上越・湯桧曽川東黒沢〜宝川ウツボギ沢一の沢下降〜ウツボギ沢左俣


1998.7.4〜5 佐々木、吉越


 仕事の都合で金曜日夜発の山行がほとんどできないので、土曜朝立ちで行ける東黒沢〜ウツボギ沢を選んだ。前夜発だと日帰りも可能なルートだが、足慣らしということでもあり、のんびり行くことにした。沢そのものはウツボギ沢も含めてナメと小滝主体だからお気楽だ。新人やロートルの沢旅に最適だろう。

 7月4日(晴れ夜雨) 水上から乗ったバスを土合橋でおり、東黒沢の堰堤先で沢に入る。いつ取り壊したのか三菱銀行寮は跡形もなくなっていた。それにしても暑い。沢の水も生ぬるく動く前から汗が噴き出す。12時30分、炎天下の出発は「何か調子が狂う」。

 「鼻毛の滝」と称する大ナメ滝を左から越える。鎌をもったおじさんが二人うろうろしていたが、何やってんだろう。白毛門沢出合の淵には、死んだ大きなヤマカガシがプカプカ浮いていた。ミニゴルジュ先の5m滝を左から越え、大釜を持つ2段7mは水流右を登る。2:1で枝沢を合わせるとナメ滝が続く。

東黒沢 階段状の25m(写真)から300mも続くナメがこの沢のハイライトだ。途中、左岸にいい幕場がある。ヤブっぽくなった沢を忠実に詰めると丸山乗越。15時20分着。

 反対側の一の沢を30分下ってウツボギ沢と合流し、少し下った宝川本流の広河原にツエルトを張る。16時10分着だからちょうどいい半日仕事だった。夜はバケツをひっくり返したような豪雨となる。ザーザーではなくバシャバシャという降り方だった。

 7月5日(小雨のち晴れ) 断続的に強い雨がツエルトを叩き、よく眠れなかった。6時30分出発。ウツボギ沢の2段20mの逆くの字滝は左から巻く。右の方がもっと楽かも知れない。明るく開けるとすぐ右俣出合で、青空ものぞいてきた。

 小滝とナメばかりでほとんど問題なく沢通しにいく。奥の二俣は左に入り、稜線に9時着。昨日と違いさわやかな風が吹きわたる。白毛門着9時43分。この時期としては異常に少ない一ノ倉沢の雪渓を眺めつつ、膝をかばいながらヨタヨタと下る。

 それでも11時35分、登山口着。時間があるので、遭難慰霊碑にいき、2年前に遭難したワンゲルの先輩のお参りをする。吉越氏も大学の後輩2人の名前を探していた。帰宅して、4日の群馬県内は40度を超す猛暑だったことを新聞で知りビックリした。

 【コースタイム】(7/4)土合橋11:50 堰堤先(遡行開始点)12:00〜30 上部二俣14:45 丸山乗越15:20〜30 ウツボギ沢16:05 広河原16:10(7/5)6:30発 右俣出合7:03 奥二俣8:20 稜線9:00〜15 白毛門山9:43〜55 登山口11:35〜12:00 土合12:20


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