A喫煙感覚を錯覚させる
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喫煙感覚とは、何のことか?

タバコを吸っている実感を、どこで感じるか

 タバコを吸う時に、私達は体のいくつかの神経に刺激を受けています。
 それらは、大きく分けて3か所です。
  1.口びると、手(指)=タバコをくわえたり、はさんだり、持ったりしている感触。
  2.ノド=吸った時に、煙(ニコチン・タール)が当たる圧迫感。
  3.肺=吸いこんだ煙(ニコチン・タール)の成分による刺激。
 それらが総合されて「喫煙感覚」を構成しています。
 そして、脳は常にその3か所の神経を強く感じています。
 

「喫煙感覚を錯覚させる」とは、どういうことか

  その3か所で受ける刺激を、別のもので代用するということです。
  それぞれの神経は、比較的単純な刺激を受けているだけなので、わりと楽に他のものに代えてごまかすことができます。


 
  一番簡単なのは、口びると手です。
  口びると手は、ニコチンやタールを味わっているわけではありません。
  ただ、筒状の物をはさんだり、持ったりしているだけです。
  味を感じてるわけありません。
  だから、代わりには同じような形と重さの筒状のもので100%十分なのです。


  
  ノドが受けている刺激もまた、ただの柔らかい圧力でしかありません。
  吸い込む筋肉と連動した煙から受ける圧迫感です。
  これも、タバコを味わっているわけではありません。
  その時、煙の香りが鼻を通るので、味わっているような気がするのですが、
 それは別の問題です。


  では、ノドの受けている刺激をどのようにごまかしましょうか?

  この禁煙法の最初は、まだ軽いタバコを吸っているので問題は起きてきません。

  軽いタバコは前より煙の圧力が少なく感じるので、つい強く吸ってしまうこともあるで しょうが、そのうち慣れてくるはずです。
  なぜなら、ノドの刺激が弱いと感じる人は強く吸いすぎるのでノドを痛めることになり  ます。
  そうすると、痛みで強く吸えなくなるので、結局、弱いタバコにノドが順応するチャンスが生まれることになるのです。
  つまり、弱いタバコを痛みに耐えてそうっと吸っている間に、ノドが軽いタバコに慣れ てしまうのです。
 
 限界まで軽くしたタバコの後は、飲み物に替えるのがいいでしょう。
 ストローなどで吸うものだと、吸う動作が同じ筋肉を刺激して違和感がありません。
 そこまで必要がないなら、単なるお茶やコーヒー、水などを飲んで気分転換をすると良いのです。



 最後は、肺が受けている刺激の代わりになるものですが、残念ながら、これに代わるものは目に見える物質ではありません。
 
 タバコが身体に与える不健康な刺激(ニコチン・タール)に代わるものは、健康とのバランスで決まってくるのです。
        

 あなたがはじめてタバコを吸った時のことをちょっと思い出してください。
 ほんの軽いタバコでも、クラクラとめまいがしましたよね。
 それは、身体がものすごく健康だったからです。
 つまり、身体が健康だと、軽いタバコも強い刺激に感じるのです。
 ということは、健康度が増せば、軽いタバコも重く感じるということです。
 お分かりでしょうか?


 身体の健康度を増すことと、タバコの重さ・軽さは、シーソーのような関係なのです。
 これが、自然治癒力のことを私が強く主張する理由なのです。

 健康度を増さなければ、軽いタバコを重く感じる身体(肺)にはけしてならないのです。
 

 タバコを軽くする⇒健康度が増す⇒タバコが重く感じる⇒さらにタバコを軽くする

 
 ねらっているのは、良循環というか、スパイラルに少しずつ完全健康体に近づいていくことです。
 ですから、肺での刺激を肩代わり(軽減)させるには、タバコのニコチンとタールを軽くして、肺が煙を強く感じるような健康体にするという手法がもっとも効果的で効率的なのです。