足尾・泙川ニゴリ沢〜三重泉沢アザミ沢


1981.6.27〜28 佐々木、山添、平井

 6月27日(雨) 久しぶりに大学の現役を誘って、手頃な三重泉沢に行くことになった。沼田駅の待合室で仮眠したところ、山添の手提げ紙袋がなくなってしまった。そういえば寝るとき薄汚いオッサンがうろついていたっけ。袋には地図、磁石などが入っていたという。

 幸先悪いなあとタクシーに乗ると、やがて雨がぽつり。廃村となった奈良(なろう)の1キロ先で下ろされた時には本降りになった。林道はるか右下の泙川(たにかわ)はゴーゴーと流れており、なんと深い山だろうというのが第一印象。雨の中をさっさと歩いて増水した三重泉沢と出合う。7時15分。この水量じゃとても徒渉は無理だ。ゴルジュのある下流部はカットして、さらに林道を進み平滝を過ぎたニグラ沢からニグラ峠を越えて三重泉沢広河原に下りることにする。

 ニグラ沢沿いには山道があるとのことだが見つからず、ワラジをつけて遡行することにする。まずまずの小滝を越すと何と30m級の滝がドーンと出現。左岸へ逃げたらあっさり山道に出た。この道は沢から離れていくので途中からまた沢に戻る。ニグラ峠直下のガレの急登で平井がメットを落としてしまう。道に出て峠に着くと山遊会のプレートがあった。広河原出合へ下る小沢には15〜20mの滝が連続しており、左岸を巻いて広河原に降りる。11時5分。

2段20m すぐ右俣を分けて左俣(アザミ沢)に入るが、小滝とナメが所々現れる程度で平凡。やがて長い河原となる。釣り人かテントが一張り。ニグラ峠越えでワラジをすでに1足だめにしている平井が、河原歩きでまたもや1足だめにする。このぶんだと1日に5足も必要な使いっぷりだ。このところの豪雨のせいかナメが埋まってしまっていたり、鉄砲跡があったりと、だいぶ荒れた渓相だ。二俣手前では土砂崩れで沢が埋まっている。

 13時55分、二俣でボロボロの3m滝を登って左俣に入る。この先もナメが多いが土砂で埋まりかかっていた。やっと現れた気持ちの良いナメ200mほど続いて再び右沢4m、左沢10mの滝をかけた二俣。この先は傾斜が出てきそうなので手前の左岸にサイトする。14時45分。雨は小降りになったがたき火はなかなか火付きが悪かった。

 6月28日(曇り) 6時45分出発。10m滝をあっさり登ると、ボロボロの岩床、滝となる。二段20m滝(写真)は中段から左を巻く。水流は細くなり急傾斜に小滝を連ねる。ササこぎ10分で稜線に出て、踏み跡を丹念に拾って錫ケ岳(2388m)へ着く。9時55分。日光白根山(2577m)が近づくにつれ、山添が股ずれをおこし歩きづらそうだ。五色沼避難小屋でザックをデポして白根山をピストン後、前白根、外山経由で湯元のスキー場に下った時には暗くなりかけていた。18時58分。ギリギリ19時発の最終バスをつかまえて日光へ向かう。

 【コースタイム】 (6/27)奈良1km先6:15 三重泉沢出合7:15〜20 ニグラ沢出合8:15〜30 ニグラ峠10:37 広河原11:05〜40 二俣14:45〜(6/28)6:45発 稜線9:05〜20 錫ケ岳9:55〜10:05 五色沼避難小屋14:13〜20 白根山15:05〜20 五色沼避難小屋15:50〜16:15 湯元18:58


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