文献探索 2001 〜 文献探索・書誌作成・書誌解説
深井人詩編集  
文献探索研究会(発行) 金沢文圃閣(発売)[
文圃文献類従4-1.
2002  695p  ¥3000(抜)
「文献探索」2001_01この資料のタイトルは『文献探索 2001』で、年1回発行される雑誌です。サブタイトルには「文献探索・書誌作成・書誌解説」とあります。今回「私の本棚」に並べるこの資料は、いつもと違って読後感を綴った文章ではありません。また、目次も省略させていただきます。

サブタイトルから想像がつくかもしれませんが、これはあるテーマについての文献の探し方や各種の文献目録(書誌という言葉をつかいます)、それに書誌の解題が掲載されています。一部に学生が作った文献目録もありますが、研究者、図書館員などの手になるものが多く、今号の執筆者は何と106人にものぼります。もっと知名度が上がってもいいのにと思うのは私ばかりではないでしょう。

余談ですが、 資料の写真を掲載するときは、私の場合、右の写真のように上から撮ることが多いのですが、今回の資料は次の写真も見てください。これ、決してハードカバーではないのですよ。でも、このように立つのですね。さすがに700ページ!!

実は今回の106人の中に私も入りました。初参加です。昨秋、このHPに掲載している戦時中の音楽雑誌の記事一覧をこちらに掲載しないかというお話をいただきました。そしてお引き受けしました。

いま、私たちはインターネットを使って必要な(あるいは興味深いと思われる)情報を探し、コンピュータのワープロソフトを用いて文章を書き(入力し)ます。そうした時に一番欲しい情報は、データベースの類です。この手の商業ベースのデータベースは、あったとして高価になる可能性があることと、時代や分野によってはその種のものが存在しないことがあります。手前味噌ながら、昭和戦中期の音楽雑誌記事一覧なども、まさしくそうしたケースにあてはまりました。

インターネット上にささやかながらデータベース(もどきか?)を構築する試みは、いくつもの長所があります。安価にできること、ミスの修正が容易なこと、原則として24時間いつでも必要とする皆さんに使っていただけること等々です。では、短所はないのでしょうか?

ありますよね。私が一番気にかけていたことを述べましょう。もし仮に私からHPづくりに対する意欲が失せてしまった時とか、病気にかかって長期間更新ができない時とか、私が死んでしまった後などを考えると、せめて昭和戦中期の音楽雑誌記事一覧くらいは残って欲しいと願ったとしても、肝心のHPが存続する保証はどこにもないのです。その点、印刷物に記録されていれば私のHPが消滅した後でも、必要とする人がコピーを入手するなどできようというものです。

そんな思いを込めて、今回は『音楽之友』を掲載していただきました。白状すると、『音楽公論』も『音楽文化』も記事一覧の原稿は提出したのですが、ページ数が50ページ近くになってしまいます。そんなに独り占めしちゃあダメですよね。で、分けて掲載することにしました。私は106人のうちの一人ですから、さまざまな主題の内容がつまっています。これで3000円(税抜き)は安いと思いますが、反対に興味はあるが個人でもたなくてもいいとお考えになる向きもあるかもしれません。そんな時は、身近な図書館に購入できないか相談してみるのも方法ですよ。

発売所のご案内をしておきましょう。

発売所・金沢文圃閣・田川浩之
〒920-0867 金沢市長土堀2-16-30
電話 076-261-8884
FAX 076-233-3111
Eメール kabumpo@beach.ocn.ne.jp

私自身、この雑誌をゆっくりと読んでいこうと思っています。
【2002年7月29日】


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