休日の山歩き 7 平標山(たいらっぴょうやま)仙ノ倉山(せんのくらやま) Tairappyouyama/Sennokurayama
[上信越] 平標山(1984m)・仙ノ倉山(2026m) 平標登山口から
2008年10月12日(日)
平標山の家から平標山・仙ノ倉山 合成 トップページ
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平標山の家から平標山(左)と
仙ノ倉山(右)方向を望む

紅葉を求めて、行きたい山は数々あるが、10月に入っても東京は秋の気配があまり感じられないので、既に紅葉の見頃を迎えているのは標高が高い山か北の方の山だろうと思った。そこで、前回、四阿山が上信国境だったことから、続けて、上越国境の谷川連峰の西端に位置する平標山・仙ノ倉山に行ってみることにした。
午前4時過ぎに自宅を出発し、所沢ICから関越道を走行し月夜野ICで下りて、国道17号を新潟方面に向かい苗場スキー場を過ぎた所に、平標登山口駐車場がある。自宅から2時間半余り、午前7時前に着いた。国道からすぐ登れる気軽さがよい。広い駐車場は既に半分程車が止まっている。今年から有料(普通車500円)になったらしい。きれいなトイレがある。身支度と腹ごしらえをして、7時15分に歩き始めた。

【松手山経由で平標山へ】
平標山へは、平元新道・平標山の家を経由するルートと、松手山を経由するルートがあり、駐車場を出るとすぐ分岐となるが、朝から長い林道を歩きたくないと思ったので、松手山経由を選んだ。別荘地への車道を進み、右手の登山道に入る。樹林帯の中のやや急な道を登ると、次第に木々が色づいてきている。木の階段も設けられている。振り返ると、苗場スキー場とプリンスホテルが見下ろせる。大きな送電鉄塔の下を過ぎると道が平坦になり、日差しもやや強くなり、赤や黄色に染まった木々が映えている。一登りすると再び平坦になり、前方に、数人の人で賑わう松手山のピークと、そこから右に平坦に伸びる稜線が見えてくる。その稜線は既に樹林帯を抜け笹ばかりになっており、さらに右で高度を上げるが、その上はガスに隠れている。

平標登山口駐車場 2つの登山ルートの分岐点 苗場スキー場 紅葉
平標登山口駐車場 2つの登山ルートの分岐点 苗場スキー場を見下ろす 紅葉
松手山の手前 松手山の尾根 合成
松手山頂上まであと一登り 松手山頂上(右手のピーク)を過ぎた尾根からの紅葉

松手山の狭い山頂は10人程度も人がいると一杯なので、先を急ぐことにした。平坦な笹の尾根をどんどん歩き、やや高度を上げた所からは、山の斜面の笹の緑と、木々の赤、茶、黄など様々な色のモザイク模様が美しい。さらに登ると、回りにガスが漂い始め、眼下の紅葉も見納めになり、平坦な笹原の道から最後の一登りで平標山頂に着いた。広い山頂は、数人の人が休んでいるが、ガスで展望がないので、仙ノ倉山に向かうことにする。

松手山の尾根 平標山への尾根 平標山・仙ノ倉山間 平標山・仙ノ倉山間
松手山から続く尾根の紅葉 尾根の笹の道 平標山から仙ノ倉山を目指す 木の枝に風で氷ができている

【仙ノ倉山へ】
ガスで前方が見えないが、笹原の中の階段の道を下る。今朝は相当冷え込んだらしく、低木の枝に、風で吹かれて氷ができており、食べてみると天然のシャーベットだ。ピークをいくつか越え、もう一つピークだと思ったらそこが仙ノ倉山頂だった。谷川連峰で最高峰のこの山頂は、方位盤があり、10人以上の人が休んでいるが、やはりガスで展望がなく、時折ガスの切れ目から部分的に展望が開け、歓声が上がる。団体が下山した。
そうこうするうちに、ガスが晴れてきて、雄大な360度の展望が開け始めた。こればかりは早起きは三文の得とはいかない。今歩いてきた西の方向は、笹原が続く中、いくつかのピークの先に平標山頂があり、距離感が初めてわかった。苗場山はその奥だ。南には小さく富士山が見える。南から東には遠く赤城山、皇海山や日光白根山が見えているが、同定できなかった。また東のすぐ近くには万太郎山と谷川岳が見えているのだが、山頂付近のガスがとれず今ひとつはっきりしない。この谷川岳への縦走路を肩の部分まで少し下りてみた。深い谷をはさんでエビス大黒ノ頭と万太郎山が、圧倒的な質量感で対峙している。
展望を楽しんだ後、平標山に戻ると、ここでも先ほどとは違い展望が開け、登ってきた松手山や、これから下る平標山の家が見下ろせた。
紅葉の見頃でもあり、2つの山頂は登山者が随分多い。ただ、百名山だともっと混雑するらしく、苗場山の駐車場まで行って方針変更してこちらに回ってきた人もいるようだった。

平標山頂 仙ノ倉山頂 平標山頂上から仙ノ倉山を望む
平標山頂 仙ノ倉山頂 平標山頂上から仙ノ倉山を望む
仙ノ倉山頂上から平標山方面を望む 合成
仙ノ倉山頂上から平標山方面を望む
仙ノ倉山頂から谷川岳への縦走路方向 縦走路から仙ノ倉山を見上げる 縦走路から越後湯沢方面
仙ノ倉山から谷川岳への縦走路の方向 仙ノ倉山頂を見上げる 越後湯沢方面。背後左の山は飯士山
縦走路から万太郎山方面を望む 合成
縦走路へ少し下り、肩から万太郎山方面を望む
平標山頂から西方面を望む 合成
平標山頂上から西方面を望む

【平標山の家を経由し下山】
下山は、平標山の家を目指し、長い木道と階段を歩く。なお、古いガイドブックには平標山頂を巻いて平標山の家の上から仙ノ倉山手前のコルまでを結ぶトラバース路が紹介されているが、この道は現在は植生保護のため立入禁止になっている。木道と階段についても、ここを登ってきた人は、以前は普通の登山道だったのにと閉口気味に言っていた。平標山の家は、宝くじの助成で改築され、新しくきれいだ。蛇口から沢水がふんだんに流れている。また、トイレが利用できる。
ここからの下山路は、急坂だが、色とりどりの木々の間を抜ける。やがて登山道から車道に出会う地点は、水場があり、平標山の案内がある。下り方向の案内がないが、左奥は駐車場で3、4台の車が止まっているので、右手に下りると、再び林道との出会いになり、今度は登山口への案内がある。林道を歩いていると、先ほどの車2台がゲートを開閉して下りていった。なおも林道を歩くと、右の林に入る道があるので、林道と別れ、たくさんの赤いテープに導かれながら木立の中を川沿いに歩いて登山口駐車場に戻った。

平標山の家へ 平標山の家 下山路の紅葉 林道
平標山の家に下りる 平標山の家 林道への下山路の紅葉 林道
地図 (参考資料)
関東の山あるき100選(昭文社1998年)、関東日帰りの山ベスト100(実業之日本社2006年)

(行程)
7:15平標登山口駐車場→7:20松手山登山口→8:05鉄塔→8:41松手山頂上8:50→9:54平標山頂上10:01→10:41仙ノ倉山頂上12:00→12:36平標山頂上13:05→13:32平標山の家13:50→14:30平元新道入口→林道→14:55ゲート→14:59川沿いの道へ→15:17平標登山口駐車場

(所要時間)
8時間00分(山頂大休憩約1時間20分、30分含む)
2008/10/25整理、11/4修正

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