Preface/Monologue2015年 9月


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岩菅山頂から赤城山(左)と榛名山(右)を望む
ここまでのCover Photo:岩菅山頂から赤城山(左)と榛名山(右)を望む
1 Sep 2015

北アメリカの最高峰であるマッキンリーが、
デナリに改名されるという。
アメリカ先住民の言葉で、「偉大なもの」という意味であるとか。

マッキンリーとは、アメリカの大統領の名に由来するらしい。
もともとあった地名を、取って付けたようなのに変えても、
続かないのは、ソ連崩壊でさんざん見た。

デナリとは、歴史を感じるよい名だと思う。
先住民のあいだでは、この山は、もともとそう呼ばれていた。
短いながら響きもよい。
本物が復活したというところだろう。

(とはいえ、奥多摩駅は氷川駅には、
甲斐大和駅は初鹿野駅には、戻らないだろうけれども。)
5 Sep 2015

秋霖の中休みといったところの土曜日。
傘不要の日中、鎌倉へ、美術館のハシゴに。



閉館してしまう神奈川県立近代美術館鎌倉館で、近現代日本画を。
出会いの一つは、関根正二”少年”
100年前の日本の絵とは思えない、色使い、筆遣い。
来年の2月以降は、葉山で(たまには)見られるのだろうか。

鎌倉別館では版画をどっさりと。
先日ようやく目にした浜口陽三や南桂子もあって嬉しい。
長谷川潔の繊細な版画も目を惹く。
しかしなにより棟方志功の大作がすばらしい。


棟方志功 ”花矢の柵”

高さ2メートル以上、幅6メートル以上もある。
画面が豊穣すぎて初めは何が描いてあるのかわからなかったが、
しばらく観ていると、よく考えられた構図だな、と。
描かれている四人の女神の表情がまた魅力的。


近頃、しばらくぶりに御仏の尊顔を拝したくあったので、
鶴岡八幡宮境内にある鎌倉国宝館を初訪。



夏休みの子供向け企画展中だったが、
常時展示の仏像がすばらしい。
美術品としての展示であっても、思い入れを籠めて観てしまう。
柔和な御仏の前では心落ち着く。
もっと早く訪れればよかった。


最後に、涼やかな美人画をと、鏑木清方記念美術館へ。



静謐な日本情緒。
御仏とは違うところで癒される。


・・・現在、夏のあいだの無為を、解消中。
主に文化的方面で。
9 Sep 2015

雨台風恐るべし。

日本海で温帯低気圧になったというのに、
いまだ関東に不規則な雨を降らせている・・・

とはいえ、この天候、
秋が確実に近づいてきている徴ではある。
10 Sep 2015

雨台風恐るべし。

鬼怒川決壊。
茨城県常総市は、三分の一が水浸しに。
恐るべし水の力。車はもちろん家まで流す。
濁流の上を、屋根が流れていく。
見ていて心苦しい。


決壊地点とは別に、
自然堤防を削ったところから水が越えたところもあるとか。
そこは広大な民有地で、一面にソーラーパネルが置かれているそうな。

その土地所有者は、自分が住んでいるわけでないから、
平気で削れたのだろう。
恐ろしい神経。
12 Sep 2015

新宿に出る用事があったので、ついでに、
損保ジャパン日本興亜美術館へ、”最後の印象派”展を。


(上) エミール・クラウス”リス川の夕陽"

展示されている画家の名で聞いたことがあるのは、
カリエールとル・シダネルくらいなもので、実はさほど期待していなかったものの、
これが予想外によい絵が並んでいて、儲けものの展覧会。

印象派の手段を自らのものとしながら、
主として風景を、思い入れを籠めて描写、という絵が多くて、
最近というもの遠出していない身には、
頭の中が広がるような気にさせられて、じつに愉しい。

やや神秘的、象徴的なニュアンスがあるのもいくつか。
これまた、気分を遠くに持って行ってくれて。


(上) アンリ・マルタン”野原を行く少女”

開会してまだ一週間、閉館時刻間際に訪れたものだから、混雑とは無縁で、
気に入った絵の前に何度も戻ったりとか、じつに贅沢に見て回れたのでした。
13 Sep 2015

劇的な夕焼け。



広いか高いかの場所にいられればなー。
15 Sep 2015

連休の天気は上向き傾向。喜ばし。

「理解には時間がかかる」?
であれば、今は決める時期ではないということ。
16 Sep 2015

なかなか山行計画に集中できない。


「法案を通してから理解させる」。
これを傲慢と言わずして何という。

どうも、理解とか言いながら、
慣れとか諦めという意味で言っているようだ。
自分たちの理解に国民は追いついていないだけだと言っているようだ。


立憲主義をわかっていないのがこれほど多いとは。
そういう議員がこれほど多いとは。

出鱈目な手続きの果てには、
出鱈目な未来しかないだろう。
19 Sep 2015

連休は天気が良さそうで何より。
平和な気分で山に行きたかったものの・・・


憲法違反の法律の成立。
秘密保護法に続き、戦前の幕がさらに上がったかと。
22 Sep 2015

二泊三日で裏磐梯へ。

夏休みが事実上ナシになったことやらいろいろ含め、
ここぞとばかりに大暴れしにいったものの、
体力筋力の衰えはいかんともしがたく、
小暴れ程度に。

初日は五色沼散策。観光客に混じって。
紅葉はまだまだ。

磐梯山を望むるり沼は、草が茂ってしまって、
水面がようやく見える程度になっていて。
年月の経過を感じるところ。

五色沼は午前中に行くのがよいですね、連休は。
午後になると駐車場の空き待ちで車が行列。

磐梯山は、久しぶりに間近で見て、登ってもみて、
やはりよい山だなぁと。
八方台コースと、水場から山頂までは、
大賑わいでしたが。
23 Sep 2015

5連休もあっというまに終了。
最終日は山道具の片付けで半日終わる。
ひさしぶりに自宅でテント干し。

フライの目止めがだいぶ劣化。
そろそろシールを貼り替えた方が良さそうな。
遅くとも来年の夏までには。
24 Sep 2015

川島なお美、胆管がんで逝去。54歳。
若すぎる。

つい先日まで、とりあえず元気な顔は見せていたのに。
とにかく驚いた。

前日日付で、体調不良で降板した舞台への思いを、
ブログで綴っている。一読、丁寧な人だな、と。

あまりにあっけない。
本人も、無念だったのではないだろうか・・・

ご冥福を祈ります。
26 Sep 2015

東京都現代美術館へ、
ブラジル人建築家のオスカー・ニーマイヤーの展覧会に。

豊島美術館を設計した西沢立衛や、
瀬戸内海の犬島プロジェクトを手がけた妹島和世が、
多大な影響を受けたというので、気になって。


 (上)フライヤー。
 上段の写真は、岬の突端に建つニテロイ現代美術館。
 下段は建築家の自宅(カノアス邸)の一部。



ル・コルビジュエに師事したという建築家は、
師とは逆に、曲線を好み、
周囲の景観との調和に気を配る。
できあがるものは、血の通った建築物。
(ときに、宇宙船のように見えもするが)

こう見てくると、豊島美術館の建物は、
まさにニーマイヤーに影響されていることがよくわかる。


美術館内には、ブラジルの公園が忽然と。


 (上)ニーマイヤー設計の”イビラプエラ公園"1/30模型。

航空写真がプリントされた絨毯の上を、
靴下裸足で歩く(進撃はしません)。

建築家の宇宙のなかに入り込んだ気分。
今展示の白眉。


本美術館、コレクション展も、興味惹かれる作品がいくつか。

横浜美術館で展覧会開催中の蔡國強、
火薬を使った大判絵画2点があって、
横浜に行けなくてもここで見たから良いと思えるかな、と。

11年ぶりに公開されたという、
20メートルにもおよぶ焼きしめた木の円筒、
遠藤利克の作品、”泉”。


 (上)”泉”遠藤利克

これらは、スケール感が尋常でない。
久しぶりの現代美術は、清新な感触でした。
27 Sep 2015

中秋の名月。



(旧暦十五夜の月。
 実際の満月は明日だそうです)
28 Sep 2015

プリンタが壊れた。

紙送りができずに、詰まってもないのに紙詰まりだと言い張る。
国産メーカーでないものだからか、やたら大ざっぱな作りで、
最初から音がうるさい。だからか一年ともたず。

壊れる前から、紙送りがまずく、やっと吸い込んだと思ったら紙詰まりになり、
一枚印刷するのに紙を10枚くらいダメにするのも珍しくなく。
嫌悪感しか湧かず、はよ壊れろと思っていたら、
その通りになった。そういうものなのかもしれない。

で、国産のに戻す。買い換えたのは、とても静か。
この性能・品質が、まずは年賀状作成の時期まで、
続いてくれればと。
30 Sep 2015

キンモクセイの香りも薄れだした月末。
栗駒山の山頂は、紅葉のまっさかりだとか。
しかし北東北は遠い。

この秋、関東のどこかで、
見事なものを見てみたいもの。


別件。

どこかの首相。
難民と、移民と、区別がつかないとは。

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