Preface/Monologue2022年 3月


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箕山山頂から秩父盆地を隔てて両神山

ここまでのCover Photo:箕山山頂から秩父盆地を隔てて両神山

3 Mar 2022

「アウシュビッツ以降、詩を書くことは野蛮である。」
そんな言葉が思い出される昨今。

5 Mar 2022

先週の筑波山・加波山周遊の疲れがとれないので、陽気のよい好天ながら平地歩きに。東海道線二宮駅に出て、相模国総社の六所神社に詣でる。


東京都府中市の大國霊神社と同じく、かつての国司が域内の神社を経巡るのが難しかったことを理由に、巡るべき神社の神々をひとところに集めたのが始まり。六所神社はもともとの祭神に加えて、一之宮の寒川神社、二之宮の川匂神社、三之宮の比々田神社、四之宮の前鳥神社、および平塚八幡宮の神々の分霊を祀っている。神社名はここから。旧名は地名から柳田大明神というものだったらしい。

相模国の総社は武蔵国に比べれば規模は小さいものの、境内の雰囲気は負けず劣らずとてもよい。社殿の前には参詣者が休めるようにと緋毛氈を敷いた台がたくさん並べられていて配慮が感じられ、好ましかった。


二宮まで来て六所神社だけではもったいないので併せて近隣のお寺も巡る。そのうちの一つで御朱印をいただいたところ、志をお納めください、と言われる。ウクライナへの寄付とするとのこと。おお、ありがたや。微力であっても、できることができる。


東海道線沿いの宅地脇を通る道はときおり車が通れないほどの細さになったりと意外性があって楽しい。車のうるさい国道1号線の歩道を歩く旧東海道より遙かに快適だった。

13 Mar 2022

好天の休日、地元を歩き回る。

高低差のある道筋を、寺社巡りと食事処行きを含め、3時間ほど。
交通費はまったくかからず。

本当は遠出したかったところだけれど、暖かくなって逆に出足が鈍ってきたかも。これでは初夏になったら地元すら歩かなくなるのではと少々危惧。


しかし真に危惧するべきは別にあり・・・
世に最悪の存在は、権威主義の権力であると日々実感。

20 Mar 2022

岡山県で里山歩き。

三度目の操山。家族連れも多く上がってきている標高200m未満の山だけど、日が陰ると寒い寒い。まだ三月。岡山といえど寒い。歩いているうちはよいけれど、立ち止まると冷えること。連れと二人でひたすら歩く。

麓では気の早い桜が三分咲き、コブシも満開。今回も立ち寄った臨済宗の曹源寺は昼時だからか作務の修行僧の姿が垣間見えるのみ。朝には一般のかたも参加できるという座禅会が開かれたらしく、禅堂の窓がみな開け放たれていた。

下山後、バスの乗り換えを待つ間に日が差してくる。暖かい。連れ曰く、「日の光は偉大だ!」。全く同感。



『幼年期の終わり』のOverloadに降臨してもらいたい。黒海沿岸に。

27 Mar 2022

東武東上線の小川町駅に出て、駅近くの寺を巡拝し、仙元山に登る。


仙元山は、駅から直接山頂に登って、小倉峠まで稜線を縦走し、いったん槻川に下って山越えし大聖寺に出るというルートが一般的らしいが、逆に歩こうとしてみた。

大聖寺脇の墓地の中に延びるルートを辿りだしたのはよいのだけれど、いきなり道を間違えて地図に名のない愛宕山なるピークに出てしまい、小倉峠を遙か先にする槻川ほとりに下ってしまう。登り返して予定ルートを探すのも面倒なので、そのまま槻川を渡り、現地で知った”割谷板碑石材採掘遺跡”なる場所があるという林道を上がっていくことに。

板東札所巡りでこのあたりに来るとよく青石の板碑を見かけた。wikiによれば室町時代に多く関東で建立されたという。全てかどうかはわからないが、その材料の産出かつ碑の製造も行っていたらしいという遺跡がこのあたりの山腹に隠れていたらしく、近年になって発見に至ったとのこと。高さが2メートルを超すのもざらにある石板だが、ここからどうやって現地までもっていったのだろう。牛車とかで運んだのだろうか。

徐々に荒れてきて遂にはただの山道になってしまう林道を詰め上げると稜線。標高300メートルに満たない山稜だけれど歩く人は多いらしく、よく踏まれた道筋が続く。途中の大日山というピークからは笠山と堂平山が西に威風堂々。仙元山山頂では榛名山、小野子三山、子持山、赤城山が遠望できて気分は雄大。ほんの少し下った稜線では浅間山まで視界に。低山ながら展望は予想以上。


愛宕山からの下りではカタクリの群落にも出会えた。(町内の西光寺近辺でも何ヶ所か群生地があり、訪れる人が少なくなかった模様)。道を間違えても、下りでも上りでも見返りはあった一日。


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