人が、テロを計画していたことが分かる。
結局は、コレを阻止するというストーリー。。(2008.9.26)
ハゲタカシリーズ第3段。
渋谷を牛耳る2組のヤクザのうち、片方が、南米マフィアに殺されてしまう。
2組のヤクザと、南米マフィア、警察とがゴチャゴチャになってそれでもどうにか話は終わって行く。
ご存知、ハチャメチャ、ハゲタカ刑事の物語なんだが。。。
今回は最後に、ハゲタカの左手が切断されてしまう。
病院でどうにかくっつくところまでは行ったのだが、手術が果たしてどの程度上手く行ったかは分からない。。
第4作も既に出ているらしくて気になるんだけど。。。まぁ、いい。面倒くさいからな。
誰か、教えて(2008.9.23)
どうも、ハードボイルドものってのはバンバン読めてしまうな。
これも。逢坂さんの作品で、ハゲタカシリーズの2作目。
例の、ハチャメチャなデカが、大暴れするのだが他のヤクザに吊るんだ悪徳警官を退治する話のようだ。
これに続いて、3作目を読んでいるところだが、このハゲタカシリーズはこんなところで<ヨシ>とするようだな。。。(2008.9.19)
どうしょもない、悪徳刑事が、暴力団と釣るんで更に悪と戦う。まぁ、いわばハードボイルド物だわ。
暴力団から金はせびるは、弱気をくじき・・・
とあるのだが、読んでいると、まぁ、それほど悪いやつじゃない。
もっと悪いやつには敢然と立ち向かうし。。。
途中、先が読めてしまったが。。。まぁ、ホイホイ読めてしまうし・・・由としよう。
このシリーズ3冊かってしまった。
それよっか、ここの出てくるヤクザがまた良い人達で・・・・(2008.9.16)
カディスの赤い星 | 逢坂剛 | 上下840ページ | お奨め度:★★★★☆ |
これ、結構いい。
途中まで読んでいた時に、上下は多すぎるんじゃない?
半分ぐらいで終わらした方がスッキリすると思ったんだけど、まぁ悪くない。
最後にあれよあれよという展開が目白押しで着いてゆくのがヤットというところがあったけど、楽しめる。ストーリーは、日本、スペインを舞台にスペインの名フラメンコギターを巡っての攻防が繰り広げられる。
これにスペインと日本のテロリスト集団のコラボレーションが加わってゴチャゴチャしつつも上手いこと話が進む。
何をトリガーにここまで展開させられるのか、剛さんの頭の中をのぞいて見たくなる。
主人公の漆田さんの巧妙な話術も羨ましい。
この人はスペインについていくつか書いているが、いいもんだね、行って見たくなる。
しばらく、この人の本、読んでみよう!(2008.9.11)
デセプション・ポイント | ダン・ブラウン | 上下800ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
ダン・ブラウンの作品で楽しみにしてたんだけど、「なんかー」って感じ。
この前読んだ「侵入社員」もそうなんだけど、アメリカ人ってのは、ひっくり返りーの、ドンデンがえりーのが好きなのかね。
いくらなんでもイジリすぎだと思う。
それから、最後に助けを求めている娘を見殺しにしてまで大統領の座に執着する父親。。。コリャないだろう。
少なくとも、ウチの娘にはこんなことは出来ない。
それから、いろんな危機的な場面が出てくるのだが、描写がイマイチpinと来ない。
「ナンカ大変なんだろうねぇ」ってのは伝わるけど。。
でも、映画があるなら観て見たい。(2008.9.4)
侵入社員 | ジョゼフ・フィンダー | 上下730ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
ウダツの上がらない社員が会社の金を勝手に使ってパーティーを開いたのがばれて、「務所送りになりたくなければ。。。」
ということでライバル会社にスパイとして入社することになる。
潜入先で色々、上手いことやって、出世し、社長直属の社員として活躍する。
どうも読んでいながらにして、「どうせ、ろくでもないドンデンで読者を『アッ!』と言わせるつもりなんだろうな」
と思っていた。
「こっちとら、お見通しだからチョットやソットで驚いてたまるもんかい、どんなドンデンか、見せてもらおうじゃないかい」
と、思ってたら潜入先の会社が彼を採用するために仕組んだ罠だったとか。。。
既にこの手で今の重役を採用していたり、元の会社にその手先が送り込まれていたり。。。
あまりに、どうでも良いドンデン返しでビックリしてしまったワイ。。。。
ごくろうさんでした。(2008.8.23)
鉄道員(ポッポヤ) | 浅田次郎 | 288ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
短編がいくつか含まれたものだが、いつの間にか亡くなった人の亡霊がでてくる話がいくつかある。
まぁ、総じて大して面白くない。一つ良いとすれば、「ラブレター」と言う話。
チンピラが出所してくるや否や、奥さんの葬式に行けという話しが舞い込む。
確かに、チンピラは入籍した相手がいたのだが、一度も会ったことも無い中国人女性。
彼女は暴力団関係の店で働いていたのだが、周囲の中国人女性が不法入国を理由にしょっ引かれる中、彼女は日本人と結婚していたという理由で、
それなりに安泰に生活ができていた。
彼女は、病気で無くなる前に、逢ったこともないこのチンピラと結婚できたことで非常に幸せであったことを手紙で伝え、チンピラは亡骸を引き受けに行く。
其の手紙に感謝の気持ちがしたためられておりチンピラが<グッ>とくるという話。。。
後はどうってことない。(2008.8.7)
山本五十六 | 阿川弘之 | 上下190/760ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
山本五十六っていうのは有名な海軍の兵隊さん。
真珠湾攻撃に反対しながら指揮をとった。
この人の人となりを書いたもので、色々面白い面も書かれていてチャント読めば楽しめるのかも知れないけど、190ページで辞めてしまった。
山本五十六と言う人は、アメリカに長い事すんでいたりその間に色んなところを見て回ったり。。ギャンブル好きだったりとか。。
そんな事を色々書かれているようだけど。。。ストーリー性に乏しいのか途中でやめてしまったわい。(2008.8.?)
シェラザード | 浅田次郎 | 上下760ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
終戦直前に金塊を満載して撃沈された豪華客船<弥勒丸>を引き上げようと言う話。
この<弥勒丸>が金塊を運ぶ経緯、終戦間際のシンガポールでの状況、引き上げについての色々時代をまたがっていろいろ書かれているんだけど。。。
長い、引っ張りすぎ。。。
挙句の果てに、<弥勒丸>は引き上げないで話は終わってしまうわで・・・
惹き付けるだけ惹き付けて置いてなんとも後味が良くない。(2008.7.24)
4日間の奇跡 | 浅倉卓弥 | 500ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
何でも、「なんちゃらミステリー大賞」を取ったって言うから読んでみたんだけど、一向に盛り上がらないまま、終わってしまった。
500ページもあって、ズラリズラリと続く様子は、<帚木 蓬生>と似てるんだけど、盛り上がらないまま終わってしまうところが違う。
脳に障害がある、女の子が、ピアノの天才で、色んなところへ演奏に行くんだけど、其の途中で事故にあってしまうと言う話。
其の事故で、其の施設の従業員の女性が亡くなってしまうんだけど、亡くなるまでの4日間、其の女性と女の子が入れ替わると言う事態が起きる。
結果、4日後に元の形に戻るんだけど、其の事故を機会に色々、変化が訪れる。。。まぁ。。半分もあればいいんじゃないかしら?(2008.7.8)
千葉県は大原の駅に置いてあった本をもらってきて読んでいたんだけど、途中で間が空いてしまって、読み直し始めたら最初の方を忘れてしまった。
何人かの名前が出てきたけど、どういう素性の人か忘れてしまっていて。。。でも、まぁいいやと思ってそのまま読んでしまった。
何でも、数年前に離婚した奥さんからの便りで借金の肩代わりに行くのだが、その借金の元ねたが怪しいから色々調べると、
弁護士やら、ヤクザやら代議士やらと色々出てくる。
どうも土地を巡ったいざこざだったらしいんだけど。。。
その土地の権利書を誰が持ってるかを巡って、その奥さんも、子供も死んでしまう。
それなのに、平然としてたり・・・なんか、後味も良くない。
1月も間が空いてしまったこともあって、よくわかんなかった。まぁ、スラーッと読めてしまう、まぁ、カタユデものなんだろうけど、それほど面白くない。
アルバイト程度に書いたって感じだね。(2008.5.26)
ガリレオ探偵 | 東野圭呉 | 280ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
刑事と理系の大学教授が事件を解決してゆくという短編物。テレビドラマ化されてると思う。
作者が嘗て理系の仕事をしてた内容が伝わってくるような感じで、事件の内容も一般の人とかが決してお世話にならないような難しい科学のカラクリで
構成されていて、事件のカラクリが説明されても<あー、なるほどねぇ!>と関心できるようなないようでは決してない。
<フーン、そうなの?_?>って感じで今一面白くない。
まぁ、読みやすいんだけど別にそれほどコゾッテ読むこたァ無い(2008.4.10)
結構人気あるみたいで、始めて読んだんだけど、イマイチだったね。
テーマは、事故にあった男性が其の凶悪犯の脳を移植されてしまい、今までおとなしかった性格が段々凶暴になってゆくという話。
最後は、病院の研究室で、自殺してしまう。
まぁ、いい感じで読み進んで行けるんだけど、最後が今ひとつ盛り上がらない。
誰にでも失敗はある。
これからの活躍に期待しようではないか(2008.4.4)
一瞬の風になれ | 佐藤多佳子 | 600ページ | お奨め度:★★★★★ |
コイツはいい。かなり良い。
県立、春ノ台高校の陸上部を題材にした、まぁ一種「スポコン」ものだが、滅法いい。
県立の陸上部が、モリモリ力を付けてゆく様と高校生活とユニークな先生との接点が・・・
アタシは陸上はやらなかったけど、1,2,3巻と読み進んで行くうちになんだか、今からでも早く走れそうなきがしてきて。。
無性に走り出したくなるような内容だよ。
巻を追うごとに盛り上がっていって、3巻の最後の方のリレーの場面を読み終わったあとなんざぁ汗ビッショリって感じだよ。
ところが、この本、学生時代にキツイ体育会系の練習を積んだ人じゃないと理解できないかもしれないね。
我が家の、奥さんや、運動が苦手な倅なんかは入っていけないみたい。
って、いうことで会社で進めるにしても、こういう頭脳系の集団の方々にはどうも勧めにくい。
もっと、続きを書けっ!って言う感じだ。(2008.3.25)
香港の変換を巡ったイギリスと中国のゴタゴタを題材にした話。
CIAやらジャーナリスト、ハリウッドのアカデミー賞女優、日本の外交官、中国の金持ち、日本の大企業の社長、香港の天才ITエンジニア、美人モデルなどなど・・・
色々ゴチャゴチャになって、香港返還を阻止すべく秘密文書を奪還すべくストーリが来る拡げられる。
この文書がは、毛沢東によって認められたもので、コイツがあると、香港はイギリスから中国へ渡らなくなるとかならないとか。。。
複雑すぎてよくわかんない。
まぁ、読んでいるうちに最後はスッキリ終わるんだろうと期待していたんだけど、段々ページが少なくなってくるは、話は一向に盛り上がらないはで、、
変な意味でドキドキして・・・
そのまま終わっちまった。
まぁ、読まないほうがいいと思うよ(2008.3.25)
積み木の箱 | 三浦綾子 | 上下650ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
中学の先生を主人公とした言わば学園物。
そこに大金持ちで、家に2号を囲った父親を持つひねくれた中学生。
美人子連れの雑貨屋と、そこに下宿する同じ中学の体育の美人先生、これらが繰り広げるまぁ良くある話。
結構古い話だからこのコロは新鮮だったのかもしれない。
サラーッと読めてしまう。
中々オチに至らないままページが残り2枚,1枚と・・・
まぁこのまま終わらないのもありかなぁなんて思いながら読んでゆくと本当に中途半端なオチで・・
お後がよろしい様で、ってかんじで終わってしまった。(2008.3.14)
仮面の告白 | 三島由紀夫 | 238ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
悪いけどこれも面白くない。
変な性格の男性の話。。。
なんかよくわからない。三島君は期待してたんだけど、理屈っぽくってアタシにはむいてない。
「潮騒」とか、こんなじゃなかったとおもったんだけどなぁ。(2008.3.5)
豊饒の雪 第四巻「天人五衰」 | 三島由紀夫 | 342ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
このシリーズ、全てを通じて脇に3つのホクロのある人物が主人公。
第一巻から出ている、『本多』という人物は、弁護士として大金を蓄え、この巻では80歳という高齢。
この本多さんが、脇に3つのホクロのある若者を養子に迎える所から始まるのだが、このガキが東大に入った辺りから段々悪くなるわなるわ・・・
で・・・って話。
なんか、最後は書きかけみたいに終わってしまった感じがする。
これを書き上げたあと、例の市谷駐屯での割腹自殺に至るわけ。
悪いけどあまり面白くない(2008.3.3)
豊饒の雪 第三巻「暁の寺」 | 三島由紀夫 | 425ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
この「豊饒の雪」の起承転結の「転」に当たる、重要な作品だそうだが、いや、これがツマンネーのツマンネーのって。。。
第一巻から出ている本多という弁護士は、とある裁判での勝機で大金を得る。この金で別荘を作り、かねてから興味があったタイのお姫さまを招いて・・・
実はコッソリ覗きに興じるという変体であった。
ところが、この変体の覗き壁が講じてこのお姫坂が、とあるお金持ちのご夫人と同性愛にあって。。。まさにその最中に家が火事になって・・・・なんじゃこりゃ!?
という妙な展開。
最初は<永劫回帰>がどうの<輪廻転生>がどうのと、ゴチャゴチャわけが分からない。もう、内容はよく分かったよね。
みんな、ここだけ読めば、あとは読む必要ない。(2008.2.27)
豊饒の雪 第二巻「奔馬」 | 三島由紀夫 | 506ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
普通の複数ボリュームとチョイト違うのが、出演は同じキャストを引きずってストーリは繋がっているんだけど、1冊ごとに内容は完結している。
第2冊目の「奔馬」は、若き剣道の達人と弁護士の場面から始まる。
面倒くさいことは省略するけど、この若き剣道の達人『勲』君が、とある本に感化されて、世直しに立ち上がろうとする。
天皇陛下バンザイを唱えつつ、悪しき日本の実情を打破するために、日本の政界の要人とされる諸悪の根源をクーデターで殺害しようと企てる。
それに賛同する同志となるべく若者10数人を集め、ことを進めようとするのだが、最終的には父親の密告により事前逮捕されてしまう。
結局クーデターは起こせないまま裁判となり、弁護士の『本多』の活躍(?)で釈放になるのだが。。。。。
『勲』は日本の政界の要人とされる『蔵原』を暗殺して割腹自決する。。。
内容的には実に充実しているのだが、色々な描写が多くて、且つ、難しくて、なかなか入り込めない。
なんか、<オレは天才だ。凡人には分かってもらわなくて、一向結構>と言われているようで・・・
今は、3冊目<暁の寺>を読み始めた(2008.2.20)
豊饒の雪 第一巻「春の雪」 | 三島由紀夫 | 468ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
ロシア戦争が終わったあたりの日本の話。
アタシとはおおよそ接点が無いおお金持ちの坊やが禁断の恋に突っ走るっていう話。
まぁ、今にして思えばこういう類の話はいくらでもあふれているんだろうが、この本が書かれた頃は案外新鮮だったんじゃないかしら?
って、思って読みすすむ。。。
主人公の男も女性もかなり良い家で、そこで結婚が決まっていた彼女(ところが相手はこの主人公ではない)にこの主人公がちょっかいを出しちまったもんだから、大変。
途中は、バッサリ省略するけど、最終的には女性は出家してしまう。
その女性に一目逢いたさに寺に通いつめるが、願いかなわず。。。そのうち寒さから肺炎を起こしてわずか20歳にして。。。
という話。。。
この話、三島の最終作らしい。で、且つ実話に基づいているらしい。
とても難しい。頭イインだなぁって思ってしまうというより難しい。(同じ、東大でも会社でいつも飲んだくれているヤツとは全然違う)
もっと平文で書いてくれれば、盛り上がるだろうに。。。
これ、シリーズで全4巻。今日、2冊目に突入。。。(2008.2.5)
おろしや国粋夢譚(こくすいむたん) | 井上靖 | 390ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
江戸末期「光太夫」という主人公、以下10数名を乗せ、伊勢を経った船が嵐で遭難し、アリューシャン列島に到着する。
その後、カムチャッカ、オホーツクを経てヤクーツク、イルクーツク、モスクワ、ペテルスブルグとアジア大陸を横断する。
少しずつ仲間を失いながら、ペテルスブルグでロシア皇帝の認可を得て、日本への帰国が適う。
再度、ペテルスブルグからアジア大陸をもどり、オホーツクへと。。ソシテ海路、根室、函館を経て松前から、陸路江戸に戻る。
最後はロシアに残った2人と日本に戻った2人。10年間の長い旅となった。
本当なら、家族と感動の再開を迎えるのだが、鎖国の時期、日本以外の話を世間に流布させないために帰国できた2人はほとんど幽閉されたような生活を送ることになる。
この話しは、先日、偶然スキージャーナルに引用されていて、古本屋でで偶然この本を見つけた。
そう、ビックリするかも知れないけど、これは実話。
色々な資料が、国内外に残っているらしく、結構内容が濃い。話しとしては非常に面白いのだが、読み物としては少々退屈である。
この3倍ぐらいのボリュームがあっても良いのでもっと読み物として楽しめるものにして欲しかったね。
これは、緒方兼、西田俊之を迎えて映画化されたようだ。今度探してみよう。
会話が無い分、結構時間がかかった。(2007.10.23)
マンゴーレイン | 馳西周 | 647ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
タイだかを舞台としてヤクザもののストーリー。
『ある女性』を巡って、宝探しをするという話。このお宝を求めて何人ものヤクザや政界の大物やらが次から次へと現れてバッタバッタと裏切り、殺しが繰り広げられる。
馳君のパターン。
でも、「不夜城」に較べると緊張感に欠ける。
「不夜城」は凄い、でもあれを素晴らしいと言ってしまって良いのかしら。。。という気がする。
あれが強烈過ぎた分コッチが霞んでしまう。
で、結局、お宝は見つかったんだけど、このお宝は旧日本軍のお金。
日本がタイを制圧していたときに使用させたお金で、日本の敗戦と共にただのクズになってしまったもの。
主人公はタイに住む日本人で、最後はその『ある女性』に殺されておしまい。
面倒くさいからきちんと説明しないけど、読んでみてもいいんじゃない?(2007.10.3)
黄金の島 | 真保裕一 | 上下990ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
日本のヤクザがボスに睨まれて、タイを経てベトナムに逃げると言う話から始まる。
ベトナムで知り合った、シクロ乗り(前に客を乗せて走る自転車)を仲間に、して散々な貧しいベトナムでの生活から人間らしい生活を見出すべく日本への密航を企てる。
ベトナムに逃げたというヤクザは嘗て船乗りを経験したことがあり、彼のノウハウとどうにか用意した漁船で10数人のベトナム人と日本に向けて出向する。
まぁ、このあたりは最後のクライマックスなんだけど、990ページもあるから途中色々な小話が盛り込まれているわけ。
結果。。。→
ある意味、密航は成功するんだけど、この主人公の日本人のヤクザが日本に着く寸前で殺されてしまう。
密航したベトナム人達は、日本への上陸を果たすべく一度はヤクザのした働きをするなど、言いなりになる生活を始めるが、機を見てヤクザから逃げ出す。
900ページにも渡って、散々なしつこさを示していた日本のヤクザの親分も最後はあっけなくベトナム人に遣られてしまう。←
まぁ、途中までは徐々に盛り上げてるなぁって感じなんだけど、最後は『ショボッ!』って言う感じで終わってしまう。
結局、彼ら(ベトナム人)にとって、『黄金の島』とは日本のことだったのね。日本に来て金を稼いでなんとか母国で家族と一緒に優雅な暮らしがしたい。
ソレを夢見て。。。って言う感じ。
個人的には、結論/オチを決めないまま描き始めてしまって最後の落しどころが旨く見つけられないままハードランディングしてしまったっていう感じよ。(2007.9.23)
砂場の少年 | 灰谷健次郎 | 412ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
問題児が集まる、ある中学校の3年C組の担任に、とある臨時採用の先生が付く。
問題児が多く集まるそのクラスでその先生は華麗に振る舞い・・・・・やがては問題のクラスが円満なすばらしいクラスになる。。。。
と言うほど、在り来たりな内容ではないのだが。。。さしたる進展も無いまま終わってしまう。
まぁ、読みやすくて、トットコ読めてしまうのだが、残り少なになってきて・・・「本間にこれで、ちゃんとした『オチ』あるんだろうか?って思ってしまう。
それなりに問題児も用意されているのに、なんかそういう子供たちが、簡単にいい子になって終わってしまう。
やっぱ、最後かっこよくおわらしたかったんだけど、できなかったんだろうね。。。なんて考えてしまって申し訳ない(2007.9.8)
太郎物語(大学編) | 曽野綾子 | 502ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
高校編についで大学編。。。これも高校編と同じでさしたる展開もないままダラダラと時間が経って行き。。。そして終わる。
途中、ドキドキしたりすることは無い。
これじゃ面白くないって言うかも知れないけど、人生ってそんなもんだ。
対して盛り上がらないけど、自分の学生時代と較べてしまう。
面白かったのが、彼の料理。。。読んでいるうちにアタシ色々創って見たくなった。。。
(こんなことツイ口を滑らすと、とたんにウチの奥さんはパタリと料理を止めてしまいかねない)
少々辛口の評価だが、この続きが出たらキット読んでしまうだろうな。。。(2007.9.5.)
太郎物語(高校編) | 曽野綾子 | 304ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
どの程度、実話に基づいて書いているのか分からないけど、まるっきり全部が全部作り話じゃあないと思う。
ちょくちょく、面白い場面が出てくるんだけど、長続きしない。
山本太郎という主人公の高校生の生活をダラダラと綴った話。
大学の先生を父に、翻訳の仕事をする母との元に生まれた一人っ子だけど、やけにオープンな子供。
なんでも包み隠さず親に話す高校生に育っている。
へぇ、こうゆう子もいるもんかねー
細々した出来事を並べて徐々に展開して行くでもなく、あまり盛り上がらないまま終わってしまい、(大学編)へと進む。(2007.8.29)
総督と呼ばれた男 | 佐々木譲 | 上下720ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
第二次大戦を挟んで、シンガポールで活躍した日本人の話し。
まぁ、日本人ギャングとして現地人と協力しながら自分の地位を確かな物にしつつ、影のドンとして君臨する話。幼少期から成長するにつれて、
影の世界で実業家として活躍する。
基本は正義の味方が入っているんだけど、悪くて強い。
『エピローグ』と称して、実話の様に仕立てているけど、やっぱり作り話なんだね。(2007.8.23)
行きずりの街 | 志水辰夫 | 350ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
学校を追出された教師が田舎で塾の先生をしている。
その嘗ての教え子の行方が分からなくなったということで東京まで探しに来る。東京で暴力団まがいのビジネスをしている嘗ての学校関係者から死に物狂いで、
その女の子を救出するという話し。
<1991年日本ミステリー・ベスト1>に輝いたという代物らしい。
古本屋にやたら沢山並んでいたので、どれほどのもんじゃい?と思って¥350(いつもは¥105じゃなきゃ買わない)も出して買ったと言うのに、
これほどの物でもなかった。(2007.8.9)
最後の将軍 | 司馬遼太郎 | 300ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
ご存知、15代将軍 徳川慶喜についてのお話。
徳川慶喜って言う人はあんがい、器用で面白みある人間であることが分かった。本当かウソか分からないけどその辺はちょっと楽しめた。
でもねー。。。。退屈だったよ。(2007.7.25)
松風の家 | 宮尾冨美子 | 上下590ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
千利休の末裔として茶道の家系の生業を書いた本。
何とか言う賞を取ったらしいんだけど、退屈でどうでも良くなってしまった。
「早く読み終わらないかなぁ」なんて思いながら嫌々読んでたから随分時間がかかってしまった。
父親が、さっさと茶道を捨てて出家してしまい、14歳にして嫌々ながらも家を継がされた13代目も言ってたけど。
「なんで、茶飲むのにこんなに邪魔臭いことせなならんねん!オレはこんなの嫌だよ!!」
そうだよな、何で茶道何ぞ存在するのか、それでやっていけてる人が居るって言うのが、アタシにはわからんね。
食うにも困っていた家をそれでも、13代目が成長と共に建て直し、その息子に仙台から嫁をもらって。。。とかいう話ですよ。
読んでる最中に<あー、これ、盛り上がらないまま終わっちまうんだろうなぁ>と思ったら案の定。。。
あーつまんなかった。ここのところ宮尾の登美さんにはガッカリさせられっぱなしだよ。(2007.7.19)
神はサイコロを振らない | 大石英司 | 422ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
面白くない。
映画化されたみたいで、背表紙にかいてある「ツカミ」を見ると誰だって読みたくなるような。。。
10年前に何の痕跡も残さず消えてしまった、YS−11が突如、羽田に現れる。。。
乗客、乗組員は全員無事なのだが、彼らに残された時間は3日間。。。
飛行機に乗っていた、人々の様々な3日間の生活をズラズラ綴って。。。3日後には飛行機ともどもドロンと消えてしまう。
あー、つまらなかった。(2007.7.5)
TVのサスペンス物にあるような、まさにそうゆう内容のお話だね。
つまんない。
主人公は、ルポライターの男性。どうやら、彼が探偵壁があって、これまで数々の何事件を解決しているらしい。
ある、富山の薬売りの行商のお年寄りが、殺される。
そして、ある、ファッションデザイナーのところで働く女性が殺される。
そして。そのファッションデザイナーのアシスタントも殺される。
果たして、犯人は。。。。と、ある大学の教授でした。
この2番目に殺された女性と犯人の接点を見つけるんだけど、その女性が宿泊したホテルで、パーティーがあり、そのリストの中から見つける。
どうも、ここが、不自然だしね。。。
なんで、蜃気楼なんてタイトルつけたのかもシックリこない。
この人は、こういうの専門に書いている人みたいだね。。。
多分、もう、読まないような気がする。(2007.6.29)
630ページもあったけど、全然面白くない。
散々、弄くった挙句、なにこれ?って言う感じで終わってしまう。
ストーリーは、気象庁のある技師が、海底火山の『揺れ』を適切に処理しなかったことに責任を取って退職する辺りから始まる。
その人のその後の行方を追っていた同僚の江坂が、色々調べてゆくうちに防衛庁やら、総理大臣、中国、北朝鮮まで巻き込んだ国際問題に発展するような様相をみせながら、
何がなんだか良く分からないまま終わる。
果たして、海底火山があったんだか、それとも、中国だか、北朝鮮のスパイの話しなんだか。。。
散々、回りくどい挙句に最後にスッキリしないところが良くない。
この人の本の中では「ボーダーライン」が一番スッキリしている。次は「奪取」という上下の長編に挑戦すると思うけど、まぁ精精頑張って呉れ給え。(2007.6.25)
櫂(かい) | 宮尾冨美子 | 538ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
宮尾さんが太宰治賞を取った名作ということになっているけど、つまらない。
こんなに長い退屈なもの良くぞ書いたという感じで、本当に早く読み終われーッって・・・なかなか終わらない。
主人公の女性が結婚して、旦那に構ってもらえないままつまらなくなってつまらないまま終わる。
太宰治はサムライ(浪人)時代によく読んだけど、この賞を作った筑摩書房は会社更生法で1978におしまい。。でもまた復活したらしい。
どうも、大賞を受賞した作品はアタシには向かない傾向があるのかしらね(2007.6.13)
成城のとんかつやさん | 宮尾冨美子 | 250ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
宮尾さんの短編集。
色んな雑誌、新聞に掲載された記事の寄せ集め。あまり盛り上がらないし、こういうのは気が引けるんだが魂を感じない物がいくつもある。
彼女の作品はいくつか読んでいるので、それに関する話がでてくれば親近感があって楽しい。
「鬼流院花子の生涯」とか、読んでみたくなるなる話の紹介や、故郷の美しい川の様子とか。。。読後感はいい感じだね。
この本は以前途中まで読んでたのもあって、すぐに読み終わってしまった(2007.6.1)
江戸川乱歩賞を取ったらしいんだけど、うーん・・・どうもね。
チェルノブイリ原発で汚染された食材を輸入した問題から始まり、食品の危機を訴えるジャーナリストによる追求。
その責任を取って自殺した食品会社の社員。。はたまた、汚染された食品を送り返すドサクサに紛れて密輸がらみで暴力団は出てくるは、大学教授の悪巧みありので。。
やたらゴチャゴチャさせた感じ。
ハードボイルドっぽいところがあって、ドンドン読めてしまうんだけど、日が経つにつれて冷めてしまい今ではショボイ印象しか残っていない。
結構計算高い割りに、夜の12:00にコンテナ置き場に呼び出されて、ノコノコ出て行って「しまった罠だったか!」みたいな。。
読んでるほうが先に分かるわってツメが甘いゼ。
最期にドンデン返しのつもりかもしれないけど、やたら弄繰り回してる感じもよくない。
次に期待しましょう。(2007.5.31)
ボーダーライン | 真保裕一 | 488ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
ハードボイルド物で、限りなく★★★★に近い★★★だと思ってもらっていい。
舞台はアメリカ。
アメリカで探偵を務める日本人が、同じく殺人鬼と化した日本人を追うという話。
結構、すごい。アタシには書けないなぁと思ったね。
やたらと、笑顔が素敵な、20歳過ぎの、若者。実は現地の仲間も恐れる凶暴な殺人鬼。
彼の横暴をどうにかしようと送り込まれた探偵と、その殺人鬼の父親がこれ以上息子に罪を負わせないために日本からやってくる。
父親が、自分に課したミッションは息子を見つけ出し殺すこと。。。
「ボーダーライン」というタイトルは何処からきたのか。。。
いたるところにその片鱗は見えるけど、最後、この探偵が、殺人鬼の少年を撃てなかったところにあるような気がする。。
どうでもいいけど、良くある、つまらない評論家のようなことを言ってしまった。。。
この人の作品。。。『解説』を読んでもう少し読んでみる気になった。。
最近、おもしろい本に当たってなかったので良かった(2007.5.25)
4人の芸子のストーリーをそれぞれ書いているんだけど、悪いけど退屈で。。。
4人の芸子、それぞれどこまで本当でどの辺り作りこんでいるのかわからない。この話しはイマイチだけど、アタシはこの人の話は嫌いじゃない。
本当に丁寧に書いているところが伝わってくる。
でも、これはちょっとねー。。。(2007.5.17)
怒りの葡萄 | スタインベック | 上下900ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
ご存知、世界の名作と言われているピューリッツァ賞を受賞した名作だそうだが、こりゃダメだ。ゼロだ!
農村を追われた一家が、夢と仕事を求めてカリフォルニアに移住する。ここまでで上巻
その後、仕事がなかなか見つからないままカリフォルニアでの貧しい生活が続く。。。。
最期は散々な豪雨に見舞われ辺りが水浸しになってしまい、ちょっとした高台にある他人の納屋に非難して、おしまい。
何も残らないし、書きかけとしか思えない。
豪雨が始まる場面もなんか妙に急いだ風に始まってしまって、不自然だし。。
最期急いで終らすために、豪雨降らしちゃったって感じ。。それにしてもお粗末過ぎる。読むのに半月も費やしてしまったが、こりゃヒドイ。
これじゃぁ、葡萄も怒るわ(2004.5.12)
本じゃぁ、無いんだけど、森鴎外が書いた「堺事件」の話し。
徳川慶喜が敗れ、無政府状態に陥った大阪の治安維持を堺は土佐藩に委ねた。上陸してきたフランス人を銃撃して殺害した兵隊の処分をめぐり20名が死罪。
これを、フランス人のために死ぬのではなく皇国のために切腹するかたちで最期を遂げる。
11名が切腹したところで、立会いのフランス人見かねて其の場を去ってしまい、残った9名は切腹を免除されたという。
宝珠院に11名の墓があるという。
読んでみたい方はこちらで。。。(2007.4.24)
損料屋喜八郎始末控え | 山本一力 | 362ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
「あかね空」の前に書かれたようだが、随所に「あかね空」とダブっているところがある。
料亭「江戸屋」とその女将「秀弥」もそのままだし、鳶の「政五郎」も出てくる。
なんだか分からないけどちょっと嬉しくなる。
話は、「札差」という金貸しを巡る話なのだが、少々ややこしくて、話を理解するのが精一杯で疲れてしまう。
まぁ、この辺りのカラクリが良く分かっている人は楽しいかも知れないけど、今ひとつ分かったような分かんないような展開で。。。
しかも色んな人がチョコチョコ出てくるので「また、新しいヤツが出てきたよ」っていう感じで嫌になってしまう。
読み始めはまぁ、良かったんだけど。。。なんか、最後の方はどうでも良くなってしまって、あまり盛り上がらないまま終わってしまったっていう感じ。
ワリーけど、今一だね。
この人の「あかね空」が映画化された。
それに伴ってか、この人の本が100円コーナーから姿を消してしまって、高額古本に分類されてしまったようだ。。。
もう少し読んでみたいんだけど、しばらくお預けかね!!(2007.4.24)
翔ぶ夢をしばらくみない | 山田太一 | 200ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
山田太一の始めての小説だとか。。。
つまらねー。。。どうして、こうゆうツマラナイものを出版する気になるかね。。。
ストーリーはプレハブ住宅の営業次長が単身赴任先で、入院する。そこで知り合った女性(67歳)とのその後の話。。
退院してから、怪しい関係が始まるのだが・・この女性合うたびに年齢が若返って行く。。
40代、30代、20代、10代・・・そして5歳。。。
で、人ごみのまみれて女の子は消えていってしまい。。。オシマイ。
ナンじゃコリャ?(2007.4.19)
高知の高級料亭を舞台としたお話し。
ずいぶん、難しい字や言葉が多く、<よく調べたものだねぇ>と感心するけど、うーん、今ひとつ盛り上がらないままに終わってしまった感じで、
悪いけど今まで読んだ宮尾さんの物の中ではイマイチの部類ですね。
ストーリーは、控えめだけど、踊りに秀でている芸者(房子)が若いお客の子供を宿してしまう。
子供を難産の末に産むのだが、その後から体調を崩して、最期はそのまま結核で亡くなってしまうという話し。(いくらなんでも略しすぎだな)
料亭のおかかさんの守銭奴さながらのいやらしさなどなど、まぁ華やかながらひどい世界のネーというのは分かるけど、この年になるとこういう話も新鮮味が無くていかん。
もっと若いうちに読めば良かった。(2007.4.17)
クレオパトラ | 宮尾登美子 | 上下890ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
エジプトの女王様「クレオパトラ」のお話し。
幼くして、苦労多き時を経て、30以上も歳の離れた、ジュリアスシーザーと結婚。
シーザーは、「ブルータスお前もか」で殺された後、シーザーの右腕だったアントニーと結婚。。
最期は、オクタビアヌスに攻め込まれて、自害。。。あーぁ、全部言ってしまった。。
宮尾さんには珍しい、外国物の歴史小説。相変わらずご丁寧にお書き遊ばしている所はうれしいですが、若干盛り上がりに欠けます。
でも、最期はひきよせられますねー。
面白いのが、それぞれの人々の描写。
クレオパトラは賢い人、
シーザーは賢く強く、頼もしい人
アントニーは強い人だけど少々頼りない。。。
こういう印象を私は持ってしまった。(2007.4.9)
大地 | パールバック | 1〜4 1500ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
ご存知、パールバックの名作「大地」である。
結構、読み応えがありましたが、第4巻は70%がかったるくて嫌になってしまう。
ピューリッツア賞を取った名作と言われているものに対して申し訳ないけど★★。。
ストーリーは、貧乏な農民が、結婚を境に大変な苦労をしながらも頑張って土地を増やして裕福になるという話。
話は、その子供達に引き継がれ、どうしょもない長男、コツコツと金集めをする次男、過激に軍隊に入ってしまい将軍になってしまう三男、の3兄弟の話が、場面を代えながら繰り広げられる。
最終的には3男の子供の話で終わるのだが、それぞれの話しが旨いこと繋がっているかというとそうでもない。
確かに引き込まれるようにして読んでしまうところもあるんだけど、1つのストーリーというよりいくつかの話しの寄せ集めって感じがして、全体を通じての面白さというのが無いね。
英文のタイトルは"The house of earth"だったかな、本文中に良く出てくる「土の家」にあたると思うんだけど、内容にしてもタイトルにしても今ひとつしっくり来ない。
生意気なことを言って申し訳ないけど。。。(2007.3.28)
血と骨 | 梁石日(ヤン・ソギル) | 上下930ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
身の丈2メートル、ヤクザ恐れる強靭な肉体を持った朝鮮人、金俊平の話。
蒲鉾職人である金は、どうしようもない荒くれ物、自分の肉体だけを信じて暴力を振るうわ振るうわ。。。無理やり結婚した奥さんや子供もシッチャカメッチャカ。。。まぁ、ひどい話だね。
そんな金が蒲鉾工場を始めて大儲けするが、人間性は一向に改善しない。そして、病気で足腰が立たなくなってしまう。
吸い込まれるように読んでしまったけど。。。チョットこういう内容はちょっとねー。。。
あと、変だったのが奥さんの癌が見つかって、余命3〜4ヶ月と言われながらも、なんの説明もないまま2年後に亡くなっている。ちょっと間違っちゃったかな?
あとは、最後が盛り上がらないまま、萎んだように終わってしまったのと、なんだか、よく分からない「解説」が減点の対象になってしまった。(2007.2.28)
菊亭八百善の人びと | 宮尾登美子 | 上下890ページ | お奨め度:★★★★☆ |
戦争を境に営業を停止していた高級料亭を、新たに9代目を主に迎えて再興しようと言う話。
<そんなんで、小説になるんかい?>かと思ったけど、結構いいねぇ。
「上」の8割はダラダラと盛り上がらず面白くないんだけど、後半は結構読ませる。宮尾さんを読んだのは未だ3つ目ぐらいだけどこの人の仕事は丁寧でいいね。
話は、できの悪い亭主が9代目として八百善を始めるが、なかなか思うように売上が上がらない。8代目が生きていてその人の財産を食い潰しながらどうにか経営を続けて行こうとするのだが、
なかなかうまくいかない。
出来が悪いにもかかわらず、『そのうち、どうにかなる』なんていう経営方針なもので特に対策を施さないままに赤字経営を続けていく。そこへ持ってきて、生活もだらしが無くて。。。
主人公はその旦那の奥さんなんだけど、この人が。。。いいんだね。なんていうか。色々斬新なアイデアでお店を盛り返したい気持ちはあるんだけど、切り出せないまま時間が経ってゆく。
やがて。。。
→読んでいて、<そのうちこの奥さんが一代奮起して、ドン底の経営状態にあった八百善を盛り返すんだろうなぁ>と、思ってるとそのまま閉店してしまう。
役に立た無い旦那は最後までじれったくなるくらい何もしない、そして店は閉じる。
おいおい、普通はそうじゃないぜ。。。と思いながらも最後までシッカリ読ませてくれる。←
『おわりに』にあったけど、実際に存在したそうだが、今は営業していないみたいだね。。。(2007.2.17)
日本の海賊の話。
海賊と行っても村上水軍とかだから、日本の戦国時代の話だね。
まずは、牛太郎という人物が山から出て海に舞台が変わる。
この人が主人公のようなんだけど、途中からは笛太郎という海賊の親分が主人公に代わってしまい、牛君は影が薄れてしまう。
最後、牛君は船長を身を挺して守って亡くなってしまうんだけど。。。まぁ、悪いけど、少々盛り上がりに欠けるね。
笛太郎さんは牛君を伴って、南の島に赴き、そこで、どちらかというと海賊というより貿易船のような役割で割りとヤンワリとページが進む。
この笛君の父親が実は名だたる海賊で最後は親子の海戦になってしまうというはなし。
★★は厳しいと思われるかも知れないけど、今後の活躍にカツを入れるという意味での期待も含めて。。。
※この前作が、直木賞をとり、これはそれに続いた作品のようだ。どーれ、直木さんのも読んでみよう。。(2007.2.8)
フィジーの小人 | 村上龍 | 340ページ | お奨め度:評価に値せず |
今日から読み始めて、すっ飛ばしながら半分ぐらい読んで棄てた。
こんなにヒドイ本は見たことがない。
有名になって、何かの雑誌に連載を頼まれて、いい加減な気持ちで書いたんじゃないの。
読むだけ時間の無駄なので帰りに駅のゴミ箱に棄ててきた。
今日一日の読書時間を返せ!(2007.2.1)
あかね空(2回目) | 山本一力 | 400ページ | お奨め度:★★★★☆ |
普段こういうことはしないんだけど、試しに2回続けて読んでみた。面白いけど、書いてあることは同じだった。
どこか、読み落としてるところとかあって、新たな発見があるかもしれないと思ったけど、そういうのは無くて、書いてあるストーリーも同じだった。
けして、面白くないというわけじゃないんだけど、あまり同じ本を連続して読むべきじゃないのかね。残念ながら、★ひとつ失ってしまいました。(2007.1.31)
こいつは、いいね。久しぶりにいい本読んだって気がしたと同時に、まだ本を読んで感動できる自分にホッとしたよ。
それぐらい、最近は『コレダッ!』っていうのにめぐり合えなかった。
ストーリーは江戸時代。
京都の老舗で修行を積んだ若者が、江戸へ出てきて豆腐屋を始めるっていう話。
なんでも、この頃の江戸の豆腐は硬く、それに較べて京都の豆腐は今の絹ごしみたいなものだったのだそうだ。
こんな豆腐がなかなか受け入れられず、苦労しながら、色々ありながら成功するというお話。
時々、急に話が遡りしたりするところがあるけど、こいつはいいぜー。
買ってから気付いたんだけど、直木賞を取ってるのね。
今年は、山本君を読んでみよう!<2007.1.25>
どんべい物語 | 畑正憲 | 460ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
悪いけど、あまり面白くないね。「物語」というか「観察記」という感じで、ヒグマに対するこれまでの考察を自らの経験から否定しちゃうぞーって言う感じがしてしまう。
最後は冬眠が明けたところで終わるんだけど、その後、園山俊二によると、「どんべい」は不慮の事故で亡くなったらしい。
文中では、100キロを越えたヒグマを「可愛い、可愛い」と言ってるんだけど、なんかちょっと言いすぎじゃない?
こんなに何度も言われると、逆に強調しすぎで怪しいんじゃなの?って言いたくなるよね!?
本当に可愛いんだったらまた、別のヒグマを飼ったんだろうね。。。
果たして、どうなんでしょう?
なんと言っても、最も印象に残ったのがこのしおり。東芝のラジカセが47、600円てのには驚いた。
このしおりに★(2007.1.21)
城を取る話 | 司馬遼太郎 | 406ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
関が原の合戦の頃、伊達領地に建設中の城を上杉の下で働く車藤座なる男が、単身城を乗っ取りに行こうという話し。
面白くなりそうな雰囲気のまま、さしたる盛り上がりをみせないまま終わる。
果たして城の乗っ取りには成功したのであろうか?
→城の建設を進める伊達勢に対して百姓衆を従えた主人公、車藤座。両者入り乱れて散々な結末に。。
伊達側の主だった大将たちが、やられ、最期に残った唯一武士らしい車藤座はハッタリで敵を追い散らし、やがて城には自分一人が残る。
翌日には伊達勢が大群を率いてやってくる。
ともあれ、城から敵を追い散らし、結果、車藤座一人が城に残ることになる。この結果をして、『城を乗っ取ったり〜』と言うくだりに落ちるわけだが。。。←
痛快時代劇小説と裏表紙にはあったが。。。果たしてあれを『痛快』つうかい?
この人の本は始めて読んだんだけど。。。ちょっとねぇ(2007.1.16)
ゆうめいな織田信長の家臣で、本能寺で最期を遂げた若くて厚顔の美青年。文武にも優れたまぁ、ちょいと前のアタシみたいな男性をイメージしてもらえればわかり易い。
そのあたり400ページも裂いて書いているんだけどネ。
読む前から最期は本能寺で死ぬことはしってたし、テレビでも時々観てた。
本ではそのあたりもう少し楽しませてくれるもんだとばかり思って、読み進んで行ったんだけど、アレアレという間に終わってしまった。さしたる盛り上がりも見せないまま。
これじゃ、テレビの方がいいね。
蘭丸君が悪いんじゃない無くて、書いた人が詰まらん人なんじゃないかしら?まぁ、色々調べて書いてる節は見えるんだけど。。
期待したんだけど、がっかりだよ。(2007.1.12)
ズッコケ中年3人組 | 那須正幹 | 267ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
「ズッコケ少年3人組」というシリーズが子供向けに出版されていて、その3人組が大人になってから再度事件に遭遇するという内容。どうってことない内容だけど。。。
文章は子供向きなんだけど内容が少々大人向けになってたり、一体だれを読者の対象としているんだ?
本当は、読む本が無くなってしまったのでとりあえず手元にあった読んでいない本を読んだわけよ。
まぁ、1日もあれば読めてしまうよ。(2007.1.5)
失われた黄金都市 | マイクル・クライトン | 482ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
背表紙のあらすじを読むと凄く楽しみになるんだけど、中身はウーン、大したこと無いね。
「コンピュータの性能の向上に期待がかかるブルーダイヤモンドをアフリカに探しに行った探検隊が謎のゴリラに似た生物に襲われて全滅する。
それに続く第二次探検隊は手話のできるゴリラを伴って再度アフリカはコンゴを目指す。。。」
面白そうでしょう?
でも、そうでもないのよ。480ページもあるんだけど、どうでもいい薀蓄が随所に盛り込まれていて。。。これらが無いと多分半分くらいのボリュームになっちまうんじゃないのかしら?
→結局、ダイヤモンドはあって、謎のゴリラに似た生き物も確認できたんだけど、
最後は火山の噴火で命からがら逃げ出したので結局何も手に入れられずじまいでシャンシャンって感じ←
でも少々気になるのが、所々にでてくる実しやかな解説。うーんどこに実話が組み込まれていて、どれだけ作り話なんだか。。。
『コンゴ』というタイトルで、映画にもなっているみたいだから観てみましょ。
この評判がまた惨憺たる物で。。。ますます観るのが楽しみ。。(2006.12.29)
スフィア | マイクル・クライトン | 上下660ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
海底に見つかった謎の宇宙船みたいなヤツの調査に色んな科学者が乗り出す。そこで見つかった大きな球体。
コイツの中に入ると不思議な力が身に付くみたいなんだけど。。。よくわからない。
なんか、評判いいみたいなんだけど、やたら科学者とか頭のいい人が難しいこという場面が多くて、結局最後まで入っていけないまま終わってしまった。
ビデオを借りてるのでそちらが、おたのしみ。。。ということで、イマイチでした。(2006.12.26:Mery Xmas)
薔薇窓 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 上下925ページ | お奨め度:★★★★☆ |
1900年のパリを舞台にした時代小説+サスペンス。こういう設定の物って読んだことないけど結構面白いですよ。
丁度当時の万国博覧会の時で、警察に勤める精神科医のところに迷いこんできた『音奴』という日本人との話。
パリの万国博に来た若い外国人女性ばかりが誘拐されると言う話。
先生ならではの展開で単なるサスペンスではなく当時の万博での日本を紹介した内容とか、カメラの話題とか面白いです。
上巻は特にどおってことないまま過ぎてしまうんだけど、下巻は結構楽しめます。
サスペンスも変にこねくり回したところが無くてよいですわ。
→この『音奴』は日本の劇団の一員だったのだが、お金に困った劇団が、フランス人に売り渡してしまう。
ところが、この身請けしたヤツが変なヤツで、散々な目に合わされ手いたところを必死で逃げ出し、この精神科医の先生に保護されたわけ。
その後、『音奴』の活躍で、誘拐された外国人女性も無事保護されるというハッピーエンドなお話。←
お勧めですよ!(2006.12.15)
解夏(げげ) | さだまさし(?) | 490ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
これ、結構お勧めです。
こんなこと言っちゃぁいけないんだろうけど、まぁここなら良いよね。
この「解夏」というのは、実は短編集で全部で4つ入っている。その最初がこの「解夏」で、こいつがどうしようもなくつまらない。
ところが、このあとの3篇がいい。
「解夏」は舞台が九州だから、さださんの故郷。
ところが後の3篇は九州じゃない。しかも旨い。旨すぎる。アタシは最初の作品だけ、さださんが書いてあとは別の人が書いてると思うよ。
後の3篇はまぁ、よくある話と言えばそうなんだけど、平凡でありながら轢きつけられますわぁ。。。
「解夏」はモタクサと、読むのに時間掛かったけど、あとは一騎に読めてしまったよ。
インターネットで探してみると、同じように「解夏」より他の3篇の方が良いという人も結構いる。でも、「さださんが書いたんじゃないんじゃない?」なんて言ってる人はいない。
「解夏」と解説がなきゃ、ひょっとして「5★」だったかも。。おしいことをしました。。
本当に誰が書いたんだろう。。(2006.12.5)
緊急の場合 | マイケル・クライトン | 500ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
前回の「エア・フレーム」以外にも「ジュラシックパーク」「ジュラシックパーク」「ライジングサン」「ディスクロージャー」などこの人の本は何冊か読んでいる。
それなりに読みやすいし楽しませてくれる。が。。。。
こりゃ、駄目だ。デビュー作らしいんだけど、こりゃ読まないほうがいいぜ。
心臓外科医の娘が中絶に失敗し、それを中国人の(密かに中絶を行っている)医者に濡れ衣を着させると言う話。
結局、見よう見まねで心得がある看護婦が処置に失敗し、中国人の医者は解放されるんだけど、回りくどいし、ややこしいしで嫌になっちゃう。
マイケル・クライトンが医学部の学生だったときにペーパーバックライターとして執筆した物が認められてデビュー作となったものらしい。なんやらいう有名な賞を獲得したリッパな作品だそうだ。
マイケル・クライトンはこれ以外にも色々面白そうな本を書いているみたいだから。。。また読んでみよう。
勇気のある人はよんでみれば。。(2006.11.29)
レッド・オクトーバーを追え | トム・クランシー | 上下780ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
トムにゃ、がっかりさせられたぜ。
解説にあったけど、アメリカじゃかなりの評判だったみたいだから、もしかすると訳したヤツがヘボイのかも知れないね。(読んだアタシは悪くない)
780ページもあるんだけど、盛り上がるのは最後の80ページぐらい。
背表紙の解説には英米を巻き込んだシッチャカメッチャカの戦争が始まるみたいなことが書いてあるんだけど、実はそんなことは全然なくて、ツマンネーまま終わってしまう。
ストーリーは、ロシアの優秀な潜水艦の艦長が潜水艦(レッド・オクトーバー)でアメリカに亡命すると言う話。
これによって、ロシアの潜水艦がアメリカの手に渡ることを恐れたロシアが大艦隊で大西洋に繰り出すのだが、そいつらは別になんもしない。
レッド・オクトーバーは別のアメリカの中古潜水艦を身代わりに、事故で沈んだことにするんだけど、それを見つけたロシアの別の潜水艦が、レッド・オクトーバーを撃沈しようとする。
そして逆にやられておしまい。
「まさか、それだけじゃないだろう?」って訊くかい?
そのまさかなんだ。
コイツはトムのデビュー作らしい。もう一冊やつのがあるので、そっちに期待しよう。(2006.11.21)
朝の歓び | 宮本輝 | 上下760ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
妻に先立たれたサラリーマンが働き盛りに会社を辞め、愛人と一緒にローマで遊んだり、彼の友人が愛人に子供を宿したり、ゴルフを始めたり、そのゴルフで知り合った老人の過去にまつわる愛人の話や、
父と喧嘩別れした兄のはなしや、登校拒否になろうかという倅の話、ローマに愛人と旅行中に知り合った女性がどうのとか。。。まぁ、くっついたの別れたのって、取り留めの無い話が繰り広げられるわけよ。
「上」は面白かったけど、「下」はなんか、ゴチャゴチャで『えーぃ、全部突っ込んでしまえ!』って感じで、あれよあれよってうちに終わってしまった。
もう少し丁寧に、最後はきっちり、しっかり盛り上げて終わらせくれればいいのに。。。
宮元輝さん、1994年の作品。もしかするとこの頃から乱暴になって来てしまったのかも知れない。
それに、冷静に考えてみると普通じゃまずありえないような会話がいっぱいあるような気がする。45ページもある手紙があったり。。しょうがねーか。。。
まぁ、色々と流石だなと思わせるところはあるんだけどちょっとねぇ。。。もしかするとこれ、以前読んだことあるかも知れない。探したところ家には見つからなかったけど。(2006.10.31)
エアフレーム | マイケル・クライトン | 上下620ページ | お奨め度:★★★★☆ |
飛行機事故の原因究明をめぐった、まぁ、一種の企業スキャンダル小説かしらね。
品質に絶対の自信を持つノートンという飛行機会社の飛行機が異常な飛行を行い乗客50数名と4人が死亡するという事故がおきる。
優秀な機長が操縦していたため、操縦ミスはありえない。飛行機の致命的な欠陥を嗅ぎつけたアメリカの人気ニュース番組は格好のネタとして特集に組もうとする。
飛行機の異常飛行の原因が特定できないまま、テレビの取材は進む。。果たしてその原因は。。。
→ちょっとした計器の異常に過敏に対応してしまったパイロットが不慣れなまま手動で飛行機を操縦してしまったのだ。
優秀な機長が操縦していたはずの飛行機は、実は不慣れな副操縦士=機長の息子が操縦していたのである。
熟練パイロットであれば、即座にコンピュータによる自動操縦に委ねる判断が出来たのだが自力で操縦しようとした不慣れな副操縦士はとんでもない操作をしてしまい大事故のなってしまった。
←
上巻は少々退屈だが、下巻の最後のほうは結構盛り上がる。下巻だけ、2回続けて読んでしまった。映画化の話があったみたいなんだけど、映画にはなっていないみたいだね。(2006.10.25)
青葉台駅チャリンコ2分 | 鈴木カオリ | 280ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
呑んだくれの早稲田の女学生がヒョンナことかをきっかけに早稲田大学自転車部創立以来初の女性部員となる。
「地獄を見せる」と言われた、練習を経て国体2位まで上り詰めるが不慮の事故で引退。
その後サイクルスポーツの記者を経て、結婚。
結婚後はご主人と共に「轍屋」なるMTBショップを初め今に至る。
笑いあり、感動あり(?)の面白いお話。
自転車が好きな人は読んでみるといいよ。(2006.10.17)
エンブリオン | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 上下700ページ | お奨め度:★★★★☆ |
これは、なかなか面白いですよ。
サラーと読めてしまう。
と、ある病院で、胎児を摘出したりして、その臓器を育てて移植に使用する。まぁ、違法性があるような無いような感じなんだけど、どうやら日本の法律には適用する箇所が無いらしく問題ない。
とその病院の院長は主張する。
国際的な学会の発表で、モナコに行ったりして、そこでのカジノでの様子なども愉しめる。
そこで知り合ったとあるUSの医療機関の重職から業務提携の話が持ち上がるが、そいつが曲者で気付かれないようにやっつける。
内容には色々な話題が盛り込まれているけど、最後にそれらがスッキリ終わらない。思わせぶりなところが欲求不満で、にくい。
続きを書いて欲しいんだけどなー。
これを読んでいて思うんだけど、主人公の院長さんはフランス語、英語と堪能で格好いい。
英語が出来るだけじゃなくて、相手に合わせてフランス語から英語にパッと切り替えたりこのあたりは羨ましい限りだ。
夢は子供に託そう。(2006.10.6)
終戦のローレライ | 福井晴敏 | 〜1700ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
『終章』を読むまでは★★★★★にするか★★★★にするか迷っていたけれども、『終章』をよんで、★★★になってしまった。
『終章』に至るまで、主人公がどう助かるか、その他の乗組員はどうなるか、スリルとサスペンスに富んだ展開で大いに楽しめた。
ストーリーはドイツの潜水艦が日本帝国海軍(でも無いのだが。。。)の乗組員によって、終戦間際の危機を救済すると言うストーリー。
この潜水艦が只者ではなくて、水を媒体とする強力なセンサーを備えており敵の位置、海底の地形を正確に読み取ることができる。
このセンサーの実態が、日系のドイツ人女性「パウラ」。彼女の特殊な能力がセンサーとして機能して潜水艦が大活躍する。
ヒロシマ、ナガサキに原爆が投下され、3つ目の原爆がトウキョウに投下されようと言う危機をこの潜水艦が救う。
数十隻というアメリカの軍艦の中に1隻で臨んで、バッタバッタと敵艦を撃破するという、まぁ作り話を超えたありえない話。
最後は潜水艦に搭載された(こんなのある分けない)大砲で、離陸したB29(トウキョウへの原爆を搭載した飛行機)を見事打ち落とすというお話。
見事3つ目の原爆はトウキョウに落とされること無く終戦を迎えたという話。
ところが、この東京に原爆が落とされるという経緯が、とある大佐さまが、「くされきった日本の中枢を根こそぎ粉砕してしまうべきだ。
腐った人間に終戦後の処理を任せたところで碌なことは無い。いっそきれいしちまおう」という理由からだと言うから少々無理がある。
まぁ、結局この大佐様もお亡くなりになり、原爆も落とされること無く終戦を迎える。
この潜水艦のセンサーは別の小型潜水艦としてアタッチされており、そいつに乗り込んだ主人公とパウラがどうにか日本に逃げ延びる。他の乗組員は任務終了後米軍の攻撃にあって沈没。
結構読み応えあるし、面白く読める。まぁ、少々内容に無理があるところは多めにみるとしてだ。。。(2006.10.2)
受精 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 450ページ | お奨め度:★★★★☆ |
久しぶりに先生の本を読んだけど。結構良かったです。少々突飛なところもあるんだけど。。。
交通事故で最愛の男性を失った女性が、ひょんなことで知り合ったドイツ人の僧にさそわれ、亡くした人の子供を授かりにブラジルまで行くと言う話し。
少々、タイトルが生生しいのが気になるんだけど、最後は「なるほどね」と言う感じ。
『解説』一言、二言。。。
解説は何処ゾのお医者さんが書いている。
これを読んで分かったんだけど、「白い夏の墓標」に出てくる『センダイウイルス』とか化学兵器を作る施設なんかはどうやら事実に基づいているみたいというから、改めて驚かされたような次第。
と、ここまでは良かったんだけど、実はこの本の中で度々ドイツにまつわる話が出てくる。
おまけにドイツにいてヒトラーの側近として仕えた日本人、しかもその日本人が剣術の達人である話が引用されている。そう、「総統の防具」である。
これについては一言も書かれていない。ちょっと残念だったね。(2006.9.8)
川の深さは | 福井晴敏 | 390ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
なんだか、とても分かりにくい本だね。読んでて何がなんだかサッパリわからん。誰が悪者でなんでこうなるのか難しくて、私には向いていない。
オウム真理教の地下鉄サリン事件をコピーして、地下鉄爆破テロ事件が起きる。そのテロと暴力団と自衛隊がこんがらがってるんだけどそのつながりが結局分からなかった。
この物語は、この後<トゥエブルY.O.>→<亡国のイージス>と続くから私は逆読んでしまったことになる。
この中じゃ「亡国のイージス」が一番良かったし、「トゥエブルY.O.」も未だストーリは読めた。段々マシになってきたのかな?
「終戦のローレライ」と言うのを買ってあるから、次はもっとよくなってるかな?
この後は、帚木先生の予定(2006.8.29)
鮮やかな男 | 城山三郎 | 235ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
だめだこりゃ。
「イーストリバーの蟹」ってので以前やられていたにもかかわらず、またやられてしまった。どうでもいい短編が5つばかりはいっているんだけど、どれもつまんねー。
まったく、城山先生は大したもんだよ。こんな楽な仕事で食っていけているんだろうから。
そのうち、もう一冊だけ読んでやる。今度は短編買わないようにすっから、ちゃんと仕事できるところを見せとくれ
いいかい、それが最後のチャンスだよ。さもなくば先生も藤堂ちゃんみたいになっちゃう。<2006.8.22)
黄金を抱いて翔べ | 高村薫 | 350ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
買ってから気づいたんだけど、ちょいと前に読んだ「マークスの山」を書いた人の本なのね。あわせて気づいたんだけどこの人女の人なのね。何か男の人の文章みたい。
これも「日本推理ナンチャラ大賞」を取ったものらしいけど。。。<これでかい?>って感じだぜ。。
内容は、黄金の金塊をかっぱらおうというストーリー。
なるほど、大掛かりな時限爆弾で大阪の変電施設を爆破し、大阪中を大混乱に落としいれ、その隙に金塊をゲットしてしまうという作戦。
そのために仲間を集めてダイナマイトをかっぱらい。。。→最終的には見事成功する。かっぱらった金塊を韓国行きの船にこっそり忍ばせて、
海を渡ったところで金に換えて日本とはおさらば←
内容的には退屈だけど、果たして成功するのか失敗するのか?仲間は誰が生残るのか。。そこだけが知りたくて最後まで読んでしまったけど。別に読むほどのこたぁ無い本だね。(2006.8.16)
トゥエブルY.O. | 福井晴敏 | 384ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
なんだこりゃ?
「江戸川乱歩賞」を取ったとか言うけど。。。
これは、前に読んだ、「亡国のイージス」に続いているやつね。
解説にもあったんだけど、実はこの「12Y.O.」ってヤツの前に書かれた「川の深さは」ってのがその「江戸川乱歩賞」を次点で逃しているらしい。
で、その後に書かれた「12Y.O.」が取ったというから、『まぁ、前回惜しいところで逃してるから今回は上げときましょう』って感じで当選したんじゃないの?
内容的には。。駄目だね。
米軍のコンピュータシステムにウィルスがばら撒かれてしまい、
「亡国のイージス」で出てきた『GUSOH』と呼ばれるとんでもない化学兵器が暴れるの暴れないのそいつを阻止するのできないのって内容でバタバタする。
このウィルスをばら撒いちまった組織は女の子一人を含んだたった3人組みで、沖縄の米軍から自衛隊の特殊組織をあいてに大暴れするというのだから。。。どうかね?
メンバー構成も似ていて。。。
ホ・ヨンファ=東馬
チェ・ジョンヒ=理沙
如月=辻井
仙石=平
って具合。
例によって文章はくどくて分かりにくいし、情景描写は何を書いているんだか分からないしで。。。
だから、読まないほうがいい。(2006.8.9)
亡国のイージス | 福井晴敏 | 上下1110ページ | お奨め度:★★★★☆ |
いやぁー危うく★★★★★にするところだったよ。何せ最後がいい。ストーリーも面白いし、良く調べてるし、盛り上げるしで良いんだけど残念ながら、文章が良くない。
やたら、長い。アクションものの癖に字がビッシリでテンポが良くない。
それからこの人に限ったことじゃないんだけど護衛艦の内部の描写がぜんぜんピンと来ない。
やれ、「ハッチがどうしてどこそこに行ったけど、ホニャララがどうしたとかでどこぞに向かったらペケペケが何とかで。。
そのときゴンベさんが出てきて。。。」いったい何がどうなってどこで何が起こっているのかサッパリわからない。
こういうの書く人は自分では分かってるんだろうけど、読んでる人が本当に理解して読んでるとでも思ってるのか知らん?
なんだか分からないまま、読み始めて、最初は戦争モノかと思ったんだけど、護衛艦ジャックの話。
色んな自衛隊の秘密兵器がでてきてどこまで本当かわからない。
ストーリーは、米軍の、まぁ<最終兵器>みたいなのが北朝鮮の工作員に奪われそれを搭載した自衛隊のイージス艦がクーデターを起こすという話。
このイージス艦に乗り込んだ2人が必死に阻止すると言う話。
<GUSOH>と呼ばれるその<最終兵器>を切り札にイージス艦の艦長から政府の転覆を図り、密かに潜入しながらそれを阻止しようとする勇敢な若者と無骨なオッサンの活躍で無事事なきを得る。
この北朝鮮の工作員の親分と子分の女性がものすごく強い。
最後はこの工作員の親分がその<GUSOH>を行使するのだが、残念ながら中身は偽物で大爆発は起きない。
こいつが大爆発すると、東京中を廃墟にしてしまうと言うことで総理大臣まで巻き込んでの大騒ぎになるのだが。。。
不発であることが分かったあとでも色々と盛り上げてくれて、しかも最後はスッキリ終わらせてくれる。
是非映画で観て見たいね、ビデオ借りて来よう!北朝鮮の工作員、ホ・ヨンファは中井貴一が演じている。ピッタリだね。
(2006.7.21)
イーストリバーの蟹 | 城山三郎 | 221ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
短編が5つほど詰まった、詰まんない本。
海外を舞台にした、そうだねぇ、所謂ビジネスを背景にした人間模様とでも言いましょうか。。。『ビジネス』と言う割には読みやすいですよ。ただ内容的には★だね。
話は面白そうなんだけど、なんか中途半端にすべて終わってしまってスッキリしないところが良くない。
『思わせぶり』なんだかどうだか、きちんと盛り上げてスッキリ終わらせてもらわないと、私なんかにゃ。。『楽な商売してるね』なんて厳しい評価を頂いちまうぜー。
まぁ、読みやすかったこともあるし、この人の本は初めてだったから次回への期待を込めてスペッシャルサービスで★★あげる。
次はがんばれよ。(2006.7.6)
北の海(その5) | 井上靖 | 688ページ | お奨め度:★★★★★ |
「(その5)」というのは、この本を読んだのが5回目という意味。
何度も読み返しているので、実際に何回読んだかはわからない、もしかすると10回かもしれない。
何度読んでも楽しく読める素晴らしい本ですよ。金沢に行って柔道をやる辺りから盛り上がってその後、沼津に戻ってから台北への途に付くあたりがいい。
この本は、学生時代に父親から薦められて読んで、有名な「しろばんば」、「夏草冬濤」、そして「北の海」と続く3部作。
悪いけど「しろばんば」は少々退屈だけど「夏草冬濤」も面白い。
何度も読んでいるうちに表紙は破けてしまい、ビニールのシールで全面補修し一度は蘇ったけど、その後小生の倅に薦めたところ、彼も気に入ってしまった。
ヤツがまた何度も読み返すものだから、ビニールのシールがまたもや破けてぼろぼろになりつつある。親子3代に及んで読み継がれたわけだ。
いまさら、内容についてどうのこうの言うとしらけてしまうので書かないけど、色々なところで言われているようにこの後の話がぜひ読んでみたい。
どうやら、洪作は翌年、四高に入り、そこで2年間柔道に没頭したようであるが、残念ながら大天井は入学できず断念したらしい。
なんでも、「井上靖青春期」という本があるそうな。。。読んでみようか。。。
今となってはその後を井上さんに書いてもらうわけには行かないけど、きちんと下調べをした上でその続編をだれか書きゃいいのにね。。(2006.6.29)
面白くない。
アフガニスタンにアメリカのからの要請でジャーナリストを装って極秘裏に潜入し、アフガニスタン内部のソ連基地にいる最新兵器(自動小銃)を開発した技術者ともども連れ帰ろうという話。
その密命を受けたのが、日本人。
結局、拉致するところまでは成功したんだけど、その後連れ帰る途中で狙撃されて呆気ない最期を遂げて、おしまい。
アフガニスタンを巡る諸外国との攻防など、(現実に起きているんでしょうね。)
生生しく書かれている。その辺を伝えたいのは分かるけど、ストーリー的にキチンとした落としどころが作れなくて、「エーイ、みんな殺して終わらせてしまえ!」
といった安直な雰囲気がダサイ。
ところがどうしたもんだか、インターネットで検索して何件かヒットするものを見ると、結構評判が良い。
こんなもんなのかしら。
どこまで本当か分からないけど、この自動小銃を開発するにあたってこんな話が書かれていた。
第一次大戦では一人殺すのに使われた弾丸の平均は8000発。
第二次大戦では5万発。
ベトナム戦争では20万発だそうである。
ソビエト製の銃では一発あたりの単価が45円。
この物語で開発されたとしている自動小銃には薬莢が無い。その分安く出来るし、重量も軽い。これにより一人当たりの兵士が携帯できる弾丸の量が増やせる、弾丸のコスト削減などメリットは多いそうだ。。。
作者は実際にアフガニスタンの兵士と共にアフガニスタンを旅し、そこで見聞きしたことをベースにこの物語を書いているのだろうが、ストーリー性よりも見聞録って感じだ。
最初に出てくるドイツ人の死も最初だけ、手術を受ける友人の娘に付き添う看護婦の話も思わせぶり、出版社に勤めている女性に至っては必要上参加してもらったエキストラみたいなもんだ。
普通なら後から出てきそうな役柄が其の場で終わっちまっている。
だめだこりゃ。(2006.6.22)
虎口からの脱出 | 景山民夫 | 382ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
だいぶ以前に『遠い海から来たCOO』という本を読んだことがある。
この本はまぁ面白かったんだけど、少々最後の方でイジリすぎなんじゃないかいという点と、やたら武器のことにこだわって書いている点が個人的には残念だったよ。
その辺がきれいに書かれていれば、児童向けの推薦図書にしてやりたいぐらいなんだけど。。。
で、この本はいうと、所謂ハードボイルドものの部類だね。
この本でも銃のことが事細かに書かれていて、この人銃が好きなんだなぁと思った。
ストーリーは少々無理があるが、張作霖が満鉄で殺された、満州事変のきっかけとなる事件の話がきっかけになっている。
関東軍が張作霖を爆弾で殺しそれを中国人の仕業に仕立てたという歴史上の実話から始まる。『満州某重大事件』というやつである。
実は、この事件に中国人の目撃者がいたという話。20歳前の中国女性で、この証人の息の根を止めようという関東軍と、なんとか証人として捕まえようとする中国側から逃して日本に連れ帰ると言う話。
車を駆使して命からがら逃げる部分がハードボイルドに書かれているのでついつい読み進めてしまう。でもストーリー的にはこの『満州某重大事件』のきちんとした事実を読んでみたくなるね。(2006.6.18)
夜と霧の隅で | 北杜夫 | 258ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
「夜と霧の隅で」は倅に有名な本だからと言って薦めたけど、こりゃ取り消しだね。(2006.6.8)
初めて読んだんだけど、まぁ、どうでもいいハードボイルドっていう感じかね。
マダガスカルで繰り広げられる、ソ連の秘密基地破壊工作の物語。
つわものがワイワイ出てきて次々殺されてゆく。あっさり読めてしまうけど、あんまりこういうのもどうかね。
(2006.6.5)
アフリカの蹄 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 316ページ | お奨め度:★★★★☆ |
こいつはお勧めですよですよ。
読み始めて、普段の先生(ハハキギホウセイ)と調子がちょっと違わいと言う感じがしましたよ。
普段は、「これ実話なんじゃないの?だとすりゃ世の中こんなことじゃマズかないかい?」という深刻な気持ちで読むんだけど、これは最初から作り話作り話してるから、そういう意味では安心して読める。
舞台はどうやら南アフリカのアパルトヘイトを題材にしていて、白人に迫害される黒人社会で日本人の医師が大活躍すると言う話。
白人達は黒人を隔離して白人の社会を作るために絶滅宣言された天然痘の菌を黒人の社会にばら撒いてしまうと言う話。
しかも種痘が出来ないようにあらかじめ種痘のワクチン保管庫を原因不明の火事で葬っておいてからという組織的に手の込んだやりよう。
その日本人医師の活躍によって事態は打開されるというお話。
話は、白人の迫害に黒人達が一斉にストライキをおこし街中をデモ行進する場面で終わるんだけど、最後にエピローグと称してスッキリした形で締めくくられている。
そのエピローグを読んで。。。「ありゃ、こいつも実話に基づいているのかしらん?」と最後になってドキッとさせられたり。
今は、倅が面白いと言って読んでいる。
なんでもNHKで放映されたとか。。。(2006.5.29)
賞の棺 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 316ページ | お奨め度:★★★★☆ |
結構楽しめる作品でした。
筋肉細胞の動作原理について世界中で3人の学者が研究している中でイギリスの医学者だけがアカデミー賞を受賞した。
ところが。。。→遡ること4年ほど前に名も知れぬスペインの研究者から投稿された論文をそのまま自分の物として発表し、ノーベル賞を手に入れてしまっていた。
そして、「残念」だけを郵送で知らされた無名の研究者はアルコールに溺れ、精神病院に入院。やがては復讐へ。。。
それ以外の3人の研究者たちも、みな次々に白血病で命を落とす。
ノーベル賞を独り占めするために邪魔だった3人の科学者の元に研究生として自分の弟子を送り込む。放射能を出す物質を、
例えば日ごろ使用しているソファーに埋め込むなどして知らず知らずのうちに身体が蝕まれ、気づいたときには手遅れの白血病。こうして邪魔者を排除し受賞に成功する。
が、最後はその弟子に「バンッ!」とやられて殺されてしまう。なんで弟子に殺されてしまうかは面倒くさいから書かない。←
ヨーロッパを舞台に、フランス、イギリス、スペイン、ハンガリーと色々な舞台を通じて繰り広げられる内容は結構楽しめる。
いつも思うのだけど、この題材、どうやって見つけたんだろう。。
ノーベル賞という標的がデカイだけに、やはり現実にこうゆうことはあるのかも知れないね。
以前、高校の地学の教師が言っていた。散々研究してレポートを出したら、そのレポートが教授の名前で本に出ていたとか。。。
ヨーロッパの各地、それもメジャーでないところをトツトツと旅しながらそこで眼にしたものをこうして小説に盛り込んでいるんでしょう。
以前「行って見たくなるね」と書いたけど。今は羨ましいですよ。結構なご身分で。。。(2006.5.29)
何でも、映画化されて、日本アカデミー賞を取ったというから大した物らしい。
映画は未だ観てないけど色々なレビューを見ると映画は結構評価が高い。
で、本は?というと。。。
「半落ち」というのは犯人が警察に捕まって泥を完全に吐ききらない状態を言うらしい。
で、とある警部がアルツハイマーの妻を殺して自首してくるところから始まる。ところが、妻を殺してから2日後に自首してきたものだからその2日間何をしていたかが争点となって話が長引く。
「妻を殺して自殺しようと考えたのだが、なかなか死に切れず死に場所を探して彷徨っているうちに2日経ってしまった」という嘘の供述をする。
妻を殺したことは初めから認めているのだが、この2日間の供述がどうも怪しい。したがってこの辺りの不明瞭な点がが「半落ち」なのかと思ったら実は違う。。
結局、その警部は、その嘘の供述のまま、刑務所に入ることになるのだが、やがてその謎の2日間の真相が明らかになる。
読んでいて、「どんな理由があったのか」と、気をもませたままページも残り少なになっていき。。どんなにビッグな「オチ」が待ってるかと期待していると。。。
→実は、骨髄移植のドナーとなって助けたある若者のことが忘れられず、自首するまでの2日間を利用して密かに顔を見に行っていたという。
骨髄を提供した相手については、身柄を明らかにしてはいけない決まりがあるとかで、その決まりを犯してこっそり合いに行っていたことを警察として公にできないという理由から嘘をついていたのだ。←
悪いけど、はっきり言って、「何!そんなことなの?、別に隠しておくようなことじゃないと思うけど。。。」というのが私の印象。
つまり、どんなにビッグな「オチ」が待っているかと思って読み終えると大した「オチ」じゃないまま終わってしまうから「半落ち」という題名がついた訳。。。
「マークスの山」と似ているね。なんか全体的に。。。(2006.5.24)
と、言うわけで、「宮尾登美子さん」を続けて読んでみたようなしだい。
戦時中、学校を教育を普及させるために、夫に付き添って満州に渡り、そこでの生活から終戦を迎え日本に帰るまでの話。
よくある、大陸での生活の苦労話をつづった話と言っちゃぁそれまでなんだけど。。。結構、会話が少なくて読むのに時間がかかってしまった。
内容としては、まぁまぁ、だけど、普通かな。
大変な苦労話が縷々書かれていて、それはまぁそれで分かるし、読み応えもそれなりにあるんだけど。
小生も歳を取ってしまったのか、いまいち感受性が鈍くなってしまっているのか。
『まぁ、よくある話だね』見たいな感覚で読み終えてしまった。もっと多感な時期に読んでいたら違っていたかもしれない。申し訳ない。
(2006.5.18)
新潟で酒蔵を経営する話。父親の後を継いだのは眼が見えない娘で、家族内のゴタゴタを繰り広げながら最後はハッピーエンドとなる。
GW中に読み終えたので、少々時間が経ってしまい記憶も危ういところがあるので残念ながら多くは記せないけど、こいつは良かったね。
「冬麗」と言う銘柄の酒なんだけど、ネットで検索してもそれらしいのが見当たらない。あるにはあるんだけど新潟じゃないみたい。。。。
もしかすると、しばらくしてブランドを他所に譲ってしまったのかも知れない。
「へぇーこういう文章もあるのかって」思いついたところを一つ。
一つの文章が『。』で終わると、次の文章は必ず新しい行で一文字空けて始まる。普通は段落の変わり目に使われる書き方なんだけど、これだと『。』の分だけ段落があることになってしまう。
別にそれでもいいんだけど。。。
方言がそのままコテコテに書かれていて臨場感っていうのかなぁ、ありすぎて意味が良くわかんなかったりすることがあった。読むにしたがって慣れるんだけど。
最後まで、きっちり書いてあって読後感がスッキリして中々良い。
「宮尾登美子さん」は初めて読んだんだけど。最初にこういうのを読むと「また、この人のを読んでみよう」という気になる。(2006.5.3)
白い夏の墓標 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 312ページ | お奨め度:★★★★☆ |
★★★★にしてしまったが、申し訳ない。でもこいつは面白い。
ヨーロッパで、学会に参加した日本人の医者が、見知らぬアメリカ人の老人に声をかけられるところから始まる。
この老人は、この日本人の昔の友人のことについて話を始めた。
彼は、その友人は20年前に事故で亡くなったと聞かされてた。その友人の墓参りをしに行くのだが。。。
友人は、細菌の研究者としてアメリカ軍の目に留まり、そのまま外国で化学兵器の開発に従事させられていた。
アメリカからスペインに渡りそこで化学兵器の開発を行っていたが、自分のしていることに疑問を抱き始め、研究所からの脱走を企てる。
先ずは、精神病を装い入院し、そこで知り合った看護婦と一緒にピレネー山脈を越えてフランスに逃げようという話。山中で、見つかってしまい、そこで絶命。そのことを彼に伝えたのは一緒に彼と逃げた看護婦。
彼女はその友人と知り合い、彼が殺されるまでのことを話して聞かせるのだが、どうもその話に矛盾があるような。。
どうやらその友人の死をキチンと確認できたわけではないみたい。→ヨーロッパからの帰りの飛行機で彼は、友人未だに生きていることを確信するのだが。。。
きちんと再会するまで書いて欲しかった。←プツリと格好付けた形で終わってしまっている。
とは言え、これって本当に何処まで作り話か分からない。その辺をキチンを解説に書いて欲しいのだがなぁ。。。
ヨーロッパの田舎の風景が舞台である。行ってみたくなるね。色んな作家が書いてる観光客が行かないようなところを尋ねて、どこまで本当かを見てみたいもんだね。(2006.4.21)
REX恐竜物語 | 畑正憲 | 上中下1186ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
結構テンポよく読めたけど、原作「ジュラシックパーク」って気がしないでもない。
大学の先生が、一線を退いた後、北海道は知床の洞窟で恐竜の卵を見つけて、その核を利用して見事恐竜の赤ちゃんをかえすというお話。
純粋な恐竜の赤ちゃんが出来るまでと言うストーリー以外に、それを取り巻く醜い世間の出来事が盛り込まれている。
この『恐竜誕生』の話題にテレビ局が飛びつき、視聴率争いやそれをめぐった出演者の攻防、他局とのイザコザ。何か色々ありすぎてしまっているようで。。。
子供から「面白い?」
と、聞かれた時、「なんか、低俗って感じかね」
と、答えてしまった。
少々、色々詰め込みすぎにような気がするけど、現実、恐竜が生まれるとなると、そりゃこんなもんじゃないくらい大騒ぎになるんだろうね。
面白かったのが、最初助手をしていた人が、裏切って独自に恐竜の再生を試みる。失敗してしまうのだが、その後旨いことやってテレビで徐々に再生が成功しそうな方向へ着々と進んでゆく。
元祖恐竜流博士が失敗したのに、→それよりもはるかに技術/知識も劣る元助手が成功に近づきつつあるのは。。。
実は、カメの卵だったのである。あたかもカメの卵の成長過程を恐竜の誕生と偽って大々的にマスコミに宣伝し大金をせしめる。
そのまま、海外にトンヅラ。。。←やっぱ、低俗なのかな。。。。(2006.4.18)
臓器農場 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 630ページ | お奨め度:★★★★☆ |
妊娠26日目の妊婦に多量のビタミンAを投与すると無脳症の子供ができるという。人工的にこの無脳症の子供をつくりその臓器を移植することで金儲けを行っていた病院のサスペンスストーリ。
本当に作り話かしら?と思ってしまう内容で、この先生には珍しく最初からテンポよく仕上がっています。
ケーブルカーのある山の途中にある病院で、海が見えたり、「更科山」とか「サンザシ公園」なんていう地名が出てくるけど架空のものみたいね。
「更科山」というのは確かにあるようだけど、どうやら長野県みたい。(長野県には海ないしなー)
面白いんだけど、最後の方にズッシリした読後感が無くて悪いけど★★★★(2006.4.10)
海の時計 | 藤堂志津子(とうどうしづこ) | 上下760ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
この人の本は2冊目だけど、もう読まないだろうね。本当にこの人小説家なんだろうか?ただの人って感じだね。
上下760ページもあって、途中までは「さて、どう『オチ』をもってくるんでしょう?」なんて考えてたんだけど、結局『オチ』も『モリアガリ』もないまま終わってしまった。
まぁ、前回の「マドンナのごとく」って言うのを読んでたので、もしかするとこのまま終わってしまうんじゃないだろうか?と思ったら、本当に何もないまま終わってしまった。
「わざわざ、本にして出すな!」って。
ストーリーはしがない30歳フリーのイラストレーターの女性が主人公。その人の母親が55歳バツイチなんだけど、なんでも結構美人で若く見えるとか。
で、男好きが絶えなくて、札幌から下田まで男を追っかけていって、結婚するしないでゴタゴタした挙句に結婚しないまま札幌に戻って別の男を捕まえて今度こそ。。。
一方、この主人公の女性も、最近分かれた男や、下田から来て居酒屋を始めた男ととあーでもなーい、こーでもなーいと、そしてその姉が、離婚するとかしないとか、別の男がいいの、悪いの。
こんなどこにでもあるような話しをダラダラと760ページも続けながらそのままオシマイ。これで、小説家が成り立ってしまうんじゃ、楽な商売してるよね。解説もあとがきも無い。
本当は★ゼロなんだけど、ただ、1つ。これを読んで、北海道に住んでみたくなったね。スキーが身近に感じられて。と、いう理由で★1つサービス。(2006.3.31)
マドンナのごとく | 藤堂志津子 (とうどうしづこ) | 185ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
こりゃ、ただの本だぜ。面白くもなんともねー。なんでこんなものがドラマになったり、「第21回北海道新聞文学賞」をとったりするんだか?おかしなもんだね。
ただの自分の出来事を出版しちまったって感じだよ。渡辺純一がコメントを書いてはやし立てたりするもんだからこうなってしまったんではないかな?
この人の本は始めて何だけど、もう一つ買ってある。そっちに期待だね。
ガンバレヨ。(2006.3.18)
多分、3回目ぐらいなんだけど、輝さんの名作のひとつだと思う。
競馬馬の話で、小さな牧場で生まれた馬が最後にダービーを制する話。私は競馬をやらないので、「ハミをはずす」とか、「ハロン」がどうのとか知らない言葉が説明もないまま出てきて少々残念だが、
競馬をやってる人には勉強になるんじゃない?
輝さんはコレを書くに当たって随分勉強したようなんだけど、競馬は奥が深いね。
にわか馬券買いじゃ、ほんの運試しにしかならないだろうし、逆に本当に良く知ってる人は必ずといって良いほど勝ててしまうんじゃないかね。
3回も読んでるはずなのに、「こんなこと書いてあったっけなー」なんてのがたくさんあったなぁ。読んだ端から忘れてしまってる。
面白いから、ドンドン読めてしまうんだけど色々な要素を突っ込みすぎなんではないか?とか思ってしまう。
ダービーも勝つには勝ったんだけど、最後もできればスッキリかって欲しかったなぁ。でもお勧めだぜ。今度は映画も観てみよう。(2006.3.17)
五重塔 | 幸田露伴(こうだろはん) | 116ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
名作である。『のつそり』と言われる腕は確実だが、することなすことのんびりしている駄目大工が五重塔を立てるときの話。
谷中天王寺の五重塔。関東大震災、東京大空襲にも耐えたのだが、心無い心中の犠牲となり、昭和32年に消失したらしい。
天王寺五重塔跡を観ると、炎上中の写真が生々しい。
文体が、昔のままで非常に難しい。『愛娘の日記』じゃないけど、1ページに文1つみたいに凄く長い文章。
「こうゆうのありか?」って感じだ。難しいのとそれ程盛り上がらないので悪いけどこういう結果。(2006.3.9)
火の粉 | 雫井 脩介 (しずくいしゅうすけ) | 565ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
古本屋のいいところは、何の本を買おうかという判断をする時、なるべくたくさん並んでいる奴はきっと人気があるんだろうって小生は判断できるところだと思うね。で、この本が選ばれたわけ。
この人の本は初めてだけど、結構、引き込まれる面白さがあって言いと思うよ。それなのになんで星★★★って?
なんとなく新鮮味が感じられなかったのよ。ごめんね。
ストーリーは、とある裁判官が証拠不十分という理由から、犯人と思しき人物を無罪にしてしまうところから始まる。
その裁判官は退官してしまうのだが、無罪になった理由が、犯人の背中にあったバットで激しく殴りつけたような傷跡だった。
誰も、『どうやったら自分であんな傷を自分の背中につけられるのだろう』という点が立証できず無罪になった。 その後、無罪になった人が元判事の隣に越してくる。なくなった両親の遺産を引き継ぎ、経済的に恵まれている彼は、裕福な紳士として元判事の家族に近づくのだが徐々に不思議な出来事が周りで起こり始める。
読んでいるうちにこの人は犯人なのだろうか?それとも別に犯人はいるのだろうか?読んでいるうちに誰が犯人か分からなくて、小生の頭の中でも犯人はパタパタと入れ替わる。
結果は→その引っ越してきた紳士は犯人だったのである。
背中の傷は柱にバットを縛り付けてそれをデンデン太鼓の要領で自分の背中に叩きつけて傷をつけたのだそうだ。
何でも自分で自分を痛みつけるという変わった性格の持ち主だったらしい←最後まできっちりと書いてくれて後味も悪くなくて良いゾ。
また別のものを読んでみよう。これからも頑張ってくれ給へ。(2006.3.6)
12年目の映像 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 285ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
この前の「マークスの山」が★☆☆☆☆だったので、それと比べて★★☆☆☆って感じだね。もっと良いもの読んだあとなら、1つ★だったかも。
話は、あるテレビドラマに、東大の安田講堂の事件のビデオを挿入しようというもの。ただのビデオではなく、安田講堂の内側から撮ったものが密かに存在し許可無くそのビデを流してしまうというストーリー。
この内容だけ観ると面白そうだけど、先生のいつもタヌキ癖が悪い方向に出て退屈なまま終わってしまった。(2006.2.28)
マークスの山 | 高村薫 | 上下720ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
本当にわりーけど、「なんでこれが直木賞なの?」というか、「直木賞ってなんなの?」って感じ。一向に面白くない。
警察内部のゴタゴタを散々書いた挙句、独りの遺書で全てが分かってしまう。それまで書面の90%を費やしてきたのはなんだったの?
しかもすっきりしない終わり方、不透明な部分を残したまま終わってしまって。もしかして途中ではしょってしまって最後はけつまくってしまっちゃいないかい?って正直なところ。
舞台は、北岳という山。ここで死体が見つかるんだけど、その犯人は、ある大学の山岳部の面々(でも、殺したわけでも無いのになんで死体を遺棄しなくちゃいかんのかもよく分からない。
お偉いさんだった皆さんの社会的地位を堅持する為の様だが、殺してる訳ではないのに、かなり無理があるんじゃないかい?)
このお偉いさんたちを揺するのが、精神的に問題がある犯人。彼を追って警察は結局北岳にまで登り、→そこで、凍死した犯人を見つけて←おしまい。
まぁ、映画にもなったし、この本のレビューを見た限り悪いことを書いている人は少ないから、私がおかしいのかな?(2006.2.23)
カシスの舞 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 358ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
フランスの精神病院が舞台。日本人の精神科医とその人の恋人たるフランス人女性、はたまた周囲の医者、患者の間で繰り広げられる精神病と麻薬患者/組織のオドロオドロした世界。
精神病の患者をひそかに実験材料としている病院。日本人の医師がひょんなことをきっかけに、
その実態を暴いてゆくうちに→実は彼の恋人が、精神病患者の脳を実験に使っていたことが判明してしまう。
死亡した患者の脳をひそかに実験に使用したり、重度の精神病患者を生きたまま実験に使ったり。。。
しかもその背後には大規模な麻薬組織があり、←警察の摘発が行われる。
まぁ、この先生特有のノリなのかも知れないけど、最初のうちはなんか、ゴチャゴチャしてて面倒くさい。
(私も歳をとったかな)途中から徐々に盛り上がって行くのだけど、最後はもう少しはっきりと文字で書いて終わらして欲しかったなぁ。
どうも読者に対して、「お前ら、しっかり読み取れよ」と言われているようなきがして。。。
でも、どうやら、多かれ、少なかれ実話が含まれているような。
文中に度々出てくる。「フレンチ・コネクション」。たしかこんな映画があった。この映画もフランスとニューヨークを舞台にした麻薬ものらしい。
「フレンチ・コネクション2」もあるようだ。今度みてみよう。
悪かーないんだけど。。。。★★ということで、申し訳ない。
オレンジの壷 | 宮元 輝 | 上下550ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
戦争中に書かれた祖父の日記を手にしたバツイチの孫娘がフランスに渡って日記に書かれた真相を突き止めると言う話。
CLASSYとかいう雑誌に6年間に渡って連載されたものだが、本当に作り話なのかしらと思えるような巧みな構成ですね。
その割りに★★★☆☆は。。。
実は、「上」を読み終えた後は、★★★★★だったんだけど、「下」でちょっといじくりすぎてしまったんじゃないと言う気がしてしまった。
単に、ビジネスの話でまとめてあればよかったと思うんだけど、途中から軍部のスパイ活動の要素が入ってきて話がややこしくなってきた。
まぁ、しょうがないんだろうなーというところもあるが。。。。
「オレンジの壷」というのは『オレンジ色の壷』が出てくるわけではなくて、→秘密組織の暗号のようなもの。
<オレンジ>は「日本」を表し、<壷>は「男」を表す。これが、<カボチャ>だと「フランス」だったりするわけで、
いわゆるある国の男性秘密活動員であること←を意味するわけ。
ちょっと、後半急ぎすぎちゃいないかい?と思った矢先に、あとがきに著者が「CLASSY」なんて書くもんだから連載が打ち切りなりそうで捲くっちゃったのかなとか、
いらん事を考えてしまった。。(2006.2.4)
在らぬ嫌疑を着せられて殺された父。剣に秀でたその息子が藩内部の醜い内政問題に立ち向かってゆく。
息子「文四郎」は剣道場に通ううちに必殺技を取得する剣の達人となる。この剣さばきがいい感じ。
色々と醜いところ、悪奉行なんかが出てきて、バッサバッサとやっつけてしまうところが格好いい。ピストルで「Bang」というのと違い、
「チャンバラ」には芸術が伴うように書かれているところが現代ものに無いよさかも。これって、スターウォーズのライトセーバーに通じるものがあるね。
結構面白いしよく考えられているなぁ、と関心させられる。
ところどころ、「別になくてもいいんじゃないの?」というところもあるけど。まぁ由としましょう。
最後の「蝉しぐれ」という章は退屈だね。なくても良いとは言わないけど、もうすこし盛り上げたところで終わって欲しかったね。それから、
「蝉しぐれ」というタイトルもねぇ。。。「なんで?」って感じ。
でも、面白いですよ。周平さんの者はまた読もうという気になった一冊だぜ。(2006.1.30)
逃亡 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 上下1200ページ | お奨め度:★★★★☆ |
香港で優秀な憲兵だった主人公が、終戦と同時に身を潜めて日本に帰国する話。日本に帰ってからも戦犯の容疑から隠れての長く辛い逃亡生活が始まる。
ひょんなことから、自か戦犯であることを述べて逮捕されてしまう。その後収容所で、自分が憲兵時代にしてきた行為を省みながら、死刑になる日々を待つことになる。果たしてその結末や如何に?
結論は→無罪となり、無事釈放される。よかったよかった。←と、いう結末。
こいつも、くその役にもたたない解説があって★を1つ失っている。解説を書いた奴は聴いてもいないのに、自分のオヤジの話などズラズラ書きゃがって。
白けてしまったではないか。。馬鹿メガ(2006.1.24)
フランチェスコの暗号 | イアン コールドウェル | 630ページ 上下巻 | お奨め度:ゼロ |
途中まで読んで気づいたのだが、こいつは「ダヴィンチ・コード」の2番煎じだったみたい。
いやー、こんなにつまらない本は今まで読んだことが無い。上下で、全650ページほどなのだがこりゃひどい。
「上」を途中まで読んだときにあまりに内容が良く分からないのでまた初めから読み直したんだけどやっぱり駄目だった。
「こんなにつまらないんじゃ、絶対最後まで読んでやる」と思って今日、やっと読み終わった。何度も言うが、いやー本当につまらなかった。
つまらないより何より、何が書いてあるのかサッパリ分からない。 昔、子供向けに『飛び出す絵本』というのがあった。ページを見開くとお城や、森の中の様子が立体的に浮かび上がる。
それは美しい本だ。
これとは逆に(別に?)、面白い本とはいうのは思わずその本に引き込まれてしまうものを感じる。『飛び出す絵本』に対して『飛び込む本』か?
そういう意味で、この本はまさに『飛び出す本』だ。
小生は、この本を読みながら、しょっちゅう別のことを考えている自分に気が付いた。「・・・彼の論文の走り書きの一部に万年筆のインクが・・・」
なんてところを読んでいると「『ハシリガキ』ってどこか『ホシガキ』と似てるなぁー。そういえばこの前撮った隣の家の柿の写真まだ、現像していなかったっけ。
あいつを現像したら、その写真を見ながら絵を描いてやろう、その為には明日、東急ハンズに筆を買いに行かなくちゃいけないなー」云々。。。
その間も本の活字は追っていて、ページは正しく捲られていく。もちろん頭の中には何も残らない。
唯一の救いは古本で買ったこと。2冊で210円。前の読者も下巻は読んでいないみたいだった、本はきれいだったし、いろんな折込がそのままになっていた。
「内容?」分からない。
ここまで、言われると、ちょっと読んでみたくなったかい?
(2006.1.11)
三たびの海峡 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 460ページ | お奨め度:★★★★☆ |
第2次大戦中に日本に強制連行されて、九州の炭鉱で働かされた韓国人の話。炭鉱を脱走し、日本人女性との間に子供が生まれ帰韓。
その後、日本に戻り、まぁ、所謂。。。嘗て炭鉱で死んでいった仲間達の死に報いるという内容。
前回、「帚木さんは淡々タヌキ」と申し上げましたが、これは違いました。何でも「吉川英治新人賞」を受賞したとか。。。
かなり、濃いです。
本当は★★★★★にするところでしたが、「解説」が退屈で☆になってしまった。
この小説のバックボーンとか気になるから、その辺のところをちゃんと書いてくれなきゃ。。。
残念(2005.12.26)
多分、3回目ぐらいだけど何度読んでも面白い話です。大学時代にテニスに没頭しつつ、恋愛にも悩んだり。。。
テニスのスターが精神病で自殺してしまったり。悲しい場面もあったり、応援団、ヤクザ、フォークシンガー、汚いラーメン屋、試験、教授など盛りだくさん。
テンポも良くて、バンバン読めてしまう。こういうのを読むと、この歳にしてもガムシャラに身体を酷使してみたくなるねー。
空夜(くうや) | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 450ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
で、この本だけど、駄目だね。この人の本は4冊目。ここのところお気に入りで続けて読んでるんだけど。。。。
「閉鎖病棟」、「安楽病棟」、「ヒトラーの防具」と、ちゃんとそれなりに最後はキチンと決めてくれていたのだが、ここへ来て唯、終わってしまった。
真紀という女の人が住む田舎に、幼馴染のお医者が赴任してくると言う話。学生時代からの思いが届いて最後はめでたしめでたしと言う結論。
段々、ページが残り少なになって、「早くしないとオチをつけるページがなくなっちゃう。あー」と言ってる間に本当に終わってしまった。
ただそれだけの話。こりゃ無いぜ。時間も紙ももったいない
この真紀という人は実は結婚していて、そういう意味では不倫ものなのだがこの人のダンナがどうしょうも無い。金にだらしなく何度しくじってもギャンブルに走ってしまう。
この辺りで盛り上げてくれればいいのに。。。
ただ、この舞台になった場所にはちょいと行ってみたくなる。
漆黒の霧の中で | 藤沢周平 | 200ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
藤沢周平さんはどうやら、時代劇作家のようです。こんかい始めて読みました。
主人公の伊之助という元敏腕の岡引による捕り物。伊之助さんの元岡引としての有能さと柔術に秀でた強さが売り物だが、普段は彫木師という町人だ。
その伊之助さんが、岡引の依頼を受けて世にはびこる悪を退治するという話。
まぁ、『遠山の金さん』見たいな感じですか。時代劇版のハードボイルドという部類の作品だそうだが、特にこれといった特徴も無ければ、「なぁるほど!」というところも無い。
まぁ、読んでみるこたぁ無いでしょう。このまま辛い評価で済まされちゃ悪いので、近いうち別のものも読んで見ましょう。
安楽病棟 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 630ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
前から思っていたんだけど、この人は狸だね。なぜかと言うと、淡々と書くから。
精神病院での看護婦さんの苦労話やらなんやらで、600ページ引っ張って、最後はサスペンス的に決める。
確かに最後は決めてるんだろうけど、それにしても引っ張りすぎちゃいませんかい?ここまで必要かね?
不思議なもんで、これだけタンタンと引っ張られると、中で展開されるちょっとしたイベントでもワクワクしてしまったり。。。
例えば、患者さんがハイキングに行ったり、お地蔵さんの前掛けとと帽子を代えに行ったりとか、何でもなさそうな場面に期待してしまったり。
とりあえずオチがしっかりしてるので良しとするけど。。。
ヒトラーの防具 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 400ページ 上下巻 | お奨め度:★★★★★ |
こいつは、お奨めだね。
もしかすると、今年読んだ中で一番かもしれない。
ドイツで剣道の防具が見つかったことから始まる。何でもその防具は日本からヒトラーに送られた物だそうだ。この話はほんの最初の方で露見してしまう。
ところが、この小説の言う、「防具」の意味とは。。。
どうやら、本当にあった話らしい。
最後のほうのヒトラーの場面は恐らく創っているんだと思うが。。。本編が終了した後にこれが実話に基づいているという話が出てくる。
思わずベルリンまで行って、自分の目で確かめたくなるような内容だ。
インド人の「アレクサンドラ・チャンドラ・ボーズ」という人も出てくる。Kさんにも聞いたが実在のひとで、Kさんも知っていた。
歴史的な背景も掘り下げられていて、日独伊の3国軍事同盟にまつわるいわれや、歴史では習わなかったこと、教科書では1行で片付けられてしまっていたことがトツトツと描かれている。
ご多分に漏れず、最初の方は少々かったるいのが、この人の特徴。
ぜひもう一度読んでみたいし、映画化してほしい。
閉鎖病棟 | 帚木 蓬生(ははきぎほうせい) | 250ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
この人の本は初めて読んだ。最初はなかなか盛り上がらなくて、なんかスッキリしない短編集かと思ったけど、最後の方はキチンと盛り上げてくれる。
この後、これも含めて3冊読んだけど、どうもみんなそうゆう感じ。
この人は精神科のお医者さんみたいで、精神病院で起こった出来事にまつわる話。結局最初の方の話から全て繋がっているんだけど、それにしても最初の方は引っ張りすぎじゃないかい?
半分くらいにして欲しいところだね。
これから読もうという人はここから先は読まないほうが良いと思うけど。
『落ち』は、病院内部で起こった殺人事件。ミステリーとかじゃなくて、ある患者を別の患者が殺してしまうという話。これを聞くと「あぁ、精神病の患者が殺しちゃったのね、
で、精神異常だから罪になるとかならないとか。。。」いやいや、そんなんじゃない。正義感あふれた話。とでも言っておきましょうか。。
少年H | 妹尾河童 | 300ページ 上下巻 | お奨め度:★★★★☆ |
『H』は妹尾ハジメさんのH。彼の子供の頃の戦争中から終戦までの話。わざわざ小生が言うこともないけど、ほとんど全文にわたってルビがふられており小学生でも読めるように配慮されている。
戦争の体験を語り継ぐためにも、子供達にも読んで欲しいということからそうなっている。字も大きく読みやすい。
上巻の途中まではなんか短編集みたいだけど、上巻の後半から下巻については結構惹かれます。
お勧めの一冊です。
子供(中2)にも読ませたが、感激して、友人に貸しているとのことです。丁度、筆者も中学生ぐらいの時期の話だったので同じくらいの子供が読むといいのかもしれない。
途中、中学の射撃部の話が出てきて、射撃部で使っていた銃をGHQに見つからないように山中に埋める話が出てくる。それらの銃はどうなってしまったんでしょう?
ひょっとして、未だ神戸の何処かの山中に埋められたままだったりして。。。 少し、河童さんの得意な絵を盛り込んでもらえたらもっと嬉しかった。
河童の覗いた12人の仕事師 | 妹尾河童 | 200ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
わりーけど、あまり面白くないね。
12人の有名人を相手に対談したときの様子を一人ずつ紹介している。普段見れなかった面が見れて良いのだが、吸い込まれるような面白さは無いね。その対談の相手にもよるけど。。
中には面白い人もいるけど、お勧めはしない。
河童の覗いたヨーロッパ | 妹尾河童 | 300ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
これも、ヨーロッパをほとんど一周したときの記録。やはりフンダンに絵が盛り込まれている。絵の美しさはとても楽しめるのだが、
内容は90%がホテルの部屋の紹介で、読み物としてはあまり面白くない。
著者とは別に一人歩きしたような形で本になったらしいので、まぁしょうがないか。「河童の覗いたインド」はインドは人には薦めるが、こっちは薦めない。
河童の覗いたインド | 妹尾河童 | 300ページ | お奨め度:★★★☆☆ |
ほとんど、インド一周の旅。細かい絵がフンダンに盛り込まれていてなかなか良い。怪しい旅行記やガイドブックを見るより役に立つと思う。お勧めの一冊。
その割りにお奨め度が辛いのは、何だかよくわからないけど時間が掛かった。
南の方へはちょいと行ってみたくなる。
織田信長 | 山岡宗八 | 5巻 約2000ページ | お奨め度:★★★★☆ |
これは面白いです。大分昔に読んだものをまた、引っ張り出して読んでみたけど。うん、やっぱり面白い。
以前、小生の友人が言っていたけど、「山岡宗八はどうやら徳川家康と織田信長は好きみたいだが、豊臣秀吉はあまり好きじゃないみたいだ」。
なるほど。
それを聞いたからかも知れないが私は「秀吉」は読んでいません。そう言えば、「伊達政宗」にも家康は度々でてくるが、私も彼は家康のファンだと思う。
ただ、これに限った話じゃないけど、地理的な描写が良くわからない。もう少し頻繁に地図とかを入れてくれるといいのになぁ。
別の知人も、この山岡宗八の信長ファンで、彼は10回以上も読んだとか。。。しかも本に出てくる場所はおおよそ、自分の足で訪れたとかで。。。そりゃ、読んでの楽しさも一際だろう。
小生は、「解るように書かない筆者が悪い」と頭から決め付けているので理解できない描写はそのまま読み進んでしまうのだが。。。
武田信玄 | 新田次郎 | 4巻 約1600ページ | お奨め度:★★★★☆ |
これは、新田次郎の作品。新田次郎は武田信玄のファンのようですね。
山岡宗八に比べて会話が少ないせいか、読むのに時間が掛かります。この本も以前2度ほど読んだことがあるけど。うん、やはり面白いですね。
武田信玄という人は、この本から察するに本当に天才で、この人が家康との戦の最中に果てることが無かったらきっと、歴史は大きく変わっていたんじゃないかと思う。
家康は、事実上の負け戦を信玄の死で救われたようだが、このときの描写が面白い。
当然、新田次郎も山岡宗八の家康は読んでいるだろうが、信玄の最期が両者異なる。しかも、新田次郎は、山岡宗八を否定するような記述をしているところがいい。
また、「敵に塩を送る」なんて全くの作り話とか。。。
何時の時代もそうかもしれないが、武田は自分に都合よく、徳川も自分に都合よく記録を残す。後になって小説を書く人は各々の資料を調査すると、自ずと色んな矛盾がでてくるのでしょうね、
そのあたりを面白おかしく書いてゆくのだから、結局何が本当か解らなくなってしまう。
話はもどるけど、信玄の亡き後、勝頼が後を引き継ぐが、彼が今一だったのは有名な話。
もし、あの時、家康が滅んで武田が日本を支配していたら、250年に及ぶ江戸時代はなかったのかも知れない。いや、もっと良い時代になっていたのかもしれない。
江戸時代の反映の成功の一つには家康が長命だったこと。秀忠が将軍になっても、家康の目が黒いうちに徐々に地盤を固められたから。
と、私は思う。
伊達政宗 | 山岡宗八 | 6巻 約2400ページ | お奨め度:☆☆☆☆☆ |
山岡宗八も、徳川家康、織田信長に較べて力が入っていない。読んでて嫌になってしまう。
NHKの大河ドラマでもやっていたけど、最後まで見なかったので伊達政宗の死に様には興味があったんです。しかし、6巻は長すぎだし、最期もつまらんし、駄目だこりゃ。
高杉晋作 | 山岡宗八 | 3巻 約900ページ | お奨め度:★☆☆☆☆ |
これも山岡宗八。これは3巻の構成だけど今一。
ただ、面白かったところがあって。。。イギリスとの戦に負けて、交渉をする場面。
高杉晋作はそれまでに上海に行ったり、色々な場面でイギリスのやり方を見ていたので、イギリスが「瀬戸内海のXX島を統治させよ」と言ったことに反対しこれを断固許さなかった。
この場面は痛快である。本当か嘘かは解らない、というか何処まで本当か解らないが、割と最近のことなので正確な情報が残っていてもいいと思うのだが。。。
高杉晋作はこの交渉に責任者として参加し、イギリスがXX島の統治を求めたとき、「これは我々では返答できない」と言って断った。
「この国は天照大神が天からのしずくを受けて、給おた国であるから、我々の独断で事の判断を決めてよいはずは無い。云々。。。」通訳を介してのやり取りから、
その辺りを巧みに利用し、通訳が容易に通訳できないような難解な昔言葉言いくるめて有耶無耶にしてしまい、最終的に統治を許さない。と、言うくだり。
この辺りはいいぜ
大脱走(スピンアウト) | 高杉良 | 260ページ | お奨め度:★★☆☆☆ |
これも高杉良さんの企業小説。
1980年に、有名はIHIから80人のエンジニアが一斉に退職して別会社を創った時の話。
80年80人ということから『コスモ・エイティー』という会社を創った。IHIのコンピュータ部門の中心部分がゴッソリ抜けてしまうところがリアルーって感じでいい。
でも、この会社、今は無いみたいだね。HP検索で引っかからないよ。不勉強で申し訳ない。
IHIとか色んな社名とかが、実名で出てきたり、最初からテンポが良いので良い感じ。途中、引き伸ばしと見られるような部分があり、中だるみを思わせるのがよろしくない。
たかだか260ページほどの本なので、多少ボリュームを持たせる必要があったのか?
これは、高杉良さんの、現代小説「昭和電工」が九州にプラントを建設する話から始まって、最期はハッチャキになって働いた主人公が白血病で亡くなってしまうという話。終わりの方は所謂感動的だったけど、途中は(今にして思えば)もしかすると盛り上がりに欠ける傾向があったような。
昔の人は大変だったね。週休2日でもない時代だったのに、みんな命がけだったみたい。今じゃ信じられない。
この本には中国の話が出てくる。そしてこの本は中国語にも翻訳されたらしい。一度読んでみるといいですよ。
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