To the bright side

 久しぶりのピンチ


イラスト

 今月の初めに風呂場の電球が切れているので、交換することにした。
 電球の買い置きはあったので、その晩のうちに交換しようとした。ところが、既に湯船にお湯がくんであって、湯気のためにグローブが濡れていて、滑ってうまく外せなかった。

 風呂場の電球を覆っているのは、グローブというのだそうだ。今回の事件で分かった。
 翌朝、風呂場に行ってみると、湯気もなくなって、グローブも思いどおりに回って外すことができた。

 電球を交換して、グローブを元どおりに被せれば、早朝、自分の好きなことができる時間が待っている、と思って幾分あせったのだろう。それにグローブはガラス製で重い。何回かやってみたのだが、うまくレールというか溝にはまらない。

写真 こうなったら、溝に狙いを定めてはめ込もうとしたのだが、これがいけなかった。溝に入ったは入ったが、変なところで止まってしまって、右にも左にも動かなくなってしまった。渾身の力をこめても駄目で、その様子をイラストにしたのが上の図だ。よく見るとグローブと台座の間には大きな隙間があって(左写真参照)、このまま使ったら水滴のため漏電するのではないか、と思った。

 早朝の、自分にとっては貴重な時間を1時間以上も浪費したが、かといって打開策は見つからなかった。そこで目についたのが、台座のところにあったメーカーの名前だ。N電器の代理店ならば、その辺いたるところにある、住宅関係を専門にやっているところもあるかもしれない、それに、こういうことって、結構ありうることなのかもしれない、と思った。

 いつものとおり、苦しいときのインターネット頼みで、出勤してから職場のパソコンで検索して業者を見つけた。その業者に電話したところ、来てくれるとのこと。午後から休暇を取って、自宅に戻り業者を待った。

 ほぼ約束の時間に業者の人が1人来てくれた。こういうことって、結構あるのかと聞いたところ、初めてだとのこと。そのため、特別の工具もなく、やることは私と同じ。やっぱり、右にも左にも動かなくて、こうなったら、グロープを壊すしかないのかな、と思った。

 そのうち、その業者の人はドライバーを隙間に入れて、力を入れているうちに、ガクッという音がしてグローブがはずれた。地獄に仏とは、このことで、やっと普通に風呂に入れると思った。

 何の面識もない業者の人にこんなことを頼んで、しかも「お金は?」と聞いても「いらない」とのこと。しばらくぶりで、人の親切の有難さを身にしみて感じた。1週間後にその代理店を探してお菓子を持っていったが、もう少し高いお菓子にすれば良かったかな、と後から思った。
(2006.10.15)

 あるがままがよろし
 家の中が散らかっているのを見ると、時々もっときれいな家に住みたいな、と思う。夫婦共稼ぎで、家の中の片づけまで手が回らない。

 例えばカーテンはあちこち破れているが、妻は業者を家の中に入れたくないので、そのままだ。部屋の中には本が散乱している。しばらく前から、私は図書館から本を借りるようにしているが、妻は相変わらず次々と本を買ってきているようだ。

 今年は、庭の草むしりも途中から放棄した。それで雑草の背丈もかなり高くなっている。庭の方は、造園業者にお金を払って、剪定してもらったり、伐った枝の処分をしてもらわないと駄目だ、と思う。何しろ数年前に伐った枝が片付かないで庭の中に残っているのだ。

 もっときれいな家で暮らしてみたい、と思って、仮に実現しても、どうなんだろう。惰性に流される生活に、また戻るような気がする。自分自身を変えないと、駄目なんでしょう。

 ブログやこのホームページにしても同じことが言える。もっと役に立つ、面白いことを書けば、人がたくさん集まってきてアクセス数も増える。個人的なことばかり書いているから、人が集まらない。でも、そんなに役に立つ、面白いことばかり書けない。どうしても書きやすいのは個人的なことだ。

 だから、ある程度のところで満足しよう。「あるがままがよろし」ということで・・・。
(2006.9.30)

 独検
 本格的な禁酒を始めてから、ちょうど1ヶ月が経った。その間、リフレッシュ休暇なるものを取って、休養に努めたりした。お陰で体重も2kg減って、体調も元に戻った。血糖値もかなり下がってるような気がする。

 しかし、引っかかるのは脳の断層撮影を受けたときの医師の診断だ。年令の割に動脈硬化が進んでいる、と言われた。いつまでも若いつもりでいたが、見えないところで確実に老化は進んでいる。

 リフレッシュ休暇を取って自分のこれまでの生活や今後の暮らし方についても色々と考えた。それでたどり着いた結論は、人に言ったら笑われそうだが、11月に独検(ドイツ語技能検定試験)を受けるということだ。

 独検は1級から4級まで4段階に分かれているが、4級を飛び越して3級から受けることも考えている。去年、仏検の一番下の5級に受かったが、その経験から、最初から上の級を狙った方がいいように思った。何年後かにはドイツ語も会話ができるところまで行きたい。

 とにかく自分の性分は何か具体的な目標がないと駄目みたいだ。
 それで、語学学習で生活のリズムをつけて、さらに4コママンガとか、もっと創造的なものにも取り組んでいけたら、と思う。
(2006.9.24)

 思案のしどころ
 3ヶ月ぐらい4コマを含めてマンガを描いてない。
 4月以降、環境が変わって、マンガを描く雰囲気でなかった
今は、もう大分気持ちも落ち着いた。

 気持ちが楽になったのは、自分史みたいなものを書いたことが原因かな、と思う。自分をある程度、客観的に見つめることができた。

 この10連休でマンガ大賞に出品する1コママンガを描こうと思ってたけど描けそうもない。毎日の積み重ねがないと、コンテストに出すような作品は描けないような気がしてきた。この歳になって芽が出なかったんだから、今更何を悪あがきしているんだ、という声も聞こえてきそうだ。

 それでは、どうするか?
 連休もまだ4日間ある。とにかく少しずつでもいいから毎日何かしら描くことにするか。4コマ、似顔絵、それにクロッキーを再開するか。それとも自分史というか、文章の方をやるか。

 冷静に見渡すと、1コママンガはマイナーで、募集しているところも数えるほどしかない。自分は高校時代に海外の1コマものを好きになったんだけど、その頃は、自作の1コマ作品を投稿するところがいくつかあった。1コママンガは、絵だけでは分かりにくいからタイトルやキャプションでの説明がくっつくことが多い。そこが、今風に言えばダサい。

 やはり1コママンガはあきらめて、今回もマンガ大賞への応募は見送りにするか。しかし、せっかく長期休暇を取ったのだから、簡単にあきらめるのは惜しいような気もするし・・・。
(2006.9.14)

 診断名確定
 今日、内科医院へ行って、ブドウ糖負荷試験を受けてきた。
 12年前は、境界型糖尿病だったけど、今回は一人前の糖尿病と言われた。

 順序立てて書くと、最初、空腹時血糖を測ってもらったら、120だった。前回の118より、悪化していて、この時点で気持ちが萎えた。

 ブドウ糖水溶液を飲んだ後の血糖は、30分後160、60分後231、120分後155だった。血糖値が200以上出ると糖尿病という日本糖尿病学会の診断基準があって、これに該当するから、もう糖尿病なのだ。空腹時血糖で126以上でもアウト、糖尿病という診断が下されるとのこと。

 12年前もそうだったけど、ブドウ糖負荷試験で嫌なのは、血糖の検査のたびに尿検査もあることだ。30分しか経ってないのに、またオシッコと言われても、そうそう出ないので1回免除してもらった。ところが、60分後、120分後の尿では糖陽性だった。これも大ショックだった。

自分にとって、唯一救いだったのは、まだ軽度なので服薬の必要はないと言われたことだ。3ヶ月後の再検査を薦められた。

 これから、禁酒と運動をがんばるしかない。
(2006.8.28)

 断絶
 今年は平成18年だが、平成の時代はそれまでの昭和と全く別の感じを受ける。
 これは全く個人的な理由からで、昭和の時代は独身で、平成になってから所帯持ちの生活に変わったからだ。

 これと似ているのが、戦前と戦後だ。ものすごい断絶感がある(と思っていた)。ところが、小泉首相が自民党総裁選の公約どおり終戦の日の8月15日に靖国神社を参拝して、少し考えが変わった。

 日本という国は、戦争に負けて天皇制は残ったものの、それまでと全然違う象徴天皇制に変わり、国際的には、それまでの「鬼畜米英」を掲げる軍国主義国家から西側自由主義陣営の一員となった。

 ところが靖国神社というものがあって、戦死者の遺族、それから日本という国のことを真剣に考える人達は毎年参拝を続けている。

 8月15日のNHKの「日本の、これから」という特別番組のなかで靖国参拝を支持している立場の人が、東京裁判の結果、A級戦犯になった人は国際法では戦犯でも、国内法では戦犯でないのだ、という趣旨のことを言っていた。ハハ〜、これがA級戦犯を靖国神社に合祀した根拠なのだな、と思った。自分と違って、こういう人達は戦前と戦後の間にあまり断絶は感じてないのかもしれない。

 小泉首相も特攻隊員のような国のために命を捧げてくれた人々が礎になって、今日のような日本の繁栄がある、それを忘れてはいけない、とよく言う。

 「日本の、これから」では内橋克人氏の発言も印象に残った。内橋氏は1932年生まれで、自身も軍国少年だったとのこと。戦争の悲惨さも体験していて、自ら靖国に祀られるような人間になりたいと考えるようになったのは、当時の教育の影響がかなり大きかったからではないかとのこと。

 その中心にあったのが靖国神社という
装置だったのでは、と述べた。出演者で、この意見に反論する人は誰もいなかった。昔だったら、靖国神社を装置とは絶対言えなかったと思う。自由な世の中になったものだ。

 自分も戦前・戦中は国民を一定の方向に走らせるマインドコントロールみたいなものがあって、一種の共同幻想の中にあったのではないか、と思う。最後には本土決戦まで考えていたのだから・・・。

 今日の平和と自由をもたらしてくれたのは、嫌な言い方かもしれないが、日本を夢から醒ましてくれたアメリカなのかもしれない。
(2006.8.19)

 『国家の品格』を読んで
 藤原正彦著『国家の品格』(新潮新書)を読了した。
 この本は大ベストセラーになっているということで、旅行前に買っておいたのだ。

 読み終えて、結構元気づけられたような気になった。世界で日本が一番優れている、と言ってるからだ。こういう本が100万部も売れる世の中だから、次期首相は安倍晋三官房長官に決まりなのかな、と思う。

 著者は、欧米で教鞭を取った経験もある数学者。こういう人が、日本が最高と言ってるのだから、説得力がある。よく売れる訳だ。

 この本の中で自分が一番感心したのは、カルヴァンの予定説の説明だ。イギリスで近代資本主義が花開いたのは、禁欲的なプロテスタンティズムが土台にあったからだ、と言われているが、著者の説明は分かりやすかった。と言っても著者はこれを批判するために"欧米人の「論理の出発点」"として説明している訳だが・・・。

 日本の情緒、風景、自然は素晴らしいと絶賛しているが、自分は賛成できない。著者は自分の人生に満足してるから、そう言えるのかもしれない。自分はときどき酷い目にあうから、日本って最高だとはとても思えない。それにヨーロッパの田園風景の方が美しい、と思ったりする。

 逆に日本に来た外国人が日本の自然や田園風景を賛美するのは、異国情緒みたいなものを感じたからではないのか。それを著者は真に受けて紹介しているみたいなところがある。
(2006.8.13)

 システムの復元
 昨日は2時に起きて、そして今日は1時に起きて英語やドイツ語の勉強をやった。
時差ボケのため、とんでもない時間に目が覚めて、あとは眠れなくなるのだ。

 しかし、ふと時差ボケばかりでもないのかな、と思った。旅行中、帰国したらもっと英語の勉強を頑張ろうとか、ドイツ語もせっかく高いテキストを買わされたのだから、テキストに付いているCD−ROMを使って自分で勉強しようとかいろいろ考えていた。

 それが、無意識のうちに脳を刺激して、こんな不規則な睡眠になるのかもしれない。でもこれじゃ体がもたない。来週から、5時起床の普通の生活に戻りたい。

 体と言えば、日本に帰ってから禁酒してない!

 今、ホームページ・ビルダーを使いながら、これを書いているが、1時間ほど前に調子が悪くなった。一番上のメニューバーの表示が???、???となったのだ。いろいろパソコンをいじくっているうちに「システムの復元」というのを見つけた。これを使って、5日前の状態に戻す操作をやってみたら症状が消えた。

 自分自身も「システムの復元」が必要だ。
(2006.8.5)

 これから頑張ること
 「6月2日にやったブドウ糖負荷試験の結果を病院へ行って聞いてくる。110から200くらいの数値が出ていると言われた。普通の人は70から130くらいの値だそうだ。医者からも言われたし、もう酒は飲まない。」

 12年前の自分の日記だ。
 12年前は、定期健康診断で、115の血糖値が出て、それから病院に半年通って、1月に1回の血糖値の検査と保健指導を受けた。

 今回は血糖値が113だった。精密検査でブドウ糖負荷試験を受けて、それから、また病院に半年も通うのは嫌だな、と思って、1週間前から1日おきに禁酒している。

 やりたいことは、いろいろあるが、優先順位をつけて、トップは禁酒ということにする。
 禁酒して気がついたこと。飲んで見てると、つまらないテレビのクイズ番組も、素面で見てると、結構楽しめたりして、新しい発見がある。
(2006.7.17)

 「花よりもなほ」を見て
 映画「花よりもなほ」を見てきた。
 妻も以前に見て、良い映画だと言っていた。


 確かに良い映画だった。登場人物は今にも崩れ落ちそうな長屋に住んでいるのだが、1人も悪人がいない。
 監督は「誰も知らない」の 是枝裕和 監督。

 最近、毎日信じられないような事件ばかり報道されるから、かえって、こういった作品を見ると新鮮な気持ちになる。 毎年年末にドラマ化されることの多い「忠臣蔵」の話は好きになれなかったので、自分の思ってることと共鳴するところがあるな、と思った。

 仇討ちの話なんだけど、憎しみの感情を毎日持ち続けていることは、それ自体問題なんじゃないかな、と思う。映画でも登場人物が言っていたけど、それを昇華しないといけない。

 でも日常世界に生きてる一般庶民は、どでかいことをやってくれた、と拍手喝采する。無意識のうちに非日常、劇場世界を待ち望んでいるのだ。それを「花よりもなほ」とひっくり返してくれた是枝監督のトリックには拍手を送りたい。

 武士は散り際が大事と言って、よく桜の花をたとえに出されるけど、桜の花はまた来年、花を咲かせるのだ。誰でも気がつきそうなことだけど、それを言ったこの映画はすごいと思う。

 先月、嫌われ松子の一生を見て大打撃を受けたので、この映画を見て救われたような気がした。
(2006.7.2)

 人間はなぜ悩むのか
 昨日、新聞を読んでいたら、面白いホームページにめぐりあいました。
 人間はなぜ悩むのかというホームページです。
 タイトルから見て、書いた人は心理学者か宗教家かな、と思ったりしますが、れっきとした内科医の先生です。

 「病は気から」と言いますが、悩んでばかりいると、いろいろな病気の原因になる、といったことが分かりやすく書かれています。漫画もありました。本当にそのとおりだと思いました。

 私も、これからはポジティブ思考で行こうと思ってましたので、参考になりました。

 新聞記事の内容は、そのホームページが本になったということでした。本のタイトルは「悩みを持たない生き方」(ごま書房)だそうです。
(2006.7.1)

 旅の計画
 今年の夏休みは、ドイツへドイツ語を習いに行くことに決めた。
 夏休みの語学短期留学は、今まで3回やった。
 1999年と2003年にロンドンで英語、2004年にパリでフランス語を習った。

 どちらも1〜2週間くらいだから、あまり語学の実力がついたとは言えない。
 度胸だけはついて、去年、ぶらり一人旅みたいな感じで、ドイツを旅行したが、右も左も分からなくて大変だった(大変な旅行)。

 そんなこともあって、今年は、また原点に戻って、現地の語学学校に入って、午前中、ドイツ語を習って、午後から観光することに決めた。あっせん・手続き代行業者は、NHKテレビ『ドイツ語会話』のテキストの広告で見つけた。

 案内書を送ってもらったところ、1週間の授業料が210ユーロ(約3万円)、ホームステイ代も1週間で同じく3万円ぐらいだった。他に手続き代行料が約5万円。

 これだとホテル代(1万円×7日)のことを考えると、手続き代行料を払ってホームステイした方が、ずっと得なような気がした。1999年と2004年はホームステイだったが悪くなかった。

 逆に自分でホテルを予約した、2003年のロンドンは騒音で眠れなかったりして、不満だらけだった。(ロンドンどんどん
 これから申込書を書いて業者に郵送する。

 希望どおりの日程で、コースやホームステイに空きがあるか?
 まあ、やってみないと分からない。
 (2006.6.3)

 原発アレルギー


大熊町総合体育館


 先週のウイークエンドは次男の柔道の練成大会の引率で、福島県まで行った。会場は大熊町総合スポーツセンターで、すぐ近くに福島第一原子力発電所があった。
 原発って、写真でしか見たことがなかったので、せっかくここまで来たのだからと思って、行ってみることにした。

 そうしたら、案の定、門の前に警備員が立っていて、ここから先は通行証がないと、通れません、とのこと。原発は構内の奥まったところにあって、門の外からは何も見えなかった。

 しかし、すぐ近くに原子力関係の展示をしているサービスホールと展望台があるというので、そちらの方を見てきた。サービスホールの中の展示は、当然、原発は厳重に管理されているから不安はないみたいな説明だった。

 展望台から撮った写真。

 福島第一原子力発電所
 自分は、以前、反原発の立場で書かれた本(岩波新書だったかもしれない)を読んだことがあって、原発って危ないんじゃないか、原発の近くで暮らすのは大変だろうな、と思っていた。まさに原発アレルギーだ。

 実際、原発のあるところに来て見ると、この地域の人たちは何十年も原発と隣り合わせで暮らしているのだ、今日、一緒に柔道の試合に来た子供達も原発の近くに来てることを意識すらしてないだろう、そう思うと自分の原発アレルギーも症状が軽くなったような気がした。
東北中学校練成大会

 現代社会は、天災にしろ人災にしろ何が起きるか分からないようなところがある。自動車、列車、飛行機などの事故に、いつ遭うか、分かったものでない。かといって、それらの交通機関を利用しない訳にはいかない。

 今回の遠征の宿舎は富岡町というところにあったが、そこはまた、福島第二原子力発電所のすぐ近くだった。
福島第二原子力発電所のエントツ

 2日目にも時間をみつけて原発見学に行ったが、福島第二原子力発電所の警備員はえらく態度が悪くて「何しに来た」みたいな感じで、しかもしつこくて、取調官みたいだった。警備が厳重なのは分かるが、こちらも興味を持って見学に来たのだから、もう少しまともに扱ってほしいものだ。2日目は、朝早かったので、原子力の展示をしているエネルギー館にも入らないでしまった。

 帰ってきてからネットでいろいろ調べた。国内の電力供給の3割が原子力発電によるもの、国内には55基の原発があって、そのうち福島第一原子力発電所には6基、福島第二原子力発電所には4基設置されているとのこと。

 原発アレルギーが完全に治ったわけではない。やはりネットで調べていても、反原発の立場から書かれた、いくつかのページにぶつかった。放射能廃棄物の処理をどうするか、とか大地震が発生したら本当に大丈夫なのか、とかいろいろ問題が指摘されていた。
(2006.5.2)

 民主党の出直しスタート
 この4月から新しい職場に変わって、やっと1週間が経過した。自分に求めらている仕事の内容も大体のところは分かった。一番ホッとしたのは、新しい職場の人が皆感じが良かったことだ。変に癖のある人はいないようだった。

 自分にとっては、新しい職場に慣れることが最近の優先課題だったが、世の中の動きにも目を配りたいものだ。最近の大きなニュースは、昨日、民主党代表に小沢一郎氏が選出されたことだ。偽メール問題で永田寿康議員が議員を辞職することになり、前原誠司代表もその責任を取って3月31日に辞任を表明した。

 1ヶ月半もかかって、やっとけじめがついた。民主党は5年間で鳩山、菅、岡田、前原と4人代表が代わったことになる。民主党は野党第一党として、自民党の政策をチェックすることが期待されているわけだが、それでは自民党と民主党の違いは何か、というのが自分でも疑問だった。

 そんなとき4月4日付けの朝日新聞に「民主党どう出直すか」と題する記事を見つけた。これが小泉政権への痛烈な批判にもなっていたので引用する。駿河台大教授の成田憲彦氏の意見だ。

 小泉政治をチェックする上で最も大切なキーワードは格差問題だ。社会の現実としては格差はなくならないが、政治の役割は格差の縮小であるはずだ。小泉首相は「格差が出るのは別に悪いこととは思っていない」と発言したが、これでは政治の役割の放棄だ。

 よくぞ言ってくれた、という感じだ。「官から民へ」という小泉改革の流れの中で歪みが生じていることも確かだ。小沢新民主党には、成田氏が言うように「格差」を対立軸に据えて自民党に政策論争を挑んでほしい。

 自民党と民主党の違いは何かという疑問に戻ると、そのときどきの状況によって政策の対立軸は変わっていくのだと思う。
(2006.4.8)


 
『「民族浄化」を裁く』を読んで
 岩波新書の『「民族浄化」を裁く』(多谷千香子著)を読了した。著者は、もともとは検事で、2001年9月から2004年9月まで旧ユーゴ国際戦犯法廷(ICTY)の判事を務めた。

 去年の10月発刊だから、比較的最新の情報が得られた。それに判事という仕事を通して直接、旧ユーゴの状況を見てきた人の記録だから重みもあった。

 国際刑事裁判所は、東京裁判に見られるように、所詮、勝者による敗者の裁きではないか、という批判に対して、著者が次のように述べているのが印象的だった。

 かつてヒットラーは、ナチ誕生の地ニュルンベルクで、第一次世界大戦中のトルコ軍による150万人にも上るアルメニア人の虐殺にふれて、「今、これを、誰が問題にしているだろうか」と自問自答して、「法の支配」を打ち立てられない国際社会の無能ぶりを嘲り、それが彼をしてユダヤ人大量虐殺に踏み切らせる一因になったという。

 読んでいて、アメリカの外交というか、冷徹な国際関係みたいなものも感じた。アメリカは、どちらかというとイスラム教徒側のモスリム人勢力を支援していた。

 旧ユーゴ戦犯法廷ではセルビア人が戦犯として多く裁かれている。それはセルビア人が軍事的にも圧倒的に優位だったからだ。それがモスリム人・クロアチア人連合も、次第に制圧地域を拡大してゆく。1995年11月にはデイトン合意(ボスニア停戦)が成立する。

 デイトン合意は、アメリカのクリントン政権がボスニア紛争の泥沼化を打開するために、クロアチア人、モスリム人、セルビア人の代表3人をオハイオ州のデイトンの空軍基地に缶詰にして、ぎりぎりの話し合いをさせ、成立したもの。

 このとき大幅な譲歩をしてデイトン合意に貢献したのが、セルビアのミロシェヴイッチだが、その後、国内の支持を失い、1999年に旧ユーゴ国際戦犯法廷から起訴され、2001年に身柄をオランダのハーグに送られる。今日、そのミロシェヴイッチが拘置所内で死亡していた、というニュースが出ていた。

 旧ユーゴ国際戦犯法廷は、1993年に設立され、2010年までの暫定的な裁判所だが、1998年には国際刑事裁判所(ICC)という恒久的な裁判所も設立されたとのこと。
(2006.3.12)

 荒川静香選手の金メダル
 冬季オリンピック・トリノ大会では、日本選手がなかなかメダルを取れなくて、じれったかったが、ようやくフィギュアスケートで荒川選手が金メダルを取った。本人は、試合が終わって「ビックリしました」みたいなことを言ってたとか。

 インタビューでの淡々とした受け答えにも好感が持てた。絶対、「メダルを取る」と思っても本番で緊張してミスしたりして、なかなか思うように出来ないものだ。それを彼女は、オリンピックという舞台、あるいは自分の演技を楽しむというつもりで、試合に臨んだとか。

 やはり、自分が何かをほしい、ほしいと思ってもダメなのだ。結果は後からついてくる。確かに努力することは大切だが、自分のやりたいことを楽しみながらやらないと。

 彼女の若いときの映像もテレビで見たが、今と全然、輝きが違っていた。実は昨年末の女子フィギュアの五輪代表決定の新聞記事を切り抜きしていて、ず〜っと彼女の似顔絵を書きたいと思っていた。そのときから、何か凛とした風格を感じていて、漠然と何か、やってくれそうな気がしていた。(最近、自分の予感って結構当たる。)

 何で、こんなに気になるのかな、と思ったら、自分は昔から荒川選手のような顔立ちの女性が好きなのだった、ということに気がついた。似顔絵は、まだ完成していない。
(2006.2.26)

 ホリエモンの眼力

 朝日新聞の「政態拝見」というコラムに「岡田氏の眼力」と題して、面白いことが書いてあった。以下に抜書きする。

 総選挙で自民党は、ライブドアの堀江貴文前社長を事実上支援したが、岡田氏(民主党前代表)は堀江前社長と2度会って、民主党の公認・推薦を見送った。会談で堀江前社長は「国民はバカだから、政策を説明してもしようがない」と話した。岡田氏は「真面目に政治に取り組む姿勢を感じとれなかった」そうだ。それがいまになって、岡田氏の「眼力」として評価されている。

 読んでいて「国民はバカだから」というところにカチンと来たが、後からホリエモンの言ってることは当たってるんでないか、と思った。本当に国民がバカなのか、国の指導者がいけないからそうなってしまったのか、という問題はあるが・・・。

 この国では歳入が40兆円ぐらいしかないのに、80兆円も使っているのだ。国の借金は国民1人当たりにすると500万円ぐらいになるのかな。地方でも財政は非常に厳しい状態だ。そんな中、年金や医療保険改革ということで国民の負担は増やされていく。それでも高速道路は建設する、という。道路公団が民営化されても本質的には何も変わってない。

 そんな訳でホリエモンの眼力の方がすごいのではないか、と思った。
<関連ページ:自民党は面白かったから圧勝した!
(2006.2.21)

 
  映画『ミュンヘン』を見て
 昨日、スティーヴン・スピルバーグ監督の『ミュンヘン』を見た。この映画は、ミュンヘンオリンピック開催中の1972年9月5日にパレスチナ人の武装グループがオリンピック選手村を襲い、イスラエル代表チーム11名を人質に取り、人質全員を殺害したミュンヘンオリンピック事件を題材にしている。

 映画を見終わってから、この事件のことをもっと知りたくなって、インターネットで調べたら、こういうことのようだった。オリンピック村を襲撃した武装グループは8人。西ドイツ当局は最初、武装グループの要求に応じるふりをして、空軍基地で彼らを射殺する計画だったが、暗視装置が無かったにもかかわらず、深夜の狙撃を行ったことなどから、全員を倒すに至らなかった。

 武装グループのうち5人は射殺されるが、生き残った3人との間で銃撃戦になり、被害を拡大した
。生き残った3人は逮捕されるが、1972年10月29日のルフトハンザ機ハイジャック事件で解放される。( Wikipedia より)。

 自分がよく飲み込めなかったのは、武装グループが、どういうふうにあの事件の後、逃げおおせたのかということ、それとイスラエルが暗殺チームを送って、事件の首謀者達を暗殺していくわけだが、何でターゲットがこんなに多いのかな、ということだった。

 最初の疑問は、Wikipedia の記事を読んでわかった。2番目の疑問もネット上の記事をいくつか読んでいくうちに飲み込めた。武装グループといっても実行犯だけでなく、「黒い九月」(ブラック・セッテンバー)という組織があって、その組織に対しての報復なのだった。

 映画の原作は、ジョージ・ジョナス著『標的は11人 モサド暗殺チームの記録』らしいが、標的11人というのは、事件の実行犯のうち生き残った3人と「黒い九月」の代表メンバーということになる。殺されたイスラエル人の人質と同じ人数を標的にしたということか。

 映画を見ての感想は、ありきたりだけど平和な日本に生まれて良かった、ということだ。いくら気持ちが落ち込んでも立ち直れるが、殺されたら、それもできない。イスラエルとパレスチナは、現在もテロとそれに対する報復が続いている。ミュンヘンオリンピック事件は単独な事件というより、パレスチナ問題という大きな問題の一こまなのだった。

 ちょうど昨日(現地時間2月10日午後8時)、冬季オリンピック・トリノ大会の開会式があって、テレビで見ていたが、イスラエル人選手の入場行進の場面に来たら、何か複雑な思いがした。
(2006.2.12)



 『まともな人』を読んで
 『まともな人』(中公新書 養老孟司著を読了した。「あとがき」にこんなことが書いてあった。

 そのときどきに書いたものは、そのときの自分を反映している。だから読みなおしてみると、過去の自分に出合って、自分でビックリすることもある。出来事の詳細に触れてある部分では、数年も経つと、知っていたはずのこともすっかり忘れている。

 ずいぶん正直な人だ、と思った。養老孟司の本は、『バカの壁』に次いで2冊目だが、著者の考え方が以前よりよく理解できたような気がする。この本のタイトルになっている「まともな人」のパートには、河合隼雄や橋本治などの名前があがっていた。そういえば、橋本治の本を前によんだことがある、と思って記録を探し出した。

 1年くらい前に『上司は思いつきでものを言う』という本を読んでいた。読書ノートも何もないが、上司が思いつきでものを言う理由が延々と描かれていたような気がする。本を読んでも、細かいところはおろか、本のタイトルさえ忘れしまう。

 忘れてもその人の潜在意識の中に残ってるから読書は無駄ではないんだ、という人がいたことも思い出した。その人を思い出そうとして、また記録を引っ張り出すと、中島孝志という人だった。彼の『新版 人脈がいっぱい』という本を3年前に読んでいた。

 こちらの方は読書ノートに記載があって、何と、彼は1月に60冊の本を読むとか・・・。彼のホームページを「お気に入り」に入れていたこともあって、彼は、もう小泉内閣は賞味期限を過ぎてる、みたいなことを書いていた。それを読んでから彼のホームページに行くのはやめた。

 あれから3年以上も小泉内閣は続いて、昨年は郵政民営化を争点にした総選挙で地すべり的な勝利を収めた。結果的に彼の言ったことは間違いだったが、彼のように断定的に言ったり、書いたりするのは印象的で、人を惹きつける力があると思う。今も、こうして思い出すのだから・・・。(文中敬称略)
(2006.1.29)

 神は細部に宿る
 
旧友からの年賀状に「昨年はホリエモンに始まりアネハに終わりました。何が起きるかわからない時代です」とあった。
本当にそのとおりで、今週の月曜日には、そのホリエモンのライブドアが東京地検特捜部の強制捜査を受けたというニュースが飛び出した。

 今週はずっと、そのライブドア強制捜査のニュースから目が離せなかった。強制捜査の翌日に新聞やネット上の記事を食い入るように読んだ。最初は株式分割とか、株価操作とかすぐには飲み込めなかったが、1時間もあっちこっちのニュースを繰り返し読んでいたら、ライブドアの錬金術の仕組みもだいたいのところは分かった。

 最初に骨組みを理解してしまうと、毎日のように報道される内容もそれに肉付けするようなものだと思った。しかし、強制捜査は翌日の朝までかかったというが、一晩でこれだけの記事を書く日本のマスコミもすごい(というか検察の方からマスコミに整理された資料が渡っているのかもしれない)。

 自分は株はやらないので、当然ライブドアの株も持ってないし、第三者、野次馬の立場なのだが、1つだけライブドアには言いたいことがある。頼んだ覚えもないのに、ライブドアからメルマガが毎日のように送られてくるのだ。

 実はライブドアにブログを開設して、1回だけ日記を書いたことがあって(※)、その関係でメルマガが届くのだ。メルマガには購読停止を希望される場合は、専用のページを開いてライブドアIDとパスワードを入力して手続きをしてください、と書いてあるのだが、IDとパスワードを入力しても登録されていません、と返ってきてメルマガの購読停止ができない状態だ。

 おそらく自分が、1回だけ日記・ブログに書いて、その後ほったらかしにしていたから、登録がすべて抹消されたのだと思う。1回だけ書いた日記・ブログもライブドアIDもなくなって、頼んだ覚えもないメルマガだけ延々と送られてくる状態だ。

 ほったらかしにしていた日記・ブログは削除されも仕方がないが、ライブドアIDも削除してしまうというのは、いかがなものか。小さなことかもしれないが、これってライブドアという会社の体質を表しているような気がする。一連の報道を読んでて「神は細部に宿る」という言葉を思い出した。

※『ミリオンダラー・ベイビー』という映画を見て、大変なショックを受けたことは前に書いた。楽天広場に日記・ブログがありながらライブドアにもブログを開設したのは、この映画を見た直後で、あの時は魔がさした、と言うしかない。(何か浮気の言い訳みたいだけど・・・。)
(2006.1.22)

 こけにされた小泉首相
 
日中関係がギクシャクしている。1月10日付けの朝日新聞のコラム「政態拝見」(星浩編集委員)に書いてあったことが驚きだった。小泉首相は就任以来、毎年靖国神社に参拝しているが、「意地になって」参拝している、みたいな記事だった。


 靖国問題の分かれ道になったのは、02年10月
にメキシコのロスカボスで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)。ここで首相と中国の江沢民主席(当時)が会談した。この話は日本政府高官から聞いたことをまとめたものだそうだ。

 45分の会談のうち8割が靖国問題で、
江氏は首相と顔を合わせず、反対の方を向いて靖国神社参拝を延々と批判したという。これ以降、首相は「中国の圧力に屈しないシンボル」として靖国参拝を行うようになったというのだ。

 首脳会談で、相手と反対の方向を向いて自説を延々と述べるというのも異常だが、それを中国の圧力ととらえ、逆に圧力には屈しないというのも小泉首相らしい。とにかく隣国との普通の関係とは言えない。人によっては、中国側の態度から「日本がこけにされた」と受け取るかもしれない。

 コラムは続けて、江氏のこの靖国参拝批判などの対日強硬姿勢は中国国内での支持を集め、求心力確保につながった、という見方があることを紹介している。

 首相は年頭の記者会見で「外国政府が心の問題にまで介入して外交問題にしようとする姿勢も理解できない」と中国や韓国の姿勢を批判した。

 思うに、こういった自国の文化や伝統を重視し、自国中心に考えるやり方が今の日本では、若い世代を中心に支持されているのではないか。そういった意味で、靖国参拝は首相にとって国内の求心力を高めるために有効なのかもしれない。

 しかし、中国、韓国、日本がお互い自分の言い分を主張し合うだけで進んだら、その行き着く先がどうなるのか、空恐ろしい。同じ朝日新聞に、年末だったと思うが、バルカン半島で隣の国や民族の主張も並記した歴史教科書を作っている、という記事が載っていた。

 10年ほど前にユーゴスラヴィアが解体し、
民族浄化と呼ばれる悲劇を伴う悲惨な内戦があったところだ。現代でもこじれると、こうなるのだ。ポスト小泉には、その辺のことも考えてほしい。
(2006.1.14)

 
 小泉首相がアメリカの言うことを丸呑みする理由
 
年末に小泉首相のことを論評しているワイドショーみたいな番組を見た。見たのは一部分だけなので、何という番組か放送局も分からないが、立花隆や佐野眞一といった文化人も出演していた。

 その中で、誰かが小泉首相ほどアメリカに対して屈折した感情を持ってない政治家はいない、と言ったのが印象に残った。加藤紘一や小沢一郎といった、あの世代の政治家は戦争に負けたアメリカに対して、何かしら屈折した感情を持っていて、首相ほど率直になれないのではないか、という話だった。

 ところが、小泉首相は、あれほど議論のあったイラク戦争に対して、いち早くアメリカを支持したり、自衛隊をイラクに派遣してくれと言われれば自衛隊を派遣したりと、アメリカの言うことをほとんど丸呑みしている。それが不満だったし、何故だろう、とずっと思っていた。

 佐野眞一だったと思うが、それは首相の出身地である横須賀という風土から来ているのではないか、と言っていた。しかし、テレビ番組という限界からか、それ以上の議論の展開もなく、分かったような分からないような狐につままれたような感じだった。さらに首相は織田信長が好きだとか、そんなことも番組では話題になっていた。

 年が改まってから、首相がアメリカの言うことを丸呑みする理由は、こんなことではないのかと思った。自分を戦国武将になぞらえていることからみても、首相は敵と味方をはっきり分けて考える。敵方と思えば、先の総選挙で郵政民営化に反対した自民党議員を非公認にしたうえ、
刺客まで送る。

 さらに郵政民営化反対派議員が当選すれば離党を迫る。やることが徹底している。一方、味方と思えばどうだろう。アメリカは日本の同盟国で、つまり味方だ。だから味方のアメリカの言うことは徹底的に弁護する。イラク開戦の理由は、大量破壊兵器の存在だった筈だが、それが偽りの情報だったことをブッシュ大統領も、最近になって認めている。

 最初から開戦の理由が、あいまいだったが、それでも首相は詭弁を弄してでもアメリカの側に立った。その理由はアメリカが味方であることが、はっきりしていたからではないのか。(文中敬称略)
関連ページ
 SOUS LE CIEL DE PARIS 〜パリの空の下で〜 Vol.2
 ニュースな4コマ 作品49(劣化ウラン弾)
(2006.1.6)

 去年見た映画について

 今日から2006年が始まる。昨日は大晦日で、一昨年と同じく1人で映画を見に行った。昨日見たのは、山形県庄内を舞台にした『蝉しぐれ』(藤沢周平原作)だ。

 山田洋二監督の『たそがれ清兵衛』(2002年)に感涙して、その後『隠し剣 鬼の爪』(2004年)も見た。『蝉しぐれ』は黒土三男監督の作品。だんだん面白くなくなっていく、というのが感想だ。

 『蝉しぐれ』はアクションもあるが、それに交差するように悲恋もあって、『冬のソナタ』みたいな純愛物を意識してつくった作品でないか、と思った。『蝉しぐれ』は何かの映画の賞も受賞したと聞いて、本当は期待して見に行ったのだが、何か乗り切れなかった。

 なお、一昨年の大晦日に見たのは、『今、会いにゆきます』で、こちらの方は感動して、日記・ブログにも思いっきり書いた。去年見た映画を振り返ってみると、一番良かったのは『ミリオンダラー・ベイビー』で、こちらの方は、あまりにも衝撃が大きくて、毎日、ネットで遊んでいる自分が、ちっぽけに感じてしまい、ブログに書く気も失せてしまったほどだ。

 去年見た映画について、まとめてみた。

タイトル 鑑賞日 満足度
オペラ座の怪人 2/25
アビエイター 4/17
真夜中の弥次さん喜多さん 5/12
ミリオンダラー・ベイビー 6/13
宇宙戦争 7/1 ×
スターウオーズ EP3 8/19
星になった少年 8/26
イン・ハー・シューズ 12/5
Mr.&Mrs.スミス 12/21
蝉しぐれ 12/31

 注)満足度は、×、△、○、◎の順に高くなる。表の中のリンク先は日記・ブログ。

 最近、自分の好みの映画がどんなものなのか、ある程度分かってきた。昔、東映動画の猿飛佐助だったか、そんなアニメに魅了されたことがあったが、今では全然、心が動かない。ハリー・ポッターのようなファンタジー物を見ても面白いとは思わなくなったのは、年齢のせいなのか。

 面白い映画とそうでない映画の境目がよく分からないが、ストーリーと音楽がマッチしているものや、社会性があったり、登場人物に感情移入できるものが良いみたいだ。

(2006.1.1)