第16回「夢と魔法の王国〈中編〉」東京ディズニーリゾート
初見参、ディズニーシー。
2日目は初訪問の東京ディズニーシー。ディズニーランドよりアダルトな雰囲気が売り物。キャラクターの登場も少なく、ヘタレな子どもたちには良いかも。ミッキーたちはランドから、こちらのシーに遊びに来ている設定らしい。台風の接近により、午後3時頃から大雨との予報。それまでに妻はキャラクターショー、オイラは『海底2万マイル』を体験したい。子どもたちは、今日もおもちゃを買ってもらえると思っている。祖母はいろいろなことをあきらめている。
今日も必死で逃げまくる。
9時の開門と同時に入場。入園者数は平日、台風のためか空いている。通常でもランドより空いているようだ。娘は早速、「こわくない?」。大丈夫、ここにはキャラクターはいないから。と思ったら大量のキャラクターが「ようこそ」とお出迎え。話が違う。またもや目をつぶって、耳を塞いだ娘を抱えて逃げる。移動時間短縮のため、息子にベビーカーを借りる。1,000円で返却時に300円の保証金がバック。再入園する際もこの金額で再び借りられる。ただ重くてタイヤが直進だけなので、方向転換がやっかい。
エンタ班とアトラ班の2チーム制。
10時スタートの最初のショー、ディズニーキャラクター総出演でゲストをお出迎えする趣向の「リドアイル・ミート&ミッキー」。妻はそれが見たいので、座席を確保しておくから、それまでアトラクションで遊んでおいでと言ってくれた。しかし、娘はミッキーたちが出ると知ると「こわ〜い」と拒否。妻キレキレ寸前。そこで、ここからは2チームに分かれる。ショーを見る妻、息子、祖母チーム(エンタ班)とアトラクションを楽しむオイラと娘チーム(アトラ班)だ。見事な造形の園内を歩くのも楽しい。建物や雰囲気だけでも来た甲斐があったと思う。
憧れの海底2万マイル。
娘とミステリアスアイランドを目指す。そこには『海底2万マイル』のアトラクションがある。ベルヌの小説をディズニーが映画化した世界を再現している。子ども文学全集に載っていたこの話が大好きだった。潜水艦ノーチラス号を操るネモ船長のクルーになって海底探検だ。娘は「こわくない?」と聞く。オイラは「大丈夫。海の中に潜ってお魚も見られるよ」と安請け合い。娘は「ニモみたいに?」。オイラ「ニモみたいだよ〜」といい加減な返事。確か、小説では大だこに海の底に引きづり込まれそうになったり、潜水艦が故障で浮上できないシーンがあった気がするのだが。
パニックで脱出不可能。
アトラクションの入り口に潜水艦ノーチラス号が!あれに乗るのだと思ったら、ただの飾りだった。いざ小型潜水艇に乗り込み出発。屋内のアトラクションだが、海底にいるような演出。しかし、深海は暗い、潜水艇は揺れる。ネモ船長が低音で指令を発してくる。危険を知らせる警報が大音量で鳴り響く。案の定、娘は「こ〜わ〜い!」。目をつぶり、オイラに抱きつき、大絶叫!アトラクションを楽しむ暇もなく、娘をあやし続ける。隣のシートに座った3歳児連れの家族。こちらも子どもが泣き叫び大騒ぎ。阿鼻叫喚の小型潜水艇。パニックになると脱出できないぞ。
娘、5歳。クルクル回るのは大好き。
次のテーマエリア、ポートディスカバリーへ。ここは未来のマリーナ。アトラクション『アクアトピア』も恐そうだ。一応、娘に聞いてみた。「あの、水の上をクルクル回るの乗る?」。どうせ返事は「こ〜わ〜い」と思ったが、意外にも「乗る!」。乗船前にスタッフが「お子さまは何歳ですか?」と聞いてきた。3歳未満は乗れない。娘の年齢が咄嗟にわからず、しかしせっかく乗ると言っているのに年齢制限ではねられても面白くない。オイラは「えーっと3歳、いや4歳です」と答えたが娘は「5歳だよ」と訂正。「そうか、もう5歳になったのか」と妙な照れ隠しで足早に乗り込む。子どもはいつの間に大きくなる。
『アクアトピア』は水上のコーヒーカップだ。くるくると良く回る。他のライドにぶつかりそうになったり、滝の中に突入しそうになったり、けっこうスリルがある。娘は大喜び。怖さの基準がまったくわからん。オイラはこういう回転ものは弱い。娘は2回も乗った。ちなみに、このあとエンタ班と合流してからも2回、都合4回乗った。「明日も乗りたいな〜」と言っていた。
インディー・ジョーンズの謎。
エンタ班との合流時間を考えて、次のエリアへ。ジャングルの奥に謎の文明が存在するロストリバーデルタだ。ここでの目的は『インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮』。タイトルを聞いただけでワクワクだ。しかし、娘はジャングルに謎のピラミッドがある雰囲気ですでにダメ。「乗らないもん〜」と勝手に行ってしまった。結局、アトラクションの内容は謎のままだ。船着き場からトランジットスチーマーラインという園内を一周する蒸気船に乗って、待ち合わせ場所へと戻る。
エンターテイメントの王道。
待ち合わせ場所には祖母だけ。残り2名は次のショー『ザッツ・ディズニーテイメント』へ向かった。娘が珍しく見たいと言うので会場へ。既にショーはスタートし、ミッキーたちがスイングジャズに乗って、唄い、踊り、マジックなどのパフォーマンス。開いている席に座ると、前の方にエンタ班の姿が見えた。かなり早くから並んでいたのだろう。好きだなホントに。しかし、ここでまたしても伝家の宝刀「こ〜わ〜い」が出た。どう考えても楽しく明るいショーなのに。仕方なく席を立つ。会場周辺を散歩しながら終了を待つ。娘は遠くからミッキーの姿を見て喜んでいる。
ディズニーリゾートのスタッフたち。
2チームは合流し休憩。息子も最初はショーを怖がり、昨日買ったバズの光線銃でミッキーを撃っていたらしい。お店でジュースを飲んでいると通りかかったシェフが子どもたちにシールをくれた。スタッフたちは子どもたちに親切で、手を振ってくれたり、シールなどをくれたり、遊んでくれたりする。息子の光線銃とバキュンバキュンと銃撃戦を始めてくれたショップの女性店員もいた。しかし、園内で次にどこに行こうかとガイドマップをひろげていると、必ず「何かお探しですか?」と声をかけられるのには辟易。地図をなんとなく見たい時だってあるでしょう。
近所のスーパーとおんなじだ。
子どもたちが一番喜んだのは、映画『人魚姫』がイメージのマーメイドラグーン。中でも『アリエルのプレイグラウンド』という、近所のスーパーのキッズコーナーみたいな所に大はしゃぎ。大金はたいて、会社を休んで、一番楽しそうなのがここかあ!? 祖母が子どもたちを見ていてくれるので、妻と大急ぎでアトラクションへ。まずは、『センター・オブ・ジ・アース』。地底戦車で走り抜けるジェットコースター。絶叫マシーンに乗るのは久しぶりだったので、恐くて、ちびりそうだった。次にまたもや『海底2万マイル』に乗る。今度はゆっくりと見ることができた。
台風が接近してくる。
マーメイドラグーンから動かない子どもたち。昼食だからと連れ出す。ディズニーシーはアルコールOK。曇り空でもビールは旨い。しかし、息子は疲れたのか食も進まない。雨も降り出してきたので、食後はお土産ショップで買い物。娘は昨日、ミニーちゃんの耳が付いたカチューシャとライトを押すと光るステッキをを買ってもらった。それなのに、今日も買ってもらうつもりで大張り切り。息子はそのミニーちゃんのカチューシャが羨ましかったようで、ミッキーのカチューシャを買ってやったら、少し元気になった。
その大量のお土産は誰が持ち帰るのか。
妻と祖母を見ると、大量にお土産を購入している。それも箱や缶などかさばるものばかり。ゲッ!それはオイラが持って帰るのかよ。家にはホテルから宅急便すればいいが、ここからホテルまで持って帰るのかと妻に聞くと、オフィシャルホテルには無料で届けてくれるとのこと。ひと安心。午後3時、雨と風が強まる。娘はまだお土産を選びかねているが、これ以上いると脱出が困難に。明日もお土産探せるからと言い聞かせ、子どもたちにエルモとピカチュウの雨合羽を着せ、シャトルバスでホテルへ帰る。
裏技、ルームサービス。
全員がぐったり。雨も風もひどく、夕食のための外出も億劫である。それに、ここまでの食事がディズニーランド内ではパンやレトルト&電子レンジチンものが多く、いい加減に飽きてきた。ディズニーリゾート内は食事が不味い。ミッキーのおにぎり屋でも開けば人気が出るかも。また、ホテルのレストランでおとなしく座っている子どもたちとも思えない。オイラが食べたいのはざる蕎麦!妻と子どもたちはお寿司!そこで、『イクスピアリ』にあるスーパーへ妻と祖母が買い出しに。あまり誉められたことではないが、ホテルの部屋でのんびりと食事をすることに。
魔法のかかりすぎにご注意。
食後、ホテル内のお土産ショップを少し見て、お風呂に入り、子どもたちは速やかに就寝。娘は昨日、今日と汗をかいたまま海風に吹かれたためか、咳がよく出る。ディズニーシーで購入したお土産が到着したので、宅急便をフロントに頼みに行く。段ボール2箱。ホテルのスタッフによると、宿泊客のほとんどが2箱程度は送るらしい。最高で何箱が記録?と聞いてみた。北海道のお客さんで20箱。その時は送料だけで10万円近かったと教えてくれた。上には上が必ずいるものだ。午後10時近くホテルのフロントを横切る。この悪天候でも閉園まで楽しんだ家族連れがチェックインしていた。ロビーで待ちながらディズニーのビデオを見ている子どもたち。疲れと眠さからボーっとしている。ディズニーの魔法で魂を抜かれた姿だった。
to be continued

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