Preface/Monologue2017年 5月


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藤野町(現相模原市)の桜
ここまでのCover Photo:藤野町(現相模原市)の桜
1 May 2017

インドメタシン配合の軟膏はほんとうに効くのだろうか。

ときおり筋肉痛とかに使うのだけれど、
すぐにまた痛いのがぶり返してくる。
じつはほんのひとときの気休めだったり?

それとも、同じ筋肉痛でも、
効く痛みと効かない痛みとがあるとか?
(じつは神経痛だとか?それはそれで別な問題が・・・)
6 May 2017

北信旅行。
今年はどうも雪が多かったらしく、
春はだいぶ遅かった模様。

見上げる北アルプスも真っ白。
しかし連休中は夏日が続き、暑いのなんの。
山の上の風は冷たかったものの。
11 May 2017

関東地方、次の土日は天気が悪そう。
連休の疲労回復にはちょうどよいかも。


共謀罪。
これが通ると、監視と密告と、「売り渡し」が可能に。

アイツも共犯です、と率先して言えば、罪が軽くなるそうな。
「共犯」と言われた方が濡れ衣だとしたら、どうやって無実を証明する?
なにせ目配せだけで共謀とするなどという答弁が、
過去にあったとのこと。証拠もなにも。

成立させても、すぐには本性を現さないだろうけれど。
かつての治安維持法のように。
14 May 2017

雲多い空の下、平塚市美術館へ、絵を見に。



高橋由一から現代に続く写実絵画の歴史を考える展覧会。

50人以上の作家が並ぶ様は壮観、というか、いつ終わるんだこの展覧会は、
というくらいの情報量。(出展数は100強なので、平均すると一人2点)

まずは高橋由一『鮭』(券面右の絵)。
平賀源内のように手慰みに洋画を描いた人はいたものの、
方法を自分のものとして描いた人は、明治初期の高橋由一が最初らしい。

これは教科書に載る『鮭』ではないらしい。
(ここにあるのは山形美術館寄託の鮭)
画家は同じ題材に飽きず取り組んだ、ということかと。
とにかく絵を描きたかったのだろう。モノを創作できるひとは幸いなり。

本展覧会、出品画家が多いうえに、初めて名を聞く人がほとんどなので、
意外に時間がかかる。しかし丁寧に見ていくと発見もある。

原田直次郎『神父』、原田の描く人物はいつも深みを感じさせる。
高島野十郎の戦前の絵(『早春』『蝋燭』)は厳しい時代に励ましをくれる。
吉村芳生『コスモス』はただひたすら驚愕。驚異の色鉛筆。物故が惜しまれる。
水野暁『浅間山』の大画面に肺の中身が軽くなる。
その他、書けば切りがない。

現代の写実はただの現実逃避かと思っていたが、
キャプションを読んでいくと、そうでもない側面もあるらしい。
(わりと最近、具象画自体が否定されていたような時期さえあったとか)
むしろ、現実に迫るという意味で、肯定的な場合もあると。

「写実」というテーマが通貫しているので、
多人数の画家でもさほど散漫にならず。
シャセリオー展よりは印象に残る展覧会だった。


本当は併せて行われている『浮世絵・神奈川名所めぐり』が
来館目的だったのだが(前期展示が本日までだったので)、
リアリズムがあまりに面白く、時間がかかってしまい、
浮世絵はかなり駆け足になってしまった。

それでも、とくに川瀬巴水の実物を見られて満足。
『鶴岡八幡宮』、この版画の中では、あの大イチョウが健在・・・
後期も来なければ。


駆け足になった理由のもう一つは、そもそも美術館に来る前に、
途中にある『ひらつか八幡山の洋館』に立ち寄ったところ、
無料のコンサートが開かれていて、つい足を止め、
さらには建物(旧横浜ゴム平塚製造所記念館)の説明まで
聞いてしまったからなのだった。


音楽は、楽聖のソナタ(『春』)に、バルトークのルーマニア民俗舞曲。
めったに聞けないバルトークを聞けただけでも大満足。
バイオリンとピアノの二重奏(民俗舞曲は編曲)。
とくにバイオリン演奏を間近で見聞きできてじつに幸運。

建物は、何度も立ち寄っているものの、特色の説明を聞くと、
自分がいかになにも見てなかったかをあらためて知ることに。

古い建物は、できれば学芸員のかたに特色を説明してもらったほうが、
自分ではわからない発見があって、たいへん楽しい。
この冬にでかけた小田原でもそうだった。(城ではなく)
古民家とか尋ねて回りたくなってきた・・・
15 May 2017

新ハイキング誌の最新号を読んでいたら、
「ホテル要害」が122年の歴史に幕を下ろしていた旨の記載が。

・・・積翆寺温泉の。要害山の登山口の。
知らなかった。

よさそうな宿に見えたのだが、
経営の見通しは苦しいものだったらしい。

1月31日に閉館したとのこと。
日帰り入浴ででも入っておくべきだった・・・
21 May 2017

真夏日の日曜日、
六本木へ、ロシアから来た名画を観に。



休日午後はあいかわらず行列するチケット売り場の喧騒を越えて、
エレベータで登ってみれば、会場はわりと空いていて。
すぐ近くで開催中のミュシャ展や草間彌生展にお客が取られていそうな気が。

しかしおかげでゆっくり見られる。イタリア、オランダ、フランス、スペイン、イギリスおよびドイツと16−18世紀の絵画を国ないし地域別にわけて展示していて、当時の美術のお国柄がわかりやすく、日本にいながらにしてタイムトリップの世界旅行。

最近も見たティツィアーノ、クラーナハもあり、おや懐かしい。
複数あるフライヤー表紙の一つになっているフラゴナールの絵(上記)は、
実物は予想よりは小さいものの、じつに丁寧で劇的。まるで芝居の一場面。
ヴァトーも一枚あって、2年前に開催されたルーブル展で見た絵と同じく、
登場人物がほとんど背を向けていて。これってヴァトーの特徴?

ほかにも、悲劇的なレンブラント、愛らしいスルバラン、親しみやすいムリリョ、
などなど。なかなか楽しい展覧会でした。


ああ、共謀罪。
日本の刑法の基本を根底から変えるものを、わずか30時間、
名前だけの法務大臣が、まともな回答ができないまま
(「地図と双眼鏡の持参で犯行の下見」のお方)、
強行採決。

日本の夜更けは近い。
25 May 2017

気づけば月末近し。最新の『岳人』をまだ読んでいない。
南会津の丸山岳は、あいかわらず秘境なのだろうか。
(6月号は秘境特集)


さてこちらは魔境?

都合の悪い証言をする人には人格攻撃。
「あんなヤツの言うことは信じるな」とばかりに。論点すり替え。

誇り高い(はずだった)全国紙は、
今やただの大衆紙。

いずれも品がない。
空恐ろしいほどに。
28 May 2017

映画『メッセージ』を観に。

世界12箇所に突如出現した巨大な浮遊物体。
なかにはエイリアン。攻撃してくるわけではなく、
意思の疎通を試みる人類に伝えたメッセージは、
「武器を提供」・・・。

「武器」とは穏やかではないが、
状況を切り拓く手段という意味であれば、いろいろある。
銃火器ばかりが武器ではない。

基本は希望の物語。
映画そのものが、まさにメッセージ。

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