Preface/Monologue2019年 11月


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御岳渓谷遊歩道
ここまでのCover Photo:御岳渓谷遊歩道
3 Nov 2019

本日歩いた上州三峰山でのこと。

三峰沼から直接に麓の集落を目指すコースを下山路にとって、
ジグザグを切る道のりが少し緩んだところで。

右に曲がろうとしたところ、丈の低い草の向こう、
10メートルと離れていないところを、
ゆっくり下っていく体長1メートルくらいの黒い四足獣。

あ、これ・・・って・・・犬じゃ、ないな。
彼か彼女かはこちらに気づいてない。
こちらは立ち止まって息を殺す。
離れていくのを目で追いながら、静かにあとずさり。
姿を隠せるところまで、5メートルほど退却。


小柄とはいえ、れっきとした熊。

自ら離れていっているので、そのまま待って、
4~50メートルか、もっとだったか、距離ができて、
草むらのなかに姿が消えたところで、
ようやく取り出すのが、クマよけのベル。
(それまで鳴らしてなかった・・・)

これを鳴らしながらおそるおそる下りだす・・・
もうすぐ里というところ、時刻は夕暮れ近く、
これから山に登り返すというのは策として取りえない。


山中での熊との遭遇はこれが二度目。

だいぶ昔、一度目のときは、
かなたでこちらを振り向いて仁王立ちしたのを見て、
顔から血が引いたものだけれども、
今回は目を合わせていないので、そんなことはなかった。
写真を撮ろうかなとか、軽率なことはしそうになったけど。

体長といい、やや華奢に見えた姿といい、
きっとまだ若い個体だったのだろう。
だからなのか、もとからなのか、耳や鼻はそう鋭敏ではない模様・・・
今回はそれが吉と出たかもしれないけれど、
危うく凶となったかもしれない。


クマよけは持ってるだけでなくて、使わないと・・・
4 Nov 2019

リニューアルOPENした神奈川県立近代美術館・鎌倉別館へ、
所蔵品展を観に。




展示で今回特に惹かれたのは、麻生三郎『人のいる風景』
最初何が描いてあるのかわからなかったけれど、
ロスコーが使うような落ち着きあるレンガ色の色彩世界を見ているうちに、
表題通り、人物が浮かんでくる。

壁の前に横向きに座る女性らしき人と、脇の窓からこちらを眺める人。
どことなく達観したような、
あるがままの世界をそのままに写し取っているような。

近く遠く眺めていると、気分が落ち着いてくる。
きれいとは言いがたい絵なのだけれど、親しみ以上のなにかがある。

Webでも紙の上でも、再現は難しい絵。
会期は長いので、また眺めに行こうかな。


リニューアルしたとはいえ、展示室が広がったわけではなく。
一階部分に喫茶室ができ、受付にカタログ棚が造られ、
展示室入り口ドアができて、内装が変わったことかな、目立つのは。
喫茶室は明るくてよい雰囲気。
10 Nov 2019

川崎市麻生区にいまだ残る里山へ、
この時期だけ展示される野外彫刻を見に。



毎年晩秋に開催で、これで四回目。
昨年だけは気づいたら終わってしまっていて、
今年は忘れずにと。

今年は、第一回目と二回目に出展されていた、
楠の香りも高い木工作品がなかったのが残念。
小振りのものが多かった気もする。
それは出品作数が25と、初めからすれば増えたからかも。
写真撮りながら回るとだいたい2時間半。
”日常”から心地よく外させてくれる作品もある。

雑木林のちょっとした尾根筋や、広い谷戸に沿う道を歩いたり、
これから収穫の畑を眺めたり、実が鈴なりの柿の木を見つけたりと、
野外彫刻だけではなく里の風景もふんだんに目にする。
(郊外の新興住宅も目にするけれど)
二年ぶりの、楽しい半日旅行。

美術展とは別に、谷戸を巡る散策路も新たに設けられており、
葉が落ちた季節にうろうろと歩き回るに楽しい道筋が増えた。
多摩丘陵にはまだまだ楽しみが多そう。
12 Nov 2019

税金で地元支持者を観桜会にご招待。
国家の私物化。

消費税を上げなきゃならない状況だというのに。
まったく腹立たしい。

過去にご招待されたかたの一部は懸命にブログ削除だそうで。
”各方面の功労者”じゃなかったんでしょうね。
16 Nov 2019

女優の沢尻エリカ、違法薬物所持で逮捕。
「桜を見る会」が大問題になっているタイミングで。

政権に不都合な状態が続くと、”スピン報道”が溢れるのは定番。
今回の隠し球はなかなか大きい。
これで「桜」の件はニュース番組、とくにNHKからは出なくなるのではと。

もちろん、問題そのものが消えたわけでは。
17 Nov 2019

高尾山を側面から登ろうと思っていて、
念のため現地情報にあたってみると、
蛇滝口とか日陰沢林道とか小仏峠越えとか、すべて通行止め。

景信山や、相模湖側からの登路は通れるようだけど、
出鼻をくじかれた格好で、ほかを当たる気もせず、
けっきょく遠出はしないことに。

現地であればなんとかするけれども、
家にいる時点ではあまり融通が利かなくなってきている昨今。
これもまたトシのせい?

しかしせっかくの快晴の土日。
で、実施したアクティビティは、
地元の丘陵地含みの散歩。多少は運動には。
23 Nov 2019

冷たい雨が降る土曜日。
裾を濡らしながら病院にでかけてみたら休診。

本日が祝日だということを忘れていた。
24 Nov 2019

外出の昼に遙か西の空を見やると、
雨上がりの雲の下に丹沢山塊の中腹が窺えた。

すでに立冬を過ぎること半月以上。
遠望が利くようになる季節の到来。
26 Nov 2019

山間の静かな温泉に行きたいなぁ・・・

夜の廊下は暗くて静かで曲がりくねっていて、
誰もいない広い風呂場は窓ガラスが割れてて雪が吹き込み、
ぼんやり灯る明かりの中、湯気で浴槽の端さえ見えず。
外のせせらぎを聞きながら深夜に長風呂。

そんな宿ならいうことなし。
子供のころに家族で行った温泉旅館のように・・・
27 Nov 2019

遊びの反対は、という問いに、仕事とか、真剣とか、現実とか、
それこそ味気ない答えが返ってくることがあるけれど。

これらはみな心の観点が抜けていると思う。
抑鬱である、という答えが、もっとも腑に落ちる。

本当に楽しんで遊んでいるときは、人間だろうと動物だろうと、
真剣に楽しんで遊んでいる。

とくに子供にとってはそれが仕事。それが現実。
みなもっと遊んだら(ただし外で、身体を使って)。

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