J.D.サウザー〜イーグルスに最も近かった男
「ドゥーリン・ダルトン」、「ユー・ネバー・クライ・ライク・ア・ラヴァー」、「ジェイムス・ディーン」、「ベスト・オヴ・マイ・ラヴ」、「ニュー・キッド・イン・タウン」、「ヴィクティム・オヴ・ラヴ」、「ハートエイク・トゥナイト」、「ティーネイジ・ジェイル」、「ザ・サッド・カフェ」、J.D.サウザーがイーグルスと共作した曲はざっとこんなところでしょうか。この他リンダ・ロンシュタットのアルバムにもJ.D.サウザーの曲はよく取り上げられています グレン・フライとのデュオ、ロングブランチ/ペニウィッスル以来ジャクソン・ブラウンなどとともにイーグルスをサポートしながらも、マイ・ペースでソロ活動(一時期サウザー・ヒルマン・フューレイ・バンド)を続けてきたJ.D.ですが、84年の『ホーム・バイ・ドーン』以来オリジナル・アルバムを出していません。最近は、俳優業に手を出してるそうだけど早く戻ってきてほしいですね。そういえば、ローウェル・ジョージのトリビュート・アルバムには参加しているのですよね。 |
★ロングブランチ/ペニウィッスル★ 1969年 ![]() ロックンローラーのグレンにカントリー・ロックを手ほどきして、意気投合した彼等はデュオを組みロングブランチ/ペニウィッスルとしてレコード・デヴューしたのが、このアルバムです。 同居していたジャクソン・ブラウンのスーパーヴァイズのもと、アコースティックなフォーク調のナンバーを主体としながらも、軽快なロックン・ロールやメローなラヴ・ソングも聞かせてくれます。オリジナル曲がメインですが、ジェイムス・テイラーの「ドント・トーク・ナウ」がカバーされています。 地味な印象のアルバムですが、彼等ののちの活躍を考えると興味深いものがあります。なによりこのアルバムがなかったらイーグルスもなかったかもね。 |
![]() JOHN DAVID SOUTHER 1972年 ★J.D.サウザー・ファースト★ グレン・フライやネッド・ドヒニ−が参加したこのアルバムは、ロングブランチ/ペニウィッスルのナンバー「カイト・ウーマン」を再度取り上げたりしてはいるものの、格段の成長が感じられます。リンダ・ロンシュタットも取り上げた「ザ・ファースト・ワン」をはじめ土の香りのする繊細な感性がちりばめられた一枚になっています。 幸か不幸かランディ・マイズナーにイーグルス参加を反対されながらも、以後ずっと5人目の幻のイーグルとして自身の活動と平行してイーグルスのアルバムに貢献していくJ.D.ですが、ここにそのJ.D.(=パラレル・イーグル・サウンド)の原点があります。 |
★サウザー・ヒルマン・フューレイ・バンド★ 1974年 ![]() |
★トラブル・イン・パラダイス★ 1975年 ![]() |
![]() BLACK ROSE/JOHN DAVID SOUTHER 1976年 ★ブラック・ローズ★ イーグルス、アティテュード、ブリンドルなどのメンバーらのほかリンダ・ロンシュタット、デヴィッド・クロスビー、アート・ガーファンクル、ネッド・ドヒニーらが参加していて多彩なアルバムになっています。ストリングスを取り入れたり、スタンリー・クラークをベースに迎えるなど新境地にも挑戦おり、「シンプル・マン、シンプル・ドリーム」など名曲のいっぱいつまった名盤といえます。 |
![]() YOU'RE ONLY LONLY/JOHN DAVID SOUTHER 1979年 ★ユア・オンリー・ロンリー★ タイトル曲の他、グレン・フライとの共作「ラスト・イン・ラヴ」、リンダ・ロンシュタットが歌った「ホワイト・リズム&ブルース」、S.H.F.時代の「トラブル・イン・パラダイス」など話題曲も多く、素朴ながらいいアルバムになっています。 |
![]() HOME BY DAWN/JOHN DAVID SOUTHER 1984年 ★ホーム・バイ・ドーン★ もともとはドラマーだったJ.D.が今作では全曲ドラムを叩いており、デヴィッド・ハンゲイトのベースとリズム・セクションを構成しています。リンダ・ロンシュタット、ドン・ヘンリー、ティモシー・シュミットらが応援している曲もありますが、無名のミュージシャンを多く起用しています。 佳曲が多く個人的には、J.D.のなかでは最も好きなアルバムなのですが、巷ではあまり話題にのぼらなかったみたいですね。今作を最後にオリジナル・アルバムから遠離っており、俳優業などにうつつを抜かしているようですが、新しいアルバム聞いてみたいものです。 |
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