Preface/Monologue2023年 9月


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守屋山から諏訪湖を隔てて鉢伏山(正面右)、高ボッチ(正面左)を望む。画面右端には美ヶ原がほんの少し。

ここまでのCover Photo:守屋山から諏訪湖を隔てて鉢伏山(正面右)、高ボッチ(正面左)を望む。画面右端には美ヶ原がほんの少し。

2 Sep 2023

体調回復に努める昨今。
この土日も自宅療養…

夏山はもはや過去。
秋山のことを考え出す。

18 Sep 2023

体調回復に努める昨今。
この三連休も自宅療養…

24 Sep 2023

多少涼しくなった秋彼岸、三浦半島の乳頭山を東逗子駅から往復。

秋晴れの予報もあったのでもう少し遠くて高い山に行きたかったのだけれど、体調がどこまで回復しているのか測るには行き慣れた近場の楽な山がよいだろうと。 なにせ行程は2時間半に満たず、獲得標高差は200mに満たず。


登山道入り口に咲くヒガンバナを見送って緩やかなルートを行く。鎌倉の天園ハイキングコースより楽な道のりで、これを歩けなければ高い山はまず無理なのだが、さすがにそんなことはなく淡々と進む。

二子山への分岐はロープで閉鎖されていて、令和五年9月付けで下がっている警告を読むとスズメバチ被害が何人も発生していると。9月は産卵期だから気が立っているのだろう。

その二子山分岐を見送って乳頭山へのルートに入り、馬頭観音を過ぎると山道に長々と割った丸太が並べられている。ぬかるみ道の補修とのことで、それはそれで必要なのだけれど、こんなに長く敷かれてたっけかなとも。久しぶりなので忘れている。横滑りしそうで慎重に歩く。

山頂近くになってようやく傾斜のある登りや短いながら稜線歩き、岩場まで出てきて山っぽくなり、あらためて来てよかったと。だいたいがミニサイズなので今の体調だとこの山でよかったとも。 町中では少々あるくらいの風が、山頂では吹きすさぶくらいに。おかげで汗はすぐ引いた。


午後から歩き出したからか、山中では四人にしか会わなかった。みな単独行。いつものように静かな山。歩いた結果は、筋肉系以外は問題なさそう。下山中から足底が痛くなったのは明確な運動不足。次に行くのは3,4時間くらいの行程の山かな。



川崎、国立で湘南に勝利。かつて何度も足を掬われた相手で、現在の順位を忘れさせるほど出足は鋭かった。

今日はなにより、祝ダミアン復活。ゴミスもまだ身体が重そうだけど見てて楽しい。しかしチームとしてはパス成功率が低いのが気になる。ACL遠征の過密日程のもたらす疲労のせいだろうか。気になるといえば、アサヒやシンタロウの怪我?も。悪くするとDF陣がさらに手薄に・・・

30 Sep 2023

山梨県の勝沼へ、大善寺経由で甲州高尾山を登りに。


大善寺は民宿も営業していて泊まったこともあるが、到着が遅くて国宝の薬師堂は閉扉され、堂内を見ることはできなかった。今回は拝観受付をしたのち、江戸初期の作という簡素にも見える庭園を鑑賞後、山門をくぐり、開扉された荘重なお堂にようやく相対する。

檜皮葺の屋根の色は濃い茶色で、日の光を受けているのに深海のような深みがある。軒下の斗供がよく見るお寺に比べて幅広で大きい。中に入ると、外陣にはお守りやら御朱印帳やらが並べられているものの、正面に居並ぶ十二神将と、ひときわ大きな日光菩薩、月光菩薩の立像に驚かされる。とくに十二神将は赤みの着色が残っており、憤怒の形相と合わせて迫力を感じさせる。

ご本尊の薬師如来と脇侍は秘仏だが、五年ごとに御開帳されるとのことで、じつは明日の10月1日からがその御開帳なのだった。残念な気もしたが、混むだろうから落ち着いて拝観するには今日でよかったかもしれない。


甲州高尾山への登路は大善寺の境内を大月側に出たところから始まる。地図にあるとおりの急な斜面を延々とジグザグを切りつつ上がっていく。植林と雑木林が交互にあるような印象だが、なぜかとこどどころ松の低木が目立つ。

最初のピークの柏尾山は急登が終わって尾根が緩やかになる末端に送電線鉄塔が立つ場所で、ピークらしくはない。ここから緩急緩急(ときおり下る)と繰り返しながら進んでいくのだが、甲州高尾山手前の三角点ピークである宮宕山への急登は出だしがふくらはぎが痛くなるほどでびっくりする。すぐに柏尾山と同じくらいの難度となり、登る時間も短くて済むのだが、別名剣が峰と呼ばれるのも頷けると思ったものだった。

その宮宕山は小さな切開きで、中央高速の上に高まる達沢山が窺える程度だった。昔のガイドマップでは富士の眺めがよいと書かれている甲州高尾山の眺望を期待して、雑木に左右を挟まれて眺めは無いものの妙に明るい登路をしばしで飛び出した山頂は、宮宕山と同じくらいの切開きで、宮宕山にも劣る眺望皆無。宮宕山には三角点標石があって腰掛けるくらいのことはできたが、ここにはそういうものはなにもない。長年にわたってこの山が気になっていた身には、拍子抜けもいいところ。長居をする理由がなにもなく、早々に先に進む。


なるほど、甲州高尾山は昔のガイドではよく名が出ていたものの、最近では近所の棚横手が躍進しているのに対して忘れられたかのような扱いだが、その理由がよくわかった。この山を紹介してもがっかりさせられたと言われかねなければ、名を上げるのに二の足を踏むことだろう。

しかし甲州高尾山を後にした直後の稜線道からはお坊山、笹子雁ヶ腹摺山から達沢山へと続く山並みがパノラマに見渡せる箇所が繰り返し出てきてそれまでの眺望不良の欲求不満をすべて帳消しにしてくれる。さらに甲州高尾山のとなりのコブ(”仮称 甲州高尾山東峰”なる札が早々と紅葉し始めた木の枝から下がっていた)は広く開けていて、滝子山まで見渡せる眺望にこここそ休憩適所とばかり腰を下ろす。やっとコーヒーを淹れられる場所が見つかった、というわけだ(9月というのに強い日差しが照りつけて暑くて仕方ないが・・・)。こちらも含めて”甲州高尾山”とすれば、失ってきた盛名をまた取り返せるのではと思えもする。


甲州高尾山を踏んだ後は、当初予定では棚横手まで行こうと思っていたが、本日のところは止めることにした。寝不足なのか体調不良が回復していないのか歩いていて眠気が取れず、40分歩いて20分休憩(仮眠含む)みたいな歩き方なので時間ばかりかかり、しかも開けたコブから棚横手方面に歩き出したら寝不足運動不足とは異なる苦しさも感じてきたからだった。

下山は大瀧不動尊経由で勝沼の駅に出ることにした。稜線の最初の分岐を下り、倒木が目立つ山道をしばしで舗装林道に出る。舗装道なので足裏は痛いが時間は往路より格段に短い。


舗装林道の脇にある大瀧不動尊は山中には不似合いなほどの立派な山門が目を惹く。せっかくだからと寄り道し、その山門をくぐるとすぐ目に入るナメ滝に驚く。見上げれば高みに本堂があるが、そこへと登っていく長々とした石段にさらに驚く。その石段の途中から本堂を見上げると、今まで見えなかったその背後の絶壁にまるで止まっているように見える背の高い滝があるのにわが目を疑うほどに驚く。水量は那智の滝に及ぶべくもないが、”異界”感は那智の滝に近いものがある。聞けば落差140メートルあるとか。なるほどここにお堂を建てたくなるわけだ。

そして登り着いた立派な本堂と手前の寺務所は無人で、期待した飲料の自動販売機などないことに驚かされる、というかがっかりさせられたのだった。山中の行き止まりの地なので当然なのだったが、本堂の高みに別の車道が通じてはいやしまいかと淡い期待をもっていたので…。


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