タバコには、何が含まれているか
一般的にはニコチンとタールの二種類と言われますが、より正確には<気体成分><ニコチン><タール>という3種類に分けて考えるのが正しいようです。
◆気体成分と体への影響<含有率は、全て1979年アメリカ厚生省発表で表示>

◆ニコチンの体への作用と影響<含有率 0.46〜0.92mg/本>
作 用 |
主 な 影 響 |
血圧上昇 |
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末梢血管の収縮 |
動脈硬化、心筋梗塞、狭心症=虚血性心疾患 |
心収縮力の増加 |
心拍数増加 |
カテコラミン分泌 |
血小板凝集、凝固促進(=血栓が出来やすくなる) |
妊娠障害 |
胎児の成長阻害。低体重児の出産、早産。新生児のニコチン中毒症など。 |
◆タールの主な成分の体への影響<含有率は、1979年アメリカ厚生省発表で表示>
タールの総量=1〜40mg/本 |
成 分 |
主 な 症 状 |
含 有 率 |
トルエン |
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1〜4mg/本 |
アニリン |
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360μg/本 |
ビレン |
・発癌協力物質 |
50〜200μg/本 |
フェノール |
フェノールは、繊毛障害物質 |
20〜150μg/本 |
ベンツ(a)ビレン |
腫瘍発生物質 or 発癌物質 |
20〜40μg/本 |
メチルナフタリン |
・発癌協力物質 |
2.2μg/本 |
2-ナフチルアミン |
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2μg/本 |
その他 極微量の物質 数100〜数千種類 |
※タールについては、何千種という有害物質、発がん性物質が含まれていて、ベンツピレンなどが長い喫煙で呼吸器系の疾患や癌との関係が極めて深いと考えられているという事実以外には、個々の物質が体にどのような影響を与えるかということは確かめることは大変に困難なようです。
これらの物質が、肺の内部の肺胞といわれる場所(酸素と二酸化炭素を交換する毛細血管が張り巡らされた部屋)にベッタリと張りつくことになるのです。
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<タールで汚れた肺の写真> |
喫煙が引き起こすとされる病気の種類と死亡率の上昇(日本医師会HPより))
全部の癌では、1.65倍(全死因 ― 1.29倍)) |
病 名 |
死亡率の上昇率 |
咽頭がん |
32.5倍 |
肺がん |
4.5倍 |
口膣がん |
2.9倍 |
食道がん |
2.2倍 |
胃がん |
1.5倍 |
肝臓がん |
1.5倍 |
すい臓がん |
1.6倍 |
ぼうこうがん |
1.6倍 |
子宮頚がん |
1.6倍 |
副流煙の受動喫煙による肺がんの死亡率 |
1.19倍 |
副流煙の受動喫煙による心臓病(狭心症・心筋梗塞) |
1.25倍 |
アメリカのある調査で、10年間以上禁煙を続けるとタバコによる危険性は非喫煙者と同程度にまで減少するという結果が出たという話を聞きました。
事の真意は定かではありませんが、禁煙が体に良いことは明白な事実です。
「いまさら」とあきらめずに、あなたも軽いタバコに替えていきながら、一日も早くタバコを完全にやめてしまいましょう。
けして、他人事ではなく、この方法ならあなたにも必ず達成できる日が来ます。
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