Preface/Monologue2022年 2月


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観音塚、三浦アルプス南尾根

ここまでのCover Photo:観音塚、三浦アルプス南尾根

5 Feb 2022

午前中は用事があったので、この日も山へは行かずに寺社巡りに。

目指すは東海道線平塚駅から前鳥(さきとり)神社。駅から歩くと一時間ほど。バスもあるけど運動かたがた歩いて行く。神社に近づくにつれて立ち寄る価値のあるお寺が現れ、なかなか楽しい。

駅から半時ほどで泉蔵院。そこから高林寺、大会寺北向観音堂、大念寺。各々が5分か10分くらいのほどよい間隔で立ち並ぶ。北向観音堂は無人のお堂で子供らの遊び場になっていたけれど、ほかのお寺は清潔な境内や壮大な本堂で清々しい気分にさせてくれる。

前鳥神社は学業と就職の成就に御利益があるらしく、そのせいか若い人の比率が多かった。境内を取り囲む社叢林の高さは遙かに見上げるほどで、相模国四ノ宮である古社の雰囲気は十分。

来た道を(途中バスに乗って端折りつつ)戻って駅近くの平塚八幡宮へ。四ノ宮に勝るとも劣らない境内の広さと社叢林の豊かさは市街地中心にいることを忘れさせるほど。しかもほんの僅かながら丘になっていて、境内を巡ればほんの僅かながら山歩きの気分に。

こちらは家族連れが目立った。駅に近いせいかもしれない。日もだいぶ傾き、社務所の授与品が巫女さんに手際よく片付けられていくのを眺めつつ境内を後にして平塚駅に戻る。

12 Feb 2022

雪の奥多摩・大岳山へ。

武蔵五日市からバスで白倉停留所へ。長い急登を経て馬頭刈尾根の稜線に出る。一昨日前に降った雪が登るにつれて深くなったものの、とくに稜線ではすでに踏み固められていて足が潜るということはなし。しかし安定度は悪くいつも以上にくたびれる。

山頂に出る直前、物音がしないので誰もいないのかと思ったら、単独行者ないし二人連れがおおぜい、雪面のあちこちで静かに食事休憩していた。その頭上を超えて南方を見れば、すぐそこに雪模様の御前山や三頭山。笹尾根の彼方には真白き富士の嶺と御坂や丹沢の山々。冬は見晴らしがよくて楽しい。

しかし久しぶりの雪山はいろいろ忘れていることが多く、そもそもアイゼンを持ってこなかった身には御岳山に向かう下山路の岩場がスリップしそうで恐怖の連続。平らな雪道も歩き方を思い出すまで時間がかかった。

疲れたので古里駅まで歩いて下るのは諦め、御岳神社参拝後、土産物屋で甘酒を飲んでからケーブルカーで下山。滝本駅からはバスには乗らず、御岳駅まで歩いて下った。30分。


登り出す前の白倉では大岳神社里宮に詣でる。きれいに維持されたよい社。御岳神社では本殿裏への通路が閉ざされ入れなくなっていた。今回も山頂標識は確認できず。

13 Feb 2022

5日間限定公開のドキュメンタリー映画『ザ・ビートルズ Get Back: ルーフトップ・コンサート』を観る。


1969年1月30日の昼過ぎ、ロンドンのビジネス街にあるビルの屋上で敢行したゲリラライブ。Netflixで放映されている『ザ・ビートルズ:Get Back』のうち、ルーフトップコンサート部分を主にまとめたもの。なにせ『ザ・ビートルズ:Get Back』は8時間。映画館で上映できる長さではない。(だから配信のみ。いつかBrue-ray化されたら入手したい。)

映画『レット・イット・ビー』が憂鬱な内容だったので一度観てそれきりになっていたけれど、屋上ライブ自体は抜粋ではなく、通しで観てみたかった。それが映画館で大画面で大音響で観られる。これは行くしかない。行かねばならぬ。そう考えた人はかなり多かったらしく、地元の映画館の広い上映会場はほぼ満席だった。ビートルズの存在感が(解散後であろうと)強烈であり続けた日々に若かったであろう人たちが大勢来ていた。


演奏は言うことなし。寒くて指がかじかむ1月のロンドンのビル屋上で、そのままアルバムに収録できてしまう曲を何曲も演れてしまうとは。アルバム『レット・イット・ビー』はどうも緊密とは言いがたい作だと思っていたし、今でもそう思うのだけど、曲自体は改めて凄さを見直した。「ワン・アフター・909」や「ディグ・ア・ポニー」が屋上演奏のテイクだったということは、あれは本当にライブアルバムだったのだ。("ワインディングロード"のアレンジのせいで、つい忘れてしまうのだけど。)

しかしなにより、まだ20代だった4人が楽しそうに演奏している姿に嬉しくなった。ジョンは本当に楽しそうに歌う。上手さはポールにまるで引けを取らない。当時は不仲と伝えられることも多かった4人だけど、息の合った演奏を聴かせ、ビル屋上といえど聴衆の前に立てば迫力のライブをこなす。周囲のビルの屋上に出てきて見聞きしていた当時の人々が羨ましい。


しかしこれ全て55年前。平日のビジネス街に響き渡る大音響を、目を輝かせたか眉をしかめたかはともかく耳にした人たちは存命ならみな70代以上だろう。治安紊乱だとして演奏を止めるよう要請しにきた警官はいまどうしているのだろう。物語の緊張感を高めるうえで言うまでもなく重要な彼こそ、この映画の影の主役なのではと思う。あのときの心中がどうだったのか聞いてみたいところではある。

16 Feb 2022

関東南部の天気予報、次の土日の傘マークが取れてくれない。
あまつさえ降水確率が見るたびに上昇する。

たとえ平地でも一日傘さして歩くのは気が向かない。
「一時雨」で止めていただけないか八大竜王様。

18 Feb 2022

今年も無事にJリーグ開幕。

開幕戦は川崎vsFC東京。1-0で川崎が勝利したものの、シュート数からボール支配率からパス成功率までFC東京に上回れっぱなし。最終盤の猛攻など、かなり神経にこたえるものだった。

それでも勝てたのはまずは得点者のダミアンのおかげだけど、なによりGKソンリョンの美技セーブの数々があったればこそ。あいかわらず涼しい顔で。

やはり川崎は中盤の底で相手ボールを精力的に刈り取って散らすのがいないとキツいように思える。バナダどうしたのやら。

朗報はダイヤが元気に駆け回る姿。アシストもしたし。ただ、シンタロウの怪我が大したことがないことを願う・・・

20 Feb 2022

ウクライナの人々がこの先も無事であることを願う。

23 Feb 2022

京浜急行金沢八景駅から寺社巡り。

金沢八景は海辺なので坂道こそないものの寺社が多く、立ち寄りながら歩けば意外と時間がかかる。ハイライトである称名寺に至るまでも、源頼朝が造営したと伝わる瀬戸神社とか(松平定信が寄進した扁額が宝物館で見られる)、鹿威しの音が境内に響き渡る龍華寺とかはとくに見所かと。

称名寺は久しぶりの再訪で、初めて来たときは広い阿字池を中心に配した庭園はどことなく殺風景な印象だったが、本日は規模の点で下回る寺社(しかも町中にある)をいくつか立ち寄ってきたせいか、山に囲まれながら広く開放的な境内を目にしてまさにこれが浄土庭園なのだなと感じたものだった。

隣接する金沢文庫博物館にも初めて入館。「春日神霊の旅」と称して奈良の春日大社・興福寺との信仰の関わりを紹介する展覧会が開かれており、かの寺社で使用されていた調度品や関わりがあるとされる仏像が展示されていた。向背にガラスらしきを埋め込んだ弥勒菩薩立像などすばらしいもので見飽きない。しかしそういう素晴らしい仏像に個人蔵が多いのはなぜなのだろう。窮乏した寺が売ったのか盗まれたのか。

ただ歩くだけなら大した距離ではないけれど、いろいろ立ち寄ったので午後一杯かかった。季節を変えて午前中から再訪するのもよいかなと。



J1、横浜FMvs川崎、4-2。
いや4失点はないな。しかも後半の7分間で3失点とは。
集中力がこうもカンタンに途切れるようでは困ります…。
しかしそうなったのはなぜだろう。藁科社長が退いたからかな(根拠なし)。
ケントが中盤の底にいてこれではちょっと心配。
ミキがアシスト、知念がゴールというのは嬉しい。

26 Feb 2022

筑波山を、筑波山神社から回遊。白雲橋コースを上り、ケーブルカー沿いの御幸ヶ原コースを下る。

山である以上に大観光地の筑波山は山中でも観光客多し。さすがにハイヒール革靴はないものの運動靴は珍しくない。たとえ山上が雪道であろうと。

低山と侮ったのが失敗で、筑波山にも雪が降って積もる。登りはよくても下りが緊張の連続。二週間前の大岳山での経験を活かせずアイゼンを持ってこなかったのが大いに悔やまれる。

しかし男体山に比べればなだらかとは言え雪で滑りやすい女体山に小さなお子さんを抱っこして登ってくるというのは・・・。見ていてはらはらする。足下は運動靴。よく滑らないものだ。(滑ったら大事故)

南面だから雪は融けているのではと思った御幸ヶ原コース、森の中は融けずに残っている。しかも傾斜が急。緊張の連続。ケーブルカーの窓から冷やかされながら下るのかと思っていたけど、文明の利器を目にする場所は途中一カ所くらい。さほど煩わされずに済んだ。



J1、鹿島vs川崎、0-2。中二日でよく持ち直した川崎。前半しか見てないのだけどみな躍動していた。

山を下りて下界に戻ると、サッカーのことばかりでなく、侵略者とその手先の軍隊のことも情報が入ってくる。(山行中はニュースは見ない)

ウクライナと良識ある世界にとって、事態は悪化の一途。
「これしか方法がなかった」、「我が国は核保有国である」。
恥知らずの極致。

27 Feb 2022

筑波山の北に連なる山並みの一峰、加波山に登る。

筑波山よりは低いものの、山頂近くは積雪があることは変わりなし。筑波山の登路が広くかつよく踏まれているのに対し、加波山は北から登ると山頂部が急傾斜で、しかも雪が着いているのに掴まるものが足りない。

稜線上に次々と現れる神社に参詣しつつ、たとえ湯沸かし道具を持ってきていても火をおこす気がしないくらいの強風が吹き付け、脅かすような音が鳴り止まず、見渡せば大木が揺れ、足下は油断すればスリップする。緊張感は高まる一方。

当初は隣の足尾山まで縦走する予定だったけれど、積雪も風もない季節に再計画するものとして加波山だけで本日は終了。低山とはいえ昨日の筑波山以上に山の厳しさが身にしみた一日。

神域の山はいろいろあれど、ここ加波山はかなり賑やかなところだった。山上の巨岩群もさることながら、林立する石碑群がまた圧倒的な光景。よくこんな重たいものを運び上げたなと。社自体の建設もそう。資材をどうやって運び上げたものか。大きな社には宿泊施設に加えて屋外の風呂小屋らしきものまであってびっくり。水はどこから調達するのだろう。


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