第18回 : パスカル・ロジェ ピアノ・リサイタル(紀尾井ホール)

11月5日、パルカル・ロジェのピアノ・リサイタルを聴きに紀尾井ホールへ行きました。
プーランクの生誕100周年を迎えた今年、オール・プーランク プログラムを組むコンサートが意外と多いように思いますが、今回のはちょっと趣向を凝らして、プーランクサティを交互に配したコンサートでした。
プログラムは、

プーランク 3つの常動曲
サティ 2つのグノシエンヌ(第2番、第5番)
プーランク 6つの即興曲から(第2番、第3番、第4番)
夜想曲 第1番 ハ長調
バッハの名による即興的なワルツ
サティ 操り人形は踊っている
愛撫
プーランク ナゼールの夜会
プーランク メランコリー
サティ ゆがんだ踊り
メデューサの罠
プーランク パストラーレ第2番
即興曲集から(第1番、第2番、第15番、第6番)
サティ 貧者の夢
プーランク ナポリ(舟歌、夜想曲、イタリア風奇想曲)

というものでした。

前半の終わりは「ナゼールの夜会」。前半も後半も、曲間で拍手をしないよう要請されました(演奏者の強い希望だったそうです)。1曲目が終わって入ってみえたお客さんも結構いらしたのですが、その旨よく伝わっていたようで、その通りのコンサートとなりました。

私は、この日、ちょっと疲れて会場に着いたので、深い眠りにつかないかと心配でしたが、ところどころで軽い眠気に誘われた程度ですみました。
むしろ困惑したのは、私がプーランクやサティの作品にほとんど接する機会がないものですから、聴いているうちに、いまどの曲を演奏しているのか、プーランクの作品なのかサティの作品なのか、よくわからなくなってしまうことでした。
強いて言えば、サティをプーランクと間違う方が少なかったという程度でしょうか?

プログラムの解説に目を通すと、サティの作品は1890年前後から1913年までに作曲されたものでした。一方プーランクは、1917/18年から1940年までの作品が並んでいます。それが、よく聴き分けられないというのは、もちろん先程述べた私の聴体験の乏しさが第一に挙げられますが、それにしても両者の親近性を感じた一夜でした。

アンコールにサティの「ジュ・トゥ・ヴ」などを聴いて、満足、満足\(~o~)/
気持ちよく会場を後にしました。
【1999年11月9日記】


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