Preface/Monologue2015年 11月


前月へ 翌月へ 以前のPreface/Monologue(index)に戻る ホームページに戻る 頁末尾へ 


御坂の釈迦ヶ岳山頂にて
ここまでのCover Photo:御坂の釈迦ヶ岳山頂にて
1 Nov 2015

白州へ、尾白川遊歩道を。
紅葉と、碧に澄んだ水との対比が鮮やか。

しかし谷沿いのルートは少々危険なもので、
昨日も滑落して亡くなったかたがあったとか。

「行きに使ってもよいけど、帰りにはダメです」とは、
登山道入り口で出会った地元のかたの弁。

神蛇の滝から引き返しましたが、
尾根ルートで戻りました。
3 Nov 2015

文化の日は、あちこちでイベントがあって、
でかけるに愉しい日なのだけれども、
疲れ気味なので自宅休養。

秋の丹沢の計画でも立てようかなと。
手ぬぐいほしいので。
8 Nov 2015

部屋にホットカーペットを敷く。

山でも膝掛けがほしくなる季節。
14 Nov 2015

明日で終了のシスレー展に、雨の練馬区立美術館へ。



日本国内のシスレーが一堂に。(すべてかどうかは不明)

シスレーは生涯に900点もの作品を制作したとか。
展示されていた20点をとっても、
コントラストの鮮やかなもの、
全体がパステル調のものと多様。

しかし一貫して風景を描く。
劇的というわけではなく、
いわば観光地になるような場所ではなく、
川辺、森の中、農場など。

低山の山歩きで遭遇するような、
ここを歩けば心地良いに違いない、
という光景もふんだんに。

そういう絵の前での気分は里山にあるがごとし。
三連休は山だ。(せめて一日くらいは)


Pour l'incident de vendredi,
je vais representer les condoleances au peuple de France.
15 Nov 2015

”ナショナルシアターライブ”『リア王』、という映画を観た。

劇場での芝居を撮影したもの。
固定カメラで同じ視点から延々と撮ったものではなく、
アップもあれば全体像もある。その意味では飽きない。

登場人物それぞれが、なんらかの愚かさゆえに、
破滅し、破滅しかける。
純粋な悪行に限らず、傲慢、軽信も、報いを受ける。
苛烈すぎるほどに。

リア王の物語は久しぶりだった。
悪も愚かさも人間の所業、悪を為すのは人ばかり。
あらためてそう感じた物語だった。
17 Nov 2015

晩秋なのに雨模様。
三連休も雨模様。

遊びすぎではという天の声かも。
(みながみな遊びすぎではないでしょうけど)
21 Nov 2015

大倉から、塔ノ岳と丹沢山を往復。

三連休初日だけあって、
8時半過ぎの渋沢駅前のバス待ち行列は、長いのなんの。
でも増発は出てなかったような。

紅葉は丹沢でもだいぶ下がってきている模様。
稜線はだいたい葉が落ちている。

花立の手前で、左足のふくらはぎがつりそうに。
記憶にないことにびっくりして、
花立山荘でスポーツドリンクを買って飲む。

が、塔ノ岳に登る途中で、右のふくらはぎもつりそうに。
だましだまし丹沢山まで行ったものの、
準備運動は必要だと痛感。

おかげで歩みが捗らず、下山は、堀山の家あたりで日が落ちる。
カーテンの下りた駒止茶屋からは談笑の声が響き、
見晴らし茶屋では宿泊客が二階のテラスで相模平野の夜景を鑑賞。
さすが大倉尾根、夜になっても賑やか。

驚いたことに、かなりの人数がランプを点けて下っている。
小学生低学年にしか見えない子供を連れた父親もいる。
若い女性ばかりのグループもいる。
(大倉尾根は、踏まれているとはいえ、
歩きやすいところだけではないのだけれど)

日没後1時間経った6時に大倉に帰着。
闇夜を下ってきた登山客で満員になったバスで、
渋沢駅に出た。
22 Nov 2015

曇天の日曜の夕方、
上野の東京都美術館のモネ展に行ってみたら、
入場20分待ちだった。

日中では80分待ちという時間帯もあったとかで、
20分くらいなら、とも思えたものの、
人の頭ばかり眺めるのもどうかと思えたので、踵を返す。


上野に来て人混みだけ目にして帰るのも勿体ないので、
国立西洋美術館の常設展に寄ることに。



本館は空調設備工事とかで展示スペースは新館のみだったものの、
都美では見られなかったモネが12枚あったり、
いつ見ても愉しいコローやミロの絵があったりと、十分満足。

しかし新館からだと、最初に見る絵がフュースリの大作。
初めての人は度肝を抜かれるのではと。
24 Nov 2015

昨日の夜のニュース番組でも取り上げられていたが、
相州大山の中腹は、紅葉の盛りらしく。

この三連休の初日に大山に出かけた知人は、
車道の大渋滞の末にたどり着いた午後のケーブル乗り場で、
乗車90分待ちの大行列を前に精根尽き果て、
その場で引き返したとか。

大山、あらためて観光地でもあることを再認識。
28 Nov 2015

秋晴れのなか、山種美術館に村上華岳(とその周辺)の絵を見に。



久しぶりに華岳の『裸婦図』を見る。
仏様の見目に近い表情、思わせぶりな姿勢、
謎めいた画面は一瞥ではすませず。

かつて、ある若い女性、この絵を見て、
人生を諦めるのを思いとどまったと。
母や姉の姿を絵の中に見たとか。
凡百の説教よりも力のある絵。


会場にはゆかりの人の絵も多く。
華岳が入学した学校での師であった画家の絵も。

竹内栖鳳もその一人。
三年ぶりの展示となる『斑猫(はんびょう)』、
こちらを凝視する澄んだ碧の目。
何度見ても、そこに世界が収斂していくようで。

ほかには、師の一人である山本春挙の重厚な風景画、
学友であった小野竹喬の清澄な画面、など、とくに佳し。

裸婦が女性であるということで、同時代の女性画も。
上村松園が展示されていたのは大いに嬉しい。
長いこと見る機会がなかったので。
29 Nov 2015

尾瀬の富士見峠に建つ富士見小屋が閉館。
尾瀬に行く人々は鳩待峠に集中し、
客足が遠のいたからだという。

初めて尾瀬に行ったずいぶんと昔、
沼田駅を出た早朝バスで三平峠下に行き、
夜明け前の三平峠から尾瀬沼に出て、原で泊まり、
翌日の昼に富士見峠を越えてバスに乗った。

当時、公共交通機関を使う上で最も便利だったのが、
富士見峠だった。しかし日中の峠は静かだった。

なくなるのは惜しいが、
経営が成り立たないのではしかたない。

------------------

この土日、好天だったものの、山には行けず。
どことなく疲労気味。先週の丹沢山の疲れが抜けてない?

日曜は、前日に続けて絵を見に行く。
東京国立近代美術館に、藤田嗣治を。

美術館収蔵の全25品を出品、ということだが、
そのうち14品が、ノモンハンからサイパン玉砕に至る、戦争画。
藤田はドラクロワのような大作歴史画に憧れていたらしく、
戦争を、そのような絵が描ける好機到来と感じたらしい。

初めの頃は青空の下の航空機とか描いて、
色彩もそれなりにあったものの、
戦争末期になると、ジャングルのなかや夜間での戦闘光景など、
迫力はあるものの、色合いは平板に。
本人はそれなりに製作上のテーマはあったらしいが・・・

この美術館には、1920年代にパリで売れていた頃の絵が、
3枚しか無い(うち1枚は他の1枚の下書き)。
戦争画ばかり圧倒的にあるのは、なぜだろう。
安いからだろうか?

前月へ 翌月へ 以前のPreface/Monologue(index)に戻る ホームページに戻る 頁先頭へ


Author:i.inoue All Rights Reserved