Preface/Monologue2017年 9月


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薬師岳から剱岳(左)、立山。立山の下方に五色ヶ原
ここまでのCover Photo:薬師岳から剱岳(左)、立山。立山の下方に五色ヶ原
1 Sep 2017

9月になっていきなり涼しくなったような気が。
台風のせい?
3 Sep 2017

神奈川県立近代美術館の鎌倉別館、
改修工事のためこれから2年間閉館するとのこと。



なのでしばらくの見納めに出かけていった。
中に入ってあらためて見回し見上げてみると、
壁は木、天井は石。重厚ながら自然。
展示空間は広くはないものの、落ち着くのはこのせいかと。

庭先は11月5日までは公開されるとのことなので、
巨福呂坂を越える折りがあれば、
建物の外観だけでも見るため立ち寄ろうかと。
8 Sep 2017

先週の土曜日出勤の代休で、恵比寿へ美人画を観に。



上村松園自体は18枚しか並んでないものの、
いずれも変わらず気品ある絵は、近寄ってみると、
並々ならぬ製作過程が忍ばれる。

蚊帳の生地の一筋一筋、髪の毛の生え際、
いずれも丁寧に丹念に描き込まれており、
細部への執着は尋常ではない。
単に美しいだけでない、静かな緊張感を孕むのは、このせいか。

着物や帯の柄、日本髪の結い方、簪や櫛にも、気配りが細やか。
人物を描いたとともに、ほぼ見ることのなくなったデザインを世に残した、
いわば記録のようにも思えた。


併せて展示されている絵の中では、
森田曠平(こうへい)の”百萬”や”出雲阿国”が目に留まった。
松園とは対極の、無骨で力強いものだからかもしれない。
9 Sep 2017

訓練かたがた、矢倉岳へ。

ここ数ヶ月ろくに登っていない身には、
登り一時間半はちょうどよかった。

午時に賑やかな山頂、正面に見る箱根の山々は、
ひとり神山が頭を雲の中に納めていた。

下りは洒水の滝へ。
山中、ハイカーは一人もいなかった。
(なので蜘蛛の糸にひっかかることひっかかること・・・)
15 Sep 2017

休みをとって、練馬に、
生誕150年の藤島武二の絵を見に。



修業時代から晩年までを通観する展覧会で、
この画家の作風の変遷が見て取れた。

丁寧な画風だったり筆跡も見て取れる荒々しいものもあったり、
タッチはそのときどきな気がしたが、一貫しているのは、
色彩への意欲、だろうか。

風景画など、間近で見ると上手いんだか上手くないんだか、
と思えるものなのだが、離れて見てみると、
「色面による抽象化」と表された画家の表現方法がなんとなくわかってくる。
形より色彩を重視しているらしい。

とはいえ端正な女性の横顔の絵には輪郭線も描かれて、
対象によって方法を変えていったのだろう、とも思われる。

しかしなにかもの足らないなぁ、と思っていたら、
代表作の『蝶』や『黒扇』がない。
まぁこれらはこれだけで人を呼べるだろうから、
一自治体の美術館ではなかなか借りられないのだろう。

券面になっている『婦人と朝顔』、
そしてなにより『東洋振り』なる美人画を見られたので、
でかけた甲斐はあったかなと。
与謝野晶子の”みだれ髪”の表紙デザインも藤島武二だった。
彼はグラフィックデザイナーの先駆けでもあったらしい。


美術館に行くべく池袋から乗った列車は、飯能行きだったので、
途中下車せず終点まで行ってしまおうかと一瞬思ったものの、
やはり天覧山再訪とかは後日にすることにしたのだった。
22 Sep 2017

遅い夏休みを札幌で。

とはいえ台風18号と引き続く低気圧のおかげで一日晴れる日がなく、
ようやく降らずに済んだのは帰京する前日。

23年振りに無意根山。
誰もいない山頂、周囲は山と高原。空気は清涼、寒いほど。
標高は1500mにも達していないのに。

屏風のように連なる札幌岳から空沼岳の向こうには支笏湖を取り巻く山。
振り返ればニセコ連峰、羊蹄山。
すぐ近くに和櫛のような余市岳、突兀とした定山渓天狗岳。
かなたに見えるのは夕張山地か。

札幌市街地を一角に望むというのにこの広大感。
ああ北海道は広い広い。
まわり中の山が、未訪既訪の差異なく、こちらにおいでと誘ってくる。
もう一、二泊したかった。


帰路の飛行機、窓際から足下に岩手山。
二連カルデラに、それぞれに中央火口丘。
切れ込みの深い谷は壮年期の山体、砂走の斜面は若い火山。

磐梯山とか裏磐梯も見たかったのに、南東北から雲海。
北東北の空が比較的明瞭だったので、よしとしよう。
24 Sep 2017

「強さとは、倒れないことではない、倒れてもまた立ち上がることである。」
・・・という格言めいた言葉を聞いた。

ひょっとしたら、似たようなことを何度も聞いたかもしれない。
改めてその意味を思うのは、身についていないからなのだろう。
25 Sep 2017

薄々感じていたが、山道具としてのヤカンは、
もうなくなってしまったのだろうか。
(山道具屋で見かけない)

コッヘルとセットで販売されていたのをいまだに使っていて、
調理と湯沸かしと別々にできてかなり重宝。
(コッヘルを洗わなくても湯が沸かせる)

昔であればシエラカップ?
最近であればジェットボイル?

みなどうやって湯を湧かしているのだろう?
そのうち賑やかな山に行って午時の登山者生態を観察せねば。
30 Sep 2017

長期休暇明けの一週間は、予想通り、長く感じられるものでした。
土曜日は半病人状態・・・

夜に見たJリーグの、川崎−C大阪戦、5-1で勝利で、
かなり気が晴れて。(川崎が地元なもので)

1点目、コーナーキックからの谷口のヘディングゴールも美しかったですが、
2点目、エドゥアルド=ネットからのクロスに反応した小林、
そのボレーシュートの美しいこと。
これを見られただけで観戦のし甲斐があったというもの。

ところが3点目、エウシーニョの地を這うようなミドルシュートがまた秀逸。
さらに4点目、森谷の30メートル近くある驚くべきロングシュートが驚異。
止めの5点目、再びエウシーニョ、17メートルのループシュート。もう満腹。

まさにどれもが本日のゴールに選ばれてよいほどの一品。
試合終了間際、相手GKからボールをかっさらっての中村憲剛、
彼のシュートが決まっていたら、さらに言うことナシでした。

久しぶりにサッカーの話を書いてしまいました。
(単なる地元自慢ですが)

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