第26回 : 秋吉敏子ピアノソロコンサート(光が丘IMAホール)


3月4日(土)。
幸か不幸か、私は一日仕事でした。夕方には腹ペコとなり、1週間分の疲れもどっと出ていたのですが、帰りに光が丘IMAホールへ行きました。コンサートの前に、大規模なショッピングパークの喫茶店でカレーセットを食べて、元気回復。定員500名というIMAホールは、この建物の4階にあります。

開演の午後7時が近づき、改めてホールの中を見渡すと、中高年のファンが目立ちます。
やがて定刻を過ぎ、秋吉敏子さんが登場しました。2曲ほど演奏してはトークを挟む、そんなスタイルでコンサートは進みました。その際の、ちょっとしたジェスチャーなどがまた、かっこいい。
演奏曲目は

演奏曲目
1 The Village (秋吉敏子)
2 I got it bad (デューク・エリントン)
3 When you wish upon a star
4 Day Dream
5 Un poco loco (バド・パウエル)
6 Count your blessing
7 Sophisticated Lady (デューク・エリントン)
8 Asian Wataerfall (秋吉敏子)
9 It was a very good year
10 Repose (秋吉敏子)
11 Just one of those things
12 Poco dance
13 Tempus fugis(バド・パウエル)

で、アンコールにはセロニアス・モンクの『'Round Midnight』。

アキヨシ・オリジナルのなかでは『Repose』が印象に残りました。この曲は、米とリンゴを生産して暮らしている国内のある村から、その土地の「四季」を表わした作品を作ってほしいと委嘱されたのだそうです。ヴィヴァルディの『四季』のように「春」から曲を始めると、何もすることがない「冬」はクライマックスとして難がある、というわけで、秋吉さんの『四季』は「冬」からスタートします。その曲が『Repose』。ゆったりとした曲で、じっくり聴き込んでしまいました。また3曲目の『星に願いを』は、よく知られたスタンダード・ナンバーですが、小気味よい演奏で楽しめました。

今回のプログラムは、新作よりも、けっこう昔のナンバーが多く取り上げられているようです。
秋吉敏子さんは、以前よく演奏されたけれど今は比較的珍しくなった曲を、ご自分のレパートリーとして何曲か披露なさっていました。こうした選曲が、とても自然でいいなと思いました。大ベテランの味といったところでしょうか?

たまにこうしたコンサートに行くのも悪くないなと思ったのですが、欲を言えば、やはりこの種の音楽は、どこか心地よいライブハウスで聴けたら(休憩時間にはビールでも飲んで)文句ないのにな、と感じて帰ってきました。ホールだと、ちょっと雰囲気が固くなってしまう気がして・・・
贅沢を言わせてもらいました。
【2000年3月6日記】


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