THE GUITARISTS OF THE EAGLES
ギタリスト・オヴ・ザ・イーグルス
カントリー・ロックから徐々に自分たちのスタイルを築きあげていく、イーグルスの飛翔の歴史は実は、これから紹介する3人のギタリストに負うところがかなりあったと思います。そんな彼等に拍手喝采を! もちろんグレン・フライもギタリストとしていい腕してるけど、ここはひとまず専業ギタリストたちにスポットを当ててみました。 |
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★幻想の旅★ 1969年
![]() バーニー・リードンは、バンジョーとギターで準メンバー?として参加しており、6曲に共作者としてクレジットされています。中でもイーグルスが1stアルバムでカバーする「朝発つ汽車」はジーン・クラークとの共作の名曲ですね。
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THE FLYING BURRITO BROTHERS/
![]() カントリー色が濃厚だった1stアルバムに比べて今作では、ロック色がやや強くなりヴァラエティに富んだ作品に仕上がっています。グラム・パーソンズとクリス・ヒルマンの個性がほどよくブレンドされ、バーニー・レドンも曲づくりに参加し、「マン・イン・ザ・フォグ」などの新しい傾向も見られ、1stアルバムとならぶ名盤といえます。 しかしなんと言ってもハイライトは、ストーンズのジャガー&リチャーズがグラム・パーソンズに捧げたという感動的ナンバー「ワイルド・ホーセズ」でしょう。ストーンズも71年に『スティッキー・フィンガーズ』に収録しています。 このアルバムを最後にグラム・パーソンズは、バンドを脱退してエミール・ハリスらを引き連れてソロ活動を開始します。 |
★歌にくちづけ★ 1977年
![]() このアルバムを聞いてバーニー・リードンに対する認識がすっかり変わってしまいました。イーグルスの頃からバーニーは、グリン・ジョーンズお気に入りのカントリー・アーティストなのですが、このアルバムではバーニーは4曲提供していますが、どの曲もイーグルスの「我が愛の至上」を彷佛させるようなメロディアスで洗練された素晴らしいナンバーになっています。あの泥臭さはどこへ行ってしまったのでしょうか? ジャケット写真からアコースティックなフォーク・デュオを想像しますが、実際の音はもう少しバンド的なアンサンブルになっています。面白いことにマイケル・ジョージアデスの作品のほうが、よりロック的なイーグルス色を強く感じさせるように聞こえます。二つの個性が明確に表現されたいいアルバムだと思います。バーニーにとってもグリン・ジョーンズにとっても、イーグルスでやりたかったことの本音かもしれませんね。 |
![]() THE ROLLING STONES/STICKY FINGERS ★スティッキー・フィンガーズ★ 1971年
ミック・テイラーがフル参加して大ヒット・ナンバー「ブラウン・シュガー」にみられるように、よりパワー・アップしています。フライング・ブリトー・ブラザースのグラム・パーソンズに捧げられたというカントリー・バラードの「ワイルド・ホーセズ」やミック・テイラーのサンタナやピンク・フロイドのデイヴ・ギルモアを彷佛させるギター・インプロヴィゼーションが素晴らしい「キャント・ユー・ヒア・ミー・ノッキング」などストーンズの奥の深いところを見せつけてくれますね。素晴らしいアルバムです。 |
![]() GRAM PARSONS/ GP/GRIEVOUS ANGEL ★GP/グリーヴァス・エンゼル(2 in 1)★ 1973/74年
再びカントリー色の強いサウンドに戻っています。ナイーブな感性を南部のR&Bの影響も感じさせるカントリー・スタイルの中で切々と歌い上げる様は感動的なものがあります。特に全編に渡ってエミール・ハリスの伸びやかなヴォーカルがフィーチュアされた2ndアルバム『グリーヴァス・エンゼル』では、聞き所も数多く素晴らしい出来です。バーニー・リードン、リンダ・ロンシュタットも何曲か参加しています。 ちなみにグラム・パーソンズは。73年に亡くなっています。2ndアルバム『グリーヴァス・エンゼル』は死後の発表ということですね。 |
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★エアボーン★ 1983年
![]() カルロス・ベガ、ネイザン・イースト、ジェフ・ローバー、ジョー・バイターレなどを起用して、モダンなロックを展開していますが、イーグルス・ファンにとってはドン・フェルダーのやりたいことが、本当にこのようなサウンドなのかちょっと疑問という感じですね。しかし、全曲オリジナルということは評価してあげてもいいかなぁって思いますが...。 かなりの曲でティモシー・B・シュミットがバック・ヴォーカルでサポートしており、ケニー・ロギンスとの共作の「ネヴァー・サレンダー」ではケニーとデイヴ・メイスンがバック・ヴォーカルで参加しています。 |
![]() DAN FOGELBERG/SOUVENIRS ★アメリカの思い出★ 1974年
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★バーンストーム★ 1972年
![]() ソロというよりバーンストームというジョー・ヴァイターレ、ケニー・パセレリからなるトリオといったほうが正確なのかもしれません。 ハードな曲は、名曲「ターン・トゥ・ストーン」ぐらいであとは、ジョー・ウォルシュ独特の粘っこいヴォーカルを中心に、深みのあるアレンジを聞かせるナンバーで占められています。時々ブリティッシュ・ロックを感じさせるドラマティックな演奏を交えながら、イーグルスにつながっていくようなナチュラルな曲も含む多彩なアルバムになっています。 |
★ジョー・ウォルシュ・ライヴ★ 1976年
![]() ジェームス・ギャング時代の代表曲「ウォーク・アウェイ」(昔バンドでコピーしました...)で幕をあけるこのアルバムは、収録曲が6曲と少ないのが不満ですが、「ロッキー・マウンテン・ウェイ」、「ターン・トゥ・ストーン」などの代表曲を網羅しており、「ヘルプ・ミー・スルー・ザ・ナイト」(94年のイーグルスの再結成MTVライヴでも演奏されていましたね)では、グレン・フライ、ドン・ヘンリーも参加しており、イーグリーに仕上がっています。また、イーグルスより一足早くドン・フェルダーとのツイン・ギターが実現しています。 |
★ロスからの蒼い風★ 1978年
![]() イーグルスが「ホテル・カリフォルニア」ですっかり重くなってしまっていたのに、この人はそんなことにはおかまいなく自由にのびのびとしたアルバムをつくってしまいました。 イーグルスのメンバーもゲストで参加していて、イーグルス番外編的感じでもあります。'80年の「イーグルス・ライヴ」でもとりあげられた「この人生に賭けて」などアルバム・タイトル通りのメローで気持ちのいい曲ばかりです。 |
ホテル・カリフォルニアの冬
テキーラ・サーキットの宴
J.D.サウザー〜イーグルスに最も近かった男
バンズ・アラウンド・ザ・イーグルス〜前編