はんこを刻すうえで一番悩むのが、一字一字のデザインやバランスはもちろん ですが、文字のあつかいでしょう。 「篆刻(てんこく)」の本義が”篆してこれを刻す”というので有れば、 大変窮屈な気がします。 たとえば”説文解字”に見えない文字は刻さないといった考えです。 (勿論それはひとつの見識です。) 店主としましても、「古風なはんこと篆刻」という以上、文字の考証にはたいへん 気を使っております。 * それでは”花”という字はどうでしょう。 篆書では”華”となり ![]() 印をサインや”個人の証”とするなら、デザイン的にも面白い作品ができそうです。 * ”源”という字は篆書では”原”・・・・。さんずい偏が有りません。 「”源”と”原”では、字が違う。!」とおっしゃるのも、ごもっとも、そこで全体の バランスを考えながら、繆篆風の”さんずい”を加えました。 お名前を刻すことが目的ですので、「この字は篆書に無いので刻しません。」と 澄ましているわけにはまいりません。ご希望によっては、偏(へん)と旁(つくり)を、 作品の雰囲気をくずさない程度に加工します。 特にいわゆる国字(畑、畠、笹、辻、榊)等はやむをえないと思います。 又、浜は濱に、辺は邊に刻すのか、大変悩むところです。 もちろん、ほとんどの文字はこの限りではありませんので、ご安心を。 そして当店のモットーは、あくまでも漢印は漢 ![]() というところです。 お客様のご意見をお聞かせください。 店主使用篆刻字書 甲骨文編 ・先秦貨幣文編 ・古文字類編 ・古璽文編 金文正續編 ・漢 ![]() |
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