南会津・黒滝股山・水無川隔田沢右俣


1995.11.5 永瀬、吉越、佐々木、阿部、鈴木、小林、依知川、小沢、岡崎

 永瀬氏による南会津での藪山講習。黒滝股山(1406m)という魅力的な山名にひかれて参加した。冷やかし組(自分も?)を含めて9人パーティーとなった。

 11月5日(晴れ) 前夜のうちに会津田島まで入り、タクシーで隔田沢沿いの林道へと向かう。工事中のため林道入り口で下ろされてしまう。林道を歩いて隔田沢出合まで行ってテントを張る。かなり寒いが焚き火を囲んで軽く入山祝いをした。総勢9人ともなると賑やかでいいものだ。

 早朝、稜線はるか少し白くなっているのが見える。7時10分に出発しするとすぐ堰堤が出てきて、右岸から越す。トラバースで阿部君がスリップしてヒヤリとさせられる。堰堤の上は土砂が堆積して伏流となっている。最初の3m滝でようやく水が出てきた。釜には小さいながらもイワナがいた。右から巻くと踏み跡がついていて、その先の4m滝(左から巻く)の先まで続いている。

 単調な平瀬を各自思い思いに進み、二俣では右沢に入る。伏流のゴーロの先は奥二俣で、山頂により近いと思われる左沢を詰めることにする。傾斜が増して滝場となっている。黒々とした2段15mは上段が外傾してぬめっており、左岸の凹状部から高巻く。黒滝股山の山名由来はこの滝だろうかなどと皆で話し合う。滝下で順番を待っていると落石が飛んできた。もろそうなので細引きを垂らしてもらってズリあがり、小尾根を巻いて3m滝にトラバースする。2〜5mの小滝5本越せばゴルジュも終わる。

 詰め上げていくと小岩峰となり右から越していく。さながら木登りで稜線にたどり着いた。踏み跡は全くなく、20分ほどの藪こぎで黒滝股山に着く。笹と灌木の山頂は意外と見通しが利き、雪をまとった那須連山が見える。大佐飛山(1908m)も間近に迫ってどっしりと大きい。人臭くないのは県境尾根からわずかにはずれているためか、訪れる人もほとんどなさそうだ。

 西尾根の下りはじめは藪がうるさいが、下るにつれて歩きやすくなる。岩混じりとなったところから左の急斜面を下って沢に立つ。少し下ると一気に開け、河原を栗生沢へと向かう。河原に入ってきていた植木取りのワゴン車に便乗し、会津田島駅近くの国道でおろしてもらった。

 【コースタイム】 (11/4)隔田沢出合 22:45〜(11/5)隔田沢出合7:10 右俣二俣8:45 奥二俣9:40 稜線11:45 黒滝股山12:05〜40 西尾根を下降して沢14:00 河原14:10〜25 河原で車に便乗15:10

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